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グレンロッシーの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/UD 花と動物

グレンロッシーの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/UD 花と動物

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オーツカ

ざっくり覚える!

グレンロッシーはスコットランドのスペイサイドモルト。

マノックモアが同じ敷地内にあり、姉妹蒸溜所として運営されています。

ディンプルやヘイグのキーモルトなのですが、そもそもこのブレンデッド自体、日本で飲んでいる人が少ないマイナーどころ。

特徴的なのは再留器に「ピューリファイヤー(精留器)」がつけられており、軽くてクリーンな酒質をしています。

ボディは軽いですが、麦感と樽の一体感がとても好印象なウイスキーです。

蒸溜所は巨大なウェアハウスを有しており、20万樽の貯蔵が可能です。

グレンロッシーの種類と味わい

グレンロッシー 10年 UD 花と動物

グレンロッシー唯一のスタンダード物、オフィシャル品の「花と動物シリーズ」の10年もの。アルコール度数は43%。

蒸溜所で製造される原酒のほとんどがブレンド用に回されてしまうため、このボトル以外にグレンロッシーのハウススタイルスタイルを体験できる銘柄はほかにありません。

優しくてグラッシー。上品な果実味があります。砂糖菓子、レモンのようなシトラス感、はちみつ、シロップ、華やかさとフルーティさがバランス良く整っている印象で、とても豊かな仕上がりです。

シグナトリー グレンロッシー 12年 2007

あまりに知られたボトラーズである「シグナトリ」ーからリリースされているアンチル・フィルタードコレクション。

低温ろ過をほどこさず、ウイスキーが持つ本来の成分をそのまま味わえ、お財布にやさしめなシリーズとして愛好家の間ではおなじみです。

グレンロッシーのボトラーズ銘柄は10年を超えているものが多く、それ以上長期熟成になると希少価値が高く、なかなか手がだしづらくなってきますのでこのあたりをまずは体験したいところ。

フレッシュでフローラル、軽やかにシトラス、透き通ったはちみつ、繊細でスパイシー。正統派スペイサイドモルトの特徴をもっている一本です。

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

スッキリと澄んだ味わいを持つ、スペイサイドの生一本。

青々しさがあり、茶葉やシトラスを感じる方が多いようです。
オーキーでありスパイシー、余韻はビターでさっぱり目ということで、食前、食後問わずゆるゆると飲めます。

加水やハイボールには向きません。ストレートでそのまま飲むといいです。チーズケーキやハニーピザと合わせるとGood!

ボトラーズのグレンロッシーは遊び心があるというか、個性的な味わいのものが多いように思えます。

シェリー樽のグレンロッシーは高評価のものが多く(地雷もすごいあるけど)、G&Mからは名品が多数出ています。
樽によってかなり変化する酒質のようにも思えますね。

近年のブルーチーズラベルのグレンロッシー(ヴィジュアルフレーバー)は面白かったですよー。

グレンロッシーの発祥と歴史

どこで作られているのか?

蒸溜所があるのはスコットランド スペイサイド地方、マレイ最大の町であるエルギン。インバネスとアバディーンのほぼ中心に位置します。

南海岸にはマレイ湾があり、ロッシー川という川にまたがって町があります。

歴史ある町ですが、学校、交通機関、インターネット回線の早さ、緑地、ハイストリートの活気などから、スコットランドにおける「住みたい町ランキング」で上位にランクインする町に選ばれるなどしています。

ちょっとお散歩するだけでも気持ちの良い場所です。

伝統あるハイストリートの最上部にはイギリス国内で最も古い美術館のひとつである「エルギン美術館」や、かつては美しかったと言われる、13世紀に建てられた「エルギン大聖堂」の廃墟などを見ることができ、歴史的価値が高い町としても有名です。

「ウイスキー愛好家が一度が訪れたい町」でもあるエルギンには、GM社ことゴードン&マクファイルのウイスキーショップがあり、貴重なウイスキーがずらっと眺められるまさに天国です。

そんなエルギン町の近くには「グレンマレイ蒸溜所」と「リンクウッド蒸溜所」。

南に6キロほどいくと今回の主役である「グレンロッシー蒸溜所」。グレンロッシーと関係の深い「ロングモーン蒸溜所」「ベンリアック蒸溜所」が近くにあります。

グレンロッシーとはゲール語で「ロッシー渓谷」という意味で、蒸溜所はロッシー川のひらけた谷沿いにあります。

蒸溜所のそばを流れるロッシー川はエルギン町の中心を通り、マレイ湾へと流れていきます。

歴史

グレンロッシー蒸溜所の創業は1876年。創業者はジョン・ダフです。

ジョンはもともとパブ・宿屋の経営者。チャレンジ精神に富んでおり、ビジネス感覚に鋭い実業家だったいいます。

ジョンがグレンロッシーを建てる前は、ハントリーの近くにあるグレンドロナックのマネージャーをも務めているほど、ウイスキー事業に熱心でした。

©ベンリアック

ジョンには地元マレイ州の財務担当官と、同じくエルギンの不動産鑑定士の2人のビジネスをともにするパートナーがいて、ふたりの助けもあり蒸溜所は盛況でした。

1888年になるとイギリスの植民地であるアフリカでのビジネスが活況を呈し、ウイスキーが人気を博していたため、ジョンは家族と一緒に南アフリカに移住することにしました。

