タリスカーの味と種類。『その次』に飲むおすすめウイスキー

タリスカーの味と種類。『その次』に飲むおすすめウイスキー

このページでは有名ウイスキー銘柄『タリスカー』の解説と、タリスカーのラインナップの解説。

そして『その次に飲むべきおすすめウイスキー銘柄』を紹介していきます。

ゲストには洋酒専門店『リカーマウンテン銀座777』の新美店長を迎えております。

概要を飛ばして『タリスカーの次に飲むべきおすすめウイスキー銘柄』をすぐに見たいという方は以下のボタンから。

 

スカイ島のハードボイルド。タリスカーの概要

スカイ島の景色

タリスカーはスコットランドのスカイ島で作られるシングルモルトウイスキーです。

スカイ島の西南部カーボストに蒸留所をおき、1830年から製造している老舗のアイランズ系のシングルモルト

タリスカーはゲール語で「傾いた斜面の大岩」という意味を持ちます。

「タリスカー」の名前は創業者となるマカスキル兄弟が住んでいた家の名前に由来します。

スモーキーかつ、コショウのようなスパイシーさと潮気、そして重厚感のある優しく甘い余韻を持つ人気の高いウイスキーで、ジョニー・ウォーカー、アイル・オブ・スカイの原酒としても使用されています。

タリスカーの発祥と製造場所の紹介

蒸留所が建てられたスカイ島は別名ミスト・アイランドと呼ばれ、霧でよく覆われます。

海洋性気候で天気が乱れやすく、荒天時には荒れ狂かのような強い風が吹き荒れ、海からは強い波が打ち付けます。

切り立った山々も、この風や波の影響があると考えられています。

そしてこのような荒れた環境が「タリスカー」の香りや味わいとなる個性を生み出したと考えられます。

タリスカーの貯蔵庫

打ち付けるスカイ島の荒波が、潮風に乗り、タリスカーの貯蔵庫に眠っている原酒に宿る。

この潮気や磯の香りが原酒が持つ甘みを引き立てる極めて重要なアクセントとなり、タリスカーにはなくてはならない個性となります。

近年はタリスカーの個性が世界中で認められるようになり、蒸留所を訪れる人々が年々増加しています。

またタリスカーは、大手酒類販売メーカーのディアジオ社が最も力を入れて販売しているシングルモルト。

その為巨額の投資が行われ、現在売り上げも大きく伸びている蒸留所でもあります。

タリスカーの歴史

タリスカー蒸留所

創業者はスカイ島の近くに浮かぶアイグ島から渡来したヒュー・マカスキルとケニス・マカスキルの兄弟。

スカイ島に渡ったマカスキル兄弟は島西岸にある土地を農地として借用し、農業のついでに蒸留所を営みます(当時の農家はこのような経営スタイルが多かったようです)。

その後、ウイスキー製造業を拡大しようとフィスカヴェイグに蒸留所を建造しようとしますが、この計画は頓挫してしまいます。

次にハーポート湖の湖畔にあるカーボストに建設する計画を立て、1830年、3000ポンドの費用を費やしてようやくタリスカー蒸留所が作られ、今日まで製造し続けています。

タリスカーの製法(作り方)

発酵にはブラジル産のパラニア松を使ったウォッシュバックを使用。

容量は55,000リットルの巨大ウォッシュバックを6基所有しています。

仕込水には蒸留所裏の丘の上に点在する複数の泉の水を利用しているようです。

 

蒸留回数は1928年まで3回でしたが、現在はモルトが持つ風味を最大限活かす為2回蒸留にとどめています。

従って創業当時のタリスカーは今よりもすっきりとして、オイリーでいてスムースな口当たりだったと考えられています。

タリスカーのポットスチル

出典:https://www.wanderingspirits.global/talisker-distillery/

ポットスチルはストレートヘッド型とボール型の2タイプで初留・再留釜合わせて5基あり、これらを変則的に使用しています。

これは3回蒸留していた時代の、

  • ウォッシュ・スチル(初留釜)2基
  • スピリット・スチル(再留釜)3基

というスタイルの名残りで、現在もそれを活かしつつ製造されているそうです。

釜のラインアームは独特なU字型のデザインをしており、冷却槽は水を張った層の中にパイプを通す昔ながらの手法(ワーム・タブ)を今も尚行っています。

このラインアームの独特な形状とワーム・タブを取り入れた冷却法がタリスカーのキャラクターを作り上げていると言われています。

 

