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スペイバーンの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/10年・15年・18年・ブラダンオラック・ホプキンスリザーブ

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オーツカ

ざっくり覚える!

スコットランドのスペイサイド地方、蒸溜所激戦区のロセスでつくられるスペイバーン。

郊外の森の中でつくられるだけあって、森林とか木材、ハーブのニュアンスを帯びた味わいを持ちます

インバーハウスなどブレンデッドウイスキーの要となっていますが、癖のない味わいからイギリスとアメリカで徐々に人気を博しています。

日本ではあんまり飲んでいる人は見ないですが、個人的にはとても好きな味わいです。

スペイバーンの種類と味わい

スペイバーン ブラダンオラック

数あるスぺイバーンのラインナップの中で、もっともお手ごろなノンエイジもの。2009年に発売が開始されました。

「ブラダンオラック」とはゲール語で「金色のサーモン」という意味。

スコットランドではスペイ川に遡上してくるアトランティックサーモンを釣る「サーモンフィッシング」が名物で、そんなスペイ川を称えたタイトルとなっています。

香りは、青リンゴ、蜂蜜、レモン、バニラ。

味わいはハチミツとバニラ、クリーミーでなめらか、ほどよくスパイシーな仕上がり。

スペイバーンのラインナップの中では最も明るい印象を受けます。

アメリカ市場で人気があり、日本ではあまり聞き馴染みのないスペイバーンですが、こちらのボトルをはじめ、数々の賞を受賞している実力派のスペイサイド蒸溜所です。

スペイバーン 10年

こちらはラインナップの中でもっとも低価格帯で手に取りやすい熟成年数表記もの。

スペイバーンのハウススタイル、蒸溜所が目指している方向性などはこのあたりが一番わかりやすいですね。まずはここから試してみたい銘柄。

バーボン樽とシェリー樽原酒のバッティングによる商品です。

香りはレモン、黄桃、シナモン、スペアミント、レモングラス、ハチミツ。

味わいはアタックはレモンライムの甘酸っぱさ、酸と甘味のバランスがよく、クセは感じられずスッキリしていて、徐々に甘さが心地よく広がります。

価格帯で考えても完成度が高い印象で、どんな飲み方でも飲み飽きずに楽しめそう。

初心者の方にもおすすめできる一本です。

スペイバーン 15年

10年の上位ラインナップにあたるのがこの15年。価格もどんと上がるのがこのあたりです。

そのかわり仕上がり、熟成感もまたどんと進んでおり、複雑でより一層なめらかな味わいになってていて、色味もかなり魅力的です。

香りはレーズン、ピリッとした柑橘系の果物、バニラのスパイシーなノートが入った濃厚なダークチョコレートのヒント。

味わいは、オレンジ、キャラメル、バニラ、革っぽさがあり、穏やかなスパイスで包まれています。

フィニッシュは長く続き、甘くてクリーミーで温かいスパイスが心地よい銘柄です。

スペイバーン 18年

こちらは通常ラインナップではスペイバーンがもっとも自信を持って送り出している、傑出した一本です。

アメリカンオークとスパニッシュオークで18年以上熟成させた原酒をブレンドして造られています。

香りは濃厚なキャラメル、砂糖をまぶしたアーモンド、分厚いトロピカルフルーツの香りが溢れていて、キャラメリゼした砂糖とリンゴ飴のヒントから、ごくわずかな蜂蜜の煙に変わります。