彼の計画は「南アフリカのトランスヴァールに国内初のウイスキー蒸留所を設立すること」。ですがその夢はうまくいきませんでした。

当時のトランスヴァールは植民地として侵略を進めるイギリスの影響力に真っ向から反対し、戦争が起こるほどに情勢は激化していました。

当然イギリス人であるジョンへの風当たりは強く、事業は継続が困難に。持つ資産のほとんどとともに、夢はあっけなく消えてしまいます。

彼は家族と一緒にエルギンに戻らざるを得なくなりました。

ですがここで終わらないのがジョン・ダフという男。

彼は南アフリカでの挫折の後、グレンロッシーを設立時のパートナーに一旦任せ、1880年代から1890年にかけて起こったハイランドでのウイスキーブームに乗ります。

そして、1893年にロングモーン蒸溜所、1898年に第2蒸溜所(後にベンリアック蒸溜所に改名)と次々に設立しているから信じられないほどエネルギッシュな人です。

ところがジョンの困難は終わらず、1898年に起こった悪名高いパディントン事件、それに次ぐウイスキー不況により経営難に陥り、1909年、正式に破産しました。

その後ジョンの友人によって経営されていたグレンロッシーは、1900年代初頭から第一次世界大戦までの不安定な市場をうまく乗り切りますが1917年に停止。

独立したまま運営されてきたグレンロッシーでしたが、1919年、初期のDCL(DistillersCompanyLtd)社によって買収。

当時DCLの子会社であったジョン・ヘイグ社によって、今日まで操業が続けられています。

DCL傘下となってもなお、グレンロッシーの歴史は波乱の連続であり、1929年には大規模の火災、1939年には第二次世界大戦の影響で生産を停止するなどしています。

火災用に用意された消防車

1950年になると新しい倉庫が追加され、そこからやっと20年ほどかけて地盤が固まっていきました。

1964年に大改修工事が行われ、蒸溜器は4基から6基に増設。

1971年には敷地内に第2蒸溜所としてマノックモア蒸溜所が建てられます。

1990年には「花と動物シリーズ」のひとつとして10年物をリリース。

現在グレンロッシー、マノックモアともにディアジオ社の系列です。

2007年からは両方の蒸溜所が1年中フル稼働するようになり、ヘイグ・ディンプル用の原酒を製造しています。

2018年1月から1年半にわたって再び大改修工事が行われるなどして、現在は環境に優しい蒸溜所となり、現役で可動し続けています。

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グレンロッシーの製造方法

グレンロッシーが製造する原酒の1%未満がシングルモルトとしてのリリースです。

ヘイグ・ディンプルなどへのブレンド用原酒を製造することが目的で、シングルモルトはボトラーズからのリリースがほとんど。

オフィシャルリリースに近いものは「花と動物シリーズ」の10年物が唯一と言えます。

グレンロッシーは1974年にブレンダーによって、「トップクラスモルト」の1つとして指名されており、ブレンド用原酒としての役割を求められ続けてきました。

蒸溜所の生産能力は年間370万リットルでディアジオが所有する蒸溜所では中規模。仕込み水は近くのバードン川から取水しています。

モルトはエルギンにあるバークヘッドモルティングから調達。使用されるモルトは極めてほのかにピートが炊かれていて、わずかなスモーキーさを生み出しているといいます。

仕込みはワンバッチ8トンで、使用するマッシュタンは8トン以上入れることができるステンレス製のフルロイタータン

発酵槽はカラ松8基とステンレス製の2基で計10基が稼働し、75時間ほど発酵します。

蒸留工程では初留3基と再留3基、計6基の蒸留器があり、容量はそれぞれ15,600リットルと13,500リットルです。

大改修工事の際に4基から6基に増設されたこの蒸留器は、すべてが洋梨のようなカタチのストレートヘッド型。

特徴的なのは再留器に「ピューリファイヤー(精留器)」がつけられていることです。

これにより蒸留器内での逆流量が増えてより軽くてクリーンなスピリッツが生産できます。

敷地内には10棟の巨大な貯蔵庫があり、20万樽が貯蔵可能だといいます。

「ダークグレイン」の製造工場も併設していて、蒸溜所の製造工程からでたドラフ(麦芽の絞りカス)を飼料へと変え、年間3000トンものドラフの処理が可能だといいます。

隣接したマノックモアと併せて一大複合施設を形成し、現在も主にブレンド用原酒を製造するため稼働し続けています。

オーツカ

ジョン・ダフは一介のパブのオーナーで終わらない実業家としての才覚がありました。こういうバーテンダーさん、全国にソコソコいる気がする。

研究熱心な人はフィールドを変えても結果を出しますね。





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