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ウイスキーをストレートで楽しむ、”至高”のテイスティンググラス。おすすめはこれだ!

ウイスキーストレートのテイスティンググラス




弊メディアでもとてもたくさんの方に読まれているテイスティンググラスの記事。

2年ぶりに大幅に加筆することにしました。

これまで30以上のテイスティンググラスを使い、様々な種類のウイスキーを試してきました。

今回はウイスキーをストレートで楽しむための『テイスティンググラス』の特徴と考察。

そして、コスパの高いおすすめ商品をピックアップしていこうと思います。

この記事の目次

テイスティンググラスに必要なこと

テイスティンググラス3つ

ウイスキーのテイスティンググラスに最も必要なこととはなんでしょう?

プロの評論家やブレンダーに最も必要なことは「味を正確に捉えること」でしょう。

彼らは旨い、不味いといった評価よりも、多角的、複眼的にウイスキーを評価します。
そのウイスキーはどんな傾向で、どういった個性があるのかを正確に捉えることこそが必須条件なのです。

では、一般の方や愛好家の方が必要としていることはなんでしょう。

それは「美味しく飲めること」です。

もちろん味を正確に捉えることも重要とは思いますが、一番は「美味しい」と感じるために飲んでいるはずです。
今まで飲んでいた大好きな銘柄をより美味しく味わいたい、よりポテンシャルを引き出したい、そんな思いを持っている方がほとんどだと思います。

今回はそれを念頭に置き、テイスティンググラスを考察していきます。

ティスティングラスの形状による味の違い

ウイスキーテイスティンググラスをかざす

『ウイスキーグラスを選ぶ条件』の内容と少しかぶりますが、この2年間僕がテイスティンググラスと向き合い、考察し、溜めた知見を明記しておきます。

30個以上グラスを使い分ける中で一番感動したのは「苦手なウイスキーの良いところを見つけ出し、おいしく飲めた」ことです。

あまり得意ではなかったフレーバーを引っ込めたり、好きな風味を際立たせたりできるのもグラスの面白いところ。

まだテイスティンググラスを持っていない方はまずは以下を参考に1個、2個買ってみてください。

そこから色々なタイプを試して、グラスの機能美、造形美を存分に愉しみ、所有欲を満たしていただければと思います。

考察内容を読むのがめんどくさいって方はすぐにおすすめグラス紹介に飛んじゃってください。

リムの形状について

口当たりを決める部分です。一番味に変化を与えます。

テイスティンググラスはこのリムがとても薄くつくられており、安いウイスキーを注いでも5割増しくらい美味しく感じます。

すぼまり(口径)がどのくらいなのか、飲み口のかえしの有無もチェックしましょう。

リムが厚いか薄いか

左のリム厚は2.0mm前後、右は1.0mmを切る

左のリム厚は2.0mm前後、右は1.0mmを切る

  • リムが薄いとなめらかな口当たりになる
  • リムが薄いと割れやすい
  • リムが厚いと雑味やアルコールも強く感じる
オーツカ
基本はリムの薄いものを選ぶこと。

バーボンなどは顕著ですが、ウイスキーは雑味も楽しむものなので、リムがぶ厚くてもおいしい銘柄はあります。

口径が広いか狭いか

左の口径は51mm、右は39mm。

左の口径は51mm、右は39mm。

  • 飲み口がすぼまっている口径が狭いもの(40mm台)はウイスキーが揮発しにくい
  • 口径が広いもの(50mm以上)はウイスキーが揮発しやすいが、香りは立つ
  • 口径が狭いグラスは舌の先端~中央に液体が運ばれるため、甘み、フルーティさを強く感じる
  • 口径が広いグラスは舌の前部分全体に液体が伝わるため、甘み以外にも酸味、塩辛さや苦み、アルコール感をバランスよく感じる(味の総量が多い)
オーツカ
最大径との口径の差がだいたい20mmくらいのテイスティンググラスが多いです。

味蕾や歯肉への接触量で感じる風味は変化します。

広いグラス、狭いグラス、両方持っているとウイスキーが口内に入る角度や量、広がり方を比べられて面白いです。

リムの「かえし」の有無

  • 「かえし」とはチューリップのようにリムが外側に反っている部分のこと
  • かえしがあると舌の中央部付近にウイスキーを導けるので味わいがややマイルドに
  • 液面が少ない場合、かえしが深いと空気も一緒に取り込みやすい
  • 飲む際に首が疲れない
オーツカ

