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ダルウィニーを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

ダルウィニーの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/15年・ウィンターズ ゴールド・ディスティラーズ・25年

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オーツカ

ざっくり覚える!

ダルウィニーはスコットランドのハイランド地方でつくられるシングルモルトウイスキー。

蒸溜所は標高326mという、とても涼しい土地にあって、昔から気象観測の拠点にもなっていた不思議なところです。

マイナーなモルトではあるのですが穏やかで温かく、そのソフトでマイルドな味わいに惚れ込む愛好家は多く、ブラック&ホワイトやロイヤルハウスホールド、ブキャナンズ、ヘイグなど様々なブレンデッドウイスキーに原酒を提供しています。

ディアジオ社の傘下にあり、同社からリリースされている「クラシックモルトシリーズ」のひとつとしても取り上げられています。

ボトラーズからはリリースされることはほとんどないので、オフィシャルやディアジオのスペシャルリリースで手に入れましょう。

 

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

ハイランドの高台からこんにちわ。
モルトマニア達に確かな実力を誇示し続ける古典的モルトの雄、ダルウィニーです。

日本ではまだまだマイナーなボトルではありますが、「たおやか」という言葉がしっくりくるウイスキーで、麦芽の甘さがしっかりと乗った温かい陽だまりのような味わいは、朗らかで冷涼なハイランドの田舎娘を彷彿とさせます。

おすすめの飲み方はストレート一択。できればショットグラスで。

見た目同様、派手さがあるシングルモルトではありませんが、麦芽風味に富み、疲れた時にもストレートでいただける秀逸なボトル。

オフィシャルの15年を一本抱えておくと重宝することでしょう。

オールドボトルも人気が高く15年は750mlのもの、1000mlのものがあります。
もともと古酒感漂うウイスキーですが、アルコールの粗さが落ち着き、現行品より麦芽や果実の甘みがたっぷり感じられます。
バーはもちろん、通販やオークションなどでも見かけますので興味がありましたらぜひ現行品と比べてみてください。

近年もディアジオスペシャルリリースでは25年30年ものがリリースされており、あんまり人気がないのか残っているところもあります。1966年の36年は銘品です。

ダルウィニーの発祥と歴史

どこで作られているのか?

ダルウィニー蒸溜所

ダルウィニー蒸溜所はA9号線を南に約80km南下したスペイ川上流域に位置します。

標高326m、スコットランドで2番目に標高の高い場所に位置する蒸溜所(ちなみに1番はブレイヴァル蒸溜所)で、とても涼しい土地なのです。

ダルウィニーはゲール語で「集結の場」、「落ち合う場所」という意味を持っており、その昔、北ハイランドや西ハイランドからマーケットのあるローランドに家畜を売りに行く際に、ここを集合場所にしていた史実に由来します。

集結の場と呼ばれるダルウィニー蒸溜所

バースとインヴァネスを結ぶA9号線は、昔から商品や物資を運搬するための通り道で、家畜はもとより密造酒もこの道を通って各地へ出荷されていました。

1639年頃から起こったイングランドの内戦「ピューリタン革命(清教徒革命)」を主導したクロムウェルの鉄騎兵をはじめ、スコットランド独立を目指したジャコバイト軍もこの道を使い(ジャコバイト蜂起)、ダルウィニーを横目に南北へと散っていったのです。

