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ロイヤルロッホナガーを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

ロイヤルロッホナガーの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/12年・セレクテッドリザーブ

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オーツカ

ざっくり覚える!

ロイヤルロッホナガーはスコットランドのハイランド地方でつくられるシングルモルトウイスキーです。

ブランド名にある「ロイヤル」は王室御用達(ロイヤル・ワラント)を意味しており、過去、英国王やその家族に愛された由緒正しきボトルで、そのリッチで上品な味わいはBar飲みにはピッタリ

ディアジオ社が運営する蒸溜所の中で最小で、その生産量は少なく、9割以上はブレンデッド用。
原酒は韓国でNo1の売り上げを誇るブレンデッドスコッチ「ウィンザー」に使用されています。

他にもジョニーウォーカーブルーラベルやVAT69、過去にはジョン・ベッグなどのキーモルトとしても使用されており、優雅でアロマティックな原酒の味わいは高く評価されています。

 

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

上品なシェリー樽のウイスキーといえば、ロイヤルロッホナガーを浮かべる愛好家の方も多いことでしょう。

オフィシャルは12年とセレクテッドリザーブくらいしかないので、順に飲みましょう。あとはゲームオブスローンズのコラボもまだ探せばあるはずです。

おすすめの飲み方はストレート、ロック、あとお湯割りです。
ロッホナガーのお湯割りは珍しいですが、独特のオイリーさと、マスカット感や白ブドウの皮の味わいが増して味わい深い。

 

高価ではありますが、セレクテッドリザーブは一飲の価値あり。
特に木箱入りのオールドボトルは多くのモルトマニアから愛され、オールドシェリーのマッカランやグレンファークラスがお好きな人には刺さる逸品と言えるでしょう。

さらに1970年代にリリースされたロイヤルのついていない「ディーサイド ロッホナガー 70° Proof, 26²/³ Fl.OZS」は評判が高く、スコットランドでは高価格帯で販売されていました。
今はだいぶレアになって、伝説的なボトルのひとつになっているかもしれません。

日本では1976年頃に1万円の価格で販売されていました(70° Proof表記は恐らくない)。大卒初任給が10万円の頃なので結構高いですね。もし見かけたら飲んでみてください。

ロイヤルロッホナガーの発祥と製造場所、歴史の紹介

スコットランドのディー川

「ロッホナガー」は蒸溜所近くに流れるディー川沿いで一番高い山(1156m)の名称で、ゲール語で「岩の露出した湖」という意味を持ちます。

ロイヤルロッホナガー蒸溜所の誕生は1845年とされていますが、実は前身となる蒸溜所が存在しました。

ロイヤルロッホナガー蒸溜所があるディー川周辺は、18世紀の終わり頃からウイスキー密造が盛んで、多くの密造業者が活動していました。

ここに初めてできた合法の蒸溜所が「グレン・フィアダン(Glen Feardan)」という蒸溜所。
これがロイヤルロッホナガーの前身となる蒸溜所です。

グレン・フィアダンは1823年に元違法蒸留業者のジェームス・ロバートソンによってディー川の北岸に建てられました。
しかし建設からわずか3年後(1826年)、反感を買った周辺の密造酒業者達による不審火により蒸溜所は焼失してしまいます。

それでもジェームス・ロバートソンはめげることなく、ロッホナガー山の近くへ場所を移し、新たに「ロッホナガー蒸溜所」を設立します。
しかしこのロッホナガーも1841年に火をつけられ、グレン・フィアダンと同じ不審火による火災から廃業に追い込まれてしまうのです。

毎回放火されてはかないません。さすがのジェームスもウイスキー製造から撤退せざるを得ませんでした。

 

この後、ジェームスの意思を継いだのが現在のロイヤルロッホナガー蒸溜所の創始者、ジョン・ベッグでした。

ロイヤルロッホナガー蒸溜所

ジョンは1845年、「新ロッホナガー蒸溜所」を設立します。
ちなみに設立当時、蒸溜所名には「ロイヤル」の文字はついておらず、「ロッホナガー蒸溜所」として稼働を始めます。

蒸溜所が設立されてから3年後の1848年。

ロッホナガー蒸溜所の隣にあったバルモラル・エステート(現バルモラル城)を当時のヴィクトリア女王が夏の離宮として購入します。
この一帯には夏になるとヴィクトリア女王とその夫、アルバート公、そして子供たちがたびたび訪れ、「ロイヤル・ディーサイド」と呼ばれることになります。