かえしがあると唇の内側にリムが入り、舌でウイスキーを迎え入れる形になります。

舌の中央部付近にウイスキーが侵入しやすく、中心から舌全体に液体が行き渡るため味がよりマイルドになります。

これは恐らく舌中央には糸状乳頭が分布しており、この乳頭は味蕾を持たないからです。

さらに人間がグラスから容量の少ない液体を飲み込む際「吸う」という動作を行いますが、かえしが深いと「吸う」タイミングがわずかだけ早まります。

反射的に起こるこの動作はウイスキーと一緒に空気を取り込みやすくなるのです。

結果、口内で酸化を促しつつ、ウイスキーは舌の中央から均等に広がります。

かえしの有無は好みですが、口径が狭く、深いかえしがあるとかなりフルーティーでマイルドな口当たりになります。短熟ウイスキーの若さやとげとげしさを抑える効果もあると思いました。

かえしの効果

リムにかえしがあると 液面は下向きに
リムがすぼんでいると 液面は上向きに
オーツカ
もうひとつ。

この「かえし」があると頭をあまり後ろに倒さなくても液体を飲むことができます

グラスを水平にした時にかえしがあるほうが液面が下がるからです。

顎を高くあげずに済むので首が疲れません。

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ボウルの形状について

グラスの膨らんでいる部分です。ウイスキーの香りを包み、長く滞留させます。

ボウルの丸みの大小

  • ボウルが大きいものは空気と触れ合う面積が広いのでウイスキーの放つアロマを高める効果がある。
  • ボウルが小ぶりなものはあまりスワリングしたくない強いアロマのものや複雑な味わいのものに使う。
オーツカ

若いウイスキーや香りが開いていないウイスキーは大きなボウルで。 

ピークを迎えているウイスキー、香りが脆くなっているものは小さなボウルで。

ボウルが大きく容量の多いグラスはスワリングに有効ですが、ボウルが大きいとかなり顎を上げないと液体が口に入ってこないという欠点もあります。

あまりにも丸みが大きいものはバランスが悪く倒す危険もあるので、ちょっぴり上級者向けです。

ボウルの深い浅い

  • ボウルが深いと香りは立ちやすくこもりやすい。ピートや樽、ローストといったアロマを強く拾う。
  • ボウルが浅いとソフトな香り立ちになり深部にある麦やバナナ、キャンディのような甘さをよく拾う。
  • ボウルが深く、グラス内のウイスキーが少量だと口へ流れ込むスピードが速い。
オーツカ

ボウルが深いといわゆるトップノート(最初に香るキャッチ―なアロマ)が早く立ち上ります。

ボウルが浅いほうが香り立ちがゆっくりになり、少しずつ香りが拾えます。

香り立ちの違いは大き目のワイングラスと、日本酒のおちょこなどにウイスキーを注いで比較するとよくわかります。

ウイスキーグラスとおちょこ

おちょこでの匂いの立ち方を実験中

まずは適度にボウルの膨らみがあるグラスを複数個揃えるのが良いと思います。

ボウル最大径が65mm前後、ボウルの深さは90mm前後がよいでしょう。

その後、より香りを開かせて愉しみたい、シェリー樽熟成のウイスキーやワイン樽フィニッシュのウイスキー、香りの開きにくいウイスキーなどを飲む用に空気との接地面が大きくスワリングしやすいグラスをひとつかふたつ揃えましょう。

ステムの形状について

ステムのある、なしについてです。それぞれのメリットデメリットを把握しましょう。

ステムが長いメリット

  • スワリング時の遠心力が増し、小さい力で中の液体を回転させられる
  • ウイスキーに手の温度が伝わりにくく、過度に温まるのを防ぐ
  • ウイスキーの色や粘度を観察するときも、手元が邪魔にならない
  • ステムが長くシェイプされたものは見た目が美しく所有欲が満たされる
オーツカ

