
父の日にちょっとだけ特別な『お酒』を贈るという方、すごく増えています。
以下の様々なアンケート調査のデータを見ても、プレゼントランキングでだいたい1位か2位がお酒という結果。
プレゼントの予算に関しては「3,000円~10,000円まで」に集中しています。

出典:アサヒ生活未来研究所調べ 「父の本音、『父の日ギフト』で欲しいのは?

父の日のプレゼント、予算は?サンクスマイルメニューアンケート参考
プレゼントするお酒の内訳ですが、ビール、焼酎、ワイン、日本酒、そしてもちろんウイスキー。
開けたらすぐに飲んでしまわないといけない醸造酒(ビール、ワイン、日本酒)よりも、長期間保存が可能で、かつじっくり楽しむことができるウイスキーのほうがプレゼント向きといえます。
弊サイトは日本で最大のアクセスを誇るウイスキー専門メディア。
この記事も「父の日 ウイスキー」の検索ワードで常に上位に表示され、毎年多くの方が訪れます。当然ながら『ウイスキー』をおすすめしていくわけですが、どの情報サイトにも載っているようなド定番なものは紹介しません。
市販品から選ぶ!父の日に贈るウイスキーの選び方と条件

まずは手堅くお父さんの「いつもの」銘柄から探そう
間違いないのはお父さんのが常飲しているウイスキーを知ることです。
自宅で、居酒屋で、バーで、お父さんがよく飲んでいるウイスキーはなんでしょうか?
有名どころだと国産ものなら山崎、白州、響、ブラックニッカなどでしょうか。
スコッチであればマッカランやバランタイン、ジョニーウォーカー。バーボンならジムビームやワイルドターキーでしょうか。
日頃お父さんが飲んでいる銘柄がわかるのであれば、その銘柄の上位ラインナップに目を向けましょう。

山崎であれば『山崎12年』、バランタインであれば『バランタイン17年』など。
いつも飲んでいるウイスキーよりランクが上の高価で貴重なウイスキーを、父の日にプレゼントされたお父さんは本当に喜ぶと思います。
ウイスキーは種類が多く、味も多様なのでボトル買い(ジャケ買い)はあまりおすすめしません。
誰しもが勧めている評価の高いボトルであれば別でしょうが、お父さんの好みを外すと痛い目を見ます。最悪飲んでもらえません。
お父さんに銘柄を聞けるなら聞きましょう。聞けないのであれば、お父さんが飲んでいたウイスキーを必死に思い出してみてください。
予算に合わせて金額から探す

お父さんの好きなウイスキー銘柄の上位ラインナップを見たら予算が全然足りなかった。という場合もあります。
特にメジャーな国産ウイスキー(山崎や白州、響など)は原酒の供給量不足から価格が異常高騰しており、熟成期間10年程度のものでも1万円をゆうに超えてきます。
アンケート調査の結果を見る限り、プレゼントの予算は1万円以下。
そこで、予算5,000円~10,000円でプレゼントにピッタリな市販品ボトルをピックアップしてみました。
2022年父の日にプレゼントするグラスセット
ボトル+グラス付きセットのウイスキーは、毎年父の日近くになると色々なものが発売されます。
父の日ギフト用にパッケージングされたものも多く、贈り物としておすすめです。
パッケージが可愛いくて割と安いのでチェックしてみましょう。
AMAHAGAN Father’s day Edition 2022 700ml 47度 グラス2個付 父の日カード入り
長濱蒸溜所がつくるAMAHAGANの父の日限定ブレンド。
グラス2脚に父の日カード入りです。プレゼントしやすい形状ですね。
サントリー ワールド ウイスキー 碧 Ao 父の日ハイボールグラスセット
サントリーが持つ7蒸溜所からの原酒を選定し、ブレンド。世界5大ウイスキーのすべてを使った「SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao」。
オリジナルハイボールグラスがついた限定品です。
サントリーワールドウイスキー碧Ao 父の日オリジナルロックグラス付
こちらは上記の碧Aoにブランドロゴ入りロックグラスが付いた限定品。
個人的にバーボン味の強い碧Aoはロックで飲んだほうがおいしいのでこちらのほうがおすすめです。
オールドパー シルバー グラス付ギフトセット【父の日】
フルーティーなオールドパーのオリジナルグラスセットです。
切れの良い後味と、うっすらとしたスモーキーさが売りの商品です。3000円台ならこちら。
オールドパー12年 グラス付ギフトセット【父の日】
上記オールドパーの12年もの。
1000円プラスしてもうちょっとリッチな味わいをお求めならこちら。
デュワーズ 15年 父の日グラス付ギフトセット
2021年から人気のデュワーズのグラスセット。
デュワーズのホワイトラベルや8年、12年あたりを飲んでいる方にはリッチな15年がおすすめです。
2022年の父の日にバーボンウイスキーはいかが?

