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エズラブルックス/オールドエズラを学ぶ!味や種類、おすすめの飲み方

エズラブルックとオールドエズラ

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オーツカ

ざっくり覚える!

アメリカのケンタッキー州の「ラックス蒸溜所」にてつくられるバーボンウイスキー。

「エズラブルックス」「オールドエズラ」と複数ブランド存在し、違いがよく分からないかと思いますが、エズラブルックスを熟成させたものかオールドエズラのシリーズと捉えてOKです。

したがってオールドエズラには必ず○○年という熟成年表記があります。

もともとテネシーウイスキーのジャックダニエルの対抗馬としてリリースされたブランドだったため、ボトルデザインやラベルがジャックダニエルに寄せて作られています。

エズラブルックス、及びオールドエズラのシリーズは2016年にパッケージを刷新。ラインナップもリニューアルされました。

製造はラクスコ社(旧デイビッド・シャーマン社)が行い、日本での販売を富士貿易(株)が行っています。

 

おすすめの飲み方・飲み進め方

オーツカ

昭和40年代後半のバーボンブームから、日本にはぽつりぽつりと入り始め、飲まれていたエズラ。

現在でも非常に人気の高いバーボンで、その特有のマッシュビルでエズラにしか出せない風味を今も守り続けています。

「エズラ黒」で親しまれているエズラブルックスのブラックはショットグラスでストレートか、濃い目のロックがおすすめです。

現行品はコーン味が強め。
そこまで強い樽香はなく、ボディも薄いため、水割りやソーダ割はペラペラの味に感じてしまうかもしれません。バーなどでオールドボトルを見つけたら味の違いを比べてみてください。

12年や15年は長熟バーボンの良さを手軽に知れる一品だったのですが終売してしまいました。既にオールドボトルになっていて価格が高騰しています。本当にいいボトルだったのですが、残念!!
お金に余裕があって、エライジャクレイグが好きな方は手に取ってみてください。

新しく発表された「オールドエズラ7年バレルストレングス」は飲みごたえたっぷりの骨太バーボンでした!

これはコスパ高いと思いました。バーボン党にもなかなか評判の商品なのでまだの人はぜひ。

エズラブルックス/オールドエズラの発祥と歴史

どこで作られているのか?

現在は米酒造会社ラクスコ(Luxco)が3500万ドルを投じてケンタッキー州に設立した「ラックス・ロウ蒸溜所」にて生産されています。

エズラブランドの発祥は1880年に遡ります。

ケンタッキー州デーヴィス郡オーエンズボロにS.O.ハックリーが蒸溜所を建設しました。

ケンタッキー州デーヴィス郡オーエンズボロのソルト川

ソルト川のほとりに建設されたこの蒸溜所は、すぐにアイクホフマンと提携し、「ホフマン蒸溜所」を名乗り2つのメジャーブランド(オールドホフマンとオールドスプリング)を世に送り出します。

しかし残念ながら1912年に破産。

1916年に蒸溜所はL.&Eヴェルトハイマーに買収され、蒸溜所は再建に向けて動き出します。

その再建の際に雇われたのがあの名門リピー蒸溜所(現ワイルドターキー)を設立したトーマスリピーの息子である、ロバートとエズラでした。

その後、ホフマン蒸留所を再建したロバートとエズラは、ヴェルトハイマーとフランクシルバーマンの4人のチームでバーボンの新しいブランドを作りました。それがエズラブルックスです。

ウワサですが、4人は「エズラ」の名前は好きだったものの、ラベルに「リピー」と入るのが気に食わなかったようで、「エズラブルックス」という名前にしたようです。

なんでしょう、親の七光りと見られたくなかったのかな。

ウイスキーの熟成樽

1957年以降、ホフマン蒸溜所はエズラブルックス、オールドホフマン、オールドスプリングの3つの製品をどしどし生産。

その突出したバーボン造りの技術力で1966年にアメリカ政府から「ケンタッキー州でもっとも優れた小さな蒸溜所」と称えられました。

「エズラブルックス ブラック」のラベル中央にあるマークがその栄誉を示しています。

エズラブルックス/オールドエズラの歴史

エズラブルックスはリリース当初、市場ではそこまで知られた存在ではありませんでした。

その頃の世の中といえばテネシーウイスキーの暴れ馬、ジャック・ダニエルの大ブーム!1950年から1956年にかけてなんと売り上げを900%にも伸ばしていました。

ジャックが生産が追いつかないほどの人気を博していたとき、シカゴのマーケティング関係者が対抗馬として提案したのがエズラブルックスでした。

1957年、ジャックの人気に追随しようと、PR戦略を組みエズラブルックスを売り込みまくります。

エズラブルックスは瞬く間にバーボンにおける有名ブランドの仲間入りを果たしました。

エズラブルックスの広告

しかしそのあからさまな戦略に、1960年、ジャックダニエル側がホフマン・ディスディリング社をラベルの盗用疑惑で訴えています。

「おたくのエズラブルックスのラベルデザイン!ジャック・ダニエルのブラックラベルに超似てるだろ!パクったな!」という訴状です。

最終的に裁判所は、ホフマンによる商標権侵害の証拠はなく、両ブランドのラベルは明確に定義された異なったラベルであり、消費者による混乱の可能性はない。という判断を下します。