基本的にステムがしっかりあったほうがメリットは大きいように思えます。

自宅にて大切なウイスキーを静かに飲む場合は、長く細く美しいグラスをまずは揃えましょう。

デメリットは丁寧に扱わないと割れたり折れたりするところです。酔いながら洗うのはやめましょうね。

ステムが短いメリット

  • 重心が低いので割れにくい
  • 並べた際に倒しにくい
  • 複数人で飲む、イベントに持っていくなどの場合は重宝する
  • 洗いやすい
オーツカ

野外やフェスでも使いたい場合は短い方が取り回しが良く小回りが利きます。

昨今ではステムが短くてもスワリングしやすくデザイン性に優れたものもあるのでいくつか揃えてみるのも良いでしょう。

プレートについて

それなりにプレート外周が大きいほうがよいです。

置いた際に重心が低い方が安定感があります。

置いたままでスワリングする場合やグラスマーカーをつける場合にもバランスがとれます。

ハンドメイド製の高級品はここにロゴが記されていることが多いですね。

流量とスピード

ボウル部分で触れましたが、グラスを傾けた時に口へと流れ込む量とスピードにより、舌の接地面が変わります。

味覚地図は否定されて久しいですが、最新の研究では色々なことがわかってきています。

味蕾は舌以外にも、軟口蓋や頬の内側、咽頭、喉頭にも存在します。

味蕾をどのくらい動員するかによって、苦味や酸味、甘味といった印象も変わるのです。

以下はわかりやすく極端なグラス例を出します。

例:飲み口が小さくボウルが長いグラス

飲み口が小さくボウルが長いグラス

多少傾けただけではウイスキーが口内に入らないタイプのグラス。

なので自然と顎をあげて首を後ろに倒すことになり、ウイスキーは舌の先端から中心を速いスピードで流れていきます。

このタイプは味蕾への刺激が先端~中央(茸状乳頭部分)と局所的なので、味の総量は少なく感じると思います。

はじめに甘みや果実味を感じ、その後塩味や酸味、渋みを感じるような印象です。

フルーティーなウイスキーや16度前後でおいしいバーボン樽のウイスキーに使いたい。

オーツカ

特に上記のような口に向かってすぼまっていき、かえしのついていないものは、ドリンクの勢いがつきやすい。

いくつものウイスキーをサッとテイスティングするには向いているけれど、じっくりゆっくり、長く楽しみたいレイヤーの厚いウイスキーには向かない。

飲み口が広くボウルが短いグラス

飲み口が小さくボウルが長いグラス

いわゆる小型スニフタータイプ。

少し傾けるだけで口内にウイスキーが侵入します。

飲み口も広いので唇の横までグラスが食い込みます。

このタイプはウイスキーを口の中に入れた瞬間から舌全体に広がるため、口内脇の味蕾(葉状乳頭)や歯茎、歯肉など全域的に刺激されます。

甘みや酸味、塩辛さや苦み、アルコールの棘までバランス良く楽しむことができます。

最初から味の総量を多く愉しみたいウイスキー向け。

オーツカ

香りがよく出るウイスキー、やわらかく温かみのあるモルトなどしみじみじんわり味わいたい複層的なものに向いています。

スワリングについて

どんなウイスキーでも回しまくればおいしくなるというわけではありません。

ウイスキーは注いだ状態で一度味わってみて、香りが感じにくかったり、塩味や酸味(ゴムや鉄、硫黄などのネガティブ要素含む)を強く感じるものはスワリングすると覚えておきましょう。

スワリング時はプレートを手のひらで包むように

ウイスキーテイスティンググラスでスワリング

上の写真のように、プレートを包むようにグラスを持ちます。

親指・人差し指・中指・薬指でステムを抑えたら、小指はプレート下に配置しましょう。

小指の奥深くにプレートを押し込む感じに持つとグラスが安定します。

 

スワリングは5回~多くても30回まで。

スワリングとは基本的に甘味とアルコール感が際立つ行為なので、やりすぎると飲み口がもったりと重くなります。

繊細な香りのウイスキーや個性がネガティブ要素側にあるウイスキーは、スワリングしすぎると個性やハウススタイルを見失います。

オールドボトルで香りが脆くなっているもの、味のピークを過ぎアルコール度数が下がっているもの、酒質が軽いものも回しすぎ注意。
しつこく回して雑味、酸味が抜けすぎるとスパイシーな味わいがとれなくなります。