そういった意味でダルウィニーは「歴史的集結の場」ともいえるでしょう。

また、この辺りはグレートブリテン島の人が住む地域のなかでもっとも寒く、風雨の激しい荒涼地帯となります。

ダルウィニーは気象観測所も兼ねている

その土地柄からダルウィニーは政府の気象観測所も兼ねており、毎朝9時になると気温と湿度を計測するのが蒸溜所スタッフの日課となっています。

多くの蒸溜所が存在するスコットランドでも、気象観測所を兼ねた蒸溜所はダルウィニーだけ
なかなかに異色な蒸溜所といえます。

「あたたかく穏やかな、陽だまりのようなモルトだ」と評されることもあるようで、なんとも気象観測所的なテイスティングコメントだなと思いました。

ダルウィニーの歴史

蒸溜所の創立は1897年。

設計は著名な蒸溜所を幾つも手掛けてきた天才建築家、チャールズ・ドイグ氏が関わっています。

チャールズ・ドイグ氏が携わった証拠のパゴダ屋根が見えるダルウィニー蒸溜所

蒸溜所にはこんな感じに↑、パゴダ屋根!
これぞ
イグベンチレータと呼ばれる、ドイグ氏の真骨頂。

創業時はストラススペイという名前でスタートしましたが、財政難に直面し翌年1898年にAPブライス&サン社に蒸溜所を売却。

この時蒸溜所名がストラススペイからダルウィニーに変更されます。

1905年、アメリカのクック&バーンハイマー社に買収。

この買収により、ダルウィニーはスコットランドの蒸溜所において初めて他国会社がオーナーとなった外資系の蒸溜所となります。

その後何度かオーナーが変わり、ダルウィニーは現在、ディアジオ社の傘下に入り経営されています。

ダルウィニーの製法

ダルウィニー蒸溜所のポットスチル

ダルウィニーの糖化槽は伝統的な開放式のマッシュタンを使用しています。

発酵槽はカラ松製のものが4基。

蒸溜器はストレートヘッド型で2基(初溜1基・再溜1基)設置されています。

またダルウィニーの冷却装置は伝統的な木製のワームタブを使用しているのですが、こちらは一度廃止になり近代的なコンデンサータイプのものに交換されましたが原酒の風味が変わってしまったため元の木製ワームタブに戻されたという理由があります。

古典的なダルウィニー蒸溜所の木製ワームタブ

木製ワームタブはダルウィニーの風味を守るために必要不可欠なパーツだったのです。

熟成には主にリフィルのバーボンカスクが使われています。

この樽がライトでありながら、芳醇でやわらかく、長めの余韻も感じられるダルウィニーの風味を表現しているというわけです。

蒸溜所のある一帯は年間平均気温約6度。

ダルウィニー蒸溜所のウェアハウス

このような冷涼地帯ではウイスキーの熟成がゆっくり進むのが特徴的です。

そして樽内で消えてゆく「天使のわけまえ」の量も少ないのだそうです。

現在年間生産量は約130万リットルですがそのほとんどがディアジオ社のブレンデッドウイスキー用に提供されており、シングルモルトとしてリリースされるのは僅か全体の5%程になります。

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ダルウィニーの種類/ラインナップ

ダルウィニー 15年

15年もののダルウィニー。ダルウィニー蒸溜所のスタンダードにして主力商品です。

ディアジオ社がリリースしたクラシックモルトシリーズの1つでもあり、愛好家たちにも人気の実力派ボトルです。

香りは乾燥した干し草、そしてリンゴの密、ヘザーハニー、バニラ、若干のエステリー、奥にハーブ感も。

口当たりはソフトでマイルド。
味わいはするすると飲めるはちみつ。バニラとやさしい麦芽風味、ほんの少しレモンキャンディの酸味。

少し粉っぽいハーバルさと華やかで甘みと酸のバランスがとても良い。後半には若干のピート、程よい長さの古いオーク材の余韻。

ダルウィニーの風味において特徴的と言われるヘザーハニーを感じ取れるかのような1本です。

ダルウィニー ウィンターズ ゴールド

こちらは冬の間に仕込んだ原酒のみで作ったというダルウィニーの限定ボトル。

10月から3月までに仕込まれた原酒を使用しています。

日本酒と同じように夏よりも冬季に作ったほうが低温蒸溜の恩恵を受け上質な味わいになる…という考えから商品化されたボトルです。

香りは麦芽クッキー、ベビーパウダー。オレンジの皮、ヘザーハニー、後半にほこりっぽい土のニュアンスのアロマも感じられます。

ノンエイジだが、味わいにあまり若さは感じさせない。
ヘザーハニーの華やかな甘み、ベイクドオレンジ、水に溶かした苺ジャム、カカオの苦味と内陸系のピート、オーク材の余韻。

