今回は木村硝子店の「ウイスキーテイスティング 198 S/C」をレビューしていきたいと思います。
200mlタイプのボウル部分を引っこ抜いて、ステムを短くしたような形状をしています。
グレンケアンやロナパレンカと似た形状をしています。
その辺りを踏まえて解説していきましょう。
木村硝子店ブランド紹介
1910年の創業以来、バーやレストラン、割烹など、様々業界に向けてグラスを作り続けている、日本の老舗グラスメーカー。
日本独特の進化を遂げてきたと言われるそのグラスは、非常に薄く、繊細なデザインが特徴で、バーやカクテルコンテストにおいても、絶大なシェアを誇ります。
特徴的なのは工場をもたないメーカーということ。
多くの職人さんや工場と協力しながら、数々の自社デザインのグラスをリリースしています。
中でも「極うすグラス」は有名で、60年ほど前から関西の割烹、料亭で使われて以来、和食のビールグラスの定番として今でも使用されています。
フレンチやイタリアンレストランでもその評価は高く、ごく細のステム(グラスの足)をもつ「ピーボ」、バーテンダーにもよく使用されているカクテルグラスの「木勝」「ラップ」などのシリーズがあります。
ソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)
主に窓ガラスやビン、食器類などに用いられています。
組成に精度が要求されず、安価に入手できます。
原料に炭酸ナトリウムが使用されていることから「ソーダ」という名前がついており、このソーダガラスが古代ではじめて作られたガラスだと考えられています。
また、ソーダガラスは透明度があり、硬くて軽いことも特徴です。
欠点は急激な温度変化にあうと応力が発生して割れやすい点。
製品のスペックと特長
リム
薄口でウイスキーをスムースに口内に運ぶ。さすがは木村硝子といったところ。
リムの厚さ、口当たりの感じはステム付きの200mlタイプと同じ。口径の外周も同じで差は見られない。
ちなみにグレンケアンとも口径サイズは同じ。
対抗馬はロナパレンカ。
ボウル
木村硝子の200mlテイスティンググラスと比べると、若干ではあるがシェイプが少ない。
ボウル形状だけ見ればグレンケアンと酷似した形をしている。
スワリングはなめらか。ウイスキーが抵抗なくすんなりとよく回る。
ステム&プレート
チェスの駒を彷彿とさせるステム。
造形美は流石の一言。美しい。
短いが、同じ木村の165 S/Cと比べると人差し指と親指で挟めるほどはある。
軽量で安定感があり洗いやすく拭きやすい。
スペック/商品仕様
高さ | 134mm |
口径 | 45mm |
底面積 | 66mm |
最大径 | 66mm |
重量 | 100g |
容量 | 200ml(約7oz) |
どんなウイスキーに向いているか
グレンケアンよりもかなり軽量で安定感があります。
いわゆるオールラウンダータイプで、ライトなモノからヘヴィなモノまで、短熟から長熟まで、なんでもおいしく飲むことが可能です。
木村硝子店の200mlの万能型を持っていて、ステムの短い万能型テイスティンググラスを検討している方にはおすすめです。
より安価にこの手のグラスを買うのであればロナパレンカで間違いないです。ってかロナがこの価格帯では優秀すぎる。
ただしロナはグラス全高が低いのでデザインはぽっちゃりとかわいらしくなります。
ロナもそうですがこの手のグラスは洗浄しやすいし、拭きやすいのもいいですね。
あ、弾いたときの音は最悪です。コンって音がします。
こんなウイスキーが飲みたい!
グレンフィディック18年 スモールバッチリザーブ
こちらはアメリカンオークのバーボン樽、スパニッシュオークのオロロソ・シェリー樽でそれぞれ最低18年以上熟成したモルト原酒を厳選してヴァッティングし、その後スモールバッチ(小さめの樽)で最低3ヶ月後熟したボトルです。
スモールバッチはウイスキー原酒と樽の触れる面積が大きい為、短期間で深く豊かな風味をつけることができます。
甘酸っぱい焼きリンゴとシナモンを掛け合わせた魅力的な香り。バニラ、洋ナシ、ドライフルーツ、レーズンなど複雑で豊かな味わい。
余韻も長く18年の時の重さを感じさせます。
濃厚なスイーツのようなデザート感覚でいただける一本です。
グラスを手に入れたら合わせて買いたい「グラスクロス」をレビューしました!
クリスタルガラス専用の布巾でミクロのゴミや、ケバはもちろん、油性の汚れや指紋跡も残しません。
洗い方や拭き方で気をつけたほうがいいポイントも書いています。
香り立ちヨシ、保持力ヨシ、飲み心地ヨシ。
突出した個性はないのでグラス沼入門用によいでしょう。