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ロイヤル・ブラックラ12年をいただいたのでレビュー/香り味わい飲み方

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昨年のパッケージリニューアルあたりから、ずーっと注目していた「ロイヤル・ブラックラ」。

先日、ひとくちウイスキーでいただいた時も、

 

「え、ブラックラ、美味くないすか?」

「正統派シェリーって感じでいいですよね。この価格帯でこのクオリティは破格ですよ。」

 

などと語り合っておりました。

そんな思いが通じたのか、ご縁がありまして、広報担当者さんから「ロイヤル・ブラックラ12年」いただけました。

オーツカ
いやー、ホントありがたい。ボトルで向き合うとまた違う趣がありますからね。リニューアルしたブラックラ、ちゃんとレビューしていきます。

ロイヤル・ブラックラとは

“英国王室御用達(ロイヤルワラント)”を初めて授かった「王のためのウイスキー」

まずはロイヤル・ブラックラをちゃっちゃとおさらいしておきましょう。

ロイヤル・ブラックラ蒸溜所は、1812年にスコットランド・ハイランドに設立された世界最古の蒸溜所のひとつ。

創業当初、密造者との競争を避けるため、ローランド地方やイングランドを主戦場として販売していました。

ある時、国王ウィリアム4世にいたく気に入られ、蒸溜所としては初のロイヤルワラント(王室御用達の勅許状)を授かります。

その証拠にブランド名に王室を意味する「ロイヤル」がつけられています。

ロイヤルがつけられたブランドは他に「ロイヤルロッホナガー」と1985年に閉鎖となった「グレンユーリー・ロイヤル」を含む3カ所のみ。
日本ではマイナーですが、スコッチ史においては歴史上、重要な蒸溜所といえます。

ファーストフィルシェリー樽を使った正統派な味わい

最新ラインナップの12年、18年、21年

最新ラインナップの12年、18年、21年

ロイヤル・ブラックラといえばコレ。気品のある「シェリー風味」。

伝統的な製法を守り続け、オロロソやペドロヒメネスなどの、シェリー樽でフィニッシュする事にこだわっています。

ファーストフィルシェリーもふんだんに使い熟成された原酒は、フレッシュかつ華やか。フルーティで味わいが特徴で、世界中の愛好家に親しまれています。

シングルモルトとしての流通は少なかったのですが、2016年からオフィシャルボトルとしてシングルモルトがリリースされるようになりました。

オーツカ

アバフェルディと共に、デュワーズのキーモルトとしても有名なロイヤル・ブラックラ。

これから飲んでレビューする12年は、第一回のTWSCでも金賞を受賞する完成度の高さなのです。マイナーだけど!