味わいはクリーミーなダークチョコレート、キャラメル、やさしいオークのスパイシーさ、そして柑橘系のタッチ、魅力的でほろ苦いエッジ

余韻は長く、わずかにスモーキーさが心地よく口のなかに残ります。

スペイバーン ホプキンスリザーブ

蒸溜所の創設者「ジョン・ホプキンス」へのリスペクトが込められて造られ、免税店向けですが意外と手に入れられる銘柄。

ピーティなウィスキーの熟成に使用されていたリフィルバーボンカスクを用いた原酒が使われています。

香りはやさしいスモーキーさ、ピリッとした柑橘系の果物、甘い蜂蜜、バタースコッチ、バニラのほのかな香り、わずかにスパイシーなタッチに包まれています。

味わいはほのかな煙、青リンゴ、タフィー、レモンの風味が溢れていて、甘い仕上がりはピリッと長持ちします。

スペイバーン 16年

こちらも免税店向けに発売されている銘柄。アメリカンオークで16年熟成されています。

香りはクリーミーなバニラとキャラメルを添えたフルーツフレーバーに溢れていて、甘草のタッチがあります。

味わいはミディアムボディ、バニラ、ハチミツ、チョコレートの含み、甘いフィニッシュは、オークのスパイスらしさが長続きします。

バーボン樽らしい明るさがありながら、たしかな熟成感も感じられます。

スペイバーン アランタカスク

アメリカ市場向けに発売されており、特別に選定されたファーストフィルのバーボン樽のみがわ使れたこだわりの銘柄。

「アランタ」とはゲール語で「勇敢で大胆」という意味だそうで、その名に恥じぬ独特な大胆さと特徴的なスパイシーさがあります。

香りはキャラメル、バニラ、ハチミツ、ココナッツ、スパイス。

味わいはフルボディでスパイシー、シトラス、ハニーの味わいが長く続きます。

蒸溜所のマネージャーは樽の選定に厳密で、手作業で承認印をつけて回るそうです。

スペイバーン コンパニオンカスク

こちらもアメリカ市場向けにリリースされているシングルカスクのリリース。

スペイサイドとケンタッキー州のつながりとお互いの豊かな伝統を象徴し祝うために造られた1本です。

熟成に使われているのは「バッファロートレース蒸溜所」から供給される最高級の樽のみを使用したもので、スペイバーンは独占的に仕入れられるといいます。

香りは軽い柑橘系の果物、レモンのケーキ、バニラ、キャラメル、蜂蜜、新鮮な木、鉛筆の削りくず。

味わいはとても甘く、蜂蜜、バニラ、キャラメル、ナッツ、スパイシー、革のような、苦いチョコレート。

フィニッシュはミディアムでスウィート、クリーミーなハチミツ、スパイシーさが心地よく続きます。

現在は日本で見ることはなかなかありませんが、アメリカでは10年に次いで比較的おてごろな価格で入手することができます。

いずれは日本でもお目にかかれるようになると嬉しいですね。

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

スイスイ飲める王道のスペイサイドモルト。

オスロスクなどにも感じたクリアでシャープなイメージと、ユーカリやオリーブのようなハーバルさがあります。オフィシャルの「レモングラス」という表現はなるほどなぁと思います。

加水すると甘さが増しますが、ボディが軽いウイスキーなので、個性も何もなくなります。やめたほうがよいでしょう。
ストレートでダラダラ飲むのをおすすめします。

ちなみに10年と15年だとだいぶ印象が変わるので、ブラダンオラックあたりから試して縦飲みしていくのがわかりやすいと思います。

価格もお手頃ですし、これからファンになる方にはピッタリのモルトかもしれません。

オールドボトルは1978の21年ものや1997年に発売された蒸留所100年記念21年デキャンターあたりが有名で、たまーにオークションなどで見かけます。1975年のクランカスクは37年ものの超名品。バーなどで見かけたら注文してみてください。

スペイバーンの発祥と歴史

どこで作られているのか?

スペイバーン蒸溜所があるのはスコットランド スペイサイド地方マレイにある町、ロセス。

スペルは”Rothes”で、日本語表記では「ローゼス」や「ローゼズ」などと呼ばれたりしますが、どれも同じ町を指しています。(※ちなみにバーボンで有名な「フォアローゼズ」のほうは”Rose =バラ”なので別です!)