熟成に使用している樽は長期間使用した北米産アメリカンオークで作られた250リットルのプレーンオーク(バーボンでもシェリーでもない樽)がメインでしたが、最近はポートワイン樽などを取り入れた新たなラインナップを販売するなど、多様化してきました。

蒸留所の最大生産能力は190万リットル。大量生産が可能なので、ジョニーウォーカーなどのブレンデッド・ウイスキーのキーモルトとしての提供も行っています。

ウイスキー「タリスカー」のラインナップ

ウイスキーの飲み進めの基本は『縦飲み』です。

垂直飲みともいいますが、同じ銘柄で年代の違うものを飲み比べていきます。

同じ銘柄であれば、基本的な味の傾向が共通しているため、失敗が少ないからです。

オーツカ
まず、僕が現在販売中である『タリスカー』のラインナップ、及び過去販売されていたボトルなどをご紹介していきます。

既に終売してしまった銘柄、原酒不足のため休売してしまった銘柄なども随時更新する予定です。

過去のものでも個性や特徴は引き継いでいるものが多いので、参考になさってください。

タリスカー 10年

酒齢10年以上の原酒をヴァッティングして作られたタリスカーのレギュラーボトル。

アルコール度数45.8度、香りはスモーキー、ほんのりとしたレモン、バニラウエハース。

口に含むと最初にピート・スモークが鼻腔をくすぐり、その後にドライフルーツや塩キャラメル、そして代名詞である「黒胡椒のようなスパイシーさ」が残ります。

余韻は長く、ボディは厚めで、しっかりとした樽香も楽しめます。

呑み方はストレートでもいけますし、勿論ロックでも美味しいです。

加水してもスパイシーさは健在で良く伸びます。ハイボールが絶品なので是非おためしあれ。

タリスカー ストーム

タリスカー ストーム

スカイ島は天候の変化が激しく、嵐が訪れる島として有名ですが、タリスカーストームはその嵐を連想させるかの様なスパイシーで荒々しい風味が特徴的なボトルです。

タリスカー本来の潮の香り、そして黒コショウのようなスパイシーさをより強調して造られた本作。

タリスカーのマスターブレンダーが原酒の入った樽の状態を見極め、特に個性が際立っている樽を選びヴァッティングし作られました。

しかし荒々しさだけではなくモルト由来の豊かな蜜の様な華やかな香り、甘みも感じられ一筋縄ではいかない複雑な味わいの逸品です。

こちらは年数表記がありませんのでノンエイジのボトルとなります。

タリスカー ポートリー

タリスカー ポートリー

こちらはアメリカンオークのバーボン樽で3年以上熟成させた原酒をヴァッティングし、さらにポートワイン樽でフィニッシュしたボトルとなります。

スモーク香は若干奥に引っ込み、その代わりポート樽由来のレーズン、いちごジャム、焼きリンゴのような優しい甘みが加わった一本です。

タリスカー特有のスパイシーさは顕在。

刺激と甘みが同居する面白い逸品です。

フィニッシュは引っ込んでいたはずのスモーク香が鼻腔にいすわり「ああ、やはりこれはタリスカーだった」という安心感を与えてくれる変わり種のボトルです。

タリスカー 18年

タリスカー18年

「タリスカーは18年から」。

そう話す愛好家やバーテンダーも多いかと思います。

リフィルのバーボン樽(アメリカンオーク)とリフィルのシェリー樽(ヨーロピアンオーク)

この2つの樽で最低18年間熟成させた原酒をおおよそ7:3の割合でヴァッティングしたボトルです。

オレンジピール、ドライマンゴー、フルーツパンケーキ、のような濃厚な香り。

味わいは最初に甘みが押し寄せますが、後からタリスカーならではのスパイシーさをしっかり感じられます。

そして背景に漂ううっすらとした温かみのあるスモーク香。

余韻は非常に長く、エレガントな佇まいを感じるバランスの良さです。

様々な風味が複雑にハーモニーを奏でる奥深い商品。2007年のWWAで1位に輝いた評価の高いボトルです。

タリスカー 25年

タリスカー25年

こちらはアメリカンオークのバーボン樽で25年以上熟成させた原酒をヴァッティングして作られたボトル。

以前はスペシャルリリース・シリーズとして不定期に限定発売されていたボトルでした。

その頃はカスクストレングスでのリリースでしたが、近年以前より安定して長期熟成樽を確保できるようになった為、加水してアルコール度数を45.8度に抑え、年に一度定期的にリリースされるようになりました。

