スコッチウイスキー協会と、インド・モルト・ウイスキー協会が、協力協定を結びました。
ニューデリーで署名し、インドを訪問中のスコットランド自治政府のジョン・スウィニー首相が立ち会っています。
協力する分野は4つ。業界の知識や慣行を共有し、規制の情報も共有し、法的保護では真贋や知的財産の侵害に対応し、責任ある飲酒を広めます。
関税は150%から75%に減税。ただしバルクスコッチをめぐる摩擦が出ている
インドは世界最大のウイスキー市場で、スコッチのシェアは約3%とされています。
英国とインドの貿易協定は2026年7月15日に発効し、スコッチへの関税は150%から75%に下がり、10年後には40%になる予定。
インドの大手ブランドは、バルクと呼ばれる大容量のスコッチを輸入し、国産のスピリッツとブレンドして造っています。10月には、インドの税務当局が、ディアジオとペルノ・リカールが輸入したバルクのスコッチを調べていると報じられました。
引き下げ後の関税がバルクに及ぶかが争点となります。スコットランド自治政府は、スウィニー首相が訪印中にバルクの扱いをインド政府に提起したと、10月30日に明らかにしました。

協定の相手は、インド産モルトの生産額の75%超を占める団体
インド・モルト・ウイスキー協会は、2024年7月に発足、2025年3月に始動。
会員には、アムルットとインドリの蒸溜所、ディアジオのインド法人などが入っています。会員を合わせると、インド産モルトの生産額の75%超。
2026年には、基準を満たしたインド産シングルモルトに貼るホログラム認証を始めました。
このホログラム認証は、BARRELでも取り上げました。
基準は、大麦麦芽100%で、単一の蒸溜所の銅製の単式蒸溜器で蒸溜すること。700リットル以下のオーク樽で3年以上熟成し、瓶詰めまでインド国内で行うことも求めています。
スコッチの法的な定義に近い設計です。日本洋酒酒造組合も2025年3月に、自主基準を満たす製品に付けるロゴマークを定めています。
インドの蒸発は年10〜12%。熟成の速さが違う国のシングルモルト
インドは暑く、樽の中身は年に10〜12%蒸発するとされています。スコットランドは年に1〜2%前後。
この差は、2023年の英国とインドの貿易交渉でも、熟成年数をめぐる論点になりました。
スコッチウイスキー協会の国際担当ディレクターは、インドでシングルモルトの定義を明確にする助けになる協定だと話しています。











