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ウイスキー「グランツ」の味やおすすめの種類や銘柄、おいしい飲み方をご紹介




グランツの概要

グランツはスコットランド、ハイランド地方(主にスペイサイド)にて作られるブレンデッドウイスキーです。

このブレンドを手がけるのがグレンフィディックを経営するウィリアム・グラント&サンズ社です。

スコッチ売上ではトップ10入りの常連で、2016年には上位3位にランクインしています。

それまで10年近くジョニーウォーカー、バランタイン、シーバスリーガルがトップ3の座を占領していましたが、そこへ割って出たのがグランツでした。

シーバスリーガルが430万ケース、グランツが450万ケースと僅差ではありますがグランツがシーバスリーガルを上回った結果となりました。

グランツは個体差のない一定品質を保ちつつ、大量生産を可能にしたウィリアム・グラント&サンズ社のノウハウの結晶。上質な味わいにもかかわらず低価格で購入できます。

晩酌用として気軽に購入できる大衆向けブランドの代表といえます。

製造はウィリアム・グラント&サンズ社ですが、日本での販売はビームサントリー社が行なっています。

グランツの発祥と歴史

ウィリアムグラント&サンズ社のロゴ

ウィリアム・グラント&サンズ社の創立は1887年。

ダフタウンの街に創業からしばらくは、当時主流だったブレンデッドウイスキー用の原酒を提供していました。

グレンフィディック蒸溜所を創業して5年目。
事業は軌道に乗り、隣接するバルヴェニー場を買い取り、第二蒸溜所であるバルヴェニー蒸溜所を誕生させるまでに至りました。

しかしここで転機が訪れます。

1898年、リースに本拠地を置くパティソンズ社が倒産してしまうのです。

パティソンズ社はウィリアム・グラント&サンズ社の一番のお得意先。

最も原酒を提供している当時最大のブレンド会社だったため、倒産による被害額は相当なものでした。

この影響で当時パティソンズ社に原酒を提供していたハイランドの小規模蒸溜所は次々と倒産していきました。

 

そんな中、ウィリアム・グラント&サンズ社はこの不況をなんとか乗り切るアイデアを思いつきます。

それは創始者であるウィリアム・グラント自らがブレンダーとなり、オリジナルのブレンデッドウイスキーを作ることでした。

当時の売れ筋だったブレンデッドヒットさせれば、会社を立て直すことができる、そう考えたのです。

こうして生まれたのがグランツの原型となる「グランツ・スタンド・ファスト」

グランツ誕生の時です。

グランツスタンドファスト

1930年もの。現存のものではかなり古い。(出典:whiskyauctioneer.com)

グランツ・スタンド・ファストは現在リリースされているグランツ・ファミリーリザーブへと受け継がれる記念すべきボトルでした。

順調に売り上げを伸ばし、ウィリアム・グラント&サンズ社は見事倒産から免れます。

ブレンディングはもちろん創始者であるウィリアム・グラント。
そのネーミングのとおり、グラント家の「頑なに伝統を守る」という信念のもとにブレンディングが行われました。

自社ブランドの「スタンド・ファスト」を開発し、販売活動にも力を入れます。

最初のセールスマンとなったのはグランツの長女イザベラの夫、チャールズ・ゴードン氏でした。

1964年のチャールズ・ゴードン

Charles Grant Gordon at Girvan_1964

彼はもともと教師でしたが、義父のグラントに誘われセールスを担当することとなりロンドンやグラスゴー、エディンバラなどを中心とした各都市へセールスに赴きます。

最初のセールスマンとして抜擢された彼はセールスに関しては全くの素人で、最初の業績は全く奮いませんでした。

503軒のホテルやバー、レンストランを廻り、注文を取れたのがたったの1件(しかも1ケースだけ)だった…という記録が残っています。

しかしそこから彼の粘り強い性格と行動力で、見事セールスは軌道に乗り1904年には英国に進出します。

さらに1909年にはセールスのため世界一周行脚にも出かけています。

自社のブランドを持って、世界を巡る、、、とても気高い生き様ですね。仕事愛を感じます。

1919年までに世界30カ国に60軒の代理店と契約したのは彼の功績といえるでしょう。

この世界一周行脚は1年にも及び、その際には日本にも立ち寄っているそうです。

 

その後アメリカの禁酒法、2度による世界大戦を乗り切ったウィリアム・グラント&サンズ社が続いて行ったのは同業者との差別化。つまりブランドイメージの確立を目指します。

