アイラ・モルト・ウイスキーとは?/味の特徴や飲み方、種類やおすすめ銘柄をご紹介

アイラ地方はアイラ島と呼ばれる島なのだ

“アイラ”という名前くらいは聞いたことがある人もいるかもしれません。

世間では「薬臭いウイスキー」、「アレを飲まなきゃウイスキー通とは言えない」などと例えられています。

アイラ地方にあるラフロイグ蒸留所長の口癖、

“No half measure!-ノーハーフメジャー-“【”好き”か”嫌い”か、どちらか。中途半端はない。】

という言葉が物語るように、世間に媚びることなくスモーキーでピーティーな超個性的なウイスキーを世に輩出しているアイラの蒸留所達。

このアイラ地方には年間10万人以上の人々が訪れ、スペイサイドと並ぶ”スコッチの聖地”と呼ばれています。

今回はそんな「アイラ・モルト・ウイスキー」の特徴や、飲んでおくべきおすすめの銘柄をご紹介します。

アイラ地方ってどこにあるの?

イギリス・スコットランドの西には島がたくさんあり、大小数百の島々が広範囲に連なっています。これを総称してヘブリディーズ諸島と呼びます。

そのヘブリディーズ諸島の最南端にある島が”アイラ島”です。

アイラ地方というのは、”島”のことなんですね。

アイラ島はこんな感じ

出典:google map

そこは南北に30km、東西に40km、面積は600km2の小さな島です。大きさとしては東京23区と同程度、淡路島より少し大きいくらい。

人口は3000人強なので、東京都と比べると人口密度はスッカスカですね。

ただ現在は3000人になったとはいえ、この島には紀元前8,000年頃から人が住んでおり、人が暮らしている歴史は10,000年を有に超えます(ちなみに、ピーク時の人口は15,000人だったそうです)。

ガルフストリームと言われるメキシコ湾流が暖かい海水を運ぶため、スコットランドよりは温暖で過ごしやすいようです。

もちろん日本に比べると夏でも涼しいです。

気温が低く、湿度は高く、メリハリの効いた四季の変化がある。

この気候がウイスキーのもとになる大麦の育成に適していたと言われています。

世界的に人気のスコッチ生産エリア

アイラモルトの蒸留所

世のウイスキー通が「一生に一度は訪れてみたい…!」と口々に唱えるほど、魅力的で個性的な蒸留所が揃っています。

日本の酒屋やBARでも当たり前のように棚に並ぶメジャーな蒸留所達。

ブナハーブン、カリラ、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、ボウモア、ブルイックラディ、キルホーマンといったビッグネームが立ち並びます。