創始者ジョン・ベッグはこのことを聞きつけると、ある戦略を閃きました。

「これまでのように他の密造者から蒸溜所に火をつけられてはかなわない、女王公認の蒸溜所となればそうはいくまい」と考えたのです。

早速ペンを取り「蒸溜所の見学に来ませんか?」という内容の手紙を書き、バルモラル城に送ったのです。

女王の夫である、アルバート公は大の機械(工学)好きだったので、すぐに女王一家は蒸溜所を訪れるのです。

女王一家はベッグの案内で蒸溜所内をくまなく見学して帰りました。

ヴィクトリア女王からのロイヤルワラント

するとその数日後、ロッホナガー蒸溜所のもとに「王室御用達」であるロイヤルワラント(勅許状)が届きます。

以来蒸溜所は「ロイヤル」を冠し、ロイヤル・ロッホナガー蒸溜所と呼ばれるようになり、今日まで長きにわたり稼働し続けています。

女王夫妻はロッホナガーのモルトが大の好物で、特に女王は極上のボルドーワインにロッホナガーを数滴垂らして飲むのがお気に入りだったとか…!
とてつもなく女王っぽい飲み方です、、、。

ちなみにロイヤルロッホナガー蒸溜所では、隣接するバルモラル城にエリザベス女王が急に訪れた場合でも、すぐに最高のシェリーモルトを提供できるよう準備してあるのだとか。

いつか僕も、お城の中で優雅にグラスを傾けてみたい、、、、!

ロイヤルロッホナガーのポスター

Royal approval: an advert published in 1931 (出典©: Diageo Archive)

オーナー変移は1916年に、ジョン・デュワー・アンド・サンズに売却。

デュワーズ社はその後1925年に当時の最大手DCL社へ吸収されます。

その流れで現在もDCLの継承団体、ディアジオの傘下にて経営が行われています。

ロイヤルロッホナガーの製法

ロイヤルロッホナガーの原料となる麦芽は、ローズアイル産、ノンピートのものを使用しています。

使用量は1週間で約22トン。

仕込み水にはロッホナガー山麓の湧水が使われています。

発酵槽はカラ松製のものが1基、オレゴン末製のものが2基の計3基で約110時間かけて発酵します。

蒸溜器は初留×1基、再留×1基の計2基。

ロイヤルロッホナガーのポットスチル

いずれも小型でストレートヘッドタイプを使用しています。

ここでアルコール度数70%ほどのニュースピリッツを精製し、63.5%に調整して樽詰めします。

アルコール生産能力は年間50万リットルで、大手ディアジオ社の傘下にある蒸溜所としては非常に小規模なものとなります。

ロイヤルロッホナガーの熟成庫

週に28樽ほど樽詰めされ、1週間敷地内にある熟成庫で寝かせた後、他の場所の熟成庫へ移して熟成を行います。

もともとロイヤルロッホナガーで生産していたモルトは、ブレンデッドウイスキーの「バット69」と「ジョン・ベッグ」専用に使われていましたが、1970年代にシングルモルトの「ロッホナガー」として発売されました。

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ロイヤルロッホナガーのラインナップ

ロイヤルロッホナガー 12年

12年熟成、ロイヤルロッホナガーのスタンダード品です。

熟成は主にリフィルのシェリー樽が使われて、上品な甘みとスパイシーさが堪能できるボトルです。

香りは繊細で青りんご、マスカット、薄くレーズン、アールグレイティー、べっこう飴、麦菓子、ドライプラム。

味わいはややオイリーでハチミツを混ぜたべっこう飴、バターシュガー、パイン、後半にはオークのスパイシーさが現れ程よい長さの余韻が続きます。

トップノートはかなり甘めで、そこに酸が続く感じですが、後味はドライでビター。

家飲み用のモルトとしてはやや高い印象ではあるものの、やさしいマスカット感が魅力。

ロイヤルロッホナガー セレクテッドリザーブ

毎年数量限定、厳選されたリフィルシェリー樽からつくられる希少性の高いボトルです。

リリースされたすべてのボトルにシリアルナンバーが明記されています。
写真は愛好家の中でも評価が高いオールドボトルで、トラディショナルなデザインがかっこいいですね。現行品のデザインはもっとスマートです。

