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ブラドノックの味や種類、おすすめの飲み方/10年・花と動物・サムサラ・アデラ・タリア

ブラドノックの味や種類、おすすめの飲み方/10年・花と動物・サムサラ・アデラ・タリア

ブラドノックの概要

ブラドノックはスコットランドのローランド地方でつくられているシングルモルトウイスキーです。

以前は「インバーハウス」などのブレンデッド用に原酒提供している蒸溜所で知名度はいまひとつでしたが、1989年にUD社からリリースされた「花と動物シリーズ」のラインナップに加わり世界的に名を広めました。

近年オーナーが代わりパッケージも刷新され、ブランドは新しく生まれ変わりました。

外観は変われど味わいは古くからの風味を守り続けており、新旧を大切にする素晴らしきブランドです。

今後どう進化していくかが楽しみなブランドでもあります。

ブラドノックの発祥と製造場所、歴史の紹介

ブラドノック蒸溜所はスコットランドのダンフリーズ・アンド・ガロウェイ州に位置しています。

スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズが過ごした土地、バーズ・カントリーの南、ウィグタウンのはずれ。
ブラドノックは、スコットランドの最南端にある蒸溜所なのです。

ウィグタウンはマッカース半島の付け根にある農業が盛んな街で、ブラドノック蒸溜所は海の近くに佇んでいます。

【ブラドノック】とは「平坦で低い土地」という意味で、これは蒸溜所周辺一帯の土地を表しています。
また初期キリスト教の礼拝堂跡地が多く残る土地としても知られています。

温和な気候のせいか、蒸溜所近くの森には世界でも珍しい野生のランが自生しており、植物学上でも貴重な森となっています。

以前UD社からリリースされた「花と動物シリーズ」のラベルにはこのランが蒸溜所のシンボルとして描かれていました。

 

多くのスコットランドの蒸溜所では、その歴史の中で幾度となくオーナーが変わり経営が行われてきました。

ブラドノックもものすごく多くオーナーが変わっており、その回数はなんと創業以来10回!(2021年現在)。
これはまた変わるかもしれませんねぇ、、、、。

 

創業は1817年、創業者はジョンとトーマスのマクレーランド兄弟でした。

創業から約100年はマクレーランド家による経営が行われますが、1905年に一時閉鎖。
1911年に北アイルランドのダンヴィル社により買収され操業を再開します。

ダンヴィル社はアイルランドのベルファストに、ロイヤルアイリッシュ蒸溜所を所有しており、この買収によりスコッチとアイリッシュ両方のウイスキー蒸溜所を所有する珍しい会社となりました。
しかし1937年にDCL社によりダンヴィル社は買収され、ロイヤルアイリッシュ蒸溜所はこの時に取り壊されてしまいます。

かろうじてブラドノック蒸溜所は取り壊されませんでしたが、新オーナーに就任したグラスゴーのウイスキー仲買人ロス・アンド・コールターはブラドノックを操業せず、蒸溜所設備と残存原酒をスウェーデンに売却してしまいました。その後、土地のオーナーは短期間に5〜6回変わり、1938〜1956まで閉鎖されていました。

1956年にA.B. Grant社のもと操業を再開。しかし64年、73年、83年と持ち主が変わります。目まぐるしい。

1983年のアーサー・ベル社買収によって一旦落ち着くかと思いきや、ベル社もギネスグループに買収され、ギネスグループもUD社に吸収され…結局93年に閉鎖(ちなみに、このアーサー・ベルは著名なブレンデッドウイスキー「ベル-Bell’s-」の創始者。ブラドノックはそのキーモルトでした)。

閉鎖を迎え、取り壊しの危機に瀕していたブラドノック蒸溜所ですが、閉鎖直後の1994年にレイモンド・アームストロング氏が別荘地としてお買い上げ。なんとか持ちこたえ存続します。
UD社との契約で購入当時は蒸溜を行うことが禁止されていましたが、地元民の強い要望もあり、2000年の暮れから限定的(年間10万リットルを上限)に蒸溜が再稼働しウイスキーの生産がスタートされました。

しかし生産が続いたのは約10年。2010年には蒸溜を停止し、2014年には破産申告をします。

この安定のなさ。まさにさすらい蒸溜所といえます。

しかしその後、突如として現れたデビッド・プライアー氏がブラドノックを購入。2015年に蒸溜所は復活します!