オーツカ

極めて香りに富んでいて、どんどん複雑味が増してくるようなウイスキーはスワリングせずともガンガン香りが出てきます。

刻一刻と変化する香りを楽しむためにも、乱暴にスワリングして展開を早めるのはやめましょう。

飲まずにしばらく香りだけで楽しむのも良いと思います。

ソーダストリームの体験記事

グラスに注ぐウイスキーの量と温度

テイスティンググラスは一般的に容量150ml~200mlくらいのものが多いです。

注ぐ量は30mlを基本とします。

ウイスキーを注ぐところ

250ml以上入るグラスはボウルが縦に長いか横に広いかするので、45mlくらいのほうがバランスがとれます。

昨今モルトバーではウイスキーの価格高騰からかハーフ(15ml)での注文も多くなってきました。
250ml以上入るボウルが大きいグラスに15mlだと、液面が低すぎてすぐに香りが飛んでしまう可能性があります。

ウイスキーと空気との接地面、口径の広さを視野に入れ、ちょうどよい量、ちょうどよいグラスを選択してください。

 

余談ですが、これから飲むウイスキーを少量グラスに入れてすすぐ「リンス」はおすすめです。

グラスの内側にウイスキーの膜ができ、香り立ちが良い状態になります。

  1. 少量のウイスキーをグラスに入れる(5~10ml)
  2. グラスの内側にウイスキーをまとわすようにスワリング
  3. メジャーカップにウイスキーを戻す
  4. メジャーカップにウイスキーを継ぎ足し、30ml計って再度グラスに投入

といった感じ。

ウイスキーの温度変化

ウイスキーは基本的に常温で楽しむものなので、サーブ時の温度にあまり敏感になることはありません。

個性を探るために冷凍したり沸騰させたりドライヤーを当てたりする場合もありますが、それはマニアックすぎるので割愛します。

グラスの選別で言うなら、飲んでいる最中に手でグラスを包んだりして風味を際立たせたい場合もあると思うので、調整のきくステムが長いグラスをおすすめします。

ステムが長いグラスだとウイスキーに体温が伝わりにくいため、好きなタイミングで手で包むなど選択肢が増えます。

ちなみに何度かウイスキーの温度を計測したところ、東京の12月~2月、室温24度でサーブ時のウイスキーは17.7℃~18.2℃でした。

ウイスキーの温度

ここから徐々に温度が上がり30分で19℃くらいになります。

ボディが軽いバーボン樽主体のものは16℃付近でもおいしいです。

フルボディのシェリー樽主体のものはもう少し高く17℃~19℃くらいでもいいと思います。

濃厚なウイスキーは赤ワインの基準値よりも少し高めでもおいしいかなと思いました。

抑えておきたいテイスティンググラス3ブランド

木村硝子店

木村硝子店

創業は1910年。国産グラスメーカーの雄、『木村硝子店』。

工場を持たないメーカーで数々の職人さんとコラボしてはグラスを開発してきた生粋のテーブルウェアメーカーです。

極薄のビールグラスはみなさんも目にしたことがあるのではないでしょうか?

