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I.W.ハーパーの味やおすすめの種類/おいしい飲み方/ゴールドメダル/12年/15年/101/プレジデントリザーブ




I.W.ハーパーの概要

I.W.ハーパーはアメリカのケンタッキー州で造られるバーボン・ウイスキーです。

その昔、「バーボンは厚みのあるボディを持つ、力強い男性的な味わいのもの」…といったイメージで、その強烈さこそがバーボンの象徴とされ、また評価の対象となっていました。

しかしライトとミディアムの中間程度のボディと、スムーズな口当たりのI.W.ハーパーが登場すると、民衆に大きな衝撃を与えました。

その穏やかでコクのある風味は、当時のいわゆる”バーボン臭さ”を抑え込み、洗練された味わいと受け取られたのです。

またI.W.ハーパーは広告戦略にも長けていました。

それまでにない画期的なボトルデザインやラベルにある「シルクハットの紳士」というマスコットを作り出し、バーボンの田舎くさいイメージをスタイリッシュで都会的な姿に押し上げました。

これは創業者アイザック・ウォルフ・バーンハイムのアイディアと行動力によるものでした。

I.W.ハーパーの発祥と製造場所の紹介

アイザック・ウォルフ・バーンハイム

I.W.ハーパーはケンタッキー州ルイヴィルにあるヘブンヒル蒸溜所で造られています。

ヘブンヒルの前身となる蒸溜所がバーンハイム蒸溜所ですが、1996年の落雷を受け破損。

立て替えられてできたのがヘブンヒル蒸溜所です。

バーンハイム蒸溜所を造ったのがI.W.ハーパーの生みの親、アイザック・ウォルフ・バーンハイムでした。

I.W.ハーパーのI.W.は創業者アイザック・ウォルフ(I.W.)の名前の頭文字をとったもの。

そして「ハーパー」は親友でサラブレッドのブリーダーだったフラン・ハーパーの名前からとられたと言われています。
ちなみに彼の競走馬は第1回と第2回のケンタッキーダービーに出走しています。

ケンタッキーダービーのイメージ

アイザックが元々馬好きだったからこの名前をつけたということもあるのでしょうが、自分の名前が商品名に似合わないと思ったらしいのです。

それまでバーボンのブランド名には創業者の名前をつけるのが一般的でしたが、アイザックは自分の名前(バーンハイム)がバーボンのブランド名に合わないと思ったらしく、ハーパー氏から名前を拝借し出来上がったバーボンを彼に捧げたそうです。

「I.W.バーンハイム」ってかっこいいと思いますけどねぇ(笑)