デビッド氏はオーストラリアで乳製品の製造会社を経営していた資産家で、ウイスキーづくりは初めての経験でした。
デビッド氏がいきなりウイスキーづくりを始めたのは、彼の父からの影響でした。

彼の父は世界最大のウイスキー消費国であるインドで育ったそうで、そこで多くのウイスキーと出会い、大のウイスキー好きになったそうです。
ちなみにワインやビールは一切飲まずウイスキー一辺倒なんだとか…!デビッド氏は金曜日の夜になると決まって彼の父親と一緒にウイスキーを飲んでいたそうです。

そんな週末のひとときがデビッド氏のウイスキー愛を育み、やがてはブラドノック蒸溜所を買い取るまでに至った…ということです。
なんとも驚きの路線変更ですね…!

ブラドノック蒸溜所は過去製麦に使っていた建物をホールに改装して地元のミュージシャンに貸し出したり、ブラドノック川沿いの敷地をキャンプ場にするなどして積極的に地元に貢献しています。

元SWA(Scotch Whisky Association)CEOのギャビン・ヒューイット氏も共同経営しているので、ここいらで安定稼働してほしいですね!

ブラドノックの製法 

ブラドノックは、仕込み水に近くを流れるブラドノック川の水を使用しています。

ウォッシュバックはダグラスファー製(オレゴン松材)で6基。

ポットスチルは胴が丸く膨らんだボール型で1966年に2基から4基(蒸溜2基・再溜2基)に増設されています。

アルコール生産能力は年間150万リットル。

麦芽粉砕用のモルトミルは1930年製の古いものですが、それ以外は2015年にデビッド・プライアー氏がオーナーになった際に新しいものに一新されました。

現在の仕込みはワンバッチ5トン、基本はノンピート麦芽が使用されていますが年に2週間ほどピーテッドの麦芽が使用されています。

現在ブラドノック蒸溜所のマネージャーを務めるニール氏は、ハイランドにあるディーンストン蒸溜所で勤めていた方で、現在リリースされている「サムサラ」、「アデラ」、「タリア」の3シリーズをプロデュースしています。

これらは熟成庫に眠っていた古い原酒をリカスク(樽の詰め替え)してつくられたもの。

  • サムサラ…「再生」(サンスクリット語)
  • アデラ…「気品」(古代ゲルマン語)
  • タリア…「天からの優しい水」(ヘブライ語)

とブランド名には深い意味が込められています。

ネーミングといい、お洒落なパッケージデザインといい、新生ブラドノックの強い意気込みを感じる作品となっています。

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ブラドノックのラインナップ

ブラドノック 10年

ブラドノック 10年

こちらは現在販売されている10年もののブラドノック。
熟成にはバーボンバレルが使用されています。

香りは青々しいハーブ、生薬っぽい酸っぱさと甘さ。フローラルでハーバルなアロマ、フレッシュなシトラス。

口に含むと軽やかかつシルキーな口当たりですっきりとしたオレンジジュース。シリアル、麦芽クッキー、発酵した食パン。上品なバニラクリーム、とビターなレモン。ダークチョコレート。ややオイリーなイメージも残る。

10年とは思えない長いフィニッシュと、特徴的なビターな余韻が面白い逸品。
ローランドモルトって影が薄いですが、要注目のポテンシャルを持っています。

ブラドノック サムサラ

ブラドノック サムサラ

2015年にデビッド・プライアー氏がオーナーに代わり、現在蒸溜所マネージャーを務めるニール氏がプロデュースしたラインナップ。

ブラドノック蒸溜所設立200周年を記念してリリースされました。

再生したブラドノック蒸溜所をイメージしたボトルで、サムサラはインドのサンスクリット語で「再生」の意味を持ちます。

熟成にはバーボン樽にカリフォルニア産赤ワインを更に漬け込んだ木樽で熟成。
8年以上の熟成によって、芳醇でフルボディな味わいに仕上がっています。

香りはリンゴのコンポート、ドライプラム、レーズンなどのドライフルーツ。オーク材と甘口の赤ワイン。

味わいはドライフルーツやコンポートのフルーツ系の甘み、バニラの濃厚な風味が広がります。後半はなかなかにスパイシーで、ペッパー、シトラス、ジンジャーなど爽快感溢れる味わいです。