ジャパニーズウイスキー、スコッチウイスキーには手が届かなくとも、アメリカで造られるバーボンウイスキーであれば、そこそこランクの高いプレミアムバーボンが比較的リーズナブルに手に入ります。
個人的にはヘタなジャパニーズウイスキーを買うよりもずっと価値があって、父の日のプレゼントに向いていると思います。
チョイスしたのはバーボンの中でもボディが厚く、濃厚でリッチなもの。食後にゆっくりと楽しめるものを選抜しました。
フォアローゼズ シングルバレル
母の日に贈る花がカーネーションなのに対し、父の日に贈る花はバラとされています。
バラのバーボンウイスキーといえば『フォアローゼズ』。
元々は創業者のポールジョーンズが妻にプロポーズした際に、その妻が胸元につけていた4輪のバラのコサージュをモチーフとしています。
真紅のバラは愛の証。蒸溜所には今も一年中4輪の赤いバラが飾られています。
フォアローゼズのラインナップの中でもこの”シングルバレル”は圧倒的にレベルが高いと思います。
蒸溜所のマスターディスティラー、ジム・マトリッジ氏が自ら選出した樽からボトリングし、ラベルには熟成庫の番号や樽位置が手書きされた正真正銘の限定品。
美しいボトルデザインもプレゼントには最適ですね。
父への感謝と母を愛す気持ちを届ける上質なバーボンウイスキーです。
ノブ クリーク シングルバレル
ジムビームで有名な名門”ビーム家”は1795年から7代に渡りウイスキーを作り続けています。
ビーム家は家族の結びつきを大切にし、共に喜び、共に悩み、バーボンの未来を築いてきました。そんな家族愛、絆を大切にしたビーム家の6代目ブッカー・ノー氏が作り上げたのが『ノブクリーク』です。
アメリカ禁酒法以前の力強く、濃厚で、芳醇な香りを纏う長期熟成のバーボンを復活させるため試行錯誤し生み出した革新的なバーボンです。
最上級の原料を使い、製造工程にも革新的な技術を駆使し、9年間熟成させた傑作。カラメルナッツのような甘い香りと、スパイシーで鼻抜けの良い芳香、そして抜群の旨みとコク。どっしりとした”濃い味”を楽しみたい方にはうってつけの高級品です。
ウッドフォードリザーブ
『ウッドフォードリザーブ』はバーボンの中でも最高級に位置する”スーパープレミアムバーボン”と呼ばれています。
手造り・小規模・高品質をコンセプトとし、昔ながらの伝統製法を貫いているのが最大の魅力です。
糸杉の木桶で通常の倍の時間発酵させ、蒸溜にはポットスチルを用いた3回蒸溜を行います。
時間と手間をかけ、驚くほどなめらかでまろやかな味わいを生んでいるのです。カクテルのベースとしても優秀で様々なカクテルを引き立て深みを与える、柔軟なポテンシャルを持っています。
イーグル・レア シングルバレル 10年
シングルバレルという表記が続いていますが、シングルバレルとは『シングル=ひとつの、バレル=樽』ということ。多くのウイスキーは、安定した品質(同じ味)を保つために、数十樽の原酒をブレンドして造られます。
それに対して、たったひとつの選び抜かれた樽の原酒から造られるのが『シングル バレル』です。(現在販売中のボトルはシングルバレルの表記がないものもあります)
イーグル・レア シングルバレル 10年はその名の通り、アメリカの国鳥である「鷲(イーグル)」に「稀な・特別な」という意味の「RARE(レア)」という単語が足された希少性の高いバーボンウイスキーです。10年間貯蔵された樽の中から一樽を厳選。それを丁寧に手作業でボトリングしています。
サンフランシスコ国際スピリッツ品評会においては2003年から連続受賞した記録を誇ります。
熟れたバナナのようなフレーバーがあり、マイルドでありながらも複雑な味わいを保持しています。飲みほした後にはコーン由来の甘い余韻が長く続きます。
父の日とバーボンの意外な関係
みなさん父の日はアメリカで制定されたことはご存知でしょうか。
