専門メディアが選ぶジャパニーズ(日本国産)ウイスキーおすすめランキング

おすすめのジャパニーズウイスキー

近年のハイボールブームから、『マッサン』効果でさらに火がついた近年の『ジャパニーズウイスキー』。

日本国内に限らず、国外からも高い評価を受け、日々じわじわと消費量を伸ばしています。

既存の蒸留所だけではなく、新たな蒸留所もどんどん造られ、日進月歩の勢いで新たなウイスキーが生み出されては多くの人に飲まれています。

そのため昨今は手に入りづらい銘柄も出てきており、価格帯・入手難易度に大きな差が生まれ、しかも味わいは多種多様。

どれを飲んでいいか迷ってしまうケースも少なくないでしょう。

そこで今回は、続々と増えてきた『ジャパニーズウイスキー』を、ランキング形式で紹介します。

シーンに合わせたウイスキー、ニーズに合わせたウイスキーで選んだランキングは、初心者から中級者まで、ジャパニーズウイスキーに迷った方にぜひおすすめ。

味わいや価格帯だけではなく、コンビニやスーパーなど普段生活している中で手に入りやすいもの、またレアなもの、最近のニューフェイスまで載せていますので、

 

「日本のウイスキーってどんなものがあるんだろう?」

 

と疑問にお思いの方や

 

「ジャパニーズウイスキーが飲みたい!」

 

という方は、ぜひ参考にしてみてください。

ウイスキーランキング!……とその前に「基礎」をおさらい

ジャパニーズウイスキーは、主に3つに分けられます。

スコッチに代表される本格派ウイスキーの代名詞「モルトウイスキー」。

近年売り上げを伸ばしつつある「グレーンウイスキー」。

日本のみならず世界的に販売量・消費量の高い「ブレンデッドウイスキー」。

この3つはどれも造り方が異なり、味や香りに大きな違いがあります。

ジャパニーズウイスキーを楽しむうえで知っておきたいポイントなので、まずは種類の違いを理解しておきましょう。

モルトウイスキー

モルトと単式蒸留器

原料……大麦麦芽(モルト)のみ

造り方……単式蒸留器による蒸留

ジャパニーズウイスキーにおけるモルトウイスキーとは、大麦麦芽だけを使用した、単式蒸留のウイスキーを指します。

 

ほかの2種とは違い、単一の原料でシンプルな蒸留を行っているため、濃厚で力強い風味を味わうことのできるウイスキーが出来上がります。

はっきりとした個性を楽しみたいのであれば、モルトウイスキーをおすすめします。

 

ちなみに日本のモルトウイスキーには、「シングルモルト」と「ピュアモルト」があり、ひとつの蒸留所だけで造られたウイスキーのことを「シングルモルト」。

複数の蒸留所のモルトウイスキーを混ぜ合わせた(Vatting-ヴァッティング)ものは、「ピュアモルト」と呼ばれています。

グレーンウイスキー

グレーンと連続式蒸留機(図解)

原料……トウモロコシ・ライ麦・小麦などの穀類(グレーン)+大麦麦芽(モルト)

造り方……連続式蒸留機による蒸留

ジャパニーズウイスキーにおけるグレーンウイスキーとは、穀類を主に使用した、連続蒸留のウイスキーを指します。

 

連続式蒸留は単式蒸留とは違い、効率的な蒸留を何度も行うことで手間なく高アルコールの原酒を生み出します。

しかし、複数に及ぶ蒸留よってウイスキーには欠かせない雑味も薄めてしまうため、風味などの個性はなくなりがちです。

 

日本におけるグレーンウイスキーの始まりは、単体で飲まれるためのものではなく、モルトと組み合わせてブレンデッドウイスキーを生産するためのウイスキーでした。

ですが近年、『カフェグレーン』や『知多』といった単体で飲むことのできるグレーンウイスキーが登場し、その軽い口当たりとさわやかな香りから人気を呼んでいます。

ブレンデッドウイスキー

日本人で初めてウイスキー殿堂入りとなったサントリー名誉チーフブレンダー輿水精一 出典:SUNTORY

原料・造り方……モルトウイスキー原酒とグレーンウイスキー原酒をブレンド

ブレンデッドウイスキーは、その名の通り複数のウイスキー原酒をブレンドしたウイスキーです。

 

数十種類のモルトウイスキーと数種類のグレーンウイスキーが混合されることで、複雑でバランスのとれた香味を持つウイスキーが生み出されます。

重要なポイントとして、個性的なモルトウイスキーに、クリアな味わいのグレーンウイスキーを加えているということがあります。

モルトウイスキーの強い個性は、グレーンウイスキーの透明感と混ざり合い、より万人受けする飲みやすい味に仕上がります。

 

ブレンディングはブレンダーと呼ばれる専門家が行うため、複雑ながらも安定した味わいがもたらされます。

特に日本のブレンデッドウイスキーは、高アルコール(ハイプルーフ)に慣れていない日本人に合わせて、全体的に飲みやすいウイスキーが多い傾向となっているのも見逃せません。

