長野県野沢温泉村の野沢温泉蒸留所が、初のシングルモルトウイスキー『Barrel Hall Series』を11月6日に発売します。
熟成3年、アルコール度数47%、700mlで価格は13,200円(税込)。販売は蒸溜所、公式オンラインストア、取扱店などです。
細かく挽いた麦芽と、濾さない仕込みのブレンド
原料はオーストラリア産の大麦麦芽です。ポイントは仕込みで、米国製のハンマーミルを使って一般的なシングルモルトよりも細かく粉砕した麦芽と、無濾過の仕込みである『ホールマッシュ』の2系統があり、それぞれから生まれた原酒をブレンドしています。

同じ麦芽でも仕込み方を変えれば別の個性の原酒になる。その違いをそのまま組み立てに使ったわけです。
この蔵は2022年の計画段階から、日本のウイスキー製造ではまだ使われていない機器として、マッシュフィルターやハンマーミルの導入を挙げていました。機材にこだわってきた蔵らしい一本です。
熟成に使った樽は、リリースでは明かされていません。開所時には、バーボン樽と長野のワイナリーのワイン樽を中心に使う計画が伝えられていました。
香りはハチミツやクレームブリュレを思わせる、甘く濃厚なタイプ。味わいはトフィーのような濃厚さに、フルーツケーキとチョコレートのニュアンスが重なり、余韻はふくよかで、モルト由来の甘みとスパイスが続きます。甘みを軸にした味の組み立てです。
ジンで先に評価を得た蔵のウイスキー参入

野沢温泉蒸留所は2022年12月に開業しました。建物はかつて村の食文化を支えた缶詰工場を改装したもので、村の大湯から徒歩数分の場所にあります。
オーストラリア出身の創業者がスキーで通ううちに村に惹かれ、水のおいしさに気づいて、ウイスキーとクラフトジンの蔵を作ったと伝えられています。
先に結果を出したのはジンです。2023年のサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティションでは、出品した4種のジンがすべて金賞に選ばれ、これまでに20以上の賞を受けています。
ウイスキーは熟成を待たなければならないので、ジンで蔵の名前を先に広め、仕込んだ原酒が育つのを待つ。新興蒸溜所の典型的な進め方で、その待ち時間が3年を超えて、いま形になったということです。
なお3年は、ジャパニーズウイスキーの表示基準が求める貯蔵期間の下限でもあります。この一本がその表示を使うかどうかは、リリースでは触れられていません。

道祖神祭りのブナと、翌日に重なる小諸の初リリース
コンセプトは『Whisky Connects Generations.』、世代をつなぐという意味です。着想源は野沢温泉の道祖神祭りで、国の重要無形民俗文化財であり、日本三大火祭りの一つとされる行事です。

ボトルには、祭りの御神木に使われるブナの木を3Dスキャンして、樹肌の質感と輪郭を表現しています。11月の一般発売に先立って、9月26日には村民向けのお披露目会を開き、ファーストボトルを贈ると案内されていました。
長野では、この翌日の11月7日に、小諸蒸留所も初のシングルモルト『KOMORO ORIGIN』を発売します。
2023年6月の初蒸留から3年。新世代の蔵の初ウイスキーが、長野で2日続けて登場するわけです。
購入は、まず販売方法の確認から。生産本数や抽選の有無は、リリースに書かれていません。ティーザーサイトでは、ウェイトリストへの登録と公式SNSでの案内が呼びかけられています。
製品概要
項目 | 内容 |
製品名 | Barrel Hall Series |
品目 | シングルモルトウイスキー |
容量 | 700mL |
アルコール度数 | 47% |
希望小売価格 | 13,200円(税込) |
発売日 | 2026年11月6日(金) |
販売場所 | 野沢温泉蒸留所/公式オンラインストア/取扱店等 |
異なる2つの仕込みが生み出す、野沢温泉蒸留所ならではの味わい
製品は、代表リチャーズ・フィリップの故郷であるオーストラリア産の大麦麦芽を原料に、2種類の異なる仕込みから生まれた原酒をブレンドしています。
一つは米国製のハンマーミルを使用し、麦芽を一般的なシングルモルトよりも細かく粉砕。もう一方は、「ホールマッシュ」と呼ばれる無濾過仕込みを採用しました。異なる製法から生まれるそれぞれの原酒の個性を重ね合わせることで、野沢温泉蒸留所らしい奥行きのある味が生まれました。
テイスティングノート
香り:ハチミツやクレームブリュレを思わせる甘く濃厚な香り
味わい:トフィーを思わせる濃厚な味わいに、フルーツケーキやチョコレートのようなニュアンスが重なる
余韻:ふくよかで、モルト由来の甘みとスパイスが続く
野沢温泉蒸留所について

野沢温泉蒸留所は、2022年12月15日に野沢温泉村の中心部に誕生しました。
私たちの拠点は、かつて村の食文化を支えた歴史的な缶詰工場をリノベーションした建物です。食材を保存し、冬の暮らしを支えた場所が、現在は村の清らかな水と豊かなボタニカルを「香り」として封じ込め、世界へ届ける蒸留所へと生まれ変わりました。
村のアイコンである「大湯」から徒歩数分という立地を活かし、蒸留設備を間近に感じるテイスティングバーやギフトショップを併設。
野沢温泉の大自然が育む水の循環の恩恵を、一杯のグラスを通じて体験できる総合施設として、国内外のゲストを魅了しています。