この蒸留所達が世界的に愛される理由。

それはアイラ・モルトならではの”スモーキーさ”にあります。

クサイが正義の島

アイラ・モルト・ウイスキーは頻繁に“薬臭い”とか“煙たい”とか、“ヨードチンキの匂い”とか“正露丸みたいな味”とか表現されるのですが、

これは全てお褒めの言葉でございます。

アイラのクサイ!を表したボトル:ビッグピート

この海っぽく、磯っぽい香りこそがアイラ・モルト最大の特徴“ピート香”なのです。

アイラ島ではほとんどの蒸留所が海に面しており、その土地の四分の一はピートという泥炭を含む湿原に覆われています。

このピートは海藻を含んでおり、強烈な磯臭さを持っています。

スコッチウイスキーをつくる際には、このピートを湿原から切り出して、麦芽の乾燥に使うのです。

ちなみにピートってなんぞや?という人にはこちらの記事をご一読ください。

ウイスキーの"ピート"とは何か?そのスモーキーな香りの秘密。

2017.01.16

飲み口の良いスペイサイド・モルトやハイランド・モルトを飲んだ後に、このアイラモルトを飲むと口の中で燻製が爆発したような感覚に襲われます。

銘柄によってはしばらくの間、煙臭さがとれないので、初めて飲んだ方は衝撃を受けることでしょう。

これは他のどの地域にもないアイラ・モルトだけの特徴です。

そして、この煙臭さが癖になり、もうアイラモルト無しには生きられない【ピートフリーク(ピート中毒)】と呼ばれるアイラモルトファンが激増しています。

元々人間はクサイもの好きなんですよ。

クサヤとか鮒ずしとか、納豆、チーズみたいな発酵食品とか。

だから”クサイ”=”ジャスティス”なのです。

そんなクサイがアクセントにもなる

スペイサイド・モルトと同様に、多くのブレンデッドモルトの原酒としても使われています。

色々ウイスキーを混ぜる中で、このスモーキーな風味が、強烈な味のアクセントになるんですね。

有名な銘柄で言うと、ジョニーウォーカーブラックラベルやホワイトホースにはラガヴーリンが、ブラックボトルにはブナハーブンがキーモルトとして使われています。

でもやっぱりこの臭さは味わってもらわないとわからない!

記事だけ読んでてもわからない!

なのでおすすめのアイラ・モルトをクセの強い順に並べてみました。

おすすめのアイラ・モルト・ウイスキー

今回はビギナーさん向けに、アイラモルトの代表的な8つの蒸留所のスタンダードウイスキーを「クセが弱い→強い順」で並べ、おすすめしていこうと思います。

ネットの情報、書籍の情報、どれを見てもほぼこの順となるはずです。

「あたし初めてだけど、アイラウイスキーのピートを感じてみたい」

「匂いが強いウイスキーっていきなり飲めるかな?

」と思われるビギナーさん達は一番クセの弱い商品から飲み進めてください。

ブルックラディ蒸留所:ブルックラディ ザ・クラシックラディ

ブルイックラディ

色鮮やかなターコイズブルー、そしてタイポグラフィが印象的な変幻自在のアイラの雄。

スタンダード品である「クラシックラディ」はアイラ・モルトらしいピート香はほんのりで、むしろライムや青りんごのようなフルーティーな香りがします。

味も酸味があって、とってもスウィィィィート。

個人的にアイラ・モルト・ウイスキーの中では最高にバランスがとれているボトルだと思ってます。

ピートのレベルを表すフェノール値は2~5ppm。

90年代前半までは「アイラの中では個性が乏しいよねぇ」とディスられていましたが、現在では40ppmを誇るヘビリーピーテッドのポートシャーロットや300ppmを超えるウルトラヘビリーピーテッドのオクトモアを製造しており、味の異なる多様なウイスキーを世に送り出しています。

この革命的な変化はアイラ島のボウモア蒸留所のマネージャーだったジム・マッキューワン氏が参画してから始まりました。

一時期はこの多様な味のおしゃれでかわいいボトル達が毎週のようにリリースされていたので、ジムさんのアイデアと行動力はすごいですね。

ワイン業界でよく使われる「テロワール-terroir-」という概念をウイスキー業界に持ち込んだのもこのブルックラディ蒸留所が始まりと言われています。

テロワールとは”土地”を意味していて、ウイスキーの原料である大麦麦芽が生産される「場所」、「気候」、「土壌」により、ウイスキーの味が変化することを定義したものです。