ハイボールや、日本特有の「水割り」文化にも適した、料理と相性の高い味わいも特徴的です。

ジャパニーズウイスキーといえば、ブレンデッドウイスキーを思い浮かべる方も少なくはないでしょう。

ジャパニーズウイスキーの基本はこちらの記事に詳しく書いてあります。

「一味違う」ジャパニーズウイスキー

以上の種類分けを踏まえてランキングに入りたいところですが、もうちょっとだけご案内を。

実はジャパニーズウイスキーは、ほかのウイスキーと比較した時、2点、大きな強みがあるのです。

まず一つ目は「工夫の楽しさ」。

そして二つ目が「料理との相性」。

味の傾向や飲みやすさなどがありますが、この2点こそが他国のウイスキーとの大きな違いです。

この点を知ってからランキングを見ていくというのも、新しい発見に事欠かないでしょう。

ジャパニーズウイスキーの「工夫の楽しさ」

歴史を遡っていくと、国産ウイスキーには大きなひとつの分岐点が見えてきます。

それはブレンデッドウイスキーが大いに消費量を伸ばした高度成長期の時代、ジャパニーズウイスキーがモルトウイスキーからブレンデッドウイスキーへ転換したころの話です。

日本人の口にはそれまでのウイスキー、当時の『白札』や『ニッカウヰスキー』は個性的で口に合わなかったと言います。

そこから改良がなされ、世間がウイスキーを飲むようになったのはブレンデッドウイスキーの「飲みやすさ」「とっつきやすさ」があったからと言えるでしょう。

言い換えてしまえば「この親しみやすさ」こそがジャパニーズウイスキーの本懐であり、根底であるのです。

世間の人たちはより気軽に楽しむため、ハイボールや水割りで飲むようになり、ウイスキーはどんどん庶民の生活に寄り添った日常的なお酒となっていきました。

身近なお酒となったウイスキーは、さらに飲み方を工夫しレモンを浮かべライムを絞り……手を変え品を変え、楽しむようになったのです。

例えば、サントリーでは最近人気な『知多』のお湯割りをおすすめしており、ニッカでは『ブラックニッカ』に合わせた様々なハイボールを提案しています。

「飲みやすく親しみやすい味」だからこそ、いろいろな飲み方で自分なりの工夫が楽しめるジャパニーズウイスキー。

もちろん海外のウイスキーでも「工夫の楽しさ」はありますが、ジャパニーズウイスキーの「工夫の楽しさ」は、多様性があり、それこそ「一味違う」工夫となるでしょう。

↓ジャパニーズウイスキーにおすすめの水割り・ハイボール情報はコチラ↓

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和・洋問わずの「料理との相性」

出典:SUNTORY公式HPより「ハイボールごはん。

1970年代にサントリーは「二本箸作戦」と称して、ウイスキーを寿司屋、天ぷら屋、割烹などの日本料理店へ展開しました。さらには昨今の居酒屋ハイボールブーム。

その甲斐あってか、現在では食中酒として認知度も高く、和食、洋食、中華問わずお勧めしているお店は少なくありません。

ジャパニーズウイスキーは総じて、「飲みやすい」味わいとなっております。

これは「味が薄い」ということではなく、「口当たりが良い」という特性であり、 大別すると、

【トップノート(一番最初に立ち上る香り)】

【口当たり】

【舌ざわり】

【含み香】

【のど越し】

【フィニッシュ(後味)】

という一連の味わいにおける、【口当たり】の部分が滑らかであるという特徴を持っているということです。

ファーストタッチが滑らかだと、その後の味わいが引き立ちます。

それは料理を味わうのに個性をぶつけて邪魔するのではなく、調和をもたらしてくれるのです。

特に洋食であればソーススープとのマリアージュ、和食であれば出汁醤油味噌などとの相性が顕著でしょう。

【和食と好相性】【洋食と好相性】のランキングも用意しておきましたので、お食事と一緒に楽しまれる際にお役立てください。


それではお待ちかねの新旧オールスタージャパニーズウイスキーランキングです。

今回は年間200種類以上(概算)のウイスキーを味わうBARREL編集部がスタンダード・レア・ニューフェイス問わず、ジャパニーズウイスキーを「気になるコーナー」別で選んでみました。

※最後にご紹介しますが、撮影にはジャパニーズウイスキーの老舗モルトBAR「ゾートロープ」にご協力いただいています。

【初級ランキング】と称しまして、初心者に味わってほしい or 飲みなれている方も改めてしっかり飲んでほしい「味・価格」ともにとっつきやすいウイスキーをランキングしました。

【中級ランキング】では【モルト・グレーン・ブレンデッド】の種類別に分けてのベスト3をランキング。

【上級ランキング】は見かけたら一度は試してほしいウイスキーをベスト5で選んでいます!

さらには初心者さん、ビギナー向けの【低価格帯】【コスパ最強】ランキング。

そして【和食と好相性】【洋食と好相性】を5位からノミネート。

気になるジャパニーズウイスキーランキングをご覧ください。

【初級ランキング】お手頃価格と味わいのバランスがグッドな5選

「ウイスキーを飲んだことがない初心者だけど、話題になっている国産ウイスキーを飲んでみたい!」

または「ウイスキーは飲んだことあるけど、種類はたくさんあるし、どの銘柄から入っていけばいいのかわからない!」

そんな方はまずコチラの【初級】から試していくことをおすすめします。

ポイントは2点。「飲みやすさ」と「価格帯」です。

深みがあるウイスキーは飲みごたえがあるかもしれませんが、しかしまだまだ飲みなれていない方にはわからないでしょう。

値段もそうです。

高いウイスキーには美味しいウイスキーが多く存在しますが、最初からただ高いウイスキーを飲んで、それがどの程度美味しいのか判断基準がわからないでしょう。

この【初級】では「そこそこお安く飲みやすい美味しいウイスキー」を基準に選んでいます。

バランスを考えたセレクトとなったので、まずはここから試してみましょう。

5位:サントリー スペシャルリザーブ

1969年の万博前年に誕生した歴史のあるブレンデッドウイスキー。

キーモルトには『白州』を使用した、ラグジュアリーな一本。

『サントリーオールド』と共にウイスキーの一時代を作った、ウイスキー史には欠かせないロングセラーブランドです。

『オールド』は高級ブランドだったのに対し、『リザーブ』は価格帯としても幾分か安く手に入れることができ、万博を観覧に訪れた海外旅行客からも好評を得ていました。

昔ながらの愛飲者も多く、本来であれば5位に甘んじるポテンシャルではないのですが、ウイスキー初心者が手に取って後悔しない飲みやすさ、値段、重厚感を考慮して、初級の登竜門として選ばせていただきました。

軽快な飲み口で、ストレートは味わい深く割って飲むとさわやかに楽しめるでしょう。

4位:ハイニッカ

誕生年が1964年と、上記の『リザーブ』よりも古い歴史を持つブレンデッドウイスキー。

「日本ウイスキーの父」と呼ばれた竹鶴政孝がこだわり続けたボトルであり、39%という度数も特級・一級・二級とウイスキーの等級が決まっていたころの時代に、竹鶴氏が二級で許されるぎりぎりのアルコール度数を狙ったという、名残り深く感慨深い味わいとなっています。

グレーンウイスキーの割合が多く、割らずにストレートでもするりと飲める正直でニュートラルな味わい。

1,000円台でありながらも嫌みのあるアルコール臭さは感じられなく、気軽に日々楽しむことのできるニッカの変わらぬ魂が詰まったブレンデッドウイスキー。

竹鶴氏も好んだ1:1のトワイスアップでお試しください。

3位:サントリーホワイト

ハイニッカ』よりもさらに古く、『サントリー白札』として生まれたのは1929年でした。

これが記念すべき国産ウイスキー第1号であり、前身である寿屋が現在のサントリーという社名に変更したときに『サントリーホワイト』と今の銘柄になりました。今でも長らくサントリーの看板商品として、愛され飲まれ続けています。

よく価格帯により比較されがちな『』よりも、丸みを帯びた味わいです。樽由来となる熟成された香味や若干の甘みもあり、飽きの来ないウイスキーです。

販売数も多く、よく見かけますが、手に取って損はしないボトルでしょう。ストレートよりも割って飲むほうがすっきり感や香りのふくらみを感じることができます

2位:角・白角

『白札』とともにサントリーの国産ウイスキー普及を担ってきたのが、『角瓶』と呼ばれるこのウイスキーです。

今でこそその角ばったボトルから『角』という名称となりましたが、1937年の販売当時は『サントリーウヰスキー12年』という銘柄でした。

しかし価格も手に入りやすくなり、飲みやすく推移していった他商品とは異なった独特のスモーキーさから大衆的なアルコールとして定着し、『角』と周知がなされていきました。

ボディの安定感から炭酸で割って飲まれることが多く、筆者も氷なしのソーダ割が好みです。

白いラベルの『白角』も同様に定番商品ですが、『角』とは違った飲み心地の良いさっぱりとした後味が評価されています。暑い日の角ハイボールはがもたらしてくれるのど越しは、爽快の一言に尽きます。

1位:宮城峡

 

ニッカ第二の蒸留所の名前を冠したシングルモルトウイスキー。

以前は『シングルモルト仙台』という商品名でしたが、ニッカウヰスキーがアサヒビールの子会社となったのち、2003年に一新され『宮城峡』という名称となりました。

同ボトルのように年数表記がないものは「ノンエイジ」と呼ばれており、熟成年数にこだわらないオリジナルの味わいを深く追求したものとなっています。

スタンダードな出来ながらも奥深く、飲みごたえもあるシングルモルトという点から、初級の1位として選ばせていただきました。

竹鶴氏がこだわったとされるクリーンな水質が、果実のような甘い香りをストレートに表現。初心者にもおすすめです。

最初はトワイスアップで、慣れてきたらだんだんストレートの濃さに近づけて奥深い味わいを楽しみましょう。

【中級ランキング】ウイスキーの神髄に迫る モルト3選

モルトウイスキーは、ウイスキーの色合いが濃く表現されており、飲みやすいジャパニーズウイスキーの中でも個性が光ります。

ここでは【中級】として、「完成度が高く」「万人受けする飲みやすさ」。以上の条件のモルトウイスキーを選ばせていただきました。

【初級】では物足りないけど、いきなり高いウイスキーやレアなウイスキーに行くのが怖いという方は、ぜひこちらの【中級】モルトを試してみて、ジャパニーズのモルトの粋に触れてみましょう!

