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ファイティングコックの味/種類/おすすめの飲み方/6年・8年・15年

ファイティングコックの味/種類/おすすめの飲み方/6年・8年・15年

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オーツカ

ざっくり概要と味の特徴

ファインティングコックはその名称の通り、ワイルドターキーの対抗馬(コックなので対抗鳥!?)として誕生したブランドです

現在は超名門ヘブンヒル蒸溜所で製造されていますが、誕生した頃の蒸溜所やマッシュビルについては不明な部分が多いブランドです。

ちなみに私の大好きなギタリスト、ライ・クーダーがスライドバー(ボトルネック)の一つにファイティングコックの瓶が使われているそうです。うーん、マニアック。

 

90年代までクラシカルなラベルの8年表記のものが流通しており、2000年代までは日本限定で15年物も流通していました。
しかし2015年には年数表記は消え、現在ではノンエイジボトルのみリリースされています。

それでも103プルーフ(51.5度)という高いアルコール度数は現在で、男らしい無骨さとメロウな甘味を楽しめるバーボンウイスキーです。

ファイティングコックの種類と味わい

ファイティングコック

1954年から販売され続けているファイティングコックのフラッグシップボトル。

ブランド権利が様々な会社の手に渡りましたが、現在はヘブンヒルに落ち着いています。

香りはふわりと漂うバニラ、接着剤、クルミ、バナナカスタードパイ、キャラメル、木酢、ダークフルーツ、

口に含むと厚みのあるボディで味わいはメープルシロップをかけたバナナ、アルコール由来のスパイシー感、ローストアーモンド、キャラメルとバニラトースト、木酢。

ローストアーモンドとダークチョコの長い余韻。

アルコール度数51.5度、パンチがあり飲みごたえバツグンの1本。

価格も2,500円程度でコストパフォーマンスの高さも魅力のブランドです。

ファイティングコック 6年

ファイティングコック 6年

2015年あたりまで流通していた6年もののファイティングコック。

現在販売されているのはノンエイジボトルですので、それよりも長熟の原酒が使われています。

香りはガラスを近づけるとバニラと強めのアルコール、メープルシロップ、バナナケーキ、ほんのり味噌、ウッドスパイス、バタートースト。

口に含むと厚みのあるフルボティ。

クリーミーな口当たりで味わいは熟れたメロン、デメララシュガー、砂糖をまぶしたシリアル、バタースコッチ、針葉樹の樹液、ややワクシー、ハーブ、シナモンのスパイス感。

シナモンと木酢の長い長い余韻。

現行のフラッグシップと比べるとボディの厚みが増し、風味もより深みを増しています。

ネットショップなどでまだよく見かけるボトルなので、気になる方は今のうちに是非!

ファイティングコック 8年

ファイティングコック 8年

こちらは90年代に流通していた8年もののファイティングコック(日本では見かけませんが7年もありました)。

バーボンにしてはかなり長熟で、そのせいか色合いも他のボトルより色濃く感じます。

香りは濃厚なバニラカスタード、アルコールの刺激、ベリー系のジャム、ハニートースト、微かにスモーキー、プリン、焼いたバナナ、木酢。

味わいは完熟メロン、エステリー、ハニートースト、バナナケーキ、バニラクリーム、レーズン、削りたてのオーク材、奥にミント系のハーブ、後半にウッドスパイス、コショウ。

溢れ出るアロマ、荒っぽさのなかに色気を感じる複雑な味わいのボトルです。

ファイティングコック 15年

ファイティングコック 15年

最長熟、15年もののファイティングコックです。

数年前まで酒屋などでも見かけたのですが、だいぶ貴重な品になりました。

香りはダークチョコレートとキャラメルの甘やかさ、濡らしたオーク材、ウッド、プラム系のドライフルーツ、バブリシャス、ブドウ、シナモン。

口に含むととろみのある液体、厚みのあるフルボディ。

味わいは糖蜜、デメララシュガー、キャラメルの強烈な甘さの後にじわりとくるスパイシー感、シリアル、バタースコッチの香ばしさ、ワクシー、赤いベリーのタルト、後半にダークチョコレートが後連れ長い余韻へと続きます。

8年ものとはまったく異なる味わいで、芳醇な香りと洗練された深いコクがあります。

長期熟成バーボンならではの重厚さを楽しめる1本で、ストレートでじっくり味わいたいボトルです。

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

ライトでスムーズなバーボンが主流の中、時流に戦いを挑むヘヴィタイプな『闘鶏』。

ハードな味わいではあるのですが、心地よく飲めるまろやかさも持っています。

おすすめの飲み方はストレートかロックで。現行品はストレートだとちょっと苦みが立ちます。
しかし加水すると粗が目立つので、やめておいたほうがいいです。シガーにもよく合います。

オールド品は6年や8年がありますが、まろやかでコクがあります。
ちょっとオールドエズラ系の味な方向性というか甘味噌みたいな旨味があるんすよね。

過去15年が5000円くらいで売っていた頃があったのですが、今やとんでもないお値段になっちゃいましたね。
バブリシャスのようなベリー感たっぷりのおいしいバーボンでした。

バーに行けばまだ飲めると思います。ぜひ。

ファイティングコックの発祥と歴史

どこで作られているのか?

