スコットランド、アウター・ヘブリディーズ諸島のハリス島にある「アイル・オブ・ハリス蒸溜所」が、新たな看板シングルモルト「アイル・オブ・ハリス ウイスキー」を発表しました。
既存の「ザ・ヒーラック」「ジ・オロロソ」と合わせてコアレンジを構成する、蒸溜所として初めての本格的なポートフォリオ再編です。
「ジンの蒸溜所」から抜け出す10年目
アイル・オブ・ハリス蒸溜所は2015年の開業以来、地元産の昆布をボタニカルに使った「アイル・オブ・ハリス・ジン」で世界的な知名度を築いてきました。
シングルモルトの第一弾「ザ・ヒーラック」は開発に約8年をかけてようやく世に出た一本で、軽やかなピートと野草、チェリーのような香りが特徴の、蒸溜所にとって“北極星”とも言える存在です。
今回発表された「アイル・オブ・ハリス ウイスキー」は、バーボン樽とオロロソシェリー樽で熟成したライトリーピーテッドの一本。

バタースコッチやフローラルな甘さ、穏やかなスパイスが特徴とされ、価格は50ポンド。ヒーラックよりも気軽に楽しめる立ち位置として設計されており、蒸溜所側はハイボールでの飲用も想定していると説明しています。
蒸溜所の会長ロン・マッケイクラン氏は、開業から10年を経て安定供給に足る原酒の蓄積ができたことが今回のポートフォリオ拡充を可能にしたと述べています。ヒーラック、オロロソ、そして新しいアイル・オブ・ハリス ウイスキーという3本立てにより、価格帯・味わい・楽しむシーンが異なる構成へと整理された形です。

発売は7月14日、まず蒸溜所のショップで先行販売され、同日夜には蒸溜所でケーリー(伝統的な集いのダンスパーティー)が開かれます。その後15日から18日まではストーノウェイで開催される音楽祭「ヘブセルト」でも販売・試飲が行われ、7月22日からは公式オンラインストアでも購入可能に。8月以降は英国内の専門小売店に加え、アメリカ・ドイツ・フランスなど海外市場へも展開が広がる予定です。
日本にはまだ来ないが
現時点で公表されている展開先リストに、日本の名前はありません。
ジンではすでに日本でもよく知られたブランドですが、今回のシングルモルトの新展開が国内にいつ届くかは未定です。

とはいえこの蒸溜所は、2022年に倉庫拡張のため1,000万ポンドの資金調達を発表するなど、ここ数年国際展開に積極的に投資を続けてきた経緯があります。今年5月には米国の対スコッチ関税撤廃の際にも自ら声明を出すなど、海外市場への意識の高さがうかがえる蒸溜所でもあり、今回の新展開も含めて、いずれ日本の店頭でも目にする機会が出てくる可能性はありそうです。