第36代アメリカ合衆国の大統領リンドン・ジョンソンが1966年に父の日を称賛する大統領告示を発し、6月の第3日曜日を父の日に定めました。
ちなみにこのリンドン・ジョンソン大統領が政権を握っていた時に、議会はバーボンを「アメリカ生まれの唯一のスピリッツ」と宣言しました(1964年)。『父の日』も『バーボン』もどちらもアメリカ生まれ。そしてどちらもリンドン・ジョンソン大統領が関わっているという近い関係にあったのです。

5,000円前後だとリーズナブルでもおいしいバーボンウイスキーがいくつもあります。これを機会に選択肢に加えてみてください。
ただ、5,000円くらいだと化粧箱がつかない商品も多いので、プレゼント用のラッピングは別でするとよいかと思います。
父の日にテイスティング(ストレート)グラスのプレゼント
父の日にはウイスキー専用グラスをプレゼントしたい!という方にいくつかおすすめを作ってみました。
メジャーどころからマニアックなものまで。ここから選べば間違いないでしょう。
KYKEY AROMA GLASS BASIC
これまでにない形状と軽快さを併せ持つ、オールマイティなノージンググラス。
シェリー樽、バーボン樽、新樽、ピートの有無を問わず、ウイスキーのポテンシャルを最大限まで引き出します。
あらゆるウイスキーグラスを約2年間かけて比較検討し、各グラスの優良ポイントを抽出。サイズ調整を幾度も繰り返し、扱いやすさを追求した作品です。
製造パートナーには、100年以上にわたりワイングラスやカクテルグラスなどの企画、製造販売を行う「木村硝子店」を迎え、「あなたのウイスキーライフを下支えするグラス」をつくりあげました。
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使い込むほど手に馴染む、こだわりの国産ハンドメイドグラスです。
リーデル(RIEDEL) “ソムリエ” コニャックXO
リーデルの最高峰ソムリエシリーズ。
リーデルはシングルモルト用グラスもリリースしていますが、個人的にはこのコニャック用グラスが最適と思いました。
リーデルのハンドメイドアイテムは、ひとつのグラスができあがるまでに25人ものオーストリアの職人の手を経てつくられており、マシンメイドである<ヴィノム>と比べると約4倍近い価格差があります。
職人がひとつひとつ丁寧に、魂を込めて作り上げた珠玉の逸品は流石の一言。美しく温かみのある流線形フォルム。ゆるりと開花するウイスキーアロマの微細な芳香を余すことなく堪能できます。
ツヴィーゼル ノージンググラス(ザ ファースト)
こちらはツヴィーゼルの最高級ハンドメイドシリーズ。
世界のコンクールで優勝経験もあるソムリエ達と共同開発で生まれた20のグラス。そのグラス達だけがTHE FIRST [ザ・ファースト]を名乗れます。
容量が300cc近くあり(294cc)テイスティンググラスとしては相当大型です。ステムから絶妙な角度で広がるボウルは、ウイスキーをダイナミックに空気と触れ合わせ、その奥に潜む多種多様なフレーバーを解放します。
香りを揮発させすぎないよう、蓋がついているのもよく考えられています。本体、蓋、どちらも高級感がありプレゼントにもぴったりです。
Tasting Glass ITSUKI(樹グラス)
ワイングラスとしてカルト的人気を誇る「樹グラス」。
平田之孝氏が考案したもので、ボトル内そのままの状態のワインを味わうために研究・開発されました。
独特の前後左右非対称という形状をしたグラスは、注いだ際にも、限りなくボトルの中と同じ状態を保つことが出来るとされています。
こちらはワインだけでなく、日本酒やウイスキーなどに適したグラスです。 度数の高い蒸留酒をストレートで飲む時に感じる、のど元が焼けるような感じが出ないため、のどごしが良いのも特徴のひとつです。とても面白い形状をしているので、プレゼントにも良いでしょう。
ステムはLとSがあります。プレゼント用はLのほうが見栄えがしそうですね。