ロセスにある「グレンロセス蒸溜所」にはジャパニーズウイスキーの父である、竹鶴政孝がウイスキー作りを学びに行った地のひとつとしても知られていますね。

人口は1300人ほどのとても小さな町で、エルギンから南16km、スペイ川のほとりにあります。

小さいながらロセスには、「グレングラント蒸溜所」「グレンスペイ蒸溜所」「グレンロセス蒸溜所」、そして「スペイバーン蒸溜所」と、なんと4つもの蒸留所がひしめき合っている激戦地区。

キャパドニック蒸留所は町で5番目にできた蒸溜所でしたが、2002年に操業停止、2010年に取り壊されています。

ロセスの郊外、グレン・オブ・ロセスの緑豊かな森の谷間にあるのがスペイバーン蒸溜所。

スペイサイドの中心を南北に繋ぐA941からスペイ川の支流、グランティ川を挟んで対岸に所在しています。

A941号線から眺める光景は素晴らしく、目を奪われるほどの美しさで風景と調和しています。

この外観の素晴らしい蒸溜所の設計は名匠チャールズ・ドイグによるもの。

蒸溜所建設にその才能を発揮したヴィクトリア期の著名な建築家で、スペイバーンは「ドイグの傑作」とも言われています。

当時ドイグはエルギンを拠点に活動しており、中国の仏塔を思わせるキルン(窯の煙突)のデザインがトレードマークでしたが、多くの蒸溜所で見ることができるほど普及しました。

キルンの先端構造は、かつて「ドイグ式換気装置」と呼ばれていたほど、ウイスキー業界に影響を与えています。

ですがその美しさとは裏腹に、この蒸溜所が建てられている場所は処刑場だったそうです。

かつての職人たちはシフト制による夜間勤務を嫌がったという逸話があります。

人によっては、今でも”なにか”を感じ取ってしまう人はいるのでしょう…。

歴史

スペイバーン蒸溜所の設立は1897年。

創業者は地元のジョン・ホプキンスとエドワード・ホプキンス、2人の兄弟です。

ヴィクトリア女王の在位60年、ダイヤモンドジュビリーの年に合わせて設立されました。

この年のうちになんとしても最初のウイスキーを作りたかったのはスペイバーン蒸溜所ですが、それはその他の蒸溜所も同じでした。

この19世紀最期の10年は、全部で24軒もの蒸溜所が新設された時代。特にこの1897年、翌年1898年には数多くの蒸溜所が建設されています。

閉鎖蒸溜所である「インペリアル」も、ダイヤモンドジュビリーに合わせて設立されたことで知られている蒸溜所ですね。ここは名前まで振り切っている思い切りの良さです。

インペリアルの味やおすすめの種類とおいしい飲み方

その他にも1897年に設立された蒸溜所をあげてみると「ベンリアック」「ダルウィニー」「タムドゥー」「オルトモア」「トマーティン」「グレンマレイ」「グレンダラン」閉鎖蒸溜所の「コールバーン」「グレネスク」

スコッチウイスキーの歴史でもここまで多くの蒸溜所が乱立された時代はほかにないほど。明らかに激動の時代でした。

そんな中スペイバーンが最初の蒸留にかかったのは設立同年の12月最終週と超ギリっギリでした。

当時ローゼズの谷を雪風が蒸溜所を襲い、窓もドアも完成していない蒸留棟で、職人たちは極寒の風に煽られながら蒸留作業を行ったという逸話があります。

それでも「1897」という記念すべき年号をいれることができたのはたった1樽のバットだけだったといいます。

そんなドタバタなスタートを切ったジョン・ホプキンス率いるジョン・ホプキンス社は、当時すでに「トバモリー蒸溜所」を所有していました。

この好景気に乗じてスペイバーン蒸溜所を建設。17,000英ポンドが費やされました。

蒸溜所設立から約20年後の1916年、ジョン・ホプキンス社は買収され、DCL傘下となります。

これをきっかけに、スペイバーンはDCL社のさまざまなブレンデッドウイスキー用にモルト原酒を製造するようになりました。

ですが1930年から1934年の間、そして再び1939年から1947年の間に2度ほど操業停止。

最初の停止は戦時中の制限によるもの。2回目の閉鎖は2つのスコットランド砲兵連隊を一時的に収容したためだったといいます。

1947年になると生産は再開され、それ以来途切れることなく現在まで操業は続けられています。

1962年からはSMD(Scottish Malt Distillers)社が運営してきましたが、1991年に後身のUD社が手放し、インバーハウス社のもとに。

UD社時代に少しだけリリースされていた花と動物シリーズに変わり、10年熟成の商品が発売され、販売地域は少しづつ広がりました。

2006年にはタイ・ビバレッジ社がインバーハウス社が買収され、子会社化し、今に至ります。

 

