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アイルサベイ/アーストンの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/シーカスク・ランドカスク

アイルサベイ/アーストンの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/シーカスク・ランドカスク

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オーツカ

ざっくり覚える!

スコットランドのローランド地方でつくられるシングルモルトウイスキー。

ウィリアムグラント&サンズ社がブレンデッドウイスキーの需要の高まりに応えるためガーヴァン蒸溜所の敷地内に設立したのがアイルサベイ蒸溜所です。

ウィリアムグラント&サンズ社は「グランツ」や「モンキーショルダー」といったブレンデッドウイスキーを世界中に輸出していますが、同社の「グレンフィディック」「バルヴェニー」「キニンヴィ」といった蒸溜所では原酒を賄いきれなくなったわけです。

日本での流通量は少ないですが、アーストンは手に入りやすいので試してみることをおすすめします。レベル高いですよ。

アイルサベイ/アーストンの種類と味わい

アイルサベイ ファーストリリース

アイルサベイから初めてシングルモルトとしてルリリースされたオフィシャルボトルです。

一般的なオフィシャルリリースでは、アルコール度数40、43、46%あたりで瓶詰めされることが多いのですが、この銘柄は48.9%と少しめずらしい数値です。

ローランドのシングルモルトにしては珍しくピートタイプで、そのレベルを示すフェノール値は21PPM。

ですが計測の方法が他の蒸溜所とは全く違うので、比較するにはあまり参考にならないでしょう。

アイルサベイのラインナップが面白いところはPPMの他に「SPPM」という指標を示しているところで。これは甘さを数値化したもので、ちなみに11SPPMだとか。

ただこれがどのくらいのレベルなのかはアイルサベイ以外では提示されていないのでなんともいえないところ。PPM同様あてにできる数値ではないですが、ステータスオタクとしてはこういった試みがフェチに刺さるのも事実です。

よくバランスが取れている印象で、香りは潮風、ハーブ、レモンにハニー。

味わいはほどよい塩っぽさ、ライチのフルーティさ、リコリス、ゴムのニュアンスが感じられます。

アイルサベイ リリース1.2 スウィートスモーク

ファーストリリースに続いて発売された第二弾。

こちらは瓶詰め度数は48.9%と全リリースと同じまま、よりピーティに22PPPMへ、より甘く19SPPMへと数値を向上。

ファーストリリースを再設計、改良したものと言えます。だからリリース1.2。

実際にこのボトルの評判から徐々に評価を高めており、インターナショナルスピリッツチャレンジ2020ではゴールド賞を獲得しています。

バニラの甘さが強くなりクリーミー、砂糖漬けのオレンジピールなど、よりリッチで豊かな味わいとなり進化しています。

アイルサベイのハウススタイルを体験するということであれば、まずはじめにこちらを飲んでみるといいかもしれません。

アーストン 10年 シーカスク

蒸溜所非公開でリリースされたものですがアイルサベイ蒸溜所からでているマニアックな銘柄。

2016年に先にご紹介したノンエイジものがリリースされましたが、こちらは初めての熟成年数表記のボトルです。

アイルサベイ蒸溜所の近くにある海岸沿いの貯蔵庫で熟成されており、その影響を受けて海の塩味を持つといいます。ピートの要素はありません。

軽くトーストしたアーモンド、甘い綿菓子、優しいバニラオーク、タンニンのタッチとバランスが取れています。ほのかな潮風がアクセント。

バランスがとれているし、価格帯としても3000円代とお手ごろでおすすめです。

アーストン 10年 ランドカスク

シーカスクとあわせて蒸溜所非公開でリリースされたものです。

シーカスクとは反対に、内陸スペイサイドの貯蔵庫で熟成されたピーテッド麦芽を使用したもの。

イメージ的に「ピーテッド = 海」のほうが、少しウイスキーを飲み始めた人にはしっくりくるような気がするのですが逆なのでちょっと覚えづらいです。

香りはスモーキーで、やや土っぽい。アイラモルトらしい薬品のニュアンスは少ないのですが、少し若い生木のようなニュアンスとスモーキーさがあってチグハグとしてあまりおすすめしません。

