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知多の味やおすすめの種類や銘柄、おいしい飲み方をご紹介

知多蒸溜所




知多の概要

「知多」は愛知県知多市にて作られているシングルグレーンウイスキーです。

ウイスキーファンの間ではシングルモルトという言葉は聞きなれたフレーズかと思います。
シングルモルトとは1箇所(単一)の蒸溜所で作られたモルト(大麦麦芽)を原料とするウイスキーのこと。

これに対しシングルグレーンは、1箇所(単一)の蒸溜所で作られる原材料に、トウモロコシやライ麦を中心とした穀物(グレーン)が使われたウイスキーを意味します。

知多蒸溜所はサントリーの所有物で、元々同社の代表的ブレンデッドウイスキー「響」や「角瓶」、「オールド」などに混ぜ合わせるグレーン原酒を作るために作られた蒸溜所でした。

ついこの間まで知多を単体で楽しむということはできなかったということです。

しかし2015年、知多だけで作られたシングルグレーンウイスキーがリリースされました。

今まではブレンデッドウイスキーの脇役・引き立て役などという認識を持たれていたグレーンウイスキーですが、それを単体で味わえるだけのクオリティを持ったボトルが登場したのです。

知多の発祥と製造場所の紹介

知多が作られている蒸溜所の正式名称は「サングレイン知多蒸溜所」。

愛知県知多市、中部国際空港から北へ22km、車で30分ほど走った伊勢湾をのぞく知多半島に蒸溜所は位置します。

出典:SUNTORY

こちらは1972年にサントリーと全農(全国農業協同組合連合会)の共同出資により建てられました。

その為敷地内には農協(JA)グループが所有する巨大なサイロがあるほか、大手食品・飼料メーカーの工場がズラリと立ち並んでいます。

大手食品工業地帯の一角に知多蒸溜所はあるわけですね。

ウイスキーの蒸溜所と聞くと木や森、霧などに囲まれた幻想的な場所をイメージするかもしれませんが、知多蒸溜所は埋め立てした工場地帯に佇んでおり、スコットランドのシングルモルトを作っている蒸溜所のイメージとは大分異なります。

何故このような場所に建てられたのか?

 

その理由はトウモロコシを積んだアメリカからの輸入船がすぐそばまで来ること。

そして知多市が、貯蔵庫のある滋賀県近江エイジングセラーと山梨県の白州蒸溜所のちょうど中間に位置することが挙げられます。

物流面でのコストカットを念頭に立地を決めるとは、稀代の実業家、鳥居氏の意志を継ぐサントリーならではの発想といえるでしょう。

また、知多蒸溜所には熟成を行うウェアハウスが存在せず、それらを全て近江と白州の貯蔵庫まで運んで行なっている点も特徴的です。

知多の歴史

知多はサントリーが手がけるブレンデッドウイスキー用のグレーン原酒をつくるために建てられました。

知多蒸溜所の誕生は1972年ですが、本格的な稼働は翌年1973年からとなります。

1977年になると敷地内に第2工場が加わり生産能力が向上、1985年にはウイスキー以外に純粋なスピリッツの生産も始め、事業が拡大します。

2008年になると過去のアルコールの累計蒸溜量(生産量)が100万キロリットル達成します。

 

そしてついに知多蒸溜所としてのシングルグレーンウイスキー「知多」が2015年に発売され、全国のウイスキーファンから注目されます。

2017年に限定商品シングルグレーンウイスキー「知多蒸溜所」が世界的なコンペティションInternational Spirits Challenge2017で金賞を受賞。

これまでブレンデッド用の脇役・引き立て役だったグレーンウイスキーがその硬い殻を破り、表舞台へ進出したのです。

2019年になると社名をサングレイン株式会社から「サントリー知多蒸溜所株式会社」へ変更し現在に至ります。

まだまだ幕が開いたばかりのジャパニーズグレーンウイスキーの快進撃。勝負はここからです。

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知多の製法(作り方)

知多はグレーンウイスキーなのでトウモロコシが主原料となります。

トウモロコシを水と一緒に加圧、加熱してトウモロコシを溶かしていきます。

こうしてできたトウモロコシのスープを65度まで冷し二条大麦の麦芽を投入して糖化、酵母を入れ3〜4日かけて発酵させもろみをつくります。

このもろみを連続式の蒸溜機に入れて蒸溜していきます。

連続式蒸溜機は

  1. モロミ塔
  2. 抽出塔
  3. 精留塔
  4. 精製塔

の4塔からなり、知多蒸溜所ではこの塔を使い分けることによってタイプの異なる3つの原酒を精製しています。

① ヘビータイプ

  • モロミ塔〜抽出塔(2塔使用)
  • 力強い穀物感、豊かな味わい

② ミディアムタイプ

  • モロミ塔〜抽出塔〜精留塔(3塔使用)
  • 穀物の旨味、マイルドな口当たり

③ クリーンタイプ

  • モロミ塔〜抽出塔〜精留塔〜精製塔(4塔使用)
  • 穀物感は薄く、ピュアでクリーン、ほのかな甘さ

この3タイプのグレーン原酒を使って「知多」が作られています。

熟成に使われる樽はホワイトオーク樽を中心に、ワイン樽やスパニッシュオーク樽を使い分け様々なグレーン原酒を作り出しています。

バリエーション豊かなグレーン原酒をブレンドすることによって知多の味わいは生み出されているのです。

ウイスキー「知多」のラインナップ

知多

2015年に発売されたサントリー初のシングルグレーンウイスキーです。

今まではブレンデッドウイスキーの「引き立て役」だったグレーンウイスキーでしたが、知多のリリースでシングルモルトと互角に渡り合える香味や旨味、そのポテンシャルを世の中に知らしめた革命的ウイスキーといえまるでしょう。

