玄人も唸る~3000円台新作ウイスキー
3000円程度でおすすめとなれば、まず間違いなくピックアップされる納得の商品です。
グレングラント アルボラリス
去年180年を迎えたグレングラント蒸溜所がリリースした「アルボラリス(木漏れ日の意)」。
夏向きで柑橘系の香りが特に印象的。ストレートでも悪くないですが、夏にはロック、ハイボールが特におすすめ。
ライトでフルーティな安ウマボトルを探している方は是非一本買っておいて損はないでしょう。
デュワーズ カリビアンスムース 8年
こちらも毎日の夕飯時には最適な一品。
カリビアンラム樽で熟成したデュワーズの8年物で、通常のデュワーズホワイトラベルよりも南国感やブラウンシュガーのような甘みが強いです。
こちらもコスパはめちゃめちゃ高いと思います。普段ホワイトラベル飲んでいる人は、そのやさしい口当たりに驚くことでしょう。
バスカー アイリッシュウイスキー
最近スーパーマーケットでもよく見ます。株式会社ウィスク・イーが輸入した噂の安ウマアイリッシュ、「バスカー」。
作ってるのはアイルランド・カロウで2016年に操業を開始したロイヤルオーク蒸溜所。
構成原酒には3種のウイスキー(シングルモルト、シングルポットスチル、シングルグレーン)が使われており、味わい豊かなシングルモルトとシングルポットスチルの構成比率が高くなってます。熟成に使用している樽はバーボン樽、シェリー樽、マルサラワイン樽の3種の樽。マルサラワイン樽は老舗トップブランドの「フローリオ」の樽のみを使用しており、独特のとろみを持っています。
各国でも評価が高く、国内の多くのリカーショップに展開されています。
価格もお手頃で、アイリッシュウイスキー特有のトロピカルフルーツ風味をリーズナブルに体験できます。パッケージも印象的ですし、多くのファンを獲得しそうですね。
バスカー シングルモルト
安くておいしいブレンデッドアイリッシュウイスキーを体現している「バスカー」のシングルモルトバージョン
構成原酒の1つであるシングルモルトにスポットを当てた製品で、ポットスチルで3回蒸溜したバーボン樽原酒とシェリー樽原酒をバランス良くブレンド。44.3%でボトリングされています。
バスカーよりもクリーミーでリッチ。モルティでナッツ感が強いです。
香りはアイリッシュらしいハーバルさ、バナナとパイナップル。松ぼっくりのようなイメージも。そして瑞々しい洋ナシ。
味わいはジューシーな核果。バニラアーモンドケーキ。オリーブオイル。モルトビスケット。ボディは軽く、明らかに若いのですが、心地よくクリーミーな伸びがあります。
ブレンデッドのバスカーが気に入ったら、比べるのが面白いです。
華やかでトラディショナルな味わい。
ぜひここからレッドブレストとかにハマってほしい!
バスカー シングルポットスチル
ハイハイ。またバスカーですよ。
アイルランド特有のポットスチルウイスキー。
モルト(大麦麦芽)と未発芽の大麦を原料に使用し、ポットスチルで3回蒸溜したバーボン樽原酒とシェリー樽原酒をを使ってます。
シングルモルトと比べると松脂っぽさが強い。結構個性的で酸味が強くオイリー。
多分飲む人を選ぶ。グリーンスポットとか好きな人には向くんじゃないでしょうか。
味わいもスパイシーでいくつかのベリー、マジパンとクローブ。加水には強い。
サンフランシスコ・ワールドスピリッツ・コンペティション2021にてダブルゴールド受賞しています。
バスカー シングルグレーン
バスカーのシングルグレーン。グレーン好きの愛飲家にもそこそこ評価の高かった逸品。
コーンとモルトからつくられており、バーボン樽原酒とマルサラワイン樽原酒を使っています。
香りは甘い青りんご、ハニーキャラメル、バニラ、オーク。
風味もキャラメルが強く干し草、バナナチップとコーンスープ。フィニッシュは長くドライでスイート。
ちょっと金属っぽいですが、シンプルでわかりやすいグレーンアイリッシュって感じです。
ハイボールが最適。夏にはピッタリ。
飲みやすさの点では、無印(ブレンデッド)かシングルグレーンのバスカーの二つが優勢。ビギナーにもわかりやすく、人気となりそうです。
タラモアデュー カリビアンXOラム フィニッシュ