「シーカスクとブレンドする」という、マニアックな楽しみ方もいいと思います。

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

凄まじい生産能力を誇るグランツの屋台骨。

非常に科学的にウイスキーを捉えており、5種類の原酒を5人のオペレーターで年間1,400万ℓつくっています。蒸溜所は24時間年中無休。まさに近代原酒供給マシーン。

ファーストリリースはパッとしない出来栄えでしたが、アーストンシーカスクと、アーストンランドカスクはとても面白く、可能性を感じる味わいになっています。

シーカスクはフルーティでリッチ。
同社のグレンフィディックやバルヴェニーを彷彿とさせる甘くクリーミーな味わいですが、思った以上にヘヴィで後半はビター。バランスもとれており、加水でも崩れにくいです。
ランドカスクは上記でも書きましたが、ややチグハグな感じがあります。若木のえぐみみたいなものはブレンデッド用と考えるとすごく面白いと思います。

どちらもストレート→加水でじっくり飲み比べをおすすめします。

この価格と完成度であれば、今後に期待しちゃいますね。

以下の製造方法の項で書いてますが、設備の耐久性もありそうだし、これだけオペレーションがしっかりしているからこそ、製造コストが抑えられるわけです。こういった近代的な蒸溜所から生み出される近代的なウイスキーが、過去の伝説的なモルトにどう立ち向かっていくのか、見ものです。

アイルサベイの発祥と歴史

どこで作られているのか?

サウス・エアシャーのガーヴァン

アイルサベイ蒸溜所があるのはスコットランドのローランド地方、サウス・エアシャーのガーヴァンという町。

ここはガーヴァンはクライド湾の東海岸に位置している町で、人口は約6,500人です。

北に30キロほど進むとスコットランドの国民的詩人「ロバート・バーンズ」の出身地であるアロウェイ。南にはスコットランドから北アイルランドへの主要なフェリー港であるストランラーの町があります。

ガーヴァンの海岸から見えるのは異様な形のアイルサクレイグ島。アイルサベイの名前はこの島にちなんでいます。

全島が花崗岩できており、カーリングのストーンが切り出される島として有名です。

世界中で使用されているカーリングストーンのなんと60〜70&%がアイルサクレイグ島で取れた花崗岩からつくられていて、その花崗岩は粒子が繊細で密度が高く吸水性が低いため、極めて良質なものだといいます。

カーリングはスコットランド発祥のスポーツで、かつてはスペイサイド蒸溜所の職人たちの間で蒸溜所対抗カーリング対決が行われていました。これは面白い。

ちなみにトーモア蒸溜所にはカーリング用の人口の池がはられるほど、昔から娯楽としてメジャーなスポーツなんですね。

アイルサベイのボトルのコルクの取っ手部分には、アイルサクレイグ島で採れる貴重な花崗岩が埋め込まれていたり、蒸溜所入り口には花崗岩に刻まれた「THE AILSA BAY DISTILLERY」という文字があり、アイルサクレイグ島がアイルサベイにとってどれだけ関係深いのかを窺い知ることができます。

ガーヴァンの沖からはアイルサクレイグ島だけでなく、シングルモルト「アラン」のアラン島や「スプリングバンク」などがの蒸溜所があるキャンペルタウンも見ることができます。

歴史

アイルサベイ蒸溜所の設立は2007年。

ウィリアムグラント&サンズ社によってグレーンウイスキーを製造するガーヴァン蒸溜所の敷地内に建てられた新しい蒸溜所で、ブレンデッドウイスキーの需要の高まりに応えるための最新鋭・ハイテク技術が詰まっています。

ウィリアムグラント&サンズ社は「グレンフィディック」「バルヴェニー」「キニンヴィ」のモルト蒸溜所を所有していますが、それだけではまかないきれなくなったため設立されました。

グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィ

アイルサベイ蒸溜所のおとなり、ガーヴァン蒸溜所の設立は遡ること1963年。翌年64年には蒸留が開始され、建設開始からわずか9ヶ月で完了しました。

このころウィリアムグラント&サンズ社は「グランツ」や「グレンフィディック」など多くの製品を販売していましたが、1950年代後半から1960年代初頭にかけてグレーンウイスキーの入手が困難になってきていたため、独自で生産する必要がありました。