父の日にロックグラスのプレゼント
バカラ マッセナ
ロックグラスのプレゼントといえばフランスのクリスタルブランド「バカラ(BACCARAT)」は外せません。
バカラの中でも世界的なベストセラーを誇るシリーズ「マッセナ」。
きゅっとすぼまり、丸みを帯びたフォルムが特徴的で、このマッセナシリーズはワイングラスやデキャンタ、ハイボールグラスなども展開しています。
流線形でシャープなカットが施されていて、洗練された印象を与えます。アメリカの富裕層には特に人気のようですね。
ちなみに「マッセナ」が作られたのは1980年。ナポレオン一世に「勝利の女神の申し子」と称された、著名な陸軍元帥の名が由来です。
バカラのロックグラスをプレゼントしようとしたら、定番品ならまずはこれかな、と。
バカラ イヤータンブラー
バカラをプレゼントするならもうひとつ検討したいのが「イヤータンブラー」です。
イヤータンブラーはバカラが毎年発表しているグラスで、その年だけの特別なコレクションとして高い人気を誇ります。毎年違う形状のグラスがリリースされており、その年の誕生日や結婚式、就職や職場での贈り物に最適。
2021年は「ティアラ」という名称グラスでした。その名のごとく、宝石を散りばめたティアラのように、連続したカットが印象的なデザインです。
限定品ではあるのですが、毎年十分な在庫量があります。ぜひ検討してみてください。
カガミクリスタル T429-642 ロックグラスクリア
ウイスキー専門のバーなどでもよく見かけるカガミクリスタルの「T429-642」。雑誌などでもよく取り上げられています。
やや大振りで、王冠のような深いカットが底部分より施されています。
特に上部から覗き込んだ際のデザインが秀逸で、まるで万華鏡のよう。
カットが深く細かいので、この価格帯はかなりリーズナブルかと思います。多くの高級店で使われているのも納得のグラス。
重厚感があり、スコッチやジャパニーズ、バーボンウイスキーなどをオンザロックで飲む際に重宝します。
Amazonでは320㏄とありますが、カガミクリスタルオフィシャルでは370㏄。恐らくカガミ側が正しいと思います。
父の日にハイボールグラス
松徳硝子 うすはり グラス タンブラーL
松徳硝子の名前を一気に世間に広げたと言っても過言ではない『うすはり』シリーズ。
濡れた刀身のごとき切れのある口当たりは「ハイボール」を「スペシャルなウイスキーソーダ」という”作品”に仕立て上げてくれます。
ごついジョッキでガツンと乾杯するのも粋ですが、それは友人たちとのハッピーな宴に任せましょう。なめらかに、そしてすんなりと唇から喉に吸い込まれる、そんな「丁寧なウイスキーソーダ」がつくれます。
難点としてはやや耐久性に欠けるところ。洗う際は酔いが覚めてからにすることを守りましょう。
サイズは色々ありますが、Lがいいと思います。
木村硝子店 コンパクト 12ozタンブラー
木村硝子店の薄口タンブラーです。
熟練の職人が、一つ一つ吹き上げた手仕事のグラスは、透明度が高く、光の加減ではその輪郭が見えなくなるほど薄く作られています。
シンプルでモダンなデザインで、使い込むほど愛着がわいてくるグラス。
僕はよくこちらで氷無しハイボール(冷凍庫で冷やしたウイスキーと、冷蔵庫に入れたソーダを1:1で割る。量は120ccずつくらい。)を飲んでいます。
「6oz」、「10oz」、「12oz」とありますが、12ozがサイズ的に良いと思います。
山崎 白州うすづくりタンブラーセット 340ml
一般的なグラスの7割以下(メーカー従来品比)の厚みに仕上げた、口当たりのよい“うすづくりタンブラー”。
松徳硝子や木村硝子店の素材は「バリウムガラス」ですがこちらは「ソーダガラス」です。
薄さは似たものがありますが、材質が違うので持った時の印象、飲んだ時の印象が異なります。
こちらのほうが前者ふたつに比べると、少し人工的なイメージがあります。なんというか、イメージとしてカリっとしてる?