25年以上熟成が可能な原酒は1万樽に1樽あるかないかといわれるくらい希少。

長い年月をかけてのみ実現できる濃厚でやわらかな甘みと、タリスカー特有の力強いスパイシーさ、長期熟成樽の深い樽香を存分に味わえます。

25年同様、バーボン樽にて30年以上の長期熟成原酒を使った「タリスカー30年」も年に一度リリースされています。

『タリスカー』の『次』に飲むウイスキー

では、タリスカーと似た傾向を持つウイスキーとはどのような銘柄なのでしょう。

洋酒専門店『リカーマウンテン銀座777』の新美店長におすすめしていただきました。

オーツカ
では新美さん、タリスカー好きな方におすすめの銘柄を教えてください。
新美さん
はい、僕は以下を選びました。

おすすめ銘柄①:レダイグ 10年

レダイグ 10年
新美さん
「レダイグ」はタリスカーと同じアイランズに分類されるモルトで、マル島という島のトバモリー蒸溜所で造られてます。

マル島はタリスカー蒸溜所のあるスカイ島とジュラ島の中間に位置しており、蒸溜所ではノンピートのトバモリーとヘビリーピーテッドのレダイグの2銘柄をつくっています。

タリスカーのようなスパイシーさは感じられませんが、口に含むと感じられる多少のオイリーさと徐々に現れるピートフレーバーが特徴的です。

おすすめ銘柄②:アイル オブ ジュラ 10年

新美さん
アイラ島とアイラ海峡を挟んで北東に位置するジュラ島でつくられるのが「アイルオブジュラ」です。

ヴァイキングの言葉で『鹿の島』を意味するジュラ島には人口の何倍もの鹿が住んでおり、その数およそ5,000と言われています。

そんなジュラ島でつくられるこのウイスキーは元々アイラモルトと区別する為にノンピートの麦芽のみを使用していましたが、現在ではヘビリーピーテッド麦芽も使用しており、様々なタイプのウイスキーをつくっています。

スタンダード品でフレッシュさと甘みの感じられる「10年」、熟成感の感じられる「16年」やミディアムライトで少しピートの効いた「スーパースティション」、ヘビリーピーテッド麦芽で仕込んだ「プロフェシー」など多様なラインナップ。

ジュラを感じたい方は10年を、パンチが欲しい方はぜひプロフェシーをお試し下さい。

おすすめ銘柄③:チェイヴェック(チェイベック)

新美さん
タリスカー蒸溜所のあるスカイ島で誕生したゲーリックウイスキー「チェイヴェック」。

正式ブランド名は「チェイヴェック・ナン・イーラン」で『島の可愛いお嬢さん』という意味です。

スカイ島の地域振興とゲール語普及の目的でつくられたこのウイスキーはラベルにも一切英語を使わず全てゲール語で書かれています。

タリスカーを中心にアイランズモルトを使用してつくられたこのブレンデッドウイスキーは甘さの中にもスパイシーさとピーティーさが感じられ、ブレンデッドらしからぬコクのある味わいです。

 

オーツカ
新美さんありがとうございました。

アイルオブスカイは飲んだことありましたが、チェイベックは僕も未飲でした!

試してみたいと思います。楽しみですー!

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リカーマウンテン 銀座777店
所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目7番7号
電話番号:03-6255-1515
営業時間:11:00~翌4:00 年中無休
公式HP:https://likaman.co.jp/special/ginza777/
Facebook:https://www.facebook.com/likaman.ginza777/

ABOUTこの記事をかいた人

オーツカ

ウイスキーをもっと身近に感じてほしい。小難しいウイスキーの世界を分解して、わかりやすく整理する「ウイスキーオーガナイザー」です。 まだあまりウイスキーを知らない人がウイスキーを好きになる「きっかけづくり」をできればと思っています。 日本最大級のウイスキーメディアBARRELを企画、運営、編集及びカメラマン、さらには執筆もしています。