ダルウィニーらしさはしっかりとありつつ、15年よりスパイシーな印象。

甘みと酸味と苦味がバランス良く同居するよく出来た味わいのボトルです。

ダルウィニー ダブルマチュアード ディスティラーズエディション

こちらはリフィルのバーボンカスクで熟成した後、オロロソシェリーの古樽で3か月から半年ほど熟成を行った原酒を使用したボトル。

再熟成の際主に使用されるのはオロロソシェリー古樽。

これによりダルウィニーにドライフルーツやプラムなどのフルーツ感やスパイシーさが加わります。

香りはホワイトチョコレートのクッキー、枝付きレーズン、ほのかな苺ジャムの酸味。ややえぐみもあり。

味わいは加糖した紅茶、苺ジャムがキャッチー。あとはダルウィニーらしい麦芽感。

後半はドライでオーク材のスパイシーさ、ヘザーハニーと湿った土のような苦味。

シェリー樽で追熟していますが、シェリーの主張はそれほど強くなく、あくまでアクセント的に風味付けされている印象です。

毎年発売されている限定品ですが、オールドボトルはかなり人気です。

特に1980年代のものはオークションなどでも高価。

ダルウィニー 25年 リミテッドエディション

リフィルのバーボン樽にて熟成された25年もののダルウィニー。

1987年に蒸溜し2012年に5358本限定でボトリングされたディアジオのスペシャルリリース。

香りは強いハチミツ。刈りたての草、特有の土っぽさにヘザーの華やかさ、ベイクドオレンジ、シナモン、紅茶、カカオ。

味わいはヘザーハニーやバニラの甘みから麦菓子、おがくず。ミントの清涼感からオレンジビターズ。リンゴや洋ナシ、白桃などのフルーツも感じるがかなり控えめ。後半にはコショウとジンジャーのスパイシーさ。中盤から長く続くオーク材の余韻。

あまり主張の強くないダルウィニーですが、やはり長熟品。シナモンやクローブ、アニスやジャスミンといったフレーバーも奥底から溢れます。

豊潤でほっこり、うっとりしてしまう美しい味わいのダルウィニーです。

ダルウィニー 36年

36年もののダルウィニー。

オフィシャルボトルの中では最長熟のラインナップとなります。

強烈な樽香が感じられるかと思いきや上品かつ深みがあり、非常に複雑に仕上げられた芸術的な味わいのボトルです。

香りはベイクドオレンジ、焼きリンゴ、ドライマンゴー、白桃、ミント、紅茶、奥にひっそりと漂うピート香。

口に含むとガラスのような滑らかな舌触り。
味わいはオレンジやリンゴなどを濃縮した重厚感のある甘味、アップルミント、アールグレイの茶葉。

ややオイリーでバタースコッチのような印象も。中盤からはダルウィニー全開の麦芽クッキー、干し草、後半には潜んでいたピートがふわりと添えるように鼻腔に漂います。

繊細だがフルボディ。まるで歴戦の勇者のような老獪で深みのある風味。

これをいただく前段階に張り付くようなピーティーなウイスキーはおすすめしません。
希少品なので飲む前には必ず口内をリセットしてからいただきましょう。

 

オーツカ

ちなみにダルウィニーはディアジオ社(旧UD社)のクラシックモルトシリーズに選抜されています。
これはディアジオ社が所有する蒸溜所から各エリアを代表する以下の6銘柄

  • アイラのラガヴーリン
  • アイランズのタリスカー
  • 北ハイランドのダルウィニー
  • 西ハイランドのオーバン
  • スペイサイドのクラガンモア
  • ローランドのグレンキンチー

1988年に同時リリースしたもの。

それぞれ蒸溜所の個性を比較しやすいように、ほぼすべての原酒をサードフィルのバーボン樽で熟成させるという、こだわりのシリーズでした。

それまでブレンデッドウイスキー用として、日の目を見ることの少なかった蒸溜所にスポットを当てたこのシリーズは、現在のシングルモルトブームの火種にもなりました。

 

ダルウィニーは、朴訥な印象のたたずまいではありますが、芯が一本通った愚直で手堅いモルトです。
ファンになるなら今のうちですよ!(笑)





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