農家ごと、品種ごとに仕込みを分け、その土地ならではの味を大切にしています。

ブナハーブン 12年

ブナハーブン

操業開始は1883年、アイラ島においては比較的新しい蒸留所です。アイラ海峡に面した蒸留所で、島の最も北に位置しています。

ブナハーブンの名前は川の河口に位置しているためか、ゲール語で「河口」を意味しています。まんまですね。

当時「アイラモルト=ピーティー&スモーキー」という図式が出来ていたので、後発組のブナハーブンはそれとは別の方向を目指しました。

ノンピート(ピートを焚かない)の非常にライトタイプなウイスキー造りを目指し、他の蒸留所と一線を画す味を求めたのです。

アイラモルトですが薬臭さなどはなく、やさしい香りで、味のイメージは海藻の匂いがする黒砂糖といったニュアンス。

和三盆のような上品な味わいで飲みやすくフレッシュ。

初心者の方にもおすすめです。

ノンピートとは言っておりますが、初めての方にはしっかりピートを感じることができると思います。

こちらもブルックラディのザ・クラシックラディと同じく2~5ppmくらいのフェノール値。

限定的ではありますが1997年頃からあえてピートを効かせたボトルも製造しており、そちらはしっかりとアイラらしい逸品となっています。

クラックモナトチェックキャビノックなどをリリースしています。

アメリカではとても人気の商品で、日本でもコアなファンがいることで有名なブナハーブン。

カティサークフェイマスグラウスなどの原酒としても使われています。

ボウモア 12年

ボウモア

そろそろ創業240年を迎えるアイラ島最古の蒸留所。

自家製の麦芽を30%ほど用い、昔から変わらぬフロアモルティングと呼ばれる伝統的な製法で製麦します。フェノール値は25~30ppm。

そもそもアイラモルトは北部にある蒸留所は比較的軽め、南部にある蒸留所は比較的重めのウイスキーを造るという特徴があります。

ボウモアは地理的にその中間に位置します。

味においてもこれまた”中庸の酒”と呼ばれ、アイラ・モルト・ウイスキーの中ではちょうど中間くらいのスモーキーさ。

アイラの酒の全体像を知るには、まずこのボウモアを飲むべし!と勧める評論家の方も多くいます。

ピート香はマイルドでフレグラント。ラベンダー、ヘザーハニー、ビターチョコレートなど様々なフレーバーを持ち、味わい豊か、余韻も長く、絶妙にバランスの取れた逸品です。

初心者はここから始まり、玄人はここに帰る。みたいな人が多いイメージの銘柄ですね。

スーパーマーケットなどでも手に入りやすくリーズナブルなので、自宅に買って試してみてください。

ボウモアは色々な限定ボトルを出していますが、まずはスタンダード品の12年を強くおすすめします!

ちなみにこのボウモアには”No1ヴォルツ”と呼ばれるウイスキー樽を保管している熟成庫(ウェアハウス)があります。

スコッチでは最古の熟成庫で、今や伝説のボトルとなった「ボウモア1964ブラックボウモア」や「バイセンテナリー」などを世に送り出した由緒ある熟成庫なのです。

各ボトルの値段は目玉が飛び出る程なのでご自分で調べてみてください(笑)