1957年、三角柱にデザインされた例のボトルが誕生しました。

グランツの三角形のボトル

スーパーマーケットでもよく見かける三角形のウイスキーボトル。

三角はそれぞれ「火」「水」「土」を表しており、これには

ウイスキーは

  • 「火」石炭による直火炊き
  • 「水」良質な軟水
  • 「土」大麦とピート

からできている。

というメッセ―ジが込められています。

このボトルデザインが人気となりグラント社はさらに事業を拡大、グレーン用の蒸溜所をローランド地方のエアシャーに設立します。

この蒸溜所は当時ヨーロッパ最大かつ最新鋭のものでした。

これにブレンデッド用として安定したグレーン原酒の確保ができるようになりました。

そして1963年、世界初となるシングルモルト「グレンフィディック」をリリースし更に世界から注目を集め、発展の一途をたどります。

またウィリアム・グラント&サンズ社は年代ごとに新たな蒸溜所を建設し、それぞれに個性の異なるタイプのウイスキーを作っており、それらがグランツの風味を支える柱として現在も活躍しています。

グランツの製法(製造場所の紹介)

グレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィ

ウィリアム・グラント&サンズ社はグレンフィディック蒸溜所のほか、1892年にバルヴェニー蒸溜所を設立。

1990年にはキンヴィ蒸溜所を設立。

そして2007年にはアイルサベイ蒸溜所も設立し、一大企業へと発展しました。

グランツはこの4つの蒸溜所の原酒をキーモルトとして、そのほかに25種類に及ぶハイランドモルト、そしてエアシャー蒸溜所でつくられるグレーン原酒をブレンドして造られています。

熟成にはバーボン樽、シェリー樽のほかラム樽やエール(ビール)樽など様々な樽を使用することでラインナップごとに個性際立つ様々な味わいを表現しています。

この3つを基調としているウイスキー、もうひとつありましたね。

そう、ウィリアム・グラント&サンズ社のモンキーショルダーです。

モンキーショルダーはモルト原酒のみをブレンドしているという違いがあります。

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ウイスキー「グランツ」のラインナップ

グランツ トリプルウッド

グランツ トリプルウッド

現在オフィシャルで販売されているグランツのスタンダードとなるボトル。

グランツってスタンダードラインの名称もコロコロ足されたり、変わったりしている印象です。

こちらはその名の通り

  • ファーストフィルのバーボンバレル
  • リフィルのアメリカンオーク樽
  • バージンアメリカンオーク樽

3種類の樽で熟成された原酒が使われています。

香りは甘みたっぷりの熟した梨、コーヒービーンズ、麦チョコ。

味わいはバニラの甘みと洋梨、みかん水、フローラルキャンディ。

余韻はやや長めでうっすらスモーキーさを感じますがピート由来ではなく樽由来かと。わずかにフローラル。

ソーダ割、ロックなどでもおいしい、コストパフォーマンスに優れた一本。晩酌用としても「アリ」です!