様々な割烹、料亭、フレンチ、イタリアンなどから支持を受け、国内外のセレクトショップにも置かれている評価の高いブランドです。

テイスティンググラスの特徴はその軽量さと極薄のリムが紡ぎだす羽根のような口当たりです。

リーデル

リーデル

260年の歴史を誇るワイングラスの老舗、『リーデル(RIEDEL)』。

オーストリアで11代にわたり、こだわりの家族経営を続けているビッグブランドです。

ワインを中心に、機能美、造形美に優れたグラスを次々とリリースし、そのグラスの数は150種類以上。

飲むお酒ひとつひとつに適した理想的なグラス形状を追及し続けており、世界中のプロフェッショナルからも信頼、称賛されています。

テイスティンググラスの特徴は、そのマーケティング力です。

人間の触覚、味覚、嗅覚、視覚、そして注ぐお酒の特性を調べ上げ、計算しつくして造り上げた珠玉の品は、まさにソムリエ界の精密機械と言えるでしょう。

ツヴィーゼル

ツヴィーゼル

バイエルンの深い森で育まれたアルチザン、『ツヴィーゼル・クリスタルグラス』。

ドイツ・ミュンヘン、ドナウ川の北東の深い森にあるガラス工房。1872年の創業当初はステンドグラスなどを作っていた非常にアーティスティックな会社です。

ドイツ職人の魂ともいえる高い技術力は、ヨーロッパを中心に高級ホテル・レストランに絶大な支持を得ています。

昨今、クリスタルグラスを供給するメーカーとして、「世界のマーケットリーダー2017」に輝きました。

テイスティンググラスの特徴は、芸術的造形とエコロジー。

“森と共存”を掲げ、クリスタルガラスから鉛を排除し、最先端の技術をもって、美しい輝き、高い透明度、そして薄くても割れにくいガラス製品を作り上げています。

まずはこれを揃えよう!おすすめのテイスティンググラス

というわけでお待ちかね。

テイスティンググラスを実際に30種以上使っている私がおすすめをご紹介していきましょう。

まずはグラス沼入門用ということで、市場に出回っている1脚5,000円までのグラスをレビューしていきたいと思います。

  • ステムが長い
  • ステムが短い
  • スワリング用

と3カテゴリに分けて、それぞれ3~4商品ご紹介していこうと思います。

ステムが長い/おすすめテイスティンググラス4選

いわゆる足もの。引き脚のついているテイスティンググラスです。

造形が美しいだけでなく、グラス内のドリンクの温度上昇をさせない、スワリングの際に遠心力が伝わりやすいなどの利点があります。

リーデル RIEDEL <ヴィノム>  コニャック

リーデル RIEDEL ヴィノム  コニャック

まずはワイングラスの雄、リーデルの万能マシンメイド。

小ぶりなボウルのふくらみはウイスキーフレーバーをゆっくりと立ち上がらせます。

アルコールの強いアタックを感じさせぬよう計算された飲み口で、舌の中央へウイスキーをスルスルと心地よく誘います。

マシンメイドならではの低価格が魅力。基本ペアですが探せばバラでも売ってます。

オーツカ
コニャック用ですが、これといった欠点が見つからない名器。

ウイスキーにもマッチするテイスティンググラスです。

シュピゲラウ オーセンティス ダイジェスティブ 170ml

シュピゲラウ オーセンティス ダイジェスティブ170ml

こちらは耐衝撃性と耐久性に優れたシュピゲラウの<オーセンティスシリーズ>。

コストを抑えつつハンドメイドに近いクオリティを実現したマシンメイドシリーズです。

ひとつ前に紹介したリーデルヴィノムコニャックと造形はかなり近しいですが、こちらのほうが男性的で武骨な印象です。

オーツカ
お店をやられていて「一脚ずつにあまり予算がかけられない」という方はこれをセット買いするのもアリです。

木村硝子店 ウイスキーテイスティンググラス 200ml

木村硝子店ウイスキー テイスティング200ml

極うすグラスで有名な木村硝子店のテイスティンググラス。

低価格帯はソーダガラス、高価格帯にはセミクリスタルが素材として使われています。

リムが薄く、ややワイドなボウル、ステムのなめらかな形状は高級感があります。

5000円以下で購入できる万能型グラスのお手本と言えるでしょう。

オーツカ
作りが丁寧で流石は国産といった印象。

初めてこのタイプのテイスティンググラスを使う方はリムの薄さ、口当たりの良さに驚くと思います。

ショットツヴィーゼルウイスキーノージンググラス

ショットツヴィーゼルウイスキーノージンググラス

