スペイサイドのアベラワーが、21年と25年を常設ラインナップに加えました。
どちらもブランドの常設品としては最長熟。9月26日から28日に開かれるウイスキーライブ・パリでお披露目され、その後9月から世界の一部の酒販店に並びます。
21年は48%、25年はカスクストレングス
2本とも、マスターディスティラーのグレアム・クルックシャンク氏が数十年ものの樽から1樽ずつ選んで仕上げています。
ベースはアベラワーの代名詞である、アメリカンオーク樽とシェリー樽を組み合わせるダブルカスク熟成です。
21年は、アメリカンオーク樽とシェリー樽で20年以上熟成した原酒で、度数は48%。

公式のノートでは、香りにチェリー、スパイスを効かせた焼きリンゴ、トフィー。味わいにチョコレートと温かいジンジャーが続き、余韻は軽くスパイシーとのこと。
25年はさらに生産量が少なく、ファーストフィルのシェリー・ホグスヘッド1樽を含む、数樽の原酒をまとめたもの。

カスクストレングス、ノンチルフィルタードで瓶詰めされていますが、度数は今のところ公表されていません。
香りは甘く果実味が前に出るタイプで、味わいにはクリーミーなバニラ、ジンジャー、カルダモンが挙げられています。
常設の12年、16年、18年、そしてカスクストレングスのアブーナ。その上に、21年と25年という二段の天井が載った格好です。
年に一度、少量ずつという出し方
面白いのは、常設と言いながら、年に一度の少量バッチで出していく点です。21年はブランド初の「毎年出る常設品」と位置づけられています。
長熟原酒は、限定品として一度に出すと、それきりになってしまいがち。年1回のバッチにすることで、在庫の範囲内でブランドの最上位を毎年見せ続けられる、というわけです。

お披露目の場にパリを選んだのも、フランスで昔から根強い人気を持つアベラワーらしい判断と言えそうです。
一方、スコッチ業界全体では、大手各社が需要の減速に向き合っている最中でもあります。そんな中で長熟の常設ラインを厚くするのは、若い原酒を量で売るより、高価格帯で価値を積む方向に賭けているということでしょう。
価格と日本での発売は、まだ発表されていません。日本ではペルノ・リカール・ジャパンの動きを待つことになりそうです。








