北海道立総合研究機構が進める「道産コーンウイスキープロジェクト」から、初の3年熟成品となる「ゴールドキビス」が9月16日に発売されました。
製造は札幌酒精工業で、480ml入り。道内のスーパーなどで販売されています。
コーンウイスキーの五つの条件
ゴールドキビスは、プロジェクトが定めた共通ブランドの名前です。
名乗るための条件は五つあります。第一に、北海道産のとうもろこしを主原料とし、水も道内で採水したものを使うこと。
第二に、麦芽を必ず使うこと。第三に、糖化、発酵、蒸溜を道内の蒸溜所で行うこと。
第四に、木製樽で3年以上、道内で貯蔵すること。
そして五つ目が、道内で瓶詰めし、充填時のアルコール度数を40度以上にすることです。
日本洋酒酒造組合のジャパニーズウイスキー基準と骨格は同じで、舞台を「国内」から「北海道内」に絞った形。基準を地域単位に落とし込んだというわけです。

1年、2年、3年と毎年販売
札幌酒精工業は、樽熟成1年のニューボーンを2024年8月に北海道限定で発売しました。
300ml、3,300円で用意した400本は、すぐに完売しています。2025年8月には2年熟成版を限定販売し、今回の3年で、定義の下限に届いたことになります。
1年目は原酒の荒々しさが残るなかに、甘みを感じるまろやかさと、樽由来のバニラ香が出ていました。
3年目の試飲では、スイートコーンに近い甘さと、穏やかな口当たりという感想が聞かれています。
生産は、2023年時点の計画で年4回ほど蒸溜し、毎年2キロリットルを造る規模。小さな規模ながら、同機構は生産量を増やして販路を広げ、新たな産業として育てる考えです。
グレーンの北海道、量と地産の二つのベクトル
北海道では、国産グレーンをめぐる動きが続いています。
ベンチャーウイスキーの子会社は、苫小牧でグレーン専用の蒸溜所を2026年1月に本格稼働させました。
グレーン生産能力は240万リットルで、ゴールドキビスの年2キロリットルという計画とは桁が違います。
新潟の吉田電材蒸留所のように、北海道産デントコーンを使うグレーンも出てきました。
大型の設備で量を狙う流れと、原料から瓶詰めまで道内で閉じて地域の産業をつくる流れ。
北海道のグレーンは、この二つの向きで動き出したと言えるのではないでしょうか。









