ウイスキーとご当地銘菓の組み合わせ。佐賀県名物小城羊羹とのマリアージュ。

小城羊羹とウイスキー2種

先日、九州佐賀県の銘菓「小城羊羹」をおみやげでいただきました。
九州の人には馴染み深い銘菓ですが、他県の方には「普通の羊羹と何が違うの?」と思われているかもしれません。

最近話題の「和菓子とウイスキーのマリアージュ」。
あんこについてはBARRELのライターさんも書いていましたね。
今回は、古くから人気がありご当地スイーツの元祖とも言える「小城羊羹」とウイスキーの意外にもおいしい組み合わせをレポートします。

佐賀県銘菓 小城羊羹とは?

「ようかん」といえば誰もが思いつく、あの色とあの味。日本人には馴染み深い定番スイーツです。
ところがこの小城羊羹、皆様におなじみのものとはちょっと違うのです。

特に今回いただいたのは「村岡総本舗」という日本国内でも一二を誇る老舗の逸品です。

村岡総本舗 ロゴ

http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/shop/

明治32年に創業し、百十余年の年月を経て現在までその伝統の味を守り伝え続けている村岡総本舗。
佐賀県のお土産といえば「村岡総本舗の羊羹」と言われるほどの評価の高い銘菓です。

 

和スイーツの逸品、そして老舗の味わい

佐賀県小城市の銘菓である小城羊羹。
市内にはなんと20件以上の和菓子店が軒を連ねています。
これだけたくさんの和菓子店が密集する地域は日本でここだけなんです。

小城羊羹の特徴はなんといっても「時間が経過するにつれ外側が糖化する」ことです。

村岡総本舗 羊羹

http://www.muraoka-sohonpo.co.jp/product/tokusei_kiriyokan.html

こちらが村岡総本舗の小城羊羹。
羊羹の表面が砂糖の結晶で白く覆われています。
口に入れると、外側はシャリシャリ、中はしっとりの食感が楽しめます。
羊羹自体の甘味も意外とさっぱりとしており、上等な小豆の味わいが口の中に広がります。

それでは早速、ウイスキーと一緒に味わってみましょう。

村岡総本舗 小城羊羹

まずは開封です。
小城羊羹ならではのシャリシャリ感を確実に楽しむため、いただいてから数日常温で置いておきました。
梱包の竹皮を開けてみるとこの通り!外側が糖化しています。

包丁で切ってみると、「ザクッ、ザクッ」と通常の羊羹ではありえない音がします。

用意したウイスキーはタイプの異なる2種類

ウイスキー2種と小城羊羹

今回は、味の違いがはっきりとわかるこの2つのウイスキーとあわせてみます。

アードモア レガシーとの相性を探る

まずは「アードモア レガシー」ARDMORE LEGACY
スペイ川近くに蒸留所があるためスペイサイドモルトとして紹介されることもありますが、れっきとしたハイランドモルト。
しかし飲み口はピリッとドライでスパイシー。スモーキーなのが特徴です。
元々はブレンデッドウイスキー「ティーチャーズ」のキーモルトとして、1898年にこの地に創業したのが始まりです。

 

アードモアストレートと小城羊羹

まずはストレートで合わせてみます。

村岡総本舗の小城羊羹は、見た目に砂糖のコーティングがあるのでべったり甘いようなイメージがありますが、お味は意外にも甘さ控えめでさっぱりしています。
口の中で「シャクシャク・・・」という食感と、小豆の感触がなんとも楽しい味わいです。

しかしアードモアのストレートはアルコールの辛さを多く感じてしまい、羊羹の風味を殺してしまっていますね。
これだとちょっとバランスが悪いように感じます。

アードモアロックと小城羊羹

次にロックであわせてみます。

先ほどのストレートよりはアルコールのトゲが抜けた分、バランスが良くなった感じがしますが、まだまだアードモアの主張が強すぎるようです。
ロックにすることでレモンのような酸味とピーティーさが増しました。
辛口のウイスキーと合わせるなら薄めの水割りくらいまで調節したほうがよさそうです。

トマーティン12年との相性を探る

トマーティン蒸留所ははハイランド地方、ネッシーで有名になったネス湖のすぐ近くにあります。
スコットランドの蒸留所で最も標高の高い場所にあります。

非常にフルーティーでフレッシュ。飲みやすく香りも良く、日本人好みの風味だと思うのですが、あまり知られていないのが残念なところです。
12年物でも割とお値段もお手頃、筆者おススメの逸品です。

トマーティン12年ストレートと小城羊羹

まずは同じようにストレートから試してみます。

トマーティン12年は味わいがまろやかで甘味を強く感じるのですが、上品な味わいの小城羊羹とはストレートだとやはりバランスがあいません。
さっぱりめの味わいのようかんと、ストレートのウイスキーとの組み合わせはやはり少し難しいようです。
小城羊羹でない一般的な羊羹だとトマーティンのストレートはバッチリかと思います。

そこで、ロックにしてみます。

トマーティン12年ロックと小城羊羹

サラリと上品。冷やされたウイスキーの中で泳ぐ小城羊羹の食感も楽しい!

これですこれ。トマーティン12年のフレッシュな風味と小城羊羹の味わいが絶妙にマッチ!

トマーティンは最後にシェリー樽で貯蔵するので甘い香りが強いのですが、ロックにすると香りも程よく抑えられ、上品な小城羊羹とのバランスがピッタリ合います。

「シャクシャク」という小城羊羹の小気味よい食感と、トマーティン12年のまろやかな味わいが口の中で重なり合って・・・おいしい!

今まで味わったことのない新しい組み合わせですが、意外にもあう!という発見に至りました。

重要なのは味のバランスを整えるということ

以前に「ようかんとウイスキーのマリアージュ」というお話を聞いたときには「ウイスキーには洋菓子以外ありえないでしょ」と思っていましたが、実際あわせてみるととってもおいしい組み合わせでした。
「食わず嫌い」は損なんだな・・・と改めて感じさせる出来事でした。

バランスを整えて味わうことがポイントのようです。
上品な味の羊羹には個性の強いウイスキーをぶつけてもダメですね。
ハイボールも試してみましたが、シュワシュワした舌触りと小城羊羹の食感は全くかみ合いませんでした。

皆様もぜひ、新たな組み合わせに挑戦してみてはいかがでしょうか。

村岡総本舗小城羊羹とウイスキー