ヘヴン・ヒル蒸溜所が、ケンタッキー州のディーツビル・キャンパスで熟成したバーボン『ヘヴン・ヒル ディーツビル 13年』を発売しました。わずか17樽のみをボトリングした限定リリースです。
T.W.サミュエルズの遺産を継いだ熟成庫
ディーツビル・キャンパスは、かつてT.W.サミュエルズ蒸溜所が稼働していた場所で、1980年代初頭にヘヴン・ヒルの管理下に入りました。現在は9棟のリックハウスを擁し、約16万7,000樽を収容できる規模を誇ります。
このキャンパスが他の熟成庫と異なるのは、階層型の屋根構造にあります。暖かい空気が上昇・排出される一方で冷涼な外気が流入するという自然な換気の仕組みが、熟成にごく独特な影響をもたらしてきました。ヘヴン・ヒルの全拠点でこの建築様式を持つのはディーツビルだけです。
「リゲージ専用化」という静かな転換
今回の13年は、リックハウスAAの3階で熟成した原酒を使用。マッシュビルはコーン78%、ライ麦10%、モルト大麦12%です。
注目すべきは、今後12〜24か月以内にディーツビルの全9棟が『リゲージ専用』へと移行する予定だという点です。新たな熟成は行わず、既存の樽の管理のみを継続する体制に切り替わります。現在ここで眠っている大半のバレルは、ケンタッキー州内の他のヘヴン・ヒル拠点へ移送される見込みです。
静かな撤退、というより「役割の終わり」といった表現が近いかもしれません。
2027年まで続く、連続リリースの幕開け
ヘヴン・ヒルはこの13年を、2027年まで続くディーツビル・シリーズの第一弾と位置付けています。残された在庫を段階的に世に出しながら、キャンパスの記録を酒として残していく試みです。
あわせて、ディーツビル・ツアー&テイスティング体験も開始。2か所のリックハウスを訪問するツアーで、参加者はこの13年をいち早く試飲できます。チケットの販売は3月15日より開始予定です。希望小売価格は199.99ドル(約3万円)。日本での発売は現時点では未定です。