こちらはドイツグラスウェアブランドの老舗、ツヴィーゼルのマシンメイドシリーズ。

最大の特徴は口径が50mmある飲み口が大ぶりなグラスであること。

酸化・揮発が早く、オフィシャルスタンダードライン(10年、12年)を飲むのにはちょうどいいと思います。

この上のサイズとなるとワインや日本酒に適した醸造酒用になると思います。

ウイスキーテイスティング用にはちょっと大きいと感じる方もいるかもしれませんが、ツヴィーゼルのグラスは大ぶりなものが多いです。

オーツカ
鉛を一切含まないのに、衝撃、傷に強いトリタンクリスタルを使っています。

エコロジー先進国ドイツの底力ですね。

ステムが短い/おすすめテイスティンググラス

ステムが短い、もしくは無いタイプのテイスティンググラスです。

さっと気軽にウイスキーを楽しめる取り回しの良さが魅力で、イベントなどへの持ち込みにも重宝します。

複数種のウイスキーを並べて愉しむ際も倒す危険性が少なく安全です。洗浄時や、グラスを拭きあげる時も比較的安全です。

木村硝子店ウイスキーテイスティング 198 S/C

木村硝子店ウイスキーテイスティング 198 S/C

ステムの短いオールラウンダータイプ。

グレンケアンよりも軽量で安定感があります。

コンパクトで取り回しもよく、香りの保持力も高い。なおかつしっかり高級感も備えています。

いいとこどりですが音がク〇です。弾くとコンッって音がします。

オーツカ
木村の脚長テイスティンググラスのボウル部分をそのまま引っこ抜いたような形をしています。

脚が短いのが好きな方はこちらがおすすめ。

ロナ パレンカ テイスティンググラス

ロナパレンカテイスティンググラス200ml

安価にグレンケアン以上のグラスをお探しの方はこちらでキマリでしょう。

ぽってりと膨らんだボウルフォルムがキュートなロナの傑作です。

木村よりもボウル&プレートが大きく、重心の安定感は上です。

スロバキアのガラスメーカーですが、とても歴史が深くハンドメイドの技術の高さはヨーロッパ随一と云われるほどです。

オーツカ
ステムが短いので温度変化には気をつけたいところですが、この価格帯ならセット買いしておきたいですね。

<ヴィノム> シングル・モルト・ウイスキー

リーデル RIEDEL ヴィノム シングルモルト

リム部分のかえしが深くフェザータッチとも言える軽やかな飲み口が特徴。

リムが反り返っているので、ウイスキーが舌先に当たらず、細い筋のように口内へ侵入します。

味蕾への接地面積が少なく、収斂味を感じさせません。

香りのホールド力(香りを逃がさない力)はそこまで強くない印象ですが、唇と舌で感じる滑らかなタッチをこの金額で体験できるなら十分購入する価値はあると思いました。

オーツカ
二個入りでこの価格なら十分買いな逸品。

ちなみに上位版のオールハンドメイド【ソムリエ・シングル・モルト・ウイスキー】は珠玉といって差支えの無い逸品です。予算をかけれる方はぜひ。

ウィルスバーガーアニバーサリー 11oz ウイスキー

シュピゲラウ ウィルスバーガーアニバーサリー ウィスキー340ml

写真家・料理評論家の「ヨハン・ウィルスバーガー」とドイツの名門グラスウェアブランド「シュピゲラウ」がコラボレーションした【ウィルスバーガーシリーズ】。

そのマシンメイドが「ウィルスバーガーアニバーサリー」です。

とにかく大容量で口径も大きいため、揮発、酸化が早くウイスキーのキャラクターをよく拾えます。

かなり大型なので場所をとりますが、ウイスキーのハウススタイルの把握にも適任な一脚。

オーツカ

薫らせずにじっくりグラスを覗き込むように香りを嗅ぐと、キャラクターを上手に拾えます。

スワリングせず飲むと、風味がソフトになり飲んだ時の苦みや粉っぽさを抑えてくれます。

スワリング用/おすすめテイスティンググラス

若いウイスキーや香りが繊細なウイスキー、アロマが閉じているオールド品などを開かせるためのスワリング。

スワリングをするのに十分な空間を持ったグラス、ステムからの動力が伝わりやすいグラスなどをピックアップしました。

リーデル RIEDEL ヴィノム ポート

リーデル RIEDEL ヴィノム ポート

これまたリーズナブルで品質の高いリーデルのヴィノムシリーズから。

もともとポートワインやマデイラワインなどの酒精強化ワインを飲むグラスとして作られた「ポート」ですが、その形状から固いウイスキーでもスムーズにアロマを開かせる力を持ちます。

