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建設費高騰の逆風下、登別に挑むウイスキー蒸留所計画

建設費高騰の逆風下、登別に挑むウイスキー蒸留所計画

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北海道登別市に、新たなウイスキー蒸留所の計画が浮上しています。

手がけるのは地元の建設会社「遠田建設」。

JR登別駅前に建つ旧登別市婦人センターの建物を蒸留所に転用するというもので、実現すれば市内初のウイスキー蒸留所が誕生することになります。

登別市が実施した施設売却の公募型プロポーザルで同社が売却先候補者に選ばれ、2026年度内の着工を目指しています。

蒸留所の器として選ばれたのは、行政施設としての役目をすでに終えた建物です。旧婦人センターが担っていた貸館機能は、2023年3月にJR登別駅前へ新たに開業した観光交流センター「ヌプル」に集約・移転済みで、今回の計画はその後継活用にあたります。

廃校をリノベーションした当別町の蒸溜所計画などと同様、北海道では「使われなくなった公共の器」がクラフトウイスキーの受け皿になるケースが増えており、登別もその系譜に連なる形です。

蒸留所誕生までのスケジュール

登別市が公表したプロポーザルの日程を見ると、実施要領の公表が6月24日、現場見学が7月1日、質問回答が7月7日、提案書の受付締切が7月10日、審査が7月17日、そして売却先候補者の決定通知が7月21日と、1カ月足らずで一気に進んでいます。

申請にあたっては総務省の「地域経済循環創造事業補助金(ローカル10000プロジェクト)」の活用も選択肢として案内されており、地域資源を活かした新規事業への公的支援と絡めた計画になっている可能性がうかがえます。

蒸留所ラッシュの裏にある建設コストの現実

北海道では近年、厚岸、当別、東川など各地でクラフト蒸溜所の新設が相次ぎ、まさにウイスキーの新たな産地としての存在感を強めています。

ただし、その裏側では資材価格や人件費の高騰という現実的な壁が立ちはだかっているのも事実です。

札幌の酒類製造販売業「AZE」は2024年、千歳市内で計画していたウイスキー・日本酒の製造施設の建設を、建設費高騰を理由に断念しました。

西武ホールディングスと軽井沢蒸留酒製造が富良野市で進める「富良詩蒸溜所」も、2029年秋ごろの開業を見据えて今年6月にようやく起工式を迎えたところで、構想から稼働までの道のりの長さを物語っています。

そうした逆風のなかで、建設会社自らが施主として手を挙げた今回の計画は、コストを内製化できる強みを生かせるかどうかが焦点になりそうです。登別発のシングルモルトが飲めるようになる日を、楽しみに待ちたいと思います。

オーツカ
温泉地として名高い登別に蒸留所ができれば、観光と絡めた面白い展開が期待できそうです。



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