340mlなのでちょっぴり容量が少なめです。
ストーリーから導く父の日ウイスキーギフト

ウイスキーは歴史的背景を色濃く反映し、それにまつわる人々のドラマ、ストーリーを内包しています。
続いては、父の日にピッタリな物語を持つウイスキーをその物語から探ってみましょう。
ここからはスコッチウイスキーになりますが、比較的リーズナブルに購入できるものをピックアップしてみました。
父の日に「長寿の願い」を込めて/オールド・パー12年
お父さんに長生きをしてもらいたいという想いを込めて、”長寿のシンボル”トーマス・パーが描かれている『オールド・パー』はいかがでしょう。
英国史上最長寿と言われたトーマス・パーはなんと152歳まで生きたと言われています。
しかも80歳で初めての結婚、122歳で再婚して、130歳で子供作ったという経歴の持ち主。1635年には時の国王チャールズ1世に謁見し、一躍ロンドンの有名人に。一時は記念メダルやパンフレット、「トーマス・パー・ウォーター」という長寿の秘薬まで売りに出されたという熱狂ぶりだったそうです。
ただし、パーさんは105歳で一回不倫しているらしいので、その辺りはお父さんにはふせておいたほうがいいかもしれません(笑)
父の日のプレゼントにはプレミアムな12年でも値ごろ感があります。ずっとお父さんが健康でいられるといいですね。
尊敬する父の飛躍と向上を願う/シーバスリーガル18年
まさにサクセスストーリーを絵にかいたようなウイスキーで、「シーバス」とは創業当時に発展に寄与した兄弟の名前、「リーガル」とは”王家の”、”堂々とした”、”極上の”などの意味があります。
1801年にワインと食料品を扱う小さな店からスタートし、1843年には英国王家御用達の品に、そして1860年以降はヨーロッパ中の有力貴族、軍関係者、宗教会員、教授連中にいたるまで評判となりました。アイゼンハワー米大統領や日本の吉田茂元首相も愛飲したと言われるまさに皇族御用達の「王家の酒」です。
父の日のプレゼントには「お仕事の飛躍を願って」、よりまろやかな熟成感と豊かな果実味を感じる18年が良いと思います。
釣り好きなお父さんへ/オールド・プルトニー12年
海釣りが好きなお父さんには、かつてニシン漁で栄えた港でつくられる『オールド・プルトニー』がよいでしょう。
プルトニー蒸溜所はグレートブリテン島の北の端にあるウィックという町にあるのですが、この港町には当時1000隻を超えるニシン船が停泊したと言われています。
フレーバーもまさに海を感じさせる潮の香りと、スモーキーでフレッシュな塩辛い味がします。
口当たりはかなりオイリーで、味わいは辛口でミディアムボディ。
ハチミツとバニラクリームの甘み、洋ナシ、レモンの柑橘系とバーベキューの旨味、余韻はやや長めでスパイシー。
特徴的でかわいいボトルもプレゼントには良いですね。
なお、海ではなく川釣りが好きなお父さんには、鮭のラベルが印象的な『スペイバーン』もよいと思います。
スペイ川下流に位置する蒸溜所の周りではサーモン釣りが盛ん。デザインラベルにも跳躍するサーモンが描かれているものもあり、川釣り好きにはたまらないデザインとなっています。ライトでシャープな飲み口でとても軽い印象の飲みやすいウイスキーです。
音楽や詩にちなんだウイスキー/ロバート・バーンズシングルモルト
詩や楽曲が好きなお父さんには、スコットランドの国民的詩人『ロバート・バーンズ』の名を冠したウイスキーはいかがでしょうか?
名前は聞いたことがなくとも、代表作はみなさん一度は触れたことがあるかと思います。
あの「蛍の光」や「故郷の空」の原作者がこのロバート・バーンズなのです。
シングルモルトとブレンデッドのタイプがありますが、こちらで紹介するのはシングルモルトのほう。
ハチミツやアーモンドのような香ばしい甘味ある香りと、フルーティーでまろやかな口当たりが特徴です。
なお、ジャズやロックミュージックが好きな方はアメリカンテネシーウイスキー『ジャック・ダニエル』をおすすめします。
やや値が張りますが、アメリカの代表的なジャズポピュラー歌手である「フランク・シナトラ」の名前を冠した「ジャック・ダニエル シナトラセレクト」がお父さんの心を打つのではないでしょうか?
シナトラはジャック・ダニエルの愛飲家として有名で、生誕100周年を記念して製造された、スパイシーで極上のなめらかさを持つプレミアムテネシーウイスキーです。
黒澤&三船と映画好きなお父さんに/ホワイトホース12年
映画が好きなお父さんには、黒澤明監督や三船敏郎氏も愛飲していたウイスキー『ホワイト・ホース』はいかがでしょうか?