3位:山崎

日本におけるウイスキー蒸留所第一号となる「山崎蒸溜所」の名前を冠したサントリーの看板となるシングルモルトウイスキー。

現在では原酒不足のため品薄が続き、メーカー小売希望価格からはるかに高騰した値で取引されることもしばしば。

ノンエイジでも出回っている品が少なく、かなり手に入りにくい銘柄となっております。

その希少価値に負けない威風堂々とした味わいから、中級のモルト部門3位とさせていただきました。

年数表記のあるものは、その複雑性、高尚な味からより上位を狙えるポテンシャルがあり、世界中からも大きな評価を受けています。

シェリー樽にて熟成された香りはフルーティであり、ビター。「山崎ハイボール」はBARシーンでも人気の定番となっています。

2位:ニッカ カフェモルト

「カフェ」とは、カフェ式連続式蒸留機のことを指し、一般的にはグレーンウイスキー造りに用いられる蒸留機です。

しかしニッカウヰスキーでは、新しいチャレンジとしてこの蒸留機を使用してモルトウイスキーを造り、2014年に販売を開始。

それが『カフェモルト』であり、この試みは世界からもゆるぎない評価を得ています。

アルコール度数は少々高めの45%。カフェ式連続式蒸留機から生み出されたモルトは、とろみのついた芳醇なバニラの味わいが特徴的です。

まったりとした飲み心地を味わうためにもストレートがおすすめです。

熟成年数は7年表記ですが、その幼さを感じさせない仕立ての良さを口当たりの軽やかさから感じられます。

1位:イチローズモルト ダブルディスティラリーズ

ワールド・ウィスキー・アワード(WWA)でも今や常連となった、秩父に蒸留所を持つベンチャーウイスキーが手掛ける珠玉のウイスキーブランド「イチローズモルト」。

2000年に蒸留を停止した羽生(はにゅう)蒸溜所と、今現在も稼働を続ける秩父蒸溜所の原酒をヴァッティングしたハイブリッドなウイスキーです。

イチローズモルトのボトルはどれも手に入りにくく、特筆すべきがこの『ダブルディスティラリーズ』。

もうなくなってしまった羽生蒸留所の原酒を使っているため、味わえるうちに味わっておきたい一本です。

秩父蒸溜所の原酒はミズナラ樽熟成が有名ですが、羽生蒸留所ではシェリー樽を使用していました。ふたつの個性が織りなすハーモニーは、味を確かめやすいトワイスアップこそおすすめです。

【中級ランキング】ほっと落ち着く牧歌的な味わい グレーン3選

グレーンウイスキーは、その穏やかな味わいから「サイレントスピリッツ」とも呼ばれています(反対にモルトウイスキーは「ラウドスピリッツと呼ばれる)。

静かに穏やかに。しかし、その中にも丁寧な造りから来る繊細な味わいが秘められており、近年のウイスキーファンの心をわしづかみにしています。

【初級】を経て、じっくりとグラスを傾けたいときにウイスキーが適しているということを知ったあなたは、このランキングからお選びいただくのが良いでしょう。

3位:知多

2015年に全国リリースされたニューフェイスながらも、瞬く間に消費量を伸ばしていったサントリーのグレーンウイスキーです。

愛知県は伊勢湾を望む知多半島に位置する知多蒸留所は、設立が1972年と実は長い歴史を持つ蒸留所。

サントリー、ひいては日本のブレンデッドウイスキーには欠かせないグレーンウイスキーを長らく製造しており、ウイスキーシーンを支え続けてきました。

新ブランドとして名乗りを上げた理由のひとつには、「食中酒としてのウイスキー」というサントリーのこだわりがあるとのこと。

サントリー四代目チーフブレンダーの福與伸二氏もお墨付きのウイスキーとなっています。

モルトとは違う穀物の香りが軽やかに漂う飲み心地の良いウイスキーです。

福與氏の言にもある通り「割って飲むスタイルの自由度が高く」、特に炭酸との相性は抜群です。

食事に合わせて揚げ物であればレモン、肉料理であればハーブなど変化をつけても楽しめるシーンを問わないオールラウンダーなウイスキーです。

2位:ニッカ カフェグレーン

ニッカウヰスキーの要ともいえるカフェ式連続式蒸留機を使用したグレーンウイスキー。

現代においてカフェ式蒸留機を使ったウイスキーは世界でも稀であり、その独特な風味によってインターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)などの品評会で高い評価を受けました。

かの竹鶴政孝がこだわった蒸留機で作られており、ほかのグレーンにはない穀類由来のふんわりとした香味が感じられるようになっています。こういったところからもニッカのウイスキー造りにおける強い情熱が感じられます。

グレーン特有の軽快さ、爽快な甘みを持ちつつも、はっきりとした熟成香があり、よく寝かされたモルトのような芳醇な味わいも。

度数は少し高めの45%ですが、まろやかで飲みやすいため、すいすいと飲めそうな印象です。口の中で広がる味わい深さがあるので、ぜひストレートでお楽しみいただければ、そのポテンシャルの高さに舌を巻かずにはいられないでしょう。

1位:富士御殿場蒸留所 シングルグレーン

KIRINのインターネット通販サイト「DRINX富士御殿場蒸留所での購入でしかほぼ入手手段がなく、入荷しても売り切れ必至ということでなかなか手に入れにくいグレーンウイスキーです。

年数表記のある『AGED 25 YEARS SMALL BATCH』は2017年のWWAでベストグレーンの入賞を果たしており、完成度の高さをうかがい知ることができます。

とろみのある濃い色味は味にも反映されており、黒砂糖のような甘さが感じられます。すっきりとしたエステリー香があるので、甘さを嫌味に感じることはないでしょう。

基礎がしっかりとできているため割って飲んでも崩れることはなく、上品な味わいから水割りにしてゆったりと楽しめるでしょう。

ブレンデッドの補助的なグレーンという認識が改めさせられるボトル。するりとした後味を持ち、アルコール感も薄いので食中酒として合わせるのもOK

【中級ランキング】国産ウイスキーの代名詞 ブレンデッド3選

ジャパニーズウイスキーの顔と呼ぶべきブレンデッドウイスキー。それほどまでにブレンデッドは消費・生産量において、他のウイスキーを圧倒しています。

そのブレンデッドウイスキーの【中級】とあらば、ジャパニーズウイスキー自体の【中級】と捉えても不思議ではないものが選ばれるでしょう。

基準としては、【初級】よりも飲みごたえがあるけれども、「そこそこお安く飲みやすい美味しいウイスキー」。

なんのこっちゃわからないだろうとは思いますが、【初級】を試したあなたならわかる珠玉の【中級】ブレンデッドのジャパニーズウイスキーっぷりを味わえるのはこのランキングだけです。