1966年になると「レディバーン」というモルト蒸溜所が設立されますが、ガーヴァン蒸溜所の拡張のため、たった9年後の1975年に取り壊されます。

打って変わってこのころはウイスキー業界が不況だったこともあり、レディバーンはスコッチモルト蒸溜所史上もっとも短命な蒸溜所になってしまいます。

2006年12月、ガーヴァン蒸溜所の隣にアイルサベイの建設が発表され、翌年2007年9月、レディバーンの閉鎖から32年後に設立されたのがアイルサベイ蒸溜所です。なんと着手からたった6ヶ月という早さで完成。

4つの初留器と4つの再留器から生産をはじめましたが、2013年にこれを2倍の計16基までに拡張しています。

アイルサベイはウィリアムグラント&サンズ社の所有する「第4のモルト蒸溜所」となり、最近ではシングルモルトのリリースも見るようになってきました。

上記で紹介した「アーストン シーカスク 10年」、「アーストン ランドカスク 10年」は好評で、日本の愛飲家にもジワリジワリと浸透してきています。

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アイルサベイ/アーストンの製造方法

先にも書きましたが、アイルサベイ蒸溜所は近代技術を駆使し、大量製造へ完全に振り切った「最新鋭のハイテク蒸溜所」といえます。

製造した原酒は主にブレンド用に回されますが、4%ほどはシングルモルトとして市場に出回っています。

蒸溜所のオペレーションは近代的なコンピューター管理で、5人のオペレーターで運用しており、24時間年中無休で稼働。生産能力は驚異の年間1,400万リットルにも及びます。

アイルサベイの製品がユニークな点はかなり多いのですが、全てに通じて言えるのは「科学的にウイスキー造りを研究している」ということ。

例えば、独自の数値指標である「SPPM(sweet parts per million)」をラベルに示しており、初めて「甘さ」を数値で表しています。

また、これまで「PPM」として表記されてきたピートレベルを示すフェノール値を「PPPM(peat parts per million)」と改めています。

長い間、ウイスキー業界ではこのフェノール値を測る方法として煙がたかれた麦芽から測定、つまり製造工程のかなり前段階から測定していました。

なので飲んでみると「意外とスモーキーじゃない?」とか「思った以上にスモーキーだな?」など、フレーバーの不一致が起こり得たわけですが、このアイルサベイでは「瓶詰め前」のウイスキーからフェノール値を測定しているため参考数値として忠実です。

メーカーごとにあいまいだった測定方法が、これをきっかけに統一されることとなれば、これまで以上に消費者にとっては参考になる数値になり得ますね。

製造する原酒のバリエーションはライトタイプ、スイートタイプ、ピーテッドタイプ3つの計5種類。ボタンひとつで製造するタイプを切り替えられるというから驚きです。

この内ピーテッドタイプのもので、もっともPPPMが高いものが「アイルサベイ」としてリリースされています。

糖化工程では24基ものステンレス製の発酵槽でそれぞれ容量は50,000リットル。出来上がる麦汁はアルコール分約11%の澄んだもの。

蒸溜棟では容量12,000リットルの初留器8基、再留器8基の計16基がそれぞれ直線上にならんでいる様子は圧巻で、その間に独特なカタチをした六角柱型のスピリッツセーフがあります。

初留にかかる時間は約5時間。再留にかかる時間は2.5時間〜最大8時間まででつくりわけ、70〜71%のアルコール度数で抽出されます。

ピートタイプでは63.5%で樽詰め、ノンピートタイプでは半分を63%、残り半分を68.5%で樽詰めしています。

ちなみに「自動クリーンプログラム」という清浄システムが導入されており、各生産バッチの間、約6時間に渡り徹底的に洗浄され清潔に保たれるというハイテクっぷりです。

熟成に関しても独特な特徴をもっており、ウィリアムグラント&サンズ社が所有するバーボン蒸溜所の「ハドソン」で用いる、25〜100リットルほどのちびっこい樽「ベビーバーボン樽」を熟成に使用しています。

これにより初期の熟成がいっきに早まるといいますが、その小さなベビーバーボン樽の問題は「個体差が大きすぎること」があるようで、管理の難しさから課題は多いといいます。
しかしこのあたりも克服してきちゃうのがウィリアムグラント&サンズ。期待してます。

オーツカ

科学を武器にしたチャレンジングな姿勢が伝わってくるアイルサベイ蒸溜所。

近年確実にそのクオリティをあげてきており、シングルモルトとしての名声を得るのもそう遠くないかもしれません。

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