グランツ ファミリーリザーブ

グランツ ファミリーリザーブ

こちらはトリプルウッドが発売される前のスタンダードボトル。

グラント社で初めて作られたブレンデッドウイスキー「グランツ・スタンド・ファスト」の後継となる由緒正しきボトルです。

トリプルウッドが発売された後もオフィシャルのラインナップに組み込まれている歴史の長いボトルです。

アルコールの刺激は強く、よく言えばドライでキレがある。

その奥から青リンゴやナシのようなさわやかなフルーティ感のある香りがやってきます。

香りは熟した洋ナシとシトラス、優しいバニラ。

味わいは、麦芽クッキー、バニラクリームの甘さ、フローラルなキャンディ、青リンゴもほのかに感じます。

ハイボールにすると爽快でグイグイいけてしまいます。

グランツ 8年

グランツ 8年

酒齢8年以上のモルト・グレーン原酒をブレンドして作られたボトル。

以前のスタンダード「ファミリーリザーブ」の上位ボトルという位置付けです。

現在は終売しているので見ることはありません。

香りはバニラやオーク材の奥に花の香り、少し石鹸っぽさ、うっすら青リンゴも感じられます。

味わいはバニラの甘みが広がったあと、リンゴや梨のフルーツ、後半はビターも追いかけます。まろやかな味わいは現行品にない良さでしょうか。

既存のものより少しメローで余韻が長い印象。スモーク、ピート感は皆無といった風味です。

グランツ 18年

グランツ 18年

オーク樽で18年以上熟成したモルト原酒とグレーンウイスキーをブレンドし、ポートカスクで追熟したボトル。

数年前まではもっと、思いっきり三角形のボトルをしていました。

オーク樽からくるバニラとポート樽のフルーティさを堪能できるボトルです。

香りはプラム、レーズンなどのドライフルーツ、ベリー、蜂蜜。そしてバニラビーンズと若干のスパイス。

味わいはブランデーをたっぷり使ったフルーツケーキ、ブラックベリー、のエレガントな甘みとフルーツ感。

複雑かつ多層。

長熟ゆえの長い余韻もじっくり楽しめるバランスの取れたボトルです。

グランツ 25年

グランツ 25年

こちらは酒齢25年以上のモルト・グレーン原酒をブレンドしたもの。

樽に関しては不明ですがおそらくレーズンやブラックベリーの風味、針葉樹、甘草などが感じられるため、バーボン樽の他に複数のシェリー樽が使われていることが予想できます。

香りはやや青いマンゴー、レーズン、プラムなどのドライフルーツ、バターシュガーのような甘煙いオイリーさ、深くスパイシーなオークの木質感。

味わいも濃厚でペースト化したプラムジャム、ベリーのタルト、フルーツケーキ。甘酸っぱさがあります。

後半はバニラキャラメル、ハチミツ、ほんの少しユーカリの清涼感とミネラル感。フィニッシュはダークチョコのビターが訪れ、余韻は深い深い木質感。

粘性のあるフルボティ、上質な甘みを堪能できる素晴らしいボトルで、シガーにも合わせられそうです。

グランツ トリプルウッド スモーキー

グランツ トリプルウッド スモーキー

「トリプルウッド」と同じ樽構成ですが、ピーテッド原酒の使用比率を高めスモーキーフレーバーを前に出したボトル。

香りはバニラ、麦芽オート麦、焼いたトースト、燻製ナッツやアーモンドのスモーキーなフレーバー。

味わいは最初はスモーク香が鼻腔を抜けますが、後からオレンジなどの柑橘系のフルーティさが訪れ、複雑な味わいを楽しめます。

トリプルウッドよりも「通向け」に作られているボトル。

グランツ エールカスク リザーブ

グランツ エールカスク リザーブ

こちらはオーク樽にて熟成させた原酒をエールカスク(ビールの樽)でフィニッシュしたボトルです。

麦芽のモルティな香りの後にバニラ系のしっかりとした甘い香り、後からクリーミーなラムレーズンも訪れます。

口に含むとまずモルティ&バニラの甘みが来た後、エール樽特有の苦味が走ります。

とはいってもエグい苦味ではなく、甘みの裏を支えるかのような繊細でナチュラルな苦味です。

メープルシロップやハチミツ、オーク材の香りもしっかりと感じられ、これまた複雑な味わいに仕上がっています。

現在は「グランツ カスクエディション エールカスクフィニッシュ」と名前を変えています。

グランツのおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

グランツは日本未発売のものも多く「ラムカスク」とか「シェリーカスク8年」とか色々作っています。

北欧限定やポーランド限定のものなどが発売されていて、樽や熟成年数でパターンをつくり、ラインナップの横幅があります。

同社のモンキーショルダーと比べると手数の多いブランドですね。

晩酌用でおなじみのファミリーリザーブはハイボールで飲むのがおすすめ。トリプルウッドはロックでもいけるかなと。

グラスをよく冷やすとクリーンな風味の中に、バニラの甘さ、花の香り、あとに残るビターさを感じ取ることができます

ややアルコールのピリつきはあれど、値段を考えればこのクオリティは流石の一言。大量生産されているノウハウと技術力に敬意を表します。

長熟18年は他社製品と比べてもコスパが高く、りんごのアロマに強いバニラと麦の甘さ、後半のビターなコクと表情を変える素晴らしいブレンドです。

ジョニーウォーカーをはじめシーバスリーガル、デュワーズやカティサークなど、多くのブランドが鎬を削る18年熟成ラインですがクセのない甘さを重視するならグランツでしょう。

個人的に一番のおすすめは特級表記のオールドボトルです。

グランツ特級ボトル

グランツの特級表記ボトルはファミリリザーブをはじめ、デラックス、12年、キャッスルグラントなどなどたくさん出回っています。

まだまだバーや通販サイト、オークションでもリーズナブルに飲むことができ、現行品とはまるで違う「枯れた味わい」を堪能できます。

顕著なのはべっこう飴やザラメを思わせるほろ苦い甘味。

ピート感とはまた違うしっとりとビターなスモーキーさは、雨の日の夜を明かすのにちょうどいい味わいです。

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