なにはともあれ、【初級】に物足りなかったけど、飲みやすいウイスキーが好きという方は試してみましょう。

3位:笹野川チェリーウイスキー

笹の川酒造の歴史は古く、元をたどれば18世紀にまでさかのぼります。

実際にウイスキー製造免許を受けたのは1946年であり、それ以降日本の地ウイスキーシーンを支え続けてきた古強者であることは間違いないでしょう。

目玉の「チェリーウイスキー」シリーズは安価で飲める質の高いジャパニーズウイスキーとして隠れた人気を誇っています。

37%の通常銘柄と40%の『チェリーウイスキーEX』があり、500mlボトルとしても安く、入手が容易な『EX』はイチオシです。

まったくクセを感じない、普段飲みに適しているマイルドな味わい、ほんのりと感じられる自然実のある果実香が面白さを感じさせてくれます。

2016年には安積蒸留所が誕生BARレモンハート』でも登場した「究極の安い酒」は、さらなる味わいをウイスキーシーンに見せてくれるでしょう。

2位:サントリーローヤル

個性的な形をした瓶のブレンデッドウイスキー。

発売当初である1960年台では「ローヤル」という名前が示す通り、高級なぜいたく品として扱われていました。

サントリーの創業者であり初代マスターブレンダーでもある鳥井信治郎の自信作としても有名です。

風情がある要望とは裏腹に味わいはシンプル。口当たりはまったりとしており、後味にシェリーの甘い香りが感じられる飲み心地の良いウイスキーです。

ストレートで飲むよりも多少加水することで香りが華やかに膨らみます。

冷やすとかすかにスモーキーさが漂う印象となるので、雰囲気を変えたい方はロックもぜひ。

1位:岩井トラディション

九州は鹿児島の焼酎で有名な本坊酒造が手掛けるブレンデッドウイスキー。

津貫と信州に蒸留所を持ち『マルスウイスキー』の製造・販売を行っています。「岩井」という名は、信州マルス蒸留所を設計した岩井喜一郎にちなんで名づけられました。

岩井喜一郎は竹鶴政孝の先輩として、竹鶴をスコットランドに派遣させる一役を担いました。

その後、日本に戻ってきた竹鶴から「竹鶴ノート」と呼ばれるレポートを受け取り、本坊酒造では顧問としてウイスキー部門に携わり、現在のマルスウイスキー誕生の礎を築いた人物です。

香りは岩井喜一郎が求めたスモーキー&ピーティー&スウィート。

他のジャパニーズウイスキーとは一線を画す骨太な味わいとなっています。

ボディがしっかりしているので、様々な工夫が楽しめるでしょう。

筆者おすすめはひとつだけ小さな氷を落とした水割りです。水の割合が多いとせっかくのフレーバーが壊れてしまうので、加水はほどほどに。

【上級ランキング】慣れたからこそわかる個性を求めた5選

【上級】といたしましては、値段やお求めやすさを考慮に入れず、文字通り国産ウイスキーをいくつも通ってきた上級者に捧げるウイスキーです。

かねてからの原酒不足や、東京オリンピックに向け加速するジャパニーズウイスキーシーンにおいて、欠かせないウイスキーをピックアップさせていただきました。

ひとつひとつは「これを飲んだら国産ウイスキーがわかる!」というものではありませんが、それぞれには味や香り、そしてそのウイスキーが生まれた背景や歴史に特徴があり、ジャパニーズウイスキーを語る上で重要なボトルですので、チェックしてみるのは大変勉強になります。

筆者もこれらを飲み、そこにある背景を知ってジャパニーズウイスキーが歩んできた道のり世界的な位置づけこれからの行く末がちょっとはわかった気になれたので、見つけた際は試してみることをおすすめします。

BARによっては、マスターがそのボトルに関する面白い話を教えてくれるかも……!

5位:ムーングロウ

『苗加屋』『若鶴』等で有名な「若鶴酒造」は、戦後間もない1953年『サンシャインウイスキー』の販売を開始しました。

それ以降、北陸は富山の地で、三郎丸蒸留所は、60年以上の歴史を受け継ぎながらもウイスキーを作り続けています。

クラウドファウンディングによって三郎丸蒸留所が改修され、「見学のできるウイスキー蒸留所」として生まれ変わったのが耳目に新しいですが、その同年にリリースされたブレンデッドウイスキー『ムーングロウ』の存在も見逃せません。

1960年代のモルト原酒、さらに貯蔵していたグレーンをブレンドしたその味わいは、【上級】のウイスキーにふさわしい出来上がりです。

ほのかに感じるかぐわしい熟成香、月明かりのように柔らかな口当たり、心地の良いアロマと奥行きのある樽香。

厳選されたグレーンがきれいにモルト原酒の良さを引き出しているクリーンな仕上がりとなっています。

4位:白州

山梨県は南アルプスの自然がはぐくむ環境下で生まれたシングルモルト。

緑生い茂る森の中にある蒸留所が生み出す大地の恵みは、飲んだ人をほっとさせる柔らかさを与えてくれます。

山崎』『』と同じくサントリーが誇るシングルモルトであり、「ノンエイジ」を含むその他ラインナップは世界的にも高い評価としてインターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)で多数賞を獲得しています。

ボトルからも感じられるさわやかな印象は、味わうことでさらに深まります。新緑を感じる若木、葉っぱの香り。

そこに加わるシトラス、青りんご、若干のハーブ香は正に森を味わっているかのよう。

ハイボールにすることでさらに涼やかにすっきりと楽しむことができます。

追記:『白州12年』が原酒不足で終売となり、「ノンエイジ」もそのあおりを受けて品薄、高騰状態が続いてます。年数表記があるものはこれからも品薄状態が予想されますが、機会があればぜひお試しいただきたいと思います。

3位:津貫ニューポット

本坊酒造はマルス信州蒸溜所に続き、2016年に開設した鹿児島県は薩摩半島の南西に位置する津貫蒸留所のニューポット・ウイスキー。

ニューポット」とは単式蒸留機(ポットスチル)で蒸留されたばかりの、熟成されていない・未成熟な無色透明に近いウイスキーです。

『津貫ニューポット』は蒸留したてではなく、3年以上と短い熟成期間のウイスキーですが、ほぼ無色透明、まさに原酒といったウイスキーです。

味わいや香りにも荒々しさが残り、初心者には決して薦めることはできませんが、上級者であれば「ニューポットならではの味わいを知る」という意味でも飲んでおいた方がいいでしょう。

ヘビーピーテッド(重いピート香)と呼ばれているように、鼻を近づけるだけでガツンと強いピート香が感じられますが、トワイスアップで飲むとその激しさもやわらげられ、奥に潜む新芽のようなモルトの香ばしさが味わえるでしょう。

2位:イチローズモルト カードシリーズ

イチローズモルトはそのすべてのボトルで「ノンチルフィルタード」を行っています。

これは「Non-chillfiltered」=冷却濾過をしていないという意味であり、実は多くのウイスキーで白濁防止のために行っている、0度近くまで冷却→濾過という工程を差し挟んでいない製法のことです。

そのためイチローズモルトには味わい豊かな、個性あふれるウイスキーが多く存在しています。

前置きが長くなってしまいましたが、『カードシリーズ』はその個性をかなり色濃く体現しているボトルシリーズです。

カードシリーズは全部でトランプの種類と同じ52+2種類(1~13、ジョーカー2種)存在し、そのどれもが閉鎖された羽生蒸留所のホグスヘッド樽東亜酒造幻の原酒を使い異なるカスクでフィニッシュした、希少価値の高い銘柄です。

現在では入手困難であり、一部では54本のセットが数千万円の高値で取り引きされることも。もはや芸術作品や宝石などに近い希少価値を誇ります。

筆者は数本飲む機会がありましたが、そのどれもが芳醇。香り高く、複雑濃厚な味わいでした。

見かけたらぜひお試しください。お値段以上の体験がきっとあなたを待っているでしょう。

追記:実はカードシリーズは54本ではなく、58本あるとのことです。

イチローズモルトは黎明期、カードシリーズ最初の4種はそれぞれ半樽ほどしか出荷されなかったとのこと。

その後、出荷が安定し54本のカードシリーズが生み出されたわけですが、最初の4本は早めに瓶詰めされたため、あとのシリーズとは熟成年数に違いが生じ、しかもロットも違うため別物と考えられているそうです。

現存しているかは不明ですが……。

1位:駒ヶ岳

信州マルス蒸留所が擁するモルトウイスキー。『駒ヶ岳』の名は、中央アルプスの麓に位置する名峰が由来となっています。

現在では『駒ヶ岳』の名を冠するウイスキーは軒並み生産終了となっており、入手困難です。置いてあるBARを探すのでさえ難しいでしょう。

ただ本数限定のスポット商品や『Nature of Shinshu』シリーズなど、限定的な動きは見られるため、手に入れるとなれば常にアンテナを貼って置くのは悪くないですね。

