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ローズバンク復活の代償か? イアン・マクロードが生産量を3割削減

ローズバンク復活の代償か? イアン・マクロードが生産量を3割削減

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グレンゴイン、タムデュー、ローズバンクなどを所有する独立系ボトラー、イアン・マクロード・ディスティラーズが、2025年9月期の年次決算とあわせて、グレンゴインとローズバンクの生産量を約3割削減したことを明らかにしました。

同社は「今後の需要見通しの低下」を理由として挙げています。

グレンゴインとローズバンク、生産量を約3割カット

グレンゴインとローズバンクでの生産量削減に対し、タムデューは既存の生産水準を維持するとしています。

ただしタムデューはここ数年進めてきた大規模な設備工事の影響で、もともと生産量が抑えられていた状態でした。

一方、同社がインド・ヒマーチャル・プラデーシュ州ウナに保有するシングルモルト蒸溜所は、通年での蒸留を継続する方針です。

こちらはインドのウイスキーブランド向けにバルクのブレンデッドモルトを供給しており、堅調な業績を上げているといいます。世界的な需要縮小の影響を受けているのは、あくまでスコットランド国内の蒸溜所という構図です。

積み重なる逆風。財務と新拠点の苦戦

2025年9月期の年次決算では、売上高が前期比9%減の1億1,800万ポンド(約255億円)、税引後利益は53%減の546万ポンド(約11.8億円)となりました。同社は「瓶詰め製品の需要は、北米市場の伸びがアジア・欧州市場の継続的な落ち込みを上回るには至らなかった」とし、「バルク販売は、英国内での長期熟成モルトやシングルカスクに対する需要減少の影響を受け続けている」とコメントしています。

新しいビジターセンターの不振も響いています。2024年6月に一般公開を再開したローズバンク、同年12月にオープンしたエディンバラ・ジンの旗艦施設は、いずれも来場者数が想定を下回り、人員体制とのミスマッチから損失を計上。

同社は営業時間とスタッフ配置を絞り込みながら状況を注視するとしています。ボトリング部門の合弁会社ブロックスバーン・ボトルズも需要の落ち込みの影響を受け、持分損失は137万ポンド(約3億円)に達しました。スターリングシャーのバンドデスに計画していた新規熟成庫の建設も、あらためて凍結されています。

同社は、2026年4月にアイラ島で稼働を始めたラガンベイ蒸溜所と、復活したローズバンクについて、それぞれのブランドが独自の収益を生み出すまでには「今後数年を要する」との見通しを示しました。当面はグレンゴインとタムデューという既存の蒸溜所が、事業を下支えする収益源になるとの認識です。

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これは一社だけの問題ではない

イアン・マクロードを巡っては、2025年6月に大幅な減益を発表し、同年9月にはローズバンクで人員削減を行うと明らかにしたばかりでした。今回の生産量削減は、その延長線上にある動きと見てよさそうです。

需要縮小はイアン・マクロード一社に限った話ではありません。

同時期には、親会社エドリントンも高価格帯スコッチの不振を理由に通期売上高の減少を発表しており、オーストリア最古のウイスキー蒸溜所ハイダーも生産そのものを終了し、既存在庫の販売に軸足を移すと表明しています。同社自身、2022年から2023年にかけてが瓶詰め・バルク双方の需要のピークだったと振り返っており、これは業界全体で語られてきた「積み上がった在庫」の反動という文脈とも重なります。

オーツカ
復活の高揚感の裏で、静かに数字が締め付けられていく。ウイスキー業界の今の空気の重さ、停滞感を感じます。



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