キルホーマン マキヤーベイ

キルホーマン

2005年の創業したアイラの新風。アイラ島に新蒸留所が誕生したのは実に124年ぶりのことです。

スコットランド一小さい蒸留所と呼ばれ、その見た目はまるで小屋のよう。

年間に製造できるウイスキーは約12万リットルと少量で、ポットスチルはまだ二基しかありません。

しかし、このキルホーマン蒸留所には”スコットランドで唯一”と言われる特徴があります。

それは大麦の栽培から、製麦→糖化→発酵→蒸留→熟成→ボトリングまですべて自社で行う「100%アイラ産」を謳う蒸留所ということです。

「畑から直接グラスへ ~フィールド・トゥ・グラス~」を掲げ、クラフトディスティラリーの先駆けとなっています。

若々しい突風のような力強いピート香とピチピチとした艶っぽい果実味溢れるアロマ。

フレッシュで小気味よいイメージで、クラスに一人はいる明るい人気者のようなキャラクターです。

ボウモアやラガヴーリンのような重厚さは少なく、サラリとしています。

フェノール値は50ppm。

まだ新しい蒸留所ですが、ラインナップは豊富。ショップでは複数種類のセット販売を見かけることもあります。

ボトルがすごく可愛いので、一通り揃えてみたくなるんですよね~。

ちなみに生産量が少ないからか、販売価格は高めです。

個人的にはBARなどで見かけたら飲んでみて、好みに合えば購入するような流れが良いと思います。

カリラ 12年

カリラ

アイラ島の中でダントツの生産量を誇る蒸留所。

一度に仕込める麦芽の量はなんと13トン、スコッチ全体でもトップ10に入ります。

カリラはジョニーウォーカーをはじめ、多くのブレンデッド用原酒としても扱われており、近年までシングルモルトとして出回ることはあまりありませんでした。

2000年代に入って、シングルモルトとしてのリリースも増えてきたカリラ。

色は薄いゴールド、けれどひとたび口に含めば、「口の中でBBQパーティーを開催している」ような個性にびっくりします。

その香りはヨードが強く男性的。

フェノール値は34~38ppmといったところですが、キルホーマンよりも辛口で男性的なイメージがあります。

これ以降に紹介する南部地方のキンダルトン3兄弟(ラフロイグ、アードベッグ、ラガヴーリン)に比べればかなり酒質は軽くフレッシュではあるのですが、後味のキレは鋭く、ドライ。

しっかり煙くて飲み疲れも少ない。

食事にも合わせやすく、ハイボール、ロック、ストレートとどう飲んでも美味しいというまさに「優等生」なアイラ・モルト・ウイスキー。

海鮮料理ともよく合うので魚介と一緒にいただくカリラハイボールは最高かと思います。

ラインナップはまず12年を飲めばその特徴を捉えられるはずです。

オフィシャルからは18年25年が出ていますが、少々値段が高いので、気に入りましたらボトラーズから出ているカスクストレングスなどを飲んでみてはいかがでしょうか。

カリラの良いところを残しつつガラリと印象が変わるボトルに巡り会えますよ。

なお、ローマ字読みすると「カオルイラ」と読めてしまうので、「カリラ」の名前だけでも覚えて帰ってください!

ラガブーリン 16年

ラガブーリン

アイラ島南部、強烈でヘビーなウイスキーを造るキンダルトン三兄弟のひとつ。

以前は最も人気だったアイラ・モルト・ウイスキーで、ラフロイグとボウモアに抜かれるまでは、抜群の知名度を誇っていました。

抜かれた理由はたったひとつ「原酒不足」です。

このラガヴーリンはスタンダード品としては長い”16年”熟成。

つまり他のアイラ・モルト・ウイスキーのスタンダード品は10~12年のものが多いので、生産により時間がかかるわけです。

一度原酒が枯渇してしまうと挽回が大変なのがウイスキーの業態。

品質にこだわり続けた名誉の後退といったところです。

特徴的な玉ねぎ型のポットスチルを利用しており、非常に濃厚でリッチな飲み口が持ち味。

フェノール値は34~38ppmではあるのですが、非常に強く感じます。

「ベルベットのような」と称されるトロリとしたなめらか味わいは他のアイラ・モルト・ウイスキーにはないボディブローのような重みがあります。

ラガヴーリンが頑なに16年熟成をスタンダード品と位置づける理由、それはその重厚な酒質をまろやかに包み込むには最低でも16年樽の中で寝かせる必要があると、職人が判断したから。

まさにダンディなオッサンが過去の回想にふけって飲んでいるような、、、、郷愁の念を余韻に刻む、深く長い付き合いになりそうなお酒です。

と16年にこだわっているとか書いていたのですが、先日の発表で200周年の際に限定リリースされたラガヴーリン 8年が通常ラインナップに加わるようです。

是非16年と比べてみてください。

ラフロイグ 10年

ラフロイグ

キンダルトン三兄弟のひとつでラガヴーリンの永遠のライバル。

ラフロイグ蒸留所とラガヴーリン蒸留所は1kmも離れておらず、創業年もわずか1年しか違いません。

日本でアイラ・モルト・ウイスキーと言えば一番に名前が挙がる程有名なブランドです。

棚に陳列していないBARは皆無でしょう。

ボウモア蒸留所と同じく伝統的なフロアモルティングを行っており、麦芽に風味をつけるピートも蒸留所にあるピートベッドから切り出されたものを使用しています。

このピートにはヘザーやコケなど多様な植物が混ざっており、これがラフロイグの個性を作り出していると言われています。

熟成にもこだわっており、ジャック・ダニエルなどに使われたテネシー産のバーボン樽だけを使用しています。

冒頭にも書いた“No half measure!-ノーハーフメジャー-“【”好き”か”嫌い”か、真ん中はねぇ!】という名言どおり、液状にした正露丸のようなフレーバーを持っています。