ひとつの樽だけを瓶詰めしたシングルカスクもあることから、『駒ヶ岳』の味わいをはっきり断定することはなかなか難しいでしょう。

ですが、基本的にはピート感は少なく、華やかな香りが印象的で芳醇な樽香を味わい尽くせるボトルがほとんどです。

特に先に挙げた『Nature of Shinshu』シリーズである「竜胆」「小彼岸桜」「信濃蒲公英」はどれも味が違えど完成度の高いフレーバーが感じられます。

信州の花をモチーフにしているだけあり、年月による変化、四季による味わいが楽しめ、まさにジャパニーズウイスキーとも言える象徴的なウイスキーです。

【低価格帯ランキング】何物にも代えがたい「格安」な5選

晩酌や寝酒といったように毎日のようにウイスキーを飲まれる方もいらっしゃるでしょう。

余談ですが、ウイスキーは他のお酒と比べてもカロリーが低く、高尿酸血症の原因のひとつでもあるプリン体が極めて少ないので、毎日とは言わなくとも日々お酒を飲む方にとってはありがたいお酒であると言えます。

しかし、健康面は別として日々ウイスキーを飲むとなると別の問題が発生します。

それは「お金」です。

ウイスキーには当然高価なものがあり、値段を考えずに飲んでいると出費がかさみます。「でも頻繁に飲みたいし、美味しさも捨てたくない……」。

そんな方に送るのがこのランキングです。国産ウイスキーの中でも比較的【低価格帯】、そして美味しいウイスキーとその美味しさの秘訣を書かせていただきました。

とにかく安くておいしいウイスキーを探している方は参考にしてみてください。

5位:サントリーレッド

国産ウイスキーの始まりとなった『白札』に次ぐ第2弾がこちらの『赤札』。

『白札』の翌年にリリースされたということで、かなり歴史のあるウイスキーとなってますが、1度生産中止の憂き目にあって復活したこともあり、手に取りやすい庶民に愛される主力ウイスキーとして名が知られています。

リーズナブルな価格は1,000円以下、容量は他のウイスキーボトルよりも少し小さく640ml。その手に取りやすさもまた低価格ウイスキーの定番としてあり続ける所以でしょう。

味わいは残念ながらアルコール臭が強く、ストレートやロックで飲むにはクセを感じます。

軟水と合わせると樽由来のバーボンに似たこげのある木材の香り、モルトの風味、ナッツ感が味わえるので、冷えた軟らかいミネラルウォーターと合わせてみてはいかがでしょうか?

『レッド』と名にあるように琥珀色の美しい香りをしていますので、色付けのウイスキーカクテルとしてもご利用いただけます。また、噂では梅酒などの漬け込み酒にぴったりとのこと。

4位:ホワイトオーク 地ウイスキーあかし

「明石焼き」とはたこ焼きに似た卵焼きですが、名前は兵庫県明石市が由来となっており、その点も大阪名物のたこ焼きと異なる点です。

ここで紹介する『あかし』も同様に兵庫県明石市の、明石海峡を臨む「ホワイトオーク」の蒸留所にて製造されています。

1984年から一新した蒸留所でウイスキーの生産を行い、2007年には『ホワイトオークシングルモルトあかし』が誕生。

日本の地ウイスキーを支える古参酒造です。容量は500mlですが、価格はその造りこみに反して驚きの1000円台

ニュートラルな味わいは平坦にも感じますが、その実、料理などの邪魔をしない味わいでもあり、お食事と一緒に楽しむには適した味となっております。

口に含んで噛むように味わうとまろみのある甘みが感じられ、日本酒のようなお米にもあるコクが感じられるかのよう。

お金をかけたくないけど軽く飲みたい」という気分の時には、ぜひおすすめしたいウイスキーです。

3位:ブラックニッカ クリア

キング・オブ・ブレンダーズ」または「ニッカのおじさん」が描かれたニッカウヰスキーの定番商品。

ウイスキーといえば、札幌すすきのにも飾られているこのおじさんをイメージする人も少なくはないでしょう。

特徴としてはピートを使わない「ノンピートモルト」。これを使用してウイスキーを造ることで普段飲みに適したクセのない軽快な味わいを追及しています。度数も軽めに抑えた37%。

1,000円を下回る価格は、コンビニでも販売している手に入りやすさと相まって非常にお手軽なウイスキーとして手に取られています。

スッと切れ味のある香味がハイボールを進ませます。ライトに飲めるためストレートやロックでも楽しめますが、やはりおすすめはハイボール

特に炭酸強めのソーダを使い、シュワシュワ感たっぷりにして飲むとすっきり気分爽快!

夏の季節、暑い日にはさっと飲むと、さっぱりとした気分で心地よく過ごすことができます。味わいそのものはプレーンなため、レモンやハーブをお好みで加えても楽しめますね。

2位:3&7

印象的な名前のブレンデッドウイスキー。数字はそれぞれの年数表記を表しており、「3」は3年以上熟成させたグレーンウイスキー、「7」は7年以上熟成させたモルトウイスキーを意味しています。

度数は39%。2,000円に満たないお値段でお買い求めいただくことが可能です。

マルスウイスキーの中でもお手頃なウイスキーですが、味わいはボリューム感があり、ホワイトオーク樽の若々しさ、ウッディーな渋さも十分に楽しめる贅沢な一本です。

どっしりとした味・香りではあるものの、どこからか感じるみずみずしさと、のど越しの心地よさは峻険な中央アルプスの地下水由来でしょう。

普段すっきりめなブレンデッドを楽しまれる方にとっては若干の重さを感じるやもしれません。

ですが、加水しても香りが崩れることなく、飲み方のバリエーションが広がるので、ウイスキーを日々飲まれる方にとっても重宝するウイスキーです。

置いてある酒販店はそこまで多くないため、近隣で売っているところを見つけられたあなたはラッキーです。

1位:トリス

言わずと知れたサントリースピリッツのブレンデッドウイスキー。

なんとこの『トリス』、日本初のモルトウイスキー蒸留所である山崎蒸留所の竣工前に販売されていましたが、その時の品質は劣悪な模造ウイスキーであり、現在の法整備が整えられたウイスキーとは全くの別物でした。

そして時は経ち、国産ウイスキーの品質が上がるにつれ『トリス』もまた進化を遂げていきましたが、廉価な【低価格】ウイスキーとしての立ち位置は変わらず、いつの時代も庶民の味方、日々飲めるウイスキーとして長く愛されています。

1950~60年台にかけて流行った「トリスバー」は『トリス』を主力としたちょっとおしゃれなオーセンティックBARでした。

ロングセラー商品のためバリエーションに富み、『トリスクラシック』をはじめとする『トリスエクストラ』『トリスハニー』『トリスハイボール』などがあり、どれもお財布にやさしいお値打ち品ばかり。

原酒不足が騒がれている昨今でもいつまでも安くあり続ける『トリス』。

今でも現存する「トリスバー」では普段家で飲むのとは違った極上の『トリス』が楽しめることでしょう。

『トリス』がどんな味か知っている方も、どこか懐かしさを覚える「トリスバー」で思う存分『トリス』を味わってみるのいいものですよ。

【コスパ最強ランキング】価格と味のバランスを求めた5選

【低価格帯】に引き続いてお値段に関わるランキングです。

【低価格帯】では「安さ」を主眼に置き、頻繁に飲まれる方におすすめしたいランキングを掲載しましたが、【コスパ最強】ランキングでは、毎日は飲まないけれども、1週間に3日程度は飲むという方におすすめしたいウイスキーを選んでいます。