アイリッシュウイスキーのタラモアデューを1stフィル XO デメララ ラムカスクでフィニッシュ。
爽やかで甘い、南国感たっぷりのトロピカルフレーバーが味わえます。
通常のタラモアデューよりもテクスチャにトロミがあって、夏らしい甘さのあるボトル。ってかどうやったらこんな値段でこのクオリティのものが作れるのだろう。。。。ストレート、濃い目ハイボールはもちろんですが、ロックがおすすめです。
3000円を切る高コスパシングルモルト
ポール・ジョン ニルヴァーナ
2017年頃から日本でも話題になっていた「ポール・ジョン」。世界一のウイスキー生産国インドの熱帯地方ゴアにてつくられるインディアンウイスキーです。
ピーテッドセレクトカスクを初めて飲んだ時は結構びっくりしたもんです。
今回はあまりの完成度の高さにびっくりの銘柄があったのでご紹介。
インドの『ポールジョン ピーテッドセレクトカスク』。インディアンウイスキーはアムルットは有名ですが、こちらはまだ日本あまり見かけませんね。ボディの重厚さ、そして鼻孔を押し広げていく芳しい果実感。こいつぁやばいです。 pic.twitter.com/vdtMyte7lR— オーツカ (@BARREL365) August 21, 2017
最近ではラインナップも増えて着実にファンを増やしているポール・ジョンですが、これはなかなかいいです。
とにかくめちゃめちゃキャラメルのフレーバーがします。
香りはすごくシンプルで単調。ざらっとした麦芽風味があります。赤リンゴとバニラ。
味わいはキャラメルとブラウンシュガー、心地よいオークと少々の酸味。ハチミツとライ麦。
アーモンドとオレンジピールのフィニッシュ。甘い余韻は短めで、ビターに変化。
全体的にフラットですが、麦のリッチさを感じます。飲み終えたグラスを嗅ぐとわかりますが、まるでビールのよう。
エンジェルシェア8%を超えるという熱帯地方ならではの熟成感。価格の割に満足度が高い。
最近、オフィシャルスタンダードも値上がりしてなかなか3000円台は見当たらなくなってきたのでこういう商品は希少ですね。
アンノック12年
ハイランドのノックドゥー蒸溜所が出しているブランド、アンノック。ノックドゥーだと、「ノッカンドゥ」や「カーデュ」と名前が似てて紛らわしい!ということで1993年に「アンノック」というブランド名で販売されるようになりました。
探せば3000円台で買えるはずです。
単純にフルーティーなモルトと割り切れない複雑な香味が魅力。この価格帯では目を見張るような味のストーリーというか、展開力があります。
青りんごやメロンといった果実の中に、枯草や弱いピート香。牧歌的でのどかな農場で作られるバター。
味わいはライトでスパイシー、特徴的な柑橘系の酸味。バターシュガーやキャラメルを彷彿とさせる温かく甘い味わいと厚みのある余韻が魅力です。
ストレート、ロック、水割り、ソーダ割り、カクテル、どれでも立ち回れるオールラウンダー。シェリー樽原酒とバーボン樽原酒のブレンドが絶妙なハイランドモルトの傑作。
トマーティン レガシー
奥深い複雑な円熟味を持つハイランドモルト。【低価格帯】の中でもバランスが総じて高いシングルモルト。
モルティと呼ばれる麦由来のパンのような甘みや熟れた果実の優しい香り、さらに年月を重ねた樽で寝かせた熟成香が幾重にも絡み合って格別のハーモニーを与えてくれます。
質の悪いウイスキーにありがちなアルコール感は感じられることなく、よい雰囲気を残したままふわりと消えていく後味も印象的。
「そんなにお金はかけられないけど、美味しいウイスキーを楽しみたい!」という当ランキングにはジャストマッチなボトルです。
ロッホローモンド クラシック
3000円台くらいでおいしいウイスキーを、、、となるとメジャーどころのシングルモルトにはなかなか届かず、少し高級なブレンデッドウイスキーになりがち。
マイナー銘柄はなかなか取り上げられませんが、こちらのロッホローモンド、2014年にリニューアルしてからかなり評価を上げています。
独特なローモンドスチルと伝統的なポットスチルで蒸溜した原酒を、同蒸溜所内にある樽工場から選びぬいたファインオーク樽で熟成。しっかりしたボディが特徴のザ・優等生です。
香りはオーキーで白ワインっぽさの中に少し湿った土。クリームチーズ、ブラックペッパー。
