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ラガヴーリンの新たな挑戦。「スイートピート」が拓く新境地

ラガヴーリンの新たな挑戦。「スイートピート」が拓く新境地

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「アイラの巨人」「アイラモルトの王」と称され、その力強くスモーキーな個性で世界中のファンを魅了するラガヴーリン。

薬品や潮風、そして圧倒的なピートの香りが代表的ですが、その“常識”を心地よく裏切る、非常に興味深い限定ボトルが登場しました。その名は「ラガヴーリン 11年 スイートピート」。

「スイートピート」の正体:バーボンカスク100%の魔法

この新しい11年熟成のウイスキーが「スイート(甘い)」と表現される秘密は、その熟成樽にあります。

今回は、ラガヴーリンの熟成ではアクセントとして使われることの多いシェリー樽を一切使用せず、ファーストフィル・アメリカンオーク・バーボンカスクのみで熟成。

この選択が、バニラやキャラメルのような甘く優しい風味を引き出し、ラガヴーリンの持つスモーキーさと絶妙なハーモニーを奏でます。

なお、この「スイートピート」という名称は愛称であり、公式のラベルに記載されているわけではないようです。しかし、そのキャラクターを的確に表現する言葉として、既にファンの間で広まりつつあります。

アルコール度数については、43%と48%という情報が混在しており、最終的な仕様の確定が待たれますが、いずれにしてもラガヴーリンの力強さを感じさせるには十分な度数と言えるでしょう。

テイスティングレビュー:優しく、バランスの取れた横顔

伝えられるテイスティングノートからは、従来のラガヴーリンとは一味違う、穏やかな表情がうかがえます。

  • 香り: ピートスモークは存在しつつも、より柔らかく「トーストした」ような印象。その奥から、温かい大麦、バニラ、そして軽く焦がしたハチミCの巣のような甘い香りが立ち上る。

  • 味わい: 口に含むと、スモーキーさは背景へと移り、ビスケットのようなモルトの芯のある味わいや、キャラメルのような甘みが前面に現れる。シナモンのような穏やかなスパイス感も感じられる。

  • フィニッシュ: ピートスモークの余韻はありつつも、驚くほどクリーンで、キレが良い。ドライな麦芽の風味が心地よく続く。

全体として、ラガヴーリンのDNAはしっかりと保ちながらも、より「控えめ」で「バランスが取れた」味わいに仕上げられているようです。

このボトルが意味するもの

「ラガヴーリン 11年 スイートピート」は、これまで「ラガヴーリンは少し個性が強すぎる」と感じていた方々にとって、アイラモルトの素晴らしい世界への最高の入り口となるかもしれません。ピートの存在感はありながらも、決して支配的ではなく、他の要素との調和が重視されています。

ラフロイグやアードベッグといった他のアイラモルトと比較しても、より穏やかで落ち着いたキャラクターを持つこのボトルは、静かな夜にゆっくりとその繊細な変化を愉しむのに最適な一本と言えそうです。




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