酒場で「バーンハイムうまいよね」とか話してても違和感ありません。

I.W.ハーパーの歴史

I.W.ハーパーの創業者、アイザック・ウォルフ・バーンハイムは1848年、ドイツのシュミーハイム(キッペンハイム)に生まれました。

彼は13歳から商社で見習いとして働き始め、掃除や配送、商品販売の方法、簿記や通信、財務などを学びました。

アイザックはこの頃の経験が後の経営に大いに役立ったと語っています。

若干19歳で故郷ドイツからアメリカに渡ります。

最初はペンシルバニアで行商人として働きますが、後に叔父を頼りケンタッキーへ移り、そこでバーボンと出会い恋に落ちます。

アイザック19歳

アイザックはまず酒類卸売業を行っている会社に簿記係として雇用され、後にセールスも担当し、ノウハウをためます。

その経験を活かし、バーボンの卸売業者として独立。

弟のバーナードを呼び寄せ、ケンタッキー州パドゥーカで「バーンハイム商会」を創業しバーボン・ビジネスを営みます。

最初は蒸溜所もないため、バーボンはつくれません。
ウイスキーの熟成に使う樽を販売することから事業を始めました。

そしてついに1877年、I.W.ハーパーの原型となる商品を発表しました。

以降着実に業績を伸ばし、1888年にはケンタッキー州ルイヴィルに本社を移転。蒸溜から熟成、販売まで一貫して行うようになりました。

アイザックの好きなモノやコトへの執着心は相当なもので、やりたいことへの行動力が人並外れていたことが分かります。

その後もアイディアが浮かんだらすぐに行動に移し、成功を収めています。

また1885〜1915年の間、世界中で開催されていた博覧会にI.W.ハーパーを出品し5つのゴールドメダル(優秀賞)を受賞。

この受賞記録からボトルラベルにゴールドを使った現在のフラッグシップボトル、「ゴールドラベル」が誕生するのです。

当時ラベルカラーにゴールドが使われるのは大変珍しかったそうです。

1846年のルイヴィルの街

1846年のルイヴィルの街

1920〜1933年に施行された禁酒法によりアメリカでは多くの蒸溜所が閉鎖に追い込まれます。

しかしバーンハイム蒸溜所は国から特別に許可を得ており、I.W.ハーパーは医薬品として売られていました。

禁酒法が解かれると熟成年数の短いバーボンがこぞってリリースされましたが、I.W.ハーパーだけは頑なに5年熟成を守りました。
そのため禁酒法解禁後の約5年間はほとんど市場に出回らなかったということです。

こういった製法へのこだわりもバーボンファンに高く評価され、I.W.ハーパーの人気はますます高まりをみせます。

1949年にギフト用としてデキャンタボトルをリリースして以来、毎年新しい革新的なデザインのボトルをリリースし、コレクターが出るまでとなりました。

1950年代になるとついにマスコットとなるシルクハットの紳士が広告に登場します。

I.W.ハーパーの広告/シルクハットの紳士

この紳士の登場により民衆に都会的で洗練されたイメージを与えることに成功。

他のバーボンと一線を画す「粋なバーボン」となりました。

1961年にはバーボンとしては長熟のI.W.ハーパー12年をリリース。

それまでバーボンには長期熟成は不要だという考えが蔓延していましたがそれを一転させる深くリッチな味わいを見事に作り上げ、I.W.ハーパーの名声をさらに高めました。

現在日本で一番飲まれているバーボンはI.W.ハーパーなんだそうです。

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I.W.ハーパーの製法

I.W.ハーパーの貯蔵庫

I.W.ハーパーの原料は

  • コーン 86%
  • ライ麦が 6%
  • 大麦 8%

となります。

このコーン比率はバーボンでも最も高い部類に属します。

そのため滑らかな舌触りとコク、スムーズなのに強い甘みを持っています。

またI.W.ハーパーが造られているヘブンヒル蒸溜所ではステンレスと銅で造られたコラムスチルが使われています。

こちらは内部が36層に分かれており、コラムスチルで蒸溜した原酒はさらにサンパーという別のスチルに移され更に蒸溜されます。

コラムスチル、サンパーと2回の蒸溜を経ることによりI.W.ハーパー特有のスムーズでキレの良い味わい、そして心地よい余韻を生み出しているのです。

熟成に関しては、1881年以降レンガ造りの熟成庫で熟成を行います。

レンガ造りの建物は年間通して気温の変化が少なく一定した気温でじっくりと熟成を行うことができます。

I.W.ハーパーは12年という長い熟成期間を世界で初めて成し遂げたバーボンといわれています。
その理由はこの環境変化の少ないレンガ造りの熟成庫がカギになっているようです。