ジャパニーズウイスキーの中でもお手頃な値段で、しかも味わい深く、飲み飽きない銘柄を考えに考えた末、ランキング形式として紹介したいと思います。

どれを飲むか迷った時は、こちらのラインナップからお選びいただくのも悪くないでしょう。

5位:サンシャインウイスキー

富山の地ウイスキーとして長い歴史を歩んできたブレンデッドウイスキー。

その始まりは昭和中期の戦後にまで遡ります。『サンシャイン』の名称は公募されたもので、「再び日本に日を昇らせようという」思いが名前の由来と言われています。

そして近年、リニューアルされた蒸留所で新たなスタートを切り、また一歩地ウイスキーシーンにニュースをもたらしました。

長らくウイスキーを作り続けているところの挑戦的な姿勢は、日本のウイスキー造りに発破をかけてくれるもので、是非とも応援していきたいですね。

公式HPでの価格はなんと1.8ℓで2,700円。かなり廉価でお買い求めいただけるうえ、同じような価格帯のウイスキーと比べると味わいも安定しており、コスパは高いです。

『サンシャインウイスキー』というレーベルは他の国産ウイスキーとは異なり、ピート香と呼ばれる香りを売りとしています。

↑の通常ボトルではそこまで重みは感じませんが、↓の『プレミアム』となると香りに特徴が表れてきます。

プレミアム』とはいえ、そこまで価格も高くないので、さらなる味わいを求める方はぜひ試してみてください。

4位:ピーク・ウイスキー

一升瓶、黄色のラベル、字体の印象が強いとインパクト大な地ウイスキー。

岐阜県は養老の玉泉堂酒造が製造・販売を手掛けており、養老山系の伏流水を仕込み水としてウイスキーに限らず、日本酒・焼酎・梅酒・リキュールなど豊富なラインナップを擁しています。

軽めの味わいで割って飲むスタイルに適したウイスキーです。

ロック、ハイボールなどの飲み方が好みであれば飽きずに楽しむことができるでしょう。特に1.8ℓの容量があるので通常の飲み方だけではなく、ジュースや氷にこだわってバリエーションを考えるのも一興です。

通常の700mlボトル換算すると、1,000円を切るお値段は最強のコスパと言えるでしょう。毎日飲む方におすすめしたいウイスキーです。

3位:フロムザバレル

ニッカが生んだ四角いボトル・シンプルなラベルのブレンデッドウイスキー。

容量は500mlと少なめですが、本格的な造りであるのにもかかわらず、3,000円程度とお買得のお値段です。

複雑さが感じられる重なりのあるコクは、加水を最低限に抑えた丁寧な造りとマリッジと呼ばれるブレンド後の再貯蔵の賜物。

51%という国産ブレンデッドの中でも高めの度数は、凝縮されたうま味、味わいを裏打ちしており、ラグジュアリーかつ多層的な構造を実現しています。

おすすめの飲み方はトワイスアップ。ストレートではぎゅっと秘められた味わいが華開くように加水によって膨らみを見せてくれるでしょう。

飲みごたえが相当に高いので500mlであっても長く楽しむことができるでしょう。

実際にこの辺のコスパ感は買っていただいて楽しんでいただけると実感できるかと思いますので、まずは手に取って試してみていただきたいと思います。

2位:イチローズモルト ホワイトラベル

数あるイチローズモルトの中では比較的安価で手に入りやすいのが、この『ホワイトラベル』。

白いラベルに書いてあるのはミズナラの葉をイメージしたイラストレーションです。

シングルモルトが多い中でのブレンデッドですが、自社のキーモルトと世界中から集めて厳選した9種のモルトと2種のグレーンをブレンドしたという味わいは、はっきりとイチローズモルトというブランドを意識しつつもなめらかで飲みやすい口当たりを実現しております。

高騰しがちなイチローズモルトですが、こちらは1本5,000円以下で買うことができるため、同ブランドの入門編としての位置づけがよく見られます。

しかし味わい・香りの構成において、すべての部分で完成度が高く、文句なく万人受けしやすい一本と言えるでしょう。

モルティで高貴さ漂う甘味、グレーンの爽快さが心地よく響き、ストレスなく楽しむことができます。

ストレートからハイボール、水割り、ミスト、お湯割りとなんでもござれのオールラウンダー。シーンを選ばずに、肘肩張らずに楽しむことができる良コスパを持っています。

1位:シングルモルト 余市

コスパという面では上記の『ホワイトラベル』と悩みましたが、シングルモルト好きの筆者としてはコチラを選ばせていただきました。

北海道は日本海に面する余市蒸留所は、国内外問わず評価の高い観光地としても有名で、多くのウイスキーマニアも訪れています。

その蒸留所の名前を冠したのが『シングルモルト余市』。竹鶴政孝がニッカウヰスキーの前身である大日本果汁株式会社を構えた時の最初の地としても有名です。

竹鶴は余市にスコットランドと似たような風土を見出し、ウイスキーを製造する最初の土地として定めました。

仕込み水には雪解け水をたっぷり含んだ余市川の水を、広大な石狩平野からはピートを求めることができ、まさに竹鶴が望んだ“ウイスキー造りの土地”がそこにはありました。

そんな『余市』は、一口だけでも重厚なボリュームを感じ取ることができます。

熟成に適した環境下での深く広がる樽香は、年月を重ねた木材と香ばしい芳香を持っており、ドライフルーツのうっとりとする甘味、全体の味わいを崩さないピート、そして加水するとよくわかる潮の香りがうまく噛み合わさっています。

お値段は若干安定供給が心もとなくなってきましたが、いまだに5,000円を切るお手頃価格。レベルの高い味わいを楽しむことができます。

【和食と好相性】なウイスキー5選

和食とウイスキー。一見すると、ひどく相性が悪いようにも思えますが、しかし相性の良い組み合わせで飲んで食べ、食べて飲むとあら不思議!

料理もお酒も見事になくなります(笑)。

和食の時にウイスキーを選ぶコツとしては、まず最初に「甘さを感じないもの」が挙げられます。また「熟れた果実香」ともあまり相性は良くないでしょう。

逆にクリーンであったり、スパイシーさを感じるものであったり、ブリニー(塩辛さ)を感じるものは和食と好相性なことが多いです。

また、料理に関しては麹を使用している「醤油」「味噌」といった調味料は、実はウイスキーと相性が悪くありません。

ぜひランキングを参考に、嘘でないことを確かめていただければと思います。

5位:戸河内ウイスキー

広島県廿日市(はつかいち)市にある中国醸造のウイスキー。

自社蒸留・製造の原酒ではありませんが、熟成は戸河内にあるトンネル内で行っており、入念な温度管理がなされているとのことです。

中国醸造では長年にわたってウイスキーを販売していたものの、自社蒸留所はありませんでした。

しかし2017年12月、広島に「桜尾蒸溜所」の竣工式が行われ、ウイスキーの製造がスタートしました。すでにジンは販売されていますが、ウイスキーは2021年に販売予定とのことです。楽しみに待ちましょう。

さて、『戸河内ウイスキー』ですが、味わいは淡麗。一口目にはかすかに甘く香るも、樽香由来のコクがメインに感じられるウイスキーです。

加水しても味わいに伸びがあるので、水割りなどで料理と一緒に楽しみたいところでしょう。

おすすめの和食は「鶏のから揚げ」です。グラスを傾け、じんわりと味が残っているうちにから揚げをほおばると、普段の味とはまた違った味を楽しむことができるでしょう。

4位:富士山麓

キリンディスティラリーが所有する富士御殿場蒸留所で生み出されたKIRINが主力とするウイスキーブランド。

以前はシングルモルトも販売していましたが、現在ではブレンデッドのみの販売となっています。

キリンディスティラリーは1972年に、キリンビール、シーグラム、シーバースブラザーズの3社が立ち上げた会社であり、富士御殿場蒸留所もその時に設立されました。

ロバートブラウン』や『エンブレム』などKIRINの歴史になくてはならないボトルを生み出し、そして2005年、『富士山麓』が誕生するに至ったのです。

緯度の高いスコットランドにも似た涼しい気候と、霊峰富士からの静謐な仕込み水を使用した軽快な味わい、さわやかな甘みとピリッとした辛みがあるため、濃い味の和食と相性が良いです。

特におすすめなのは「秋刀魚の塩焼き」!

