キリンビールが、「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士 12年」を発表しました。
「富士」ブランドで初の年数表記品で、10月に英国とフランス、11月に米国と国内の空港免税店で先行発売します。国内での発売は2027年以降。
3タイプのグレーンだけで組む12年

富士御殿場蒸溜所が造る、バーボン、カナディアン、スコッチの各タイプのグレーン原酒だけを使ったシングルグレーンです。
それぞれの原酒が熟成のピークを迎えたところを見極めて選び、ブレンドしています。
700ml、アルコール度数48%のノンチルフィルタードで、価格はオープン。熟した果実を思わせる華やかな香りと、澄んだ甘みが軸です。
ボトルには「Aged 12 Years」の刻印と金箔調のデザインを施し、ブランド初のショルダーラベルと金属キャップシュリンクを採用。年数表記品の第1号らしい装いというわけです。
海外が先で、国内は待ち
発売の順番は、10月が英国とフランス、11月が米国と、羽田、成田、関西の各空港の免税店。国内の一般販売は2027年以降で、先送りの理由は明かされていません。免税店で買えるのは出国する人に限られます。
富士の海外展開は、フランスや米国への輸出から始まり、2022年には中国と豪州にも広がりました。当時のキリンは、2021年に37%だった海外販売比率を2025年に50%へ高める目標を掲げていました。2023年にはペルノ・リカールとの提携で、欧州にも販路を広げています。
英国とフランスが先に来る順番は、この欧州での流れに沿ったものでしょう。
年数表記品を免税店から出す動きは、サントリーが2026年5月に響12年を免税店限定で復活させたのとも重なります。ただし響は一般市場への展開が発表されておらず、キリンは国内の時期を2027年以降と示している点が違います。

国内の陸、海外の富士なのか
国内の足元の主役は「陸」です。富士御殿場蒸溜所の原酒を主体にしたブランドで、8月にはハイボール缶の予約が始まり、2026年上半期の販売金額は6年連続で過去最高を更新しました。
同じ蒸溜所の原酒を使いながら、国内は陸、海外の格上げは富士という振り分けが、少なくとも12年の発売順からは見えてきます。
日本国内で手に取れる場所は、当面は空港の免税店に限られます。国内の棚に並ぶ日を待つ間に、海外での評価がどう出るかが先に問われる一本になりそうです。