“ザ・アイラモルト”と言わんばかりの強烈なインパクトは、ビギナーにはとっつきにくいかもしれません。

ですがこれほど癖になるウイスキーも珍しく、好きな人はとことん虜になります。

フェノール値は40ppm以上、ボディは分厚く高バランス、特有の薬品臭の中にも、バニラやナッツのニュアンスがあり、香ばしい。

とてもまろやかで口当たりの良いアイラ・モルト・ウイスキーです。

個人的に初めてこれをハイボールにした際には、「あぁ、なんで俺角ハイなんて飲んでいたんだろう」と思うくらい衝撃の美味しさでした。

ちなみに初代オーナーが発酵槽に落ちて全身やけどで死亡したり、1950年代~1970年代の黄金期にスコッチ初の女性所長が誕生したり、チャールズ皇太子が愛飲しており、シングルモルトとしては初めてプリンス・オブ・ウェールズの勅許状を授かるなどなど、歴史的なネタにも事欠きません。

気になった方は書籍などで調べてみてください。

最近販売されているラフロイグはアルコール度数が40%になり、やや骨太さがなくなったような印象を受けますが、それは時代の流れですね。最近はあまりヘビーなウイスキーは好まれないので。

それでもその個性は健在です。

しっかりとラフロイグの特徴が出ているのが10年。その他クォーターカスクは飲んでみて損はないでしょう。

15年18年などはやや価格が高騰してきていますが、ラフロイグの長熟の側面を知るには良いと思います。

アードベッグ 10年

アードベッグ

まさにアイラ・モルト・ウイスキーの卒業試験。

フェノール値は55~65ppmと全モルトの中でも最強クラス。

煙を食べるとはまさにこのこと。凄まじいスモーキーさを感じられます。

しかし後味はフルーティでスイート、まるで燻製焼きりんごのようなフレッシュさを感じる不思議なウイスキー。

この入りと余韻の落差が魅力的なボトルと言えます。

今やモルト好きに知らない人はいないと言われるほどの知名度を獲得したアードベッグですが、実は最近まで超不況が続いていました。

1970年~1995年くらいまで冬の時代が続き、消滅の危機だったのですが、1997年にグレンモーレンジ社が買収して一変します。

大きな資本を投下され、見事復活を遂げています。

昨今、当たり前に飲めるようになったのは奇跡なわけですね。

年間の生産量はそこまで多くはないですが、シーバスリーガルやバランタインなどのブレンデッドウイスキーの原酒としても供給されています。

毎年限定ボトルを出しており、瞬間的に売り切れるほど人気の高い商品でもあります。

オールドボトルも人気が高く、この消毒液のようなドライでスモーキーなウイスキーが辿ってきた歴史を飲み、多くの愛好家がその変遷を味わっています。

定番商品は10年(TEN)。

オフィシャルボトルとしては珍しくノンチルフィルタード(冷却濾過をしていない)で、他のウイスキーよりもやや高いアルコール度数46%でボトリングされています。

価格も安いのでなんとなくお得な気分です。(ノンチルで度数が高いと単価も上がる場合が多い)