秋には脂がしっかりとのった秋刀魚と『富士山麓』ハイボールにすだちを落として、旬をさっぱりと味わいたいものです。

富士山麓を使ったハイボールを出している居酒屋も多く(天ぷらやなどの和食系が多い印象)初心者にもとっつきやすいです。

3位:サントリーオールド

ダルマの愛称で親しまれたサントリーを代表するブレンデッドウイスキー。

最盛期の1980年初めには1億3000本の以上もの出荷があったビッグネームです。1940年に誕生し、戦後1950年に販売を許された『オールド』は、その価格や佇まいから国産高級ウイスキーとして扱われていました。

しかし、高価だった輸入ウイスキーと比べるとまだ手に入れやすく、サントリー(当時:寿屋)の広告戦略の後押しもあったため、一時期はあらゆるお店で『オールド』は扱われていたと言います。

味わいは重厚で壮麗。数々のドライフルーツやほんのり残るピート香もあり、まさに国産ウイスキーの首魁とも呼ぶべき安定感です。

お食事と合わせる飲み方であれば、加水はせずにストレートかロックでそのずっしりとした重厚感を味わいつつ、しっかり飲んでいくスタイルが良いでしょう。

料理は『鰹の叩き』が相性抜群。燻された鰹としっかりとした赤身の味わいが優しいピート香と混ざり合い、ほっと一息つけるような後味を演出してくれます。

なぜか不思議とポン酢との相性も良く、サントリーのウイスキーの出来の良さはただただ舌を巻くばかりです。

2位:竹鶴

IWCやWWAで数々の賞を獲得してきたニッカが誇るブレンデッドウイスキー。

命名は言わずも知れた竹鶴政孝から由来します。2000年に発売された『竹鶴12年ピュアモルト』はピュアモルトという名前が示す通り、ニッカの原酒を余市・宮城峡からブレンドしたものとなっています。

ある年の『竹鶴17年』においては、50種類以上もの原酒を一滴単位でブレンドするという緻密に計算されたブレンディングを行っており、ニッカが『竹鶴』という名前にいかにこだわって造っているかがわかります。

宮城峡』と『余市』、どちらも飲んだことがある方ならその二つが高い技術で出会っているのがわかるかと思います。

華やかな『宮城峡』と過酷な自然環境に育まれたコシの強い『余市』が混ざり合い、絶妙なバランスで溶け合ってモルトの力強さを表現しながら、ブレンデッドの飲みやすさを与えてくれます。

おすすめ和食は「浅蜊(アサリ)・蛤(ハマグリ)の酒蒸し」です。

ふっくらと風味たっぷりに蒸しあげられたプリップリの貝を口に含んで、ついと一口『竹鶴』を流し込めば、あの竹鶴政孝が見た悠久のウイスキー黎明期が目の前に浮かび上がるかもしれません。

1位:響

原酒不足のあおりから『響12年』終売に続き『響17年』も休売(終売ではない)となってしまいました。

『響』の中でも17年を好きだった人は多く、ジャパニーズウイスキーの中でも最高級の位置づけとしてとらえていた人も少なくはないでしょう。

しかし、ノンエイジタイプである『響 JAPANESE HARMONY』はまだまだ現役であり、これからも『ディープハーモニー』『メロウハーモニー』といった限定品が出るだろうことからもその動向から目が離せません。

『響』の受賞歴はすさまじくハイエンドボトルだけではなく、【12年・17年・21年・30年】と豊富な年数で国際的な賞を獲得しています。

それだけにサントリーの最高級モデル、そして日本が誇るジャパニーズウイスキーの極致という印象はありますが、それもそのはずで年数以上の貴重なモルト原酒を30種類以上も使用し、グレーン原酒においても複数のグレーンでブレンデッドを行うという徹底っぷり。

加えてブレンダーの水準の高さも受賞歴の要素として入ってくるのでしょう。

ゴージャスな含み香と比較して、スムースな舌触り。濃厚さは熟成由来のもので、個人的な意見としては「出汁」の多声牲を感じました。

さすがに年数表記のあるボトルに関しては、味わいが複雑となってくるため料理と合わせるというよりも、奥深さに迫る楽しみ方をおすすめしたいと思いますが、『JAPANESE HARMONY』に関してはモルティ&ナッティという親しみやすい味わいもあるため、肉料理とのマリアージュが◎

とりわけ『豚の角煮』や『そぼろ料理』などお醤油などの甘辛煮で味付けをしたお肉との相性はかなり高いです。ぜひお試しください!

【洋食と好相性】なウイスキー5選

洋食と合う国産ウイスキーの条件は様々です。

和食とは違い、甘く「果実香」のするウイスキーでも、「ソース」や「ドレッシング」を工夫すればピタリと照準を合わせることは可能です。

ジャパニーズウイスキーともなれば、アイラ島や特定のバーボンのように個性が強烈ということも少ないので、基本的には洋食と合わせやすいウイスキーが多いと言えるでしょう。

このランキングで紹介するウイスキーは、「どれだけ料理と一緒にウイスキーを楽しむか」を考えたものです。

組み合わせは大勢多数の方も楽しめるスタイルを提案させていただきましたので、どんどん人におすすめしてみてください。

5位:ゴールデンホース 武州

羽生蒸溜所を開設した東亜酒造のブレンデッドウイスキーです。

一時期のウイスキーブームが過ぎ去り、羽生蒸溜所が閉鎖と相成った際、笹の川酒造が原酒を預かり、それをベンチャーウイスキーを立ち上げた肥土伊知郎氏がイチローズモルトの原酒として使用したのは有名な話。

ウイスキー製造を一時撤退した東亜酒造は、2016年にウイスキー事業を再開。失われた蒸留所の再建も視野に入れ、『ゴールデンホース武蔵(ブレンデッドモルト)』『ゴールデンホース武州』を販売するに至りました。

自社原酒はすでに無くなってしまったため、使用しているのは海外からの輸入原酒。

3年以上熟成したブレンデッドウイスキーと、モルトウイスキーをブレンドしたボトルとなっております。味わいは淡麗。口当たりは軽く、ソーダ割りや冷やすことでよりさっぱりと楽しむことができます。

レモンやライムなど柑橘を絞って飲むのも良し、軽い軽食と合わせるも良しの気軽なウイスキーです。

パーティーや仲間内での食事などで、「ピザ」や「ホットスナック」「カナッペ」といった砕けたシーンに合わせて楽しみましょう。

4位:ロバートブラウン

キリンディスティラリーの富士御殿場蒸溜所で造られた記念すべき第一号ウイスキー、それが『ロバートブラウン』です。

サントリーとニッカウヰスキーがウイスキーの文化を切り開く中、多少出遅れた形で富士御殿場蒸留所を開設したキリン・シーグラム株式会社(現、キリンディスティラリー株式会社)が、日本人に合わせた本格派ウイスキーとして世に送り出したブレンデッドウイスキー。