まぁホフマンが勝ったわけですね。

海外文献を読み込んで歴史を紐解くと、かなり荒っぽく広告組んでますけどね。

ジャックダニエルを批判しているエズラブルックスの広告

ジャックダニエルを批判しているエズラブルックスの広告

その後、ブランド所有権がメドレー社に移り、製造もメドレー蒸溜所に変わります。

1979年にはホフマン蒸留所は閉鎖され、この閉鎖により事実上ホフマンバーボンブランドは消滅しました。

ブランドを受け継いだメドレー蒸溜所は1988年に、グレンモア・ディスティラリーズ社の傘下となり、1991年にはグレンモア社がUD(現ディアジオ社)社の傘下となったため事実上UD社の所有物ということになりました。

そしてメドレー蒸溜所も1992年に一旦閉鎖され、95年に運転を再開。

現時点では過去のストック分の樽をボトリング、製品化しているようです。

1993年にはラクスコ社(旧デイビッド・シャーマン社)がエズラの販売権を獲得し、エズラの蒸溜所はオーエンズボロからルイヴィルへと移動します。

現在は原酒を2つのディアジオ社系列の蒸溜所で造り、ボトリングをミズーリ州のセントルイスで行なっているそうです。

メーカー側もどこの蒸溜所で原酒が作られているかをはっきり公表していませんが、2018年にラクスコが立ち上げた「ラックス・ロウ蒸溜所」でつくられた原酒がそろそろリリースされると思います。

楽しみですね!

エズラ(ブルックス/オールドエズラ)の製法と作り方

トウモロコシ畑

エズラにおける製法の特徴は原料となるコーンの比率を高く設定している点です。

バーボンの定義ではコーンを原料の51%以上使うと定められていますが、エズラではこれを上回る比率のコーンが使われています。

選び抜かれた良質なコーンを使い、低温・低アルコール度数にて蒸溜するため、原酒の仕上がりが非常にマイルドになります。

またエズラでは原酒を滑らかな仕上がりにするためチャコールメローイング製法を用いています。

ピンときた方もいるかもしれません。

ジャックダニエルの製法で語りましたね。

チャコールメローイング製法とは原酒をサトウカエデの炭でろ過することをいい、ジャックダニエルに代表されるテネシー州ウイスキーの伝統的製法となります。

まさにジャックを意識して造られていることが分かります。

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エズラ(ブルックス/オールドエズラ)の種類/ラインナップ

