日本酒「八海山」で知られる新潟の蔵元、八海醸造が、自社製ライスグレーンウイスキーの第2弾「Hakkaisan シングルグレーン 魚沼8年 ライスウイスキー 2026LIMITED」を発表しました。7月1日から21日まで、Hakkaisanオンラインストアで抽選受付が行われます。
米を主原料に、少量の麦芽も加えた自社原酒だけを8年以上熟成させるというコンセプトは、2025年発売の前作から変わりません。

仕込み水には八海山の伏流水「雷電様の清水」を、発酵には清酒酵母を使用し、原料の風味を活かすため蒸溜は2回にとどめています。

価格も13,200円(税込)、52%、700mlと据え置きです。
前作は”当たればラッキー”の争奪戦に

2025年発売の初代「2025LIMITED」は、発売直後から二次流通市場で定価を大きく上回る値がつくほどの人気となりました。抽選販売もその後1回では収まらず、年をまたいで複数回にわたり実施されていたことが確認できます。
もともと日本の酒税法上「ウイスキー」を名乗ること自体への賛否があったジャンルですが、これだけの需要が続いているという事実そのものが、味わいへの評価として一定の説得力を持ち始めているようです。
焼酎樽が語る、酒蔵ならではの一手

熟成に使う樽の構成が、今回の見どころです。アメリカンホワイトオーク樽とフレンチオーク樽に加え、自社の本格米焼酎「風媒花」のオーク樽貯蔵酒で使用した樽も一部に採用しているとのこと。日本酒蔵として焼酎、そしてウイスキーへと蒸溜酒づくりを広げてきた八海醸造ならではの、他では真似のしにくい樽使いと言えます。

テイスティングノートも前作から表情を変えています。前作が「柑橘に続くチョコレートやバニラ」だったのに対し、今回は「はちみつや黒糖」「マーマレード」といった要素が加わり、より温かみのある甘さの方向へシフトしているようです。ラベルには地元・南魚沼出身の故・山本安雄氏による絵画「田園奏」が採用されており、こちらも前作から一新されています。
次はニセコとの”合流”へ
八海醸造は新潟の深沢原蒸溜所に加え、北海道ニセコ町でも「ニセコ蒸溜所」を運営しており、2021年からモルトウイスキーの製造を続けています。今回のリリースでも、将来的に魚沼のライスグレーンとニセコのモルトを掛け合わせたブレンデッドジャパニーズウイスキーの展開が改めて示唆されました。
単発の限定品を毎年出すだけでなく、その先に「ブレンデッド」という着地点が見えているのは、単なる話題づくりではなく、長期的な酒質設計として臨んでいる証でもあります。魚沼とニセコ、遠く離れた2つの原酒がどう交わるのか、気の長い話ですが楽しみにしておきたいところです。