オイリーな口当たりでピートは控えめ。バニラのしっかりとした甘味、引き締めるレモングラスのハーブ感。加水すると甘味が増しメープルシロップ、ヘーゼルナッツ、奥からショウガも現れます。
余韻はビターでまろやか、ほのかなピート。ノンエイジですがエレガントでフルボディ、自然体な印象で、完成度が非常に高い。
フィンラガン オリジナルピーティ
個性の強いアイラ(蒸溜所非公開)のシングルモルトウイスキー。
低価格帯では珍しくピート香と呼ばれる強烈な香りを持つ飲みごたえのあるタイプです。
スモーキーな香りの強いラフロイグやアードベッグなどと比べると全体的に若く、溌溂としたイメージで、ピーティなウイスキーをインスタントに楽しみたい時に重宝します。
スモーキー、ピーティー、潮の香りといった個性的なアイラ・スコッチを味わいたい入門用のシングルモルトといった位置づけ。
グレンターナー ポートカスクフィニッシュ
聞きなれないシングルモルトですが、グレンターナーは、スペイサイドにあるグレンマレイ蒸留所で生産されています。
バーボンの熟成樽で約4~5年間熟成させた後、さらにポートワイン(トゥ二―ポート)の熟成樽で約1年間後熟。
香りはバーボン樽由来のバニラやキャラメル、そしてしっかりとワイン樽のスパイシーさをまとっています。デーツ、ドライレーズン、そしてアプリコットジャム。若い原酒をうまくワイン樽でマスクしています。
とっても安いですが、比較的満足度の高いシングルモルトです。
晩酌にピッタリ3000円以内の安ウマスコッチブレンデッド
ホワイト&マッカイ トリプルマチュア―ド
2007年までは「ブルーラベル」、こないだまでは「スペシャル」の名前だった本品。
上記で紹介した『ピッグスノーズ』より安価にリチャード・パターソン氏の底力を感じたい時に活用して欲しいボトル。
原酒をブレンドした後、プレーンオーク(カスク)という樽でさらに寝かせて瓶詰めする工程をマリッジと呼びますが、そのマリッジを2回行うダブルマリッジが特徴的だった『ホワイト&マッカイ』。
こいつはダブルマリッジならぬ3段階の熟成が施されています。
- ①既に熟成されたモルトウイスキー数種をヴァッティング→シェリー樽にて熟成
- ②既に熟成されたグレーンウイスキー数種をブレンド→シェリー樽にて熟成
- ①+②をブレンドして更にシェリー樽で後熟成
香りはノンエイジとは思えないコクのある糖蜜の甘み、マジパンの香ばしさ、ミルクキャラメル、ブラウンシュガー、レーズン入りのビターチョコ。味わいはベリー系のドライフルーツ、焼いたオレンジ、ブリュレ、マーマレード、白桃。
それほど深みはありませんが、モルト香、シェリー香のバランスがよくスムースに飲めるコスパ抜群のウイスキーです。
IWSC 2011,2013,2014,2015 金賞受賞という輝かしい成績を残した極めてコストパフォーマンスの高いボトル。
カティサーク ストーム
2013年にリリースされて非常に好評だったストーム。
一時製造停止していましたが、このたび復活しました。
終売をかなり嘆いていた方が多かった印象ですが、原酒が足りてきたのでしょうか。めでたい。
このストームは、レギュラーボトルよりも熟成が進んだ原酒を選び、かつモルトウイスキーの比率を高めたボトルです。
カティサークの軽やかな口当たりはそのままに、コクや甘みがギュッと濃縮されました。
マッカランやハイランドパークで感じるような品のよいシェリー風味、シトラスとグレープフルーツの皮、バニラビーンズの甘み。味わいはウッディでスモーキー。ハチミツ、焼いたウエハース、マスカットのフルーティさを感じます。フィニッシュはややミーティ。
ソーダ割がおいしく、レギュラー品よりも少し贅沢なハイボールをつくりたい時におすすめのブレンデッドウイスキーです。
編集部でキャンプ場で飲んだのが印象的でした。
グランツ トリプルウッド スモーキー
普段ティーチャーズやジョニ赤なんかを飲んでいる方にはおすすめな格安スモーキーモルト。
1000円台で買える中では、割と最強なグランツのケムイやつ。
ファーストフィルのバーボンバレル、リフィルのアメリカンオーク樽、バージンアメリカンオーク樽の3種類の樽で熟成された原酒が使われています。
