国際的オークションサザビーズの「ハリウッド・コレクション」の販売で、約200万ドルの売上を記録

写真出典©：Sotheby’s

5月10日、国際的な競売会社であるサザビーズが過去最大のスコッチ・ウィスキー・オークションを開催しました。

なんかサザビーズはいつも過去最大してるなぁ。

オークションには、ハリウッドの大物セレブのために作られたスコッチウイスキーコレクションが登場しました。

このコレクションは2008年の金融危機の際、南カリフォルニアのある企業家が、経営難に陥っていた米国のウイスキーブローカーから買い取ったもので、元は映画関係者に売却する予定でした。

しかし、実際には売却されないまま14年経ち、今回のオークションにて、「ハリウッド・コレクション」と「三大陸コレクション・パート4」として出品され、合計価格なんと$2,034,100（サザビーズの事前予想価格は$1,481,750～$2,063,050）で落札されたのです！

日本円で、259,392,500円！

写真出典©：Sotheby’s

オークションには、スコットランドの全地域を代表する、91のシングルモルトやグレーンウイスキーの蒸溜所から1,100以上のロットが出品され、まさにスコッチの祭典となりました。

インバネスのミルバーン、グレン・アルビン、グレン・モール、アイラのポートエレン、スペイサイドのコンバルモア、ダラスデュー、インペリアル、キャパドニック、ハイランド東部のグレンユーリー・ロイヤル、ヒルサイド、ローランドのリトルミル、セント・マグダレンなど、閉鎖蒸溜所のスコッチを長年にわたり米国で販売してきた中でも最も充実した内容でした。
（ローズバンクだけがラインナップになく目立っていました。）

「アメリカン・マッスルコレクション」が主に米国のバイヤーに販売されたのとは異なり、今回のコレクションは北米、アジア、ヨーロッパに分散するオーディエンスを魅了し、結果として入札者の42％がサザビーズに初めて参加した人たちとなりました。

なお、入札者の約40％は40歳未満でした。

ここ10年、オークションでますます珍しくなっている「マッカラン・ミレニアム 50年 1949年 デカンタ」は、$32,000と今回のオークションにおける最高値で落札されましたが、2021年1月から国際的にオークションにかけられたこのボトル7本の中でいうと、5番目だったとのこと。

なお、ウイスキー・オークショナー（競売会社の一つ）は1月に、サザビーズより46％高い、落札価格$46,811を達成しています。

「マッカランファイン＆レア 50年 1952年 カスクNo.627」は$26,000ドルの落札価格となり、近年のサザビーズの実績である$24,000前後の価格帯より若干上昇しました。
しかしこの記録もさらに上がいて、8日前にとあるオンラインオークション会場にて、サザビーズより25％高い$32,552ドルで落札されています。

写真出典©：Sotheby’s

一方、バーゲンプライスで販売された素晴らしいヴィンテージボトリングもあり、こちらはとても興味深いものでした。

例えば、今回は$150の入札で「シングルトン・オブ・ダフタウン28年」や「キャンベルタウン ・ロッホ25年」のブレンデッドスコッチが入手できました。

さらに$200の入札で「グレンロセス1984」や「ゴードン＆マクファイル・スペイバーン18年 1971」、シングルグレーンウイスキーファンであれば、「ケイデンヘッズ・ダンバートン32年　1962」が落札できたのです。

円安ですけど、これはお買い得かもしれません。

20世紀のスコッチ愛好家にとって、サザビーズはまさに最高のオークション会場だったと言えますね。

トップ10ディスティラリー（ボトル単品の落札価格別）