2026年6月1日、ラフロイグがアイラ島から朗報を届けてくれました。
「ラフロイグ15年」が10年以上のブランクを経て、通年ラインナップへの正式復帰を果たしました。アメリカンオーク樽で15年熟成、アルコール度数43%での瓶詰めです。

「廃盤」と「復刻限定」を繰り返してきた、15年の数奇な歴史

ラフロイグ15年は1985年に初リリースされたフラッグシップ格の表現で、チャールズ皇太子が愛飲したことでロイヤルワラント取得の契機にもなりました。
しかし2009年に廃盤となり、後継として18年がリリースされました。その18年もその後終売となっています。
2015年の蒸溜所創業200周年には限定復刻が実現し、欧州希望小売価格75ポンドで発売されました。日本でも数量限定で流通し、ラフロイガーたちの間で話題になりましたが、そちらもほどなく完売。
今回はその「限定復刻」ではなく、通年ラインナップへの恒久的な復帰です。
10年・18年の間を埋める「ちょうどいい複雑さ」
15年間アメリカンオーク樽で熟成された今回のボトルは、ラフロイグ特有のスモーキーさと海の塩気に加え、驚くほどの甘さが特徴です。追加の熟成年数によりピートスモークに深みとバランスが生まれた、特に調和のとれた一本に仕上がっているとのこと。
香りはビビッドなシトラスを軸に、干し草、BBQスモーク、バニラとクローブのニュアンス。口に含むと海塩とスモークの力強い波が押し寄せ、粗挽きブラックペッパーとシナモン・クローブ・コリアンダーが続きます。後半には桃とグレープフルーツのフルーティな明るさも顔を出し、長くスモーキーな余韻へ。
マスターブレンダーのカラム・フレイザー博士はこうコメントしています。「このウイスキーが準備できるまで、じっくり待ちました。10年と18年とともに、ラフロイグのラインナップを完成させることができます。ピートスモークはより穏やかになり、フレッシュなシトラスと柔らかな甘さと溶け合いながら、それでもラフロイグらしい力強いキャラクターを保っています」。
「減産発表」の翌月に出た、ポートフォリオ強化の一手
タイミングに注目したいのは、今年2月にBARRELでお伝えしたボウモアとラフロイグの生産体制統合・一時減産のニュースからわずか数か月後の発表という点です。
米国関税の影響や世界的な需要減退に対応するためにアイラ島での生産を再編したラフロイグが、一方でラインナップを拡充するという動きは一見矛盾するようにも映ります。ただ実際には、長期熟成品は蒸溜から15年以上前の意思決定が問われるもの。今出せる在庫があるからこそ、このタイミングで動いたとも読めます。
日本での展開は未発表、しかし期待は高い

現時点で、日本での正規展開情報はアナウンスされていません。ただし、過去の200周年ボトルが日本限定3000本ですぐに完売した実績を考えると、日本市場向けの投入は時間の問題でしょう。
欧州での参考価格は76.90ユーロ(約1万3000円)。10年の実売価格が5000〜6000円台であることを考えると、倍前後という設定は納得感のある価格帯です。日本での正規発売情報が出た際には、改めてお伝えします。