それでも生産するモルト原酒のほとんどがブレンデッドウイスキーの「インバーハウス」や「キング・ジョージ4世」、アメリカで発売されていた「ピンウィニー」などのブレンデッドウイスキー用原酒として使われていました。

現在では10年ものをラインナップのメインに、アメリカでシングルモルトリリースの販売量を伸ばしています。

スペイバーンはインバーハウスの親会社だったパブリッカー・インダストリー社が販売に力を入れたおかげ、長らくアメリカで人気の高いシングルモルトとして知られてきました。

日本では一見マイナー蒸溜所のように思われますが、実はアメリカのたくさんの人々に愛されてきた、実力と実績は確かな蒸溜所なのです。

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スペイバーンの製造方法

スペイバーン蒸溜所の生産能力は年間450万リットル。

ここ何年かの間で、蒸溜所では設備をかなり新調され、大掛かりな投資によって、生産量は125%も増大しています。

新しいマッシュタンやモルトビン(麦芽を貯蔵するタンク)を加え、スピリットスチル1基とスチール製のウォッシュバック数槽を追加。

業界最先端のエネルギー回収システムも採用しており、エネルギー使用量を約20%も削減し、今なお進化を遂げています。

仕込みはワンバッチ麦芽6.25トン。大麦にはコンチェルト種を使用しており、ライトピートのものを業者から仕入れます。

仕込み水にはスペイ川の支流、グランティ川とバーチフィールド川の清らかな水をつかいます。

スペイバーンは1900年に圧縮した空気を利用した「ドラム式モルティング」を最初に導入した蒸溜所としても知られています。
現在は指折り数えるほどしかないフロアモルティングですが、1900年初頭ははまだまだ主流でした。

ドラム式モルティングでは毎週30〜40トンの麦芽が生産され、フロアモルティングよりも省スペースで、かつ、生産量を拡大することができました。

そしてフロアモルティングとの最大の違いは、年間の一貫性を保つために温度を調整することができるということ。

スペイバーンは手狭な蒸溜所だったので、効率よく生産力を上げられるドラム式モルティングには重要な意味がありました。

ですが1968年には独自の製麦そのものをやめています。
現在はDCL社がエルギン北西のマレイ湾沿いのバーグヘッドに建設した大型の製麦工場から仕入れているそうです。

かつて使われていた製麦用のドラムは産業的価値が高いということで、文化保護を目的とした政府機関「ヒストリック・スコットランド」の支援を受け、現在もそのままで保存されています。

糖化工程ではセミロイター式のマッシュタンを使用し、1回6.25トンのマッシュを週に27セット行います。

発酵槽はカラ松製が4基とステンレス製15基の計19基。

すべて容量は27,000リットルで、発酵時間は72時間ほどで少し長めに設定されています。

これによってモロミの出来に一貫性がうまれ、さらに均等に保たれるようになるため、スピリッツの収率も最適化されるそうです。

蒸留器は初留1基、再留2基の計3基。再留釜は近年に1基追加されています。

初留釜の容量は27,000リットル。再留釜の容量は12,500リットル。

再留釜はの冷却器は今では少なくなった昔ながらの屋外ワームタブ(蛇官式)。

対して初留は近代的なシェル&チューブ(多管式)を採用しているのがユニークな点です。

熟成は2つの伝統的なダンネージ式の倉庫で行われ、バーボン樽とペドロ・ヒメネスのシェリー樽が主に眠っています。

数々のこだわりと歴史を重ねて、スペイバーンの風味豊かなウイスキーはつくられています。

オーツカ

クセがないので食前~食後まで楽しめると思います。オフィシャルではバニラアイスにかけるのもおすすめとか言ってました。試してみよう。




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