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破綻蒸留所を2,000万ドルで拾ったサゼラックの拡大戦略

破綻蒸留所を2,000万ドルで拾ったサゼラックの拡大戦略

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バッファロートレースを擁するサゼラックは8月21日、破産手続き中だったケンタッキー州のギャラード郡蒸留所を正式に自社網へ編入したと発表しました。同蒸留所はバッファロートレース、バートン1792、ザ・グレンモアに続く、同社4番目のケンタッキー拠点になります。

破綻した新鋭蒸留所を安値で拾う

ギャラード郡蒸留所は、アトランタを拠点とするステイグホーン社が2024年1月に開業した施設で、当時はケンタッキー州最大級の独立系新設蒸留所として注目を集めていました。

敷地は200エーカーを超え、年間最大15万樽の生産能力を持つとされていましたが、開業からわずか1年余りで資金繰りに行き詰まり、2025年4月に破産を申請しています。

サゼラックは今年3月、この蒸留所がトゥルーイスト銀行に負っていた2,600万ドル超の債権を、自社系列のトム・コリンズ・ディスティリング社を通じて買い取りました。これにより競売での優先的な立場を確保し、6月の裁判所主導の競売でも唯一の入札者として2,000万ドルで施設を落札、8月4日に正式に取得が確定しています。落札額は直近の鑑定評価額2,790万ドルを下回る水準でした。

サゼラックのジェイク・ウェンツ社長兼CEOは、ケンタッキー州内の従業員が現在約3,000人に達しているとしたうえで、需要に見合う供給力を確保するための取得だとコメントしています。

買収というより、投資を重ねてきた延長線上

サゼラックは近年、ケンタッキー州内での設備投資を継続的に積み増してきました。バッファロートレース蒸溜所では2025年1月に10年がかり・12億ドル規模の拡張事業を完了させたばかりで、バートン1792には過去5年で約5,000万ドル、ザ・グレンモアには2020年以降で約4,000万ドルを投じています。

ケンタッキー州キャンベルズビルでの新規貯蔵庫建設にも10億ドル規模を投じたと報じられており、ギャラード郡蒸留所の取得は、この投資路線の延長線上に位置づけられます。

なお同社は同じ週に、英国のAu Vodkaを買収する計画も発表しており、蒸留設備と完成ブランドの両面で手を広げている格好です。

オーツカ
大型M&Aが実らない分、足元の設備investment投資は着実に積み上げていますね

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ブラウン・フォーマンに拒まれ続けても止まらない足取り

サゼラックはこの数か月、ブラウン・フォーマンに対して150億ドル規模の買収提案を繰り返し送ってきましたが、いずれも「実行可能ではない」として拒否されています。

直近では取締役会を通さず株主に直接書簡を送るという踏み込んだ手段も取りましたが、これも受け入れられていません。

もっとも、非公開企業であるサゼラックの直近売上高は66億ドルとされ、上場企業であるブラウン・フォーマンの51億ドルを上回っています。

大型買収では手詰まりが続く一方、ケンタッキー州内での地道な蒸留能力の積み増しは、着実に前へ進んでいるようです。

ブラウン・フォーマン再拒否、サゼラックはなぜ引かない?




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