ビヨンセが、アメリカンウイスキー「サーデイヴィス」の株式のうちLVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンが保有していた分を取得し、単独オーナーになりました。取得額は非公開です。
モエ ヘネシーが自社開発した初のブランド
サーデイヴィスは2024年、ジャパニーズウイスキー愛好家として知られるビヨンセが、モエ ヘネシーと共同で立ち上げたブランドです。
ビヨンセが最も好むウイスキーとして山崎12年を挙げていたことは、開発初期のインタビューでも語られており、テイスト作りを手がけたビル・ラムズデン博士は、この嗜好を踏まえてバーボンやテネシーウイスキー、スコッチ、日本のウイスキーを幅広く試させたうえでスタイルを固めたといいます。

ブランド名は、禁酒法時代に密造酒を造っていたビヨンセの曽祖父デイヴィス・ホーグへの敬意を込めたものです。モエ ヘネシーにとっては、米国内で買収ではなく自社開発した初めてのスピリッツブランドという位置づけでもあり、日本市場にも2024年9月から順次上陸しています。
単独オーナーという選択

今回の株式取得により、サーデイヴィスは名実ともにビヨンセ個人のブランドとなりました。LVMH側は取引の詳細な条件を明らかにしておらず、株式取得の背景や今後モエ ヘネシーとの関係がどう変わるのかも公表されていません。
大手ラグジュアリーグループが自ら育てたブランドの持分を手放す動きは、必ずしも珍しいものではありませんが、共同開発から単独所有へという流れそのものが、ブランドの手綱をどちらが握るかという力学の変化を映しています。
夫が近づいているのは、破綻寸前のあのブランド

同じタイミングで、夫であるジェイ・Zの名前も米国の業界メディアを賑わせています。
黒人女性初のマスターブレンダーとして知られるヴィクトリア・イーディ・バトラー氏らが率いるウイスキーブランド「アンクル・ニアレスト」が、ジェイ・Z側からの2,000万ドル規模の融資を隠していた疑いで訴訟の渦中にあり、昨夏には裁判所の管財下に置かれています。
管財人はこのほど、買い手候補との間で法的拘束力のない売却の意向書を交わしたと明らかにしました。
裁判資料に記された買い手候補の説明が「アフリカ系アメリカ人が所有・経営する投資会社」というものだったことから、業界メディアでは、ジェイ・Zが共同設立した投資会社マーシーペン・キャピタル・パートナーズがその候補ではないかという臆測が広がっています。
ただしこれはあくまで臆測の域を出ておらず、最終的な合意も買い手の正式な公表もまだありません。
法律の専門家は、夫婦がそれぞれ別のウイスキーブランドに関与すること自体には、開示さえ適切に行われれば法的な問題はないと指摘しています。
ジョージ・クルーニーとランデ・ガーバーのカサミゴス、ブライアン・クランストンとアーロン・ポールのドス・オンブレスなど、著名人同士が組むケースはすでに前例があるためです。