ロイヤル・ブラックラ 12年をテイスティング

今回レビューしていく「ロイヤル・ブラックラ12年」は、オロロソシェリー樽でフィニッシュされた12年熟成のシングルモルト。

過去の12年はアルコール度数40度でしたが、リニューアル後は46度。強い味わいが期待できそう。

オーツカ

基本はストレート。
一応、ロックとハイボールも試します。

ストレートグラスは弊ブランドである「KYKEY」のAROMA GLASS BASICとSTILLの2種で飲んでいきたいと思います。

カラーは、都会のビル群に沈む夕日のような、茜色の琥珀。少しトロミがあります。

AROMA GLASS BASICでのテイスティングノート

香り

口径が広いBASICでは、ダイレクトにシェリー香を感じる。

甘やかで落ち着いている。気品がある。

トップノートには、プルーンやプラム、デーツにラムレーズンが混合したような、黒くて赤い果実が爽快に鼻に抜ける。

中盤からはアーモンドとミルクチョコレート。スパイシーで心地よい。クローブのようなアロマもある。

味わい

口当たりはシルキーでクリーミー。

非常にフルーティーで、ドライアプリコット、オレンジマーマレード。チェリー。さらにはキャラメリゼしたナッツ。ウエハースも添えてある。

やや辛みもあり、中盤からはゆっくりとショウガキャンディーがほどけていく。

とろける甘さの中にカルダモン。

フィニッシュ・余韻

フィニッシュはミディアムレングス。飲み終わりはカプチーノとダークチョコレート、黒コショウの辛さ。

ゆっくりと砂糖漬けのドライオレンジ。

余韻に心地よい木々の香り。都会的な男性像が眼裏によぎる。

AROMA GLASS STILLでのテイスティングノート

香り

口径がすぼまっているSTILLを使用すると、ハーバルさが強く感じられ、酸もしっかり捉えられる。

ひんやりとした針葉樹に囲まれた森。涼しげで、落ち着いていて、クリア。

ただしアルコール感も強まる。
BASICよりもさらにスパイシーで、なめし革のようなアロマも拾える。他にはレッドカラント。ローズヒップティー、マジパン。

味わい

口当たりは冷たく、少しシロップっぽさが増す。

流れ込む液量が少量になるので、噛むと、桃のタルトやイチゴも拾えるようになる。
飲みこむとオイリーさがあり、アマニ油、オレガノとパン生地。

中盤から後半にかけて、スモーキーさも感じられ、飲みごたえも強くなる。
古い喫茶店で香る、甘いパイプタバコのようなフレーバーが、心のささくれを静かに撫でる。

フィニッシュはBASIC同様。針葉樹の香りと甘いタバコのフレーバーがジェントルでたまらない。

ロックグラス&ハイボール

ロック

香りは弱まるが、口を付けたとたんに強烈に甘い味わい

ローズヒップティーのような酸味は引っ込み、フレッシュでフルーティなトーンが強調される。

氷が溶けると酸が顔を出し、アーモンドの皮の渋さ、シナモンや甘草なども感じる。

シェリー樽ウイスキーの甘みを強く感じたい時はおすすめ。

涼しげで悪くない。ただし必ず、氷は後入れしよう。

ハイボール

こちらも極甘いハイボールになる。

シャキシャキとした食感のスライスリンゴ、シナモンと生姜シロップ。
ただ、口蓋に張り付くような酸味もある。

キシキシする印象がニガテなので、個人的にはおすすめしない。

テイスティングまとめ

華やかでリッチ。かつ上品な、ど真ん中なウイスキーです。

「一日の終わりに、おいしいシェリー樽のシングルモルトを飲んだなぁ」という充足感を得ることができます。

 

個人的にはアルコール度数を46度にしたのは大正解ですね。薄っぺらさを感じません。

あと、あまり公表されていませんが、リチャーしたシェリー樽や、リフィルシェリー樽も混合されて味わいが整えられているそうです。バリバリしないのはそのせいか。

 

ただ、加水では非常にフルーティーになりますが、ちょっとリンゴジュースのようなアロマになるので、おすすめしません。

BASICのような口径の大きいグラスでは、加水しないで楽しみましょう!

STILLのようなグラスでは、アルコール感もやや拾いますが、かなり解像度が増します。
上級者はこっちのほうが好きそう。

アルコール度数が6度上がったことによる変化は大きいように思います。僕はこういうグラスで長期間向き合うのが好きですね。

週末に顔を合わせる紳士な天使

まさに「王道」。

伊達にロイヤルワラントを授かっていない。

46度もちょうどいい。バリバリしてないし、サラサラしすぎない。

前作はアルコール度数が40度と、少し物足りなった印象でした。スマートで都会的なシェリー樽ウイスキーでしたが、線が細く尻すぼみだった。
今回はしっかりとした胸板を持つジェントルマンを想起させます。しかし重苦しさはなく、涼しげな印象。

リニューアル後の18年も飲みましたが、12年もいい。

個人的に、一本向き合うならしっとりとした佳酒の12年。

昨今の薄っぺらいスペイサイド飲むより全然いいと思います(笑)

オーツカ

シェリーカスクフィニッシュの12年ものとしては、コストパフォーマンスが非常に高いブラックラ。

ちなみに現在は在庫切れも多いですが、メーカーに確認したところ4月頃には戻るらしいです(もう戻ってるかも)。

ボトル抱えるのが不安な場合は、まず、ひとくちウイスキーで試飲してみるのもおすすめでっす!

ストップ!20歳未満飲酒・飲酒運転。妊娠中や授乳期の飲酒はやめましょう。お酒は楽しく適量で。





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