限定ボトルは入手困難ですがウーガダールコリーヴレッカンといったラインナップは手に入りやすいです。

ただ、必ず10年を飲んでから手を出してみてください。

番外編①:ガートブレック蒸留所

まだ工事中に見えるガートブレック蒸留所

現在アイラ島は蒸留所の新設ラッシュ。

まずは、フランスのブルターニュ地方にあるグランアーモー蒸溜所のオーナーであるジャン・ドネ氏が新しい蒸留所をアイラ島に建設中。

建設予定地はボウモア蒸溜所がある町から南西に3キロほど離れた湾岸に位置するガートブレックという農場。

しかし建設許可が下りたのが2014年なので、随分と時間が経っています。

まだ農場のままという話もあるので、恐らく資金不足なのではないでしょうか。

アイラ島に蒸留所がこれ以上増えることを嫌がる人もいるようなので、こちらはどうなるかはわかりません。

番外編②:アードナホー蒸留所

着々と建設が進むアードナホー蒸留所

ガートブレック蒸留所を出し抜いて先に完成してしまいそうなのがこちら。

独立系ボトラーで個性的なブレンデッドを世に送り出しているハンターレイン社が、アイラ島の北東海岸にあるポートアスケイグに近いアードナホーに蒸留所を建設中。

陣頭指揮を執るのはボウモア、ブルックラディを成功に導いた伝説の人、ジム・マッキューワン氏。

ハンターレインの巨大資本とジム氏の経営戦略があれば安定した操業ができそうですね。こちらは期待大です。

番外編③:ポートエレン蒸留所の復活

ポートエレン蒸留所復活なるか!

2017年10月、世界的酒類企業であるディアジオ社が「ポートエレン蒸留所」を再稼働させることを発表しました。

1983年に閉鎖されたポートエレンは現在でもその品質が高く評価されており、ウイスキー愛好家の間では幻のウイスキーとしてカルト的人気を誇ります。

またコレクターアイテムとしても注目されており、ディアジオ社が2001年から毎年リリースするカスクストレングスシリーズは販売後、即完売するほどです。

長熟のボトルは一本30万円を優に超えてくる高騰ぶりで、BARなどで見つけても飲むには勇気が必要です。

 

長年にわたって再開が待ち望まれていたこの伝説の蒸留所の復活にあたり、ディアジオ社のグローバルサプライ・調達担当社長であるデイビッド・カッター氏は、「これらのスコッチウイスキーを象徴するような蒸留所を再開させることは、単なる蒸留所の普通の投資ではなく生涯に一度の機会」と語っています。

また、スコッチカテゴリーディレクターであるクリスティーナ・ディエズハンディーノ氏は「世界中のスコッチ愛好家に喜ばれる、新しいウイスキー造りに興奮している」と語りました。

計画の許可と規制当局の承諾、詳細な設計や施工、試運転を経て、2020年までに生産が再開される予定だそうです。

あなたのウイスキーノートに新たなページが刻まれることを祈って

アイラモルトはスコットランドの小さな島で作られる強烈な個性を持つスコッチウイスキーでした。

世界中にシングルモルトファンを作った火付け役と言っても過言ではありません。

初心者にはとっつきにくいクサイお酒ですが、ひとたびファンになったら、アイラ島のスコッチ以外は考えられないと言う人がいるほど、愛されるお酒です。

是非匂いの弱いものから試していただき、アイラモルトを好きになっていただきたいです。

ABOUTこの記事をかいた人

オーツカ

ウイスキーをもっと身近に感じてほしい。小難しいウイスキーの世界を分解して、わかりやすく整理する「ウイスキーオーガナイザー」です。 まだあまりウイスキーを知らない人がウイスキーを好きになる「きっかけづくり」をできればと思っています。 日本最大級のウイスキーメディアBARRELを企画、運営、編集及びカメラマン、さらには執筆もしています。

2 件のコメント

  • 良く行くBarのマスターに勧められて飲んでからアイラにはまってます❗️楽しく読ませて頂きました。ますます好きになりそうです。

    • 参考にしていただけたようで良かったです(´ω`)
      アイラウイスキーは個性的な銘柄が多くありますし、その日の気候や体調によってもかなり味が変化します。気分や雰囲気、日によって銘柄を選ぶのも面白いですね。
      是非、自分好みの一本(とは言わずに何本かお気に入りを)を見つけてくださいませ。

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