香りはシェリー由来の赤みがかったブドウ、レーズンとイチジク。ワックス、ヘザー、干し草。

アルコールアタックはほぼ皆無に近く、オイリーでスムーズな口当たり。
味わいは砂糖漬けのオレンジ、柑橘系の酸味がうっすらとあり、ジューシーに舌に沈んでいく。

中盤はキャラメルやカフェラテの柔らかな甘味、麦菓子の香ばしさ、ブドウの皮のような少しえぐみのあるビターな余韻へと続きます。

余韻は壮大で、スケール感があります。オールドの場合はこなれていますが、全体的に土っぽい香りとタンニンの苦みがあることに気が付きます。

シェリー樽好きの方には是非一度お試し頂きたい、お勧めのボトル。

ロイヤルロッホナガー トリプルマチュアード フレンズオブクラシック

こちらは2013年に限定で欧州向けにリリースされた日本未入荷のボトル。

リフィルオーク樽→チャーしたアメリカンホワイトオークのホグスヘッド→スパニッシュオーク

というように異なる3つの樽に詰替えられ熟成した原酒をヴァッティングしています。

香りはシェリー酒、ドライフルーツ、杏子、巨峰などのフルーティな甘みとカカオのビター、奥にスパイシーさも。

味わいは焼きリンゴ、アプリコット、レーズンなどの甘みが広がり、その後でクリーミーなバニラ、後半は引き立てのコーヒー豆、ブドウの皮、そしてジンジャーのビターさが目立ち始めます。

濃厚なオーク材の長い余韻も◎。

ホグスヘッドのバーボン樽での熟成でより複雑さを増したエレガントな風味を纏ったボトルです。

シェリー樽熟成のウイスキーが好きな人は間違いなく好き。レベル高いボトルです。

ロッホナガー 12年 ディーサイド

こちらは1970年代にリリースされたボトル。
ロイヤルの表記がなく、代わりにDEE SIDEと表記されている部分が特徴的です。

つまり「ディー川のほとり」ということですね。

この頃、他の蒸溜所では真似できない風味があったため当時は高値で取引されていました。

特に「70° Proof, 26²/³ Fl.OZS」と表記されているものは人気が高く、海外オークションなどでは稀に見かけます。
バーなどで見かけた際には是非お試し頂きたいボトルです。

香りは木苺のジャム、埃っぽさのあるプラム、木の皮、木酢、ビターチョコ。

口に含むとミディアムボディで角がとれた口当たり。少し枯れてしまっているか。

柔らかなジャム、枝付きレーズン、アプリコットの甘み、なめし皮、パン、後半にカカオのビターが訪れ、ウッディな長めの余韻を楽しめます。

ジョン・ベッグ(ブルーキャップ)

こちらはブレンデッドですが、ご紹介しておきましょう。

ロッホナガー蒸溜所の創業者、ジョンベッグ氏が立ち上げたジョン・ベッグ社からリリースされていたブレンデッドウイスキー。

ロイヤルロッホナガー蒸溜所は1845年創業とされていますが、ジョン・ベッグ社は当時のオーナー(親会社)にあたり、ロッホナガーよりも前に設立していたと考えられます。

「Blue Cap ブルーキャップ」と呼ばれ世に知られているジョン・ベッグのボトルは、かつて、1933年に禁酒法が終わったアメリカで発売されました。その後、熟成年数表記のない 「Gold Cap ゴールドキャップ」が販売。
後に12年熟成物が発売されました。

世界的な銘柄となりましたが90年代〜2000年代にかけてのウイスキー低迷期に姿を消したボトルとなります。

香りは柔らかなマスカット、白く小さい花。埃っぽさ、土っぽいピート。マーマレード、カステラ、カラメル。

口に含むと柔らかな口当たりで、ダンボールのような埃っぽさと柔らかな内陸系のピート香が広がります。

水で伸ばしたカラメル、ブラウンシュガー、ロッホナガーの原酒からであろう灰のようなビターも感じられます。

2000年前後のアメリカ市場向けリリースを最後に終売となりました。

 

オーツカ

2015年くらいのオフィシャル12年はパッとしない味だったのですが、近年では上品なマスカットの酸味とキリっとした後味のビター感がわかりやすく、魅力が増したように思います。

ゲームオブスローンズのロイヤルロッホナガー

以前ゲームオブスローンズを全部飲みした際に、ロッホナガー悪くないなーと思い、オフィシャル12年を飲みなおしたのですが、とてもよくなっていると思いました。

 





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