オールドのバーボンウイスキーなどもそのポテンシャルを開かせおいしく飲めます。

オーツカ

口当たりは鋭く、好印象。口径が広く、味蕾全体を刺激します。

果実味アップなニクイグラスです。

ウィルスバーガーアニバーサリー 6oz ダイジェスティブ

シュピゲラウ ウィルスバーガーアニバーサリー ダイジェスティブ 200ml

ウィルスバーガーアニバーサリーシリーズの「ダイジェスティブ」は急激にシェイプされたボウルフォルムとスラリと伸びた引き脚が最大の特徴。

遠心力がかかりやすく、スワリングのしやすさには特筆すべきものがあります。

ほんと気持ちいいくらいぐるんぐるん回ります。

薄くやや反りかえったリムも好感触で、舌の中央付近にドリンクを運んでくれます。

オーツカ

とても上品でエレガントな造形を持ったグラスで、飲んでいて心地がいいです。絶対的に満足度が高い。

しかし洗浄時だけは注意してください。

フラミンゴのようなバランスで立つステムは一撃で破壊される可能性があります。

グレンケアン コピータ

グレンケアン コピータ リッド

グレンケアン社から出ている脚つきのグラスです。

マイナーなんですが、こちらとてもおすすめです。

「コピータ」はもともとシェリー酒用の伝統的なグラスで、カタビノをそのまま小振りにした形をしています。

くるくるととても回しやすいのでスワリングカテゴリに入れてしまいました。

オーツカ

リム部分はコールドカット仕上げで膨らみはなし。舌の上にスムーズに液体が運ばれます。

僕は長期熟成品をじっくりというよりも5年~15年くらいのウイスキーを複数飲み比べるために使っています。

1920sプロフェッショナル ブレンダーズグラス

1920sプロフェッショナル ブレンダーズグラス 225cc

最後に変わり種をひとつ。

オールドボトルの専門家と称されるエジンバラ在住の作家「アンガス・マクレイルド」と「エリクサーディスティラリー」が共同開発した、1920年代にブレンダーが使用していた古いウイスキーグラスを現代に再現したというふれこみのグラス。

ブルゴーニュワイングラスにも負けないグレートなスワリングができる球体型ボウルが特徴で、こぼれることを気にせず遠心力の伝わる限りガンガン回せます。

香りの線が非常に細く、フレーバーが捉えにくいウイスキーのアロマを爆発的に立たせるのには向いています。

オーツカ

オールドの品のヒネ香や埃っぽい臭いもある程度は吹っ飛ばせる力を持っていますが、やりすぎるとスパイシーさが取れなくなり、甘くてもったりした口当たりに。

一長一短の面白ヘンテコグラスです。

まだまだあるぞテイスティンググラス

おすすめには入りませんでしたがまだまだ魅力的な5,000円以下のグラスは存在します。

書ききれなかったグラスは今後もレビューしていきますのでどうぞご覧ください。

より深くウイスキーを愉しめる、至高の2銘柄

高級品も少しだけ紹介しておきましょう。

この2商品はまさにテイスティンググラスのフラッグシップモデル。

一生モノのハンドメイド商品です。

RIEDEL(リーデル) <ソムリエ sommeliers> コニャックXO

『ウイスキーグラスを選ぶ条件』の記事でも紹介しましたが、機能、造形、満足度、全てのバランスが一段階上です。

あと洗う時のヒヤヒヤ感も二段くらい上です(笑)

5,000円までのグラスはどのメーカーもほぼマシンメイドなのですが、リーデルの<ソムリエ>シリーズはオールハンドメイド、職人が丹精込めて作り上げた手造りの逸品です。

マシンでは実現できないリムの薄さ、ボウル曲面の滑らかさ、均一なステム、プレートの安定感、これぞ最高級品にふさわしい品格でしょう。

使い心地としては…そうですね。僕も色々なテイスティンググラスを試しまくった上での感想ですが

「フフッ」

って感じでした。

期待以上でも以下でもない。

「そりゃあこれだけ高額なんだからすごくて当たり前!」という想いもあります。

でも、よく考えると【当たり前にすごい】ってなかなか出来ないことです。

特別なボトルを開栓するスペシャルな夜に、隣に居てくれたらこれ以上ない幸せですね。

ただね、繊細なんです。洗うの怖いんです。

飲み終えたら安全なところに避難させて、シラフに戻ってから洗います。

ZWIESEL(ツヴィーゼル)1872 ウイスキー ノージング グラス THE FIRST [ザ・ファースト]