今ではもうなくなってしまったスコットランドの蒸留所の名前が由来となっているとのこと。

レトロなデザインと伝統的なラベルがウイスキーの歴史をじんわりと思い起こさせてくれます。

香りや味わいにはどことなくバーボンのようなテイストが感じられます。

ナッツの甘味、強烈なほどではないピート香、バニラや若さの残る果実香。しかし、口当たりは若干とろみの残るスコッチ感があり、どことなく上品ささえ残ります。

ボディはしっかりとしているため、キンキンに冷やした水割りでもウイスキーのポテンシャルをしっかり味わうことができるでしょう。

強い味わいにも負けないということもあり、「スペアリブ」や「BBQ」など豪快な肉料理と一緒に楽しむのがおすすめ。

またコスパ的にも非常にお得となっています。見かけることはあまりないかもしれませんが、一度味わって損はない一本です。

3位:ニッカ ピュアモルト

竹鶴ピュアモルト』とは異なるニッカのピュアモルトシリーズには、『ホワイト・レッド・ブラック』がありました。

現在ではそのどれもが出荷終了となり、限定的な方法でしか入手困難な状況となっています。

1984年に発売開始された『ピュアモルト』はその種類によってベースとなるモルトが異なり、3種の中でもほぼお目にかかることのない『ホワイト』は『余市』のヘビーピーテッドモルト、『レッド』は『宮城峡』モルト、そして『ブラック』は『余市』モルトが使われています。

それに加えて海外からの輸入原酒を使用しているため、ジャパニーズだけではない独特の風味を残すようになったのです。

『ホワイト・レッド・ブラック』のそれぞれは違った個性を見せています。

『ホワイト』はアイラモルトの特徴を活かしたブリニー&ピーティーが飲みやすく、『レッド』は『宮城峡』のスムースさを受け継ぎながらもオイリーな奥深さと複雑な芳香を、『ブラック』は大胆に『余市』の味を表現しつつスモーキーな個性を楽しませてくれます。

味わいとしては島国+島国、日本とスコットランドのハイブリッドという表現がどのボトルにも当てはまります。

海の幸である「オイスター(牡蠣)」料理はどのスタイルでも美味しく味わえるので、ぜひご賞味あれ。

2位:マルスモルテージ 越百

本坊酒造は「マルスシリーズ」から紹介するのが『ブレンデッドモルトウイスキー越百(コスモ)』。

2015年に世に出たこのウイスキーは、越百山という山の名前がモチーフになっています。ちなみにコスモ(cosmos)とは宇宙の意ですが、由来には百にも連なる峰を越えていかないとたどり着けない山という一説もあり、直接的に宇宙を意味するものではないとのことです。

しかし転じて、ラベルやボトルの装飾には峻険な中央アルプス山麓にある信州マルス蒸留所から見上げる夜空を意識した煌びやかなデザインが施されています。

味わいは豊かで、シェリー樽感が満載です。一口目にはドライフルーツのような熟れた甘みを感じ、二口目にはモルトの華やかな香り、ふくらみのある充実感を味わうことができるでしょう。

冷やしていただいてもその香りは損なわれることなく、むしろマイルドに、ビターに楽しむことができます。

香りを楽しみながらゆったりと飲むことができる水割りもおすすめ。

熟れた果実を思わせるまろやかさは「ジャム」や「ベリーソース」にぴったり。濃いソースを使用した「ステーキ料理」にはぜひ合わせてほしい、深い懐を持ったウイスキーです。

1位:イチローズモルト ワインウッドリザーブ

羽生蒸留所の原酒をキーモルトに使った贅沢なピュアモルトウイスキー。

後熟に使われたフレンチオーク樽はマスカット・ベーリーAメルローのワイン樽2種を使用したもので、イチローズモルトは発酵槽(ウォッシュ・バック)にミズナラ樽を使用しているので、この二つを掛け合わせることはかなり独特な製法と言えるでしょう。

別名ジャパニーズ・オークと呼ばれるミズナラ樽は水分を多く含むため、樽材として使うのが非常に難しく、日々の管理や調整も困難を極めますが、熟成が織りなす香りはウッディを超えたみずみずしい森林の香り。

まさにジャパニーズオークと呼ばれる“日本”を表す樽香を与えてくれます。

やはり洋食との相性が非常に高いワインの香りは、国産ワインの樽香によるもの。

上品なアロマが口いっぱいに広がり、食欲をそそるタンニン、奥底でひそかに主張するモルトの風味がウイスキーだということを再確認させてくれ、多幸感あふれるフレーバーを感じずにはいられないでしょう。

甘すぎず、それでいて辛すぎない味わいは高い完成度こそがもたらせてくれるものです。

基本的に洋食とのフィードバックは高いですが、特に「チーズ」を使った料理との組み合わせが最上級。美味しいチーズと一緒に夜を共にしたいウイスキーです。

原酒不足が危惧されるジャパニーズウイスキーは、しかし……!!

2018年に入っても休売・終売の流れは止まることなく、好調な出荷とは反比例して原酒不足の悩みの声がどこからも聞こえてくるような気がする昨今です。

実はこの原酒不足ムード、今に始まったことではなく、特級表示がなくなり海外ウイスキーの値段が軒並み崩れた1989年近辺から始まっていたのです。

1989年のそれまで売れ行き順風満帆だった国産ウイスキーは出荷に応じて生産していましたが、しかし海外ウイスキーが安値で手に入れられるようになり、自然と国産ウイスキーは余りはじめ、そしてウイスキーメーカーは多量の在庫を抱えるようになりました。

現在では、その多量の在庫が熟成を果たして、様々なコンペティションで受賞するようになったはいいのですが、在庫には限りがあり、当然のことですが原酒不足の憂き目を見ることとなったのです。

つまり、現在の原酒不足に至る流れは1989年の酒税法改正から連綿と続いていた流れであり、もっと言えば爆発的な生産量を誇ったバブル期からの遺産こそが遠因として存在するのです。

ですが、このような状況は憂うばかりではなく、良い反面もあります。

例えば昨今の相次ぐ蒸留所再建&新設がそうです。安定した需要が見込め、ビジネスとして成功例が見られる中で、ウイスキーに情熱をかける人たちが入りやすくなったことは決して悪いこととは言えないでしょう。

この流れは日本だけではなく、本場スコットランドにも訪れているようで、全世界的なムーブでもあるようです。

昔よりもさらに良くなった設備で、どこの蒸留所でも美味しいウイスキーを造っていっていただけばのちの楽しみも増えるというものでしょう。

製法も日々進化しているようですし、ウイスキーシーンの今後は暗い話ばかりではなく、楽しみな面ももちろんあると思います。

その未来でまたウイスキーが楽しく飲めればいいとも私は思いました。皆さんもそう思いませんか?

情報提供・撮影許可をいただいた新宿「Zoetrope(ゾートロープ)」

店内はオーセンティックなBARの雰囲気。

置いてあるボトルはそのほとんどがジャパニーズウイスキーであり、その数はなんと300種類以上ものバリエーションがあります。

ジャパニーズだけではなくウイスキー全般に対する高い知識を持つマスターは気さくな人柄で、楽しいお話を聞かせてくれるでしょう。

ジャパニーズウイスキーに興味ある方は必訪のBAR。

所在地:東京都新宿区西新宿7−10−14 ガイアビル4 3F
電話番号:03-3363-0162
営業時間:月~土 17:00~00:15(L.O.23:45)定休日:日・祝日
公式Facebook:https://www.facebook.com/ShotBarZoetrope/

ABOUTこの記事をかいた人

陣内

北海道生まれのフリーライター。 ウイスキーと小説のマリアージュをどうしても流行らせたいと思っているアラサー。最近バーボンの奥深さに気付き、バーボン党に。 お酒はいろいろ嗜むが、結局ウイスキーに戻ってしまう様子。強くはないんでインスタントに酔っぱらえるのは利点。誰か私にお酒をください。