1960年代に日本市場で人気だったホワイトホース、80年代には白馬が駆ける印象的なTVCMも放送されていました。
黒澤監督が三船氏と二人でホワイトホースのボトルを三本空けたり、助監督時代に毎日撮影終了後ボトル1本開け、その後脚本を10ページ書いたというような逸話も沢山残っています。黒澤明監督の娘さんの和子さんが書かれた「ウイスキー命―黒澤明の食卓」などにもその酒豪ぶりは明記されています。
80歳になってもボトルの8分目まであけたり、息を引き取る前日にも水割りを3杯飲んだりするほどの愛飲家だったというエピソードもあります。
このホワイトホース、12年ですがとにかく価格が安いのが魅力。2,000円程度で買えてしまいます。
なるべくリーズナブルに父の日ウイスキーを手に入れたいならばおすすめいたします。
現行12年はかなりソフトな味わいになっているので、もう少し予算が出せるなら味わいの強い、古き良き特級表記のボトルが良いと思います。
気分はシャーロックホームズ/デュワーズ18年
本が好きなお父さんには、世界的ミステリー作家コナン・ドイルが描いた「シャーロックホームズ」が飲んだと言われるウイスキーはいかがでしょうか?
作者のコナン・ドイルはスコットランドのエジンバラ大学の医学部の教師をしていたのですが、副業で小説を執筆していました。
そう、シャーロックホームズの舞台はエジンバラ。コナン・ドイルの古巣だったというわけです。
ちなみにホームズは『赤髪組合』という作品でウイスキーソーダを飲んでいるのですが、この時代設定が1890年頃。
この頃、スコットランドを席巻していたブレンデッドウイスキーが『デュワーズ』です。
圧倒的な販売力と営業力、そして革新的なアイデアでロンドン中の人気を博したデュワーズはソーダ割が有名。きっとホームズもこのデュワーズのソーダ割に舌鼓を打っていたことでしょう。
父の日のプレゼントはハイボールはもちろん、ロックにストレートと万能な18年が良いのではないでしょうか。
母と父の「夫婦円満」を祈る/スーパーニッカ
お父さんとお母さんの円満を願うのであれば、マッサンでもおなじみ竹鶴正孝氏が亡き妻リタへの愛と感謝の気持ちを込めてつくりあげた『スーパーニッカ』はいかがでしょう。
販売されたのは1962年。リタが逝去したのが1961年なのでそのちょうど一年後に発売しました。息子の威と共に余市蒸溜所内の貯蔵庫と研究室に籠りきりになり開発したウイスキーで、ニッカウヰスキーの代表的ブレンデッドウイスキーです。
ウイスキーに賭けた竹鶴氏をいつも傍らで見守り、支え続けた妻のリタ。
深い愛情で結ばれた二人が紡ぎだしたウイスキーは父の日に家族で飲むウイスキーとしておすすめです。お母さんと一緒に飲んでもらいたいですね。
水割りにするとバニラのような香りが開き、心地よいウッドの香りが漂います。
仲間たちと頑張っているあなたを伝える/シンジケート58/6
父の日だけど、様々な理由があり実家には帰れない。
そんな人も多いことでしょう。
元気でやっているよという報告も兼ねて、プレゼントを郵送するのも良いですね。
学生のみなさんも、社会人のあなたも、愛する仲間たちと造ったお酒『シンジケート58/6』に想いを託してみましょう。
このウイスキーは1958年にエジンバラに住む実業家のスミス氏が、リースという港町にある倉庫で30年以上眠りについていたたくさんのウイスキー樽を発見していたところから始まりました。
スミス氏は大のスコッチ好き。兼ねてから自分のウイスキーをつくりたいと考えていました。
同じ思いを持つスミスさんの友人6人と共にウイスキーの樽を買い取り、その仲間たちだけが飲めるオリジナルブレンドを造ってしまったのです。
シンジケート(仲間)という名称もそのためで、58は1958年のこと、6は6人の仲間だけという意味です。
実際このあと30年間は6人だけが飲めるプライベート・ウイスキーだったのですが、1991年に特別に日本のマーケットのみで販売されることになりました。
柔らかく華やか、非常に飲みやすい優雅でキレのある味わいです。
色々な人に支えられて今頑張っているよと、伝えてみましょう。
門出のウイスキー/ベル
父の日には、彼氏や彼女をそろそろお父さんに紹介したいなぁと思っている方は、イギリスで門出を祝う際に使われるウイスキー『ベル』を持参してお父さんを訪ねるのはどうでしょう。
イギリスではベルのウイスキーは人生の門出を祝うお酒として有名です。
日本ではベルオリジナルの扱いしかないですが、幾つかの業者が限定品やオールドボトルを扱っています。父の日にプレゼントのするならオークションなどでも手に入る陶器ボトルがインテリアとしても素敵かなぁと思います。
味わいはすっきりとした飲み口が身上で、マイルドでほのかにピートが漂います。ドライでスパイシーな切れがあり、飲み飽きません。
オールドボトルはよりまろみを帯び、特有の少し埃っぽいフレーバーがアクセントとして生きています。

父の日に名入れウイスキーはどうか?