こちらはツヴィーゼルの最高級ハンドメイドシリーズ。

世界のコンクールで優勝経験もあるソムリエ達と共同開発で生まれた20のグラス。そのグラス達だけがTHE FIRST [ザ・ファースト]を名乗れます。

このグラス、容量が300cc近くあり(294cc)大きいです。

ステムから絶妙な角度で広がるボウル部分は、ウイスキーの奥に潜む多種多様なフレーバーを解放します。

ダイナミックに空気と触れ合うことでよくエアレーションされ、飲み口も広いため香りの立ち方が半端ではありません。

長年患ってきた腰痛と肩こりを一気に解きほぐす、熟練のマッサージ師の様相を呈す香りの開かせ方です。

蓋が付属しているのもよく考えられています。

空気に触れ合う面積が広いと揮発・酸化が早くダラダラとは飲めない。

ですが蓋をすることで美味しい匂いを逃がさず、弱点をうまく補っています。

少し空気に触れさせてから蓋をし、空けた時に爆発するフレーバーを感じるという面白い試みもできます。

造形が素晴らしく優美なので、リーデルとはまた違った趣の深さがあります。

世界に一つだけしかないハイグレードなノージンググラスは、きっとあなたのTHE FIRST [ザ・ファースト]になり得るでしょう。

さらにこだわる人へ

さらにウイスキーテイスティング道を追求したい…!という方は、ウイスキーのタイプによってグラス形状を変えることをおすすめします。

たとえば、背の低いグラスもウイスキーの香り立ちとフレーバーの印象がガラリと変わります。

いわゆるショットグラスですが、ダブルの量が入るのがよいですね。

木村硝子のペタル Wウイスキートランペット Wウイスキーなど安価なものでも十分効果はあるのでぜひ試してみてください。

 

知れば知るほど奥が深いグラスの世界

様々なグラスを実際に使用し、深く考察することで見えてきた様々な知見を共有してみました。

テイスティンググラスにここまで狂気的に考察を書き綴ったWeb記事を僕は見たことがないので、自分にとってもいい作品になったかなと思います(笑)

もうすでにアイデアはたくさんあるので、このグラスレビューを生かし、いつかオリジナルグラスを開発したいなと思っています。

酒器の世界は多種多様。

ここに記したグラス以外にも、おいしいウイスキー、おいしいお酒を追求している最中、必ずあなたの心を打つグラスが見つかるはずです。

僕もまだ道半ば。共に探しましょう!

グラスを手に入れたら合わせて買いたい「グラスクロス」をレビューしました!

テイスティンググラスのおすすめクロス/グラスの洗い方・拭き方磨き方・保管方法

毛羽立たない!テイスティンググラスのおすすめクロス/グラスの洗い方・拭き方磨き方・保管方法

2020年2月19日

クリスタルガラス専用の布巾でミクロのゴミや、ケバはもちろん、油性の汚れや指紋跡も残しません。

洗い方や拭き方で気をつけたほうがいいポイントも書いています。

「少しずつ試せる」通販ショップ

日本最大のウイスキーメディアBARRELでは、色々なウイスキーを通販で試せるサービスを共同運営しています!

ABOUTこの記事をかいた人

オーツカ

ウイスキーをもっと身近に感じてほしい。小難しいウイスキーの世界を分解して、わかりやすく整理する「ウイスキーオーガナイザー」です。 まだあまりウイスキーを知らない人がウイスキーを好きになる「きっかけづくり」をできればと思っています。 日本最大級のウイスキーメディアBARRELを企画、運営、編集及びカメラマン、さらには執筆もしています。

1 個のコメント

  • テイスティンググラスをアゲてショットグラスをサゲる記事が多い中で、最後に嬉しい文面がありました。
    テイスティンググラスの性能が高いのはわかりますし自分も使用していますが、個人的にはショットグラスが好きなんですよ。
    気を使わないというのも有りますが、テイスティンググラスとは趣の違う香りの立ち方が面白いんですよね。
    また素敵な記事を期待しています。

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