現在、バーズタウンの中には多くの蒸溜所が存在しますが、その中でもひと際大きな蒸溜所がネルソン郡の中心地、バーズタウンにあるヘブンヒル蒸溜所です。

ここではエライジャクレイグエヴァンウィリアムスなどの著名なバーボンが多くつくられています。
ファインティングコックもそのひとつです。

一口にバーボンといってもウッドフォードリザーブのようにドライでスムースなものもあればワイルドターキーのように昔ながらのヘビーで無骨な味わいのものもあります。
バーボンも時代とともに変わってきており、香味のライト化にも時代の変遷が反映されているといえます。

そんな中、ファイティングコックはあえて時代に逆流するかの如く昔のままの無骨で男らしいバーボンというスタイルを一貫して守り続けているブランドとなります。
ラベルに描かれている闘鶏(ファイティングコック)のイラストからも荒々しい風味が伺えますね!

年数表記されたバーボン

しかしファイティングコックはずっとヘブンヒルでつくられていたわけでなく、オールドボトルをみると

  • 70年代:ケンタッキー州ローレンスバーグ
  • 60年代:コネチカット州スタンフォード

と記載がなされています。

地域がだいぶ違いますね。
ローレンスバーグならまだしもスタンフォードとなると、もはやケンタッキー州を飛び越えており正統派バーボンという枠からも飛び出してしまいそうです。

 

実はファイティングコックはヘヴンヒルが1978年に買い取ったブランドなんですね。

75年5月の段階ではJ.T.S. Brown & Sons社がファイティングコックのブランド権利を所有していたことが分かっており、ファイティングコックはおそらくJTSブラウンと一緒にヘヴンヒルに購入されたのではないか…と考えられます。

ということは、その前に製造していた蒸溜所が存在するということ!

調べを進めると70年代中頃にはホフマン蒸溜所でファイティングコックがボトリングされていたことが分かりました。

この時点ではボトリングのみ行われていますが、60年代後半ホフマン蒸溜所は「エズラブルックス」の名前で運営され、蒸溜所としてスピリッツを生産していたという事実も残されていました。

これを踏まえ、70年代のファイティングコックが6〜8年熟成のバーボンと仮定し時間を遡ると、このホフマン(エズラブルックス )蒸溜所で造られていた可能性が高いのでは…?と考えられます。

そして60年代ボトリングのファイティングコック6年のラベルの写真をよく見ると

「コネチカット州スタンフォードにてボトリング」と書かれており、裏ラベルには「Bottled by ESBECO DISTILLING CORP. Stamford, Ct.」という文字があります。

このEsbeco Distilling Corporationというのは、1933年初頭にEsbeco Beverage Companyという名称で発足した蒸溜所をもたない瓶詰め業者…今でいうボトラーズのような業態の会社でした。

Esbeco Distilling Corporationについてはこちら

ESBECO社の本社はデラウェア州でしたが支社がコネチカット州スタンフォードにあり、そこでボトリングがなされていたと考えられます。

ウイスキーの製造が合法化されたタイミングに伴い「ESBECO DISTILLING.CO」に改称されました。

特許商標局によればファイティングコックは少なくとも1954年以来継続しているブランドとのこと。

だとすればファイティングコックの創造社はESBECO社がオリジナルである可能性が非常に高い…と考えられます。

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ファイティングコックの製法

ファイティングコックを調べると大麦の代わりに小麦を使用してつくられたバーボン、という記事や評価をよく見かけます。

しかしこれは日本だけの話で、海外ではファイティングコックはヘヴンヒルのスタンダード・マッシュビル

  • コーン75%
  • ライ13%
  • 大麦12%、

というレシピでつくられている、というのが一般的に知られています。

蒸溜所不明の60〜70年代のような古いものは微妙ですが少なくとも近年ヘヴンヒル蒸溜所にてつくられているファイティングコックに小麦は使われていないと考えられます。

この誤情報(おそらく)は過去の販売店、または大本の販売元が誤解を招くような紹介をしており、これがネットを通じて徐々に広まっていったと予測されます。

オーツカ
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