以前から日本で発売されていたシングルグレーンウイスキーはニッカウヰスキーの宮城峡「カフェ・グレーン」がありますが、こちらは風味を力強く残すタイプの「カフェ式」と呼ばれる連続式蒸留器を使用し、個性を出していました。

これに対し知多蒸溜所にあるのは大量生産を可能とする一般的な連続式蒸留器。

連続式蒸留器作られたグレーン原酒は「サイレント・スピリッツ」と呼ばれるくらいに主張・個性の無いものとなります。

しかし知多蒸溜所では使用する蒸溜塔の数を調整し原酒を作り分け、さらに熟成樽を使い分けることで様々な個性を持つ原酒をタイプ別に作り出すことに成功しました。

サントリーにおけるウイスキーづくりの手法には下を巻くばかりですね…!

香りはナシ状果の爽やかな酸味と甘さ。青リンゴのアロマ。

味わいはアルコールの刺激が先にきますが穀物の甘さが深部まで広がります。バニラクリーム、カカオたっぷりのビターチョコ。

ビターチョコが引くとカカオの酸味が戻ってきて口中に広がっていきます。

長くはありませんがウッディな余韻も適度に楽しめる、充実の内容となります。

メーカーとしてはハイボールをしきりに推していますが、ロックや水割りでも美味しく頂ける内容のボトルです。

「THE ESSENCE of SUNTORY WHISKY」シングルグレーンウイスキー 知多蒸溜所 ワイン樽4年後熟

2018年のはじめにリリースされた酒齢16年のボトル。

ホワイトオークの樽で熟成させた原酒を更にワイン樽で4年以上後熟させた原酒が使われています。

加水を行わないカスクストレングスにてボトリングされています。

メープルシロップやイチゴジャム、奥にベリーが潜む複雑な酸味と、深い香り。

加糖してあるかのような濃厚な甘みとベリー系の酸味。紅茶の茶葉のようなタンニンの渋み、ビター感も相まって複層的で力強い味わいのボトル。

こちらはサントリーが持つ3つの蒸溜所からそれぞれリリースされたシリーズで他に

山崎蒸溜所からは

「THE ESSENCE シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所 ピーテッドモルト」

白州蒸溜所からは

「シングルグレーンウイスキー 白州蒸溜所 ライタイプ」

が同時発売されています。

知多蒸留所シングルグレーンウイスキー

こちらはスタンダードボトル「知多」がリリースされる前年(2014年)に愛知県限定でリリースされたシングルグレーンウイスキーです。

現在発売されている「知多」と製法が違うのでしょうか?比較すると味わいは濃厚かつ芳醇。

しっとりとした穀物の甘みは現在の知多らしさと同じですが、レーズンやプラムなどのドライフルーツ感が詰まっており、加水するとよく開き味わいを堪能できます。

バニラやココアの風味も感じられ、後半はしっかりビターも感じられます。

ちょうどこの頃NHKの朝ドラで「マッサン」が放送されていたので、ブームに乗りリリースしたボトル…ともいえます。

知多のおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

良い意味でグレーンらしくない、広い香味の幅を持つジャパニーズグレーンウイスキー「知多」。

爽やかでささやかな若草と青い果実の香りをトップノートに、綿あめやバニラウエハースのような甘いアロマ。
穀物の甘さやコク、樽感をしっかり感じさせつつも、キレの良い余韻の短さが特徴です。

食中酒としてハイボールで飲むのは非常におすすめですが、そこそこの価格帯なので気軽には飲めないかもしれません。
意外に樽感が強いので、ミントやライムを添えて爽やかにいただくのがよいでしょう。

ストレートもいいですが、ロックにすると味わいの中核に変化が出ます。香りは単調化しますが、長時間飲むにはうってつけです。ジャパニーズバーボンのようなイメージ。

近年発売された「THE ESSENCE of SUNTORY WHISKY シングルグレーンウイスキー 知多蒸溜所 ワイン樽4年後熟」は、愛飲家のみなさんにも非常に評判が良かったようです。

サントリーの赤ワイン樽といえば響などのプレミアムラインに使用される重要な樽。原酒に対しての奥行、複雑性を高め、赤や黒のベリーの風味を付与します。

ともすると溶剤やプラスチックっぽさが増したりするのですが、さすがはサントリーといったところ。嫌味なところがなく、超高級なグレープジュースのようでした。

どこかで出会った際にはぜひ飲んでみてください。

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