フラッグシップのゴールドメダルでも熟成期間は昔と変わらず5年以上の原酒が使われています。

こうしたこだわりの工程を経てI.W.ハーパーは造られているのです。

I.W.ハーパーのラインナップ

I.W.ハーパー ゴールドメダル

I.W.ハーパー ゴールドメダル

I.W.ハーパーのフラッグシップボトル。

スムーズでライトな口当たりですがしっかりした甘みとコクがあり、1500円程度で購入できる抜群のコストパフォーマンスを誇ります。

日本でも大人気でホテルやバーなどでは必ず置かれているスタンダード的ボトルと言えるでしょう。

香りはカルメ焼き、甘栗、メロン、瞬間接着剤。バニラ。

味わいはカラメルソースのようなスムーズな甘み、口当たりはライトですがメープルシロップの甘みと熟したマスクメロンの甘み、程よい長さの余韻も感じられます。

加水しても伸びるので、ロックやソーダ割りなど様々な飲み方が楽しめます。

I.W.ハーパー 12年

I.W.ハーパー 12年

バーボンとしては長熟の12年もののボトル。

熟成年数12年以上の原酒を掛け合わせて造られています。

香りはメープルシロップを染み込ませたオーク、いちごジャム、完熟バナナ、シナモン。

味わいはオークから流れ出るメープルシロップ、キャラメル、黒糖入りのバナナジュース、余韻は苺ジャムをかけたオーク。

12年という長い熟成期間を経て宿った複雑な風味を堪能できる素晴らしいボトル。

I.W.ハーパー 15年

I.W.ハーパー 15年

バーボンでは12年でも長熟なのに、更に3年寝かせて15年という長い月日をかけて熟成したオフィシャル最長熟のボトル。

12年と比較すると液体もやや濃く、香りはアルコールが更に抑えられ、苺ジャムの要素が強まります。

味わいもボディに厚みが加わりジューシーになった感覚です。

完熟バナナ、苺ジャム、ホットケーキ、アンズのドライフルーツ。

ジャムにつけたオークの余韻が長く続きます。

あまり見かけることはなくなりましたが、バーボンに強いBarには置いてあったりします。リッチで贅沢なボトルです。

I.W.ハーパー 101

I.W.ハーパー 101

日本市場向けに販売されたI.W.ハーパーのハイプルーフ版。

熟成年数はそれほど長くはなく8~10年程度の原酒がメインに使われています。

加水しているゴールドメダルに慣れている方はこの特徴が押し出された101を飲んだら少々面食らうかもしれません。

香りは苺のシロップ、ダークベリー、メロン様のエステリー、フルーティな木質感。

味わいは苺ジャム、バターをかけたホットケーキ、ライ麦パンの様な穀物感と若干の酸味も感じます。

とにかくリッチでパワフル。

とてもじゃありませんが、これを飲んで都会的で洗練されたバーボンとは言えません。

無骨で男らしい力強い味わい、ガツンとした風味のバーボンです。

しかし下垂するとともにゴールドメダルに通ずる滑らかさや優しい甘みが出てきます。

I.W.ハーパー プレジデントリザーブ

I.W.ハーパー プレジデントリザーブ

バーボンの誕生と米国の初代大統領就任が重なった1989年、200周年記念の折にリリースされたプレミアム品。

その意匠箱には米大統領の象徴である白頭鷲が描かれ、高品質をアピールしています。

香りはリッチで柔らかいバニラカスタード、ベイクドオレンジタルト、バナナ、メロン。

味わいもメロンやバナナの濃厚な果実感、エステリーで馥郁とした香り、バターをたっぷり注いだ焦がしたパンケーキ、メープルシロップ。

マイルドな印象ですが後半チェリーの酸としっかりとしたウッディさが感じられる、複雑な味わい。

I.W.ハーパーらしい滑らかさがありつつ、リッチでラグジュアリーな風味を醸し出しています。

I.W.ハーパーのおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

日本でも古くから親しまれているバーボンウイスキーで、酒場で「バーボン」と注文されればこのハーパーが出てきたものでした。

中でも「ハーパーソーダ」は今でも多くのBarや居酒屋で愛されています。

ハーパーとソーダの割合を1:3で作ると美味いとか、1:4がおいしいとか諸説ありますが、ボトルを一本買ってきて色々試してみるといいでしょう。

2010年秋頃にはハーパーを使った缶入りハイボールがコンビニで販売されてましたが、限定品だったんでしょうか。

なお甘みが強いのでロックで飲んでもおいしくいただけます。

最高級品と言われたプレジデントリザーブはまだ通販やオークション界隈では手に入ります(オークションでの状態は保証できませんが)。

発売当時は日本でも盛んにバーボンが飲まれていました。その際に流通していたものが残っているのかもしれません。

12年以上のしっかり濃いめの甘みと、樽材から溶けだしたビターな木香が楽しめます。

ちょっとデザイン的なお話をするとI.W.ハーパーの当時の広告物って今ではすごい価値がありまして、、それは値段というよりも商業美術品として素晴らしいのです。

シルクハットの紳士に代表される都会的で洗練されたイメージはもちろん、ポスターやジッポライター、さらには1949年から発売されているデキャンタコレクションは当時の広告美術の変遷をたどる上でも非常に貴重な資料だと思います。

「ザ・ベストバーボン」という古い書籍があるんですが、そこにはI.W.ハーパーの歴代デキャンタ写真がたくさん掲載されています。

中古で50円くらいで買えるので覗いてみてください。

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