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米最高裁が自家蒸溜の禁止を審理へ。1868年の法律は残るのか?

米最高裁が自家蒸溜の禁止を審理へ。1868年の法律は残るのか?

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米国では、自宅でウイスキーなどのスピリッツを蒸溜すると、連邦法で犯罪になります。

この法律が憲法に反しないかを、米連邦最高裁が審理することに決めました。決定は10月19日で、判決は2027年6月末までに出る見通しです。

オーツカ
家でウイスキーを蒸溜できるかが、米国の最高裁で争われるとは驚きですね。

米国の家庭は、ビールとワインは造れて、蒸溜だけが違法

禁止しているのは、1868年にできた連邦法です。南北戦争のあとに、酒税の脱税を防ぐために作られました。

違反すると、最長5年の懲役と、1万ドル(約160万円)の罰金です。

家庭でのビールやワインづくりは、連邦法で認められています。禁止されているのは、蒸溜だけです。

今回の裁判は、4月に出た2つの判断が逆だったことから始まりました。米国の控訴裁判所は地域ごとに分かれています。

テキサス州などを担当する第5巡回区は4月10日に、禁止は憲法に反すると判断しました。オハイオ州などを担当する第6巡回区は4月21日に、憲法に反しないと判断しました。

最高裁が審理するのは、第5巡回区の裁判です。自宅で蒸溜を楽しむ人たちの団体、ホビー・ディスティラーズ協会(会員約1,300人)と会員4人が起こし、政府(司法省)が最高裁に判断を求めました。

第6巡回区の裁判は、オハイオ州のブリューパブ経営者が「税は払うので、自宅でウイスキーを造りたい」と起こしたもので、最高裁は受理を決めていません。

争点は、税金を集めるための禁止と言えるか

憲法は、議会に税金を集める権限を認めています。そのために必要で適切な法律なら、議会は作れます。

自宅での蒸溜の禁止が、この「税金を集めるための法律」と言えるかどうかが、争点です。

政府は、言えると主張しています。家の中だと蒸溜器を隠しやすく、検査をすり抜けて税を払わずに済ませやすいので、禁止は税金を確実に集めるために必要だ、という理由です。トランプ政権が、この立場です。

原告は、言えないと主張しています。第5巡回区の判事は、この禁止は税収を増やすどころか、蒸溜酒が生まれること自体を止めていると指摘しました。酒が造られなければ、税も取れません。共和党が主導するフロリダ、オハイオ、アイダホなど15州の司法長官は、原告を支持しています。

判決が出ても、州ごとの規制は残る可能性があります。

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日本は免許なしで造ると最長10年の拘禁刑

日本でも、自宅での蒸溜は認められていません。酒税法は、アルコール分1%以上の酒を造るには、税務署長の免許が必要だと決めています。自分で飲む目的でも同じです。

ウイスキーの免許は、1年間に6キロリットル(6,000リットル)以上造る見込みがないと取れません。700mlのボトルなら、8,500本あまりです。個人が趣味で造る量では、免許は取れません。

免許なしで造ると、10年以下の拘禁刑か、100万円以下の罰金です。刑務所に入る期間の上限は、米国が5年、日本が10年です。

日本の最高裁も、1989年12月14日の判決で、自分で飲むために造った場合でも、免許なしの製造を罰してよいと判断しました。自家製造を放っておくと酒税の徴収に支障が出る、という理由です。この判決で問われたのは、個人の酒造りの自由を制限してよいかどうかです。米国の裁判は、議会の権限が争点なので、争う中身は別です。

オーツカ
日本で家蒸溜は無理ですが、梅酒なら造れます。米や麦を入れないなど、条件は守りましょう。



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