ボトルにオリジナルデザインを彫刻する『名入れウイスキー』も父の日プレゼントとしては定番です。最近ではスワロフスキーなどで装飾できるボトルも登場しています。
個人的には割高になるので、あまり好きではありませんが、なぜか毎年そこそこ売れています。
名前だけでなく、日付などもウイスキーに彫刻できるので、世界にひとつだけ!というオリジナリティがウケている理由なのかもしれません。
注意したい点は「名入れするウイスキー銘柄」です。
しっかりと何の銘柄に名入れされるのかは確認しましょう。
名入れウイスキーの価格
リデザインボトルできるのはメジャーなものが多いです。山崎、白州、マッカラン、バランタイン、ジャックダニエルなど。
これを把握すると、ボトルの金額を除いた名入れ料金がだいたい検討がつきます。
答えを言ってしまうと、名入れ彫刻の金額は約5,000円~15,000円程度。お店によってはかなり幅があります。
ボトルに彫刻する方法としては、ほとんどがサンドブラストという技術を使っています。ラッピングやギフトボックス料金も上乗せされているのでしょうが、国産モルトで10年を超えるものに名入れしてしまうと20,000円を超えてきます。
名入れのウイスキーボトルを購入しようと考えている方は、名入れを施すウイスキーボトルの金額を調査してから頼みましょう。
通常のウイスキーボトルに+5,000円くらいのものが妥当だと思います。
格安定番銘柄
定番品への名入れボトルです。
ジャックダニエルなどは5000円くらいでできますが、シーバス12年やバランタイン12年といったリーズナブルなボトルでも7000円くらいにはなります。
シーバス リーガル12年に名入れ
ジャックダニエルに名入れ
人気国産商品
ジャパニーズウイスキーへの名入れは10000円はおろか、2~3万円をゆうに超えてきます。
父の日にはちょっと高すぎる印象がありますね。
知多に名入れ
響に名入れ
山崎に名入れ
白州に名入れ
人気高級スコッチ
スコッチへの名入れはジャパニーズウイスキーに比べると少しリーズナブルです。
マッカランに名入れ
ジョニーウォーカーに名入れ

僕としては名入れウイスキーって退職祝いや還暦祝いのイメージなんですよね。
この中からプレゼントするなら、ジョニーウォーカーのゴールドあたりがいいと思います。味と価格のバランスがあっているので。
一番の贈り物は?

ここまで読んでいただきありがとうございました。
しかし、父の日に贈られて本当に嬉しいプレゼントとはなんでしょう?それはアンケート調査などでは決して導き出されないものです。
それは、あなたが元気で過ごしているという“連絡”。
そして、お父さんに感謝を伝えたいと考えたあなたの“気持ち”です。
さらに、あなたが共に過ごしてくれる“時間”があったら言うことなしでしょう。
贈るウイスキーはなんだって構いません。
ウイスキーはあなたとお父さんを繋ぐひとつのハブです。
なので会話が増えたり、共に想像を掻き立てるような会話が増えるウイスキーをおすすめします。
ストーリーがあったり、ギミックがあったりすると、お父さんと飲み交わした際の話題が特別な想い出となって生涯残ってくれるはずです。
父の日のウイスキーをプレゼントしたいと思っているみなさま、こんにちは。
ウイスキー専門メディアBARRELを運営しているオーツカです。