甘い赤い果実を思わせるタンニンと、スパイシーで長い余韻を楽しめるボトルです。

ブラドノック15年 アデラ

ブラドノック15年 アデラ

アデラは古代ゲルマン語で「気品」という意味を持ちます。

熟成にはオロロソシェリーバットを使用。15年以上熟成した原酒で構成されています。

香りは芳醇なオロロソ・シェリー、プルーンに枝付きレーズン、ちょっとだけ革製品。僅かにクルミ、ワクシー。

味わいはカカオの効いたダークチョコ、エスプレッソ、カラメルソースをかけたバニラアイス、干し草、ナッツの香ばしさから長い余韻へと続きます。

やや人を選びそうな味わいです。タールような印象も。
SSC2017にて金賞を受賞しているので、世界からは高く評価されている1本です。

ブラドノック 27年 タリア

ブラドノック 27年タリア

タリアはヘブライ語で「天からの優しい水」という意味。

オーク新樽で27年熟成した原酒が使われています。

2016年のリリース時は25年でした。

トップノートはフローラル。洗い立ての洗濯物。
焼いたオレンジ、クロワッサンの香ばしさ、マフィン、ベリー、奥にミント系のハーブも感じます。

味わいは青リンゴ、桃の缶詰。針葉樹の樹脂と糖蜜、古いオーク材の家具、ややワクシー。紙っぽいフレーバーと、バターシュガーのようなイメージも。
後半にベリー系や柑橘系の爽快感とハーブ。

余韻も非常に長く、クローブやカルダモンの戻り香。
中盤のトロピカルさと紙っぽさはしっかりローランド。どこかスペイサイドの長熟品を思わせるきれいなモルトです。

ブラドノック 10年 花と動物シリーズ

ブラドノック 10年 花と動物シリーズ

こちらは1989〜1993年にUD社からリリースされたUD花と動物シリーズのブラドノック10年。

1989年発売の最初期ボトルは白いキャップの色で、木箱入りで発売されました。

香りは僅かなアルコールの刺激の後、フローラルな薔薇、よく熟れたリンゴ、麦芽のマフィン。

口に含むとスムーズな口当たり、味わいは蜂蜜、程よいウッドスパイス、奥に若干のハーブとワクシーさ。

まるでスペイサイドモルトのようなシルキーな蜜の甘みがあり、本当にローランドモルト?とうがってしまいそうな美しい味わいのボトルです。

ブラドノックのおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

生産設備が一新され、スタイリッシュなボトルと共に新登場した、静かなるローランドの狼「ブラドノック」。
ビジターセンターもおしゃれで、カフェがあったり、樽材で作られたサーフボードがあったりとなかなか面白い試みをしています。

過去、ベルやインバーハウスなどに使用されており、口当たりの良いライトなブレンデッドウイスキーを作るには欠かせないキーモルトだったそうですね。

あまりメジャーな銘柄ではないのですが、シングルモルトで味わってみると、非常にハウススタイルのわかりやすいウイスキーで、特徴があります。

シルキーで生薬のような甘さと酸っぱさを持っています。あとはドライフラワーにしたユーカリのようなアロマも。
ローランドらしいミネラル感、紙っぽさとパフュームは存在しており、ローランドファンには刺さる味わいです。

おすすめはトワイスアップ。クリーンな甘み、後半のスパイシーさが強まります。
アルコール度数が46.7と高めなので、ロックでも清涼感があっておいしい。

80年代前半、ベル社時代のオールドボトルを飲むと、口当たりは軽めながら、かなりリッチで骨格がしっかりしている印象。
バーのマスターやブロガーさんに聞いても、過去のブラドノックはキャラクターの振れ幅が大きいように思います。
個人的には経年で消失してしまう香味(淡い化粧香のようなもの)もあるような印象を受けました。

リニューアルで意外なほどの完成度を見せたブラドノック。
その味わいはもちろん、ボトル形状もスタイリッシュなので、置いているバーも多く見かけます。ぜひ一度ご賞味あれ。


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