エズラブルックス ブラック

エズラブルックスにおけるスタンダードボトル。

知名度はそれほどでもありませんが、マニアがいるというか、ある層にはものすごく人気のバーボンウイスキーです。

内側を焦がしたホワイトオークの新樽で4年以上熟成させています。

豊かな風味、マイルドな口当たりの飲みやすいバーボンです。

香りはフルーティでフローラル。キャラメルにメロン、アーモンド。

味わいは濃厚なカスタードプリン、バニラエッセンス、後からメロン、青りんご、木酢。

後からバニラ、ナシ、ウッディ。

アルコールの辛みはありますが、甘みや後半のほろ苦さから、柔らかく飲みやすい印象のボトルです。

エズラブルックス ホワイト

内側を焦がしたオークの新樽で3年以上熟成させたエズラブルックスとスピリッツをブレンドしたブレンデッド・ウイスキーです。

香りはカラメル、バニラクリーム、オーク、薄くキャラメル。

味わいはかなり滑らかで、ひっかかりはありません。アルコール由来のエステリーさが先に来て、あとからカラメル、バニラ、カカオが訪れます。

エズラブルックスと比較すると「らしさ」はあるものの個性が抑えられている印象。あまり面白くないかな、と。

クリーンな味わい爽やかな口当たりを持つボトルなので、バーボンに不慣れな方に入門用としておすすめです。

オールドエズラ 7年 バレルストレングス

2018年10月大幅にリニューアルされたオールドエズラシリーズ。

12年、15年の製造が中止され、主力商品である7年がバレルストレングス仕様で発売。

トウモロコシ78%、大麦麦芽12%、ライ麦10%の構成比率で、ホワイトオーク樽で7年以上熟成させた原酒を使い、117プルーフで瓶詰した商品。

アルコール度数58.5%と高いですが、まろやかでコクがあり、飲みごたえバツグン。

香りは印象的なブラウンシュガーとオーク材、強いアルコールの揮発とバニラ、ヘーゼルナッツ。

味わいは熱を帯びたフレーバーで、リッチなキャラメル風味にスパイシーなオークの樽感、ダークチェリーと砂糖漬けのリンゴの余韻。

香味豊かで活気溢れるバーボンといったイメージです。

オールドエズラ 7年

2018年まで発売していたエズラブルックスのフラッグシップ。

バーボンの典型ともいえるコクとまろやかさを感じさせ、香味豊かな風味を楽しめる人気の高いラインナップです。

エズラブルックス(ブラック)がアルコール度数45度に対して、オールドエズラ7年は50.5度で仕上げられているのが大きな特徴。

香りはオーク材、バニラエッセンス、メロン、奥にアンズ。

味わいはアーモンド、栗のコクと甘みが最初にきてカスタードプリンへと続きます。

後半は海藻のような香りも感じられます。

オールドエズラ 12年

エズラブルックスを12年以上樽熟成させて造られたボトル。

高いアルコール度数を殆ど感じさせないソフトでなめらかな口当たり、芳醇な風味を楽しめるボトルです。

香りは甘栗、メロン、バニラエッセンス。カカオとビターなキャラメル。

味わいはやや酸のあるフレッシュなスタートで始まり、ややインクのようなフレーバーが混じり、フルーティーな果実の味わい。後から濃厚なバニラ、カスタードクリーム、チョコレート入りの麦芽クッキー、後半はカカオのビターが訪れ、実に複雑な味わいを楽しめます。

加水せずストレートで楽しめる、質の高いバーボンです。

オールドエズラ 15年

こちらは15年以上熟成したエズラブルックスの原酒を使用して造られたボトル。

日本市場限定でリリースされたプレミアムバーボンです。

メドレー蒸溜所にあった秘蔵の原酒の中からマスター・ディスティラーのチャールズ・W・メドレーがテイスティングをして樽を選び、絶妙なバランスでブレンドしています。

香りはドライでキャラメルナッツ、バニラ、シトラス、ウエハース、メープルシロップ。

味わいはパワフルで甘い果実感が口の中に広がります。メロン、洋ナシのようなフルーツから徐々にチョコレート、メープルシロップ、カスタードプリンといった菓子、そしてブラックチェリーの余韻。

タンニンを強く感じますが、同時に濃厚な果実感があります。長期熟成バーボンならではの味わいを求める方は買いでしょう。

製造中止になってしまっていますが、市場にはまだ存在します。

 

EzraB 12年

エズラBシングルバレルは2000年頃から流通していた数量限定のプレミアム商品。今もちょいちょい地方の居酒屋にあったりします。

手作業で瓶詰めされ、ラベルは1枚1枚丁寧に手貼り、コルクはロウで封印されています。

メインラベルには樽番号と瓶詰めされた日付が記入されています。

香りはキャラメルとオレンジピール、ブラウンシュガー、バニラ。

味わいはバブルガムとバニラ、グラハムクラッカー。フィニッシュは長く、オレンジの柑橘を感じます。

数種類飲むとわかるのですが、年代によってかなりバラつきがあるように思えます。

柑橘系の味わいと、いわゆるミーティというか、ちょっとハムのような味わいがありました。

EzraB 15年

シングルバレル15年のプレミアム商品。

こちらもラベルに樽番号と瓶詰めされた日付が書かれ、ロウで封がされています。

香りはオーキーで濃厚なダークフルーツを強く感じます。ブラックチェリーやプルーン、そして生キャラメル、ザラメ。

味わいは黒蜜、砂糖漬けのりんご、甘いかぼちゃ、中間にミントのようなメントール。乾燥した木材とスパイシーなフィニッシュ。

かなり複雑、多層的な味わいで飲むものを圧倒します。

 

オーツカ

歴史を紐解くと意外な事実がポコポコと出てくるのがエズラブランド。面白いです。

エズラブルックスの公式サイトや、日本販売元の富士貿易のサイトでもエズラブルックスは「オーエンズボロのメドレー」から始まったと書いてあります。

19世紀より代々バーボン蒸留を手掛けてきた名門メドレー蒸留所がルーツのブランドだと主張しているようで、ホフマン蒸溜所の関与は完全に無視されています。

あと1966年に「ケンタッキー最高のリトルディスティラリー」と評価された実質的な証拠は存在しないと主張する専門家もいます。

バーボンは戦争と政治と嘘とPRに彩られた飲み物なんだなぁと改めて知ることができます。




最高品質のショットグラスで刻む、至高のウイスキータイム。

ウイスキーブランドKYKEYの新作は時代を超える「ショットグラス」。レッドクリスタルでつくられたその造形美と機能美を確かめて欲しい。