香りは甘みたっぷりの熟した梨、コーヒービーンズ、麦チョコ。味わいはバニラの甘みと洋梨、みかん水、フローラルキャンディ。
余韻はやや長めでうっすらスモーキーさを感じますがピート由来ではなく樽由来かと。わずかにフローラル。
ソーダ割以外にもロックでもおいしい、コストパフォーマンスに優れた一本。晩酌用として「必携」。
なんでこんな価格でできちゃうのかよくわからないっすね。
ハイランドクイーン マジェスティ12年
先日開催されたモダンモルトで飲んで、普通に安くておいしいと思ったハイランドクイーンマジェスティです。
ハイランドにある何処かの蒸溜所で造られた原酒を使って造られたシングルモルトシリーズということで、蒸溜所かは明かされてはいませんが、「タリバーディン」です。
香りは華やかでフローラル、熟れたオレンジ、トフィー、ドライプラムなどのフルーティで甘やかなアロマ。
味わいは芳醇なレーズンやドライプラムの甘みとビターチョコのカカオ感、洋梨のタルト、若草、シナモンスパイス。フィニッシュにブドウの皮のようなタンニン。
ウイスキーバイブル2013にて86.5ポイントを獲得している優等生なモルトではあるのですが、改めてコスパ高いな~と思いましたよっと。
フェイマスグラウス ルビー カスク
フェイマスグラウスの「カスクシリーズ」の第二弾目。ひとつ前のバーボンカスクはちょっと平坦なイメージでしたが、こちらはかなり特徴アリ。
”ポートベイクドカスク”という謎名称の樽でフィニッシュしてますが、ポートワイン樽ならではのしっとりしたフルーティさとシナモンのスパイスを感じます。充足感があって、食後にストレートで飲んでもよいと思います。
定番格安ジャパニーズブレンデッド
キリンウイスキー 陸
惜しまれつつも終売した富士山麓 樽熟原酒 50°の後継品とも言えるウイスキーが「陸-りく-」です。
2022年4月5日にリニューアルしてから、品質を上げたと評判です。
アルコール度数50度のパワフルな厚みとシナモンの甘みとバニラのフレーバーが特徴。
オレンジ入りのベイクドチーズケーキのような味わいと後味のキレが秀逸です。
ニッカ セッション
コストパフォーマンスに優れたプレゼントをお求めの方はこちら。
2020年9月に発売し、人気を博しているセッションです。
ニッカの2本柱である余市と宮城峡の他に、ベン・ネヴィスなどをブレンドしたピュアモルト。
香りは柑橘感があり、スタートはオレンジや赤リンゴの酸を感じます。徐々にバニラとクリームブリュレ、そしてシナモン。
味わいはしっとりとクリーミーで、ミルクチョコレートのよう。フィニッシュはカカオのビターとピートの余韻。
価格の割に完成度が高くファンも多い商品です。
サントリーローヤル
発売当初である1960年台では「ローヤル」という名前が示す通り、高級なぜいたく品として扱われていました。
サントリーの創業者であり初代マスターブレンダーでもある鳥井信治郎の自信作としても有名です。
風情がある要望とは裏腹に味わいはシンプル。口当たりはまったりとしており、後味にシェリーの甘い香りが感じられる飲み心地の良いウイスキーです。
ストレートで飲むよりも多少加水することで香りが華やかに膨らみます。
冷やすとかすかにスモーキーさが漂う印象となるので、雰囲気を変えたい方はロックもぜひ。
サントリーオールド
こちらは現在販売されている唯一のオフィシャルボトル。
山崎蒸溜所で造られたシェリー樽原酒で仕上げられたものとなります。
香りはまさしくシングルモルト「山崎」を彷彿させるレーズンやプラム、ダークベリーのシェリー感。
味わいはアルコールの刺激はあるものの華やかで芳醇なベリー系の風味と強めのカラメル、ウエハース、そしてオークの余韻を感じます。
ハイボールにすると更にシェリー樽原酒ならではの甘さ・華やかさが際立ち隠れていた山崎が顔を出す印象です。
フロム・ザ・バレル
ニッカが生んだ四角いボトルとシンプルなラベルが印象的なジャパニーズブレンデッドウイスキー。BARRELが選ぶ初心者におすすめのウイスキーでも取り上げた商品ですね。
容量は500mlと少なめですが、本格的な造りであるのにもかかわらず、3,000円程度とお買得のお値段です。
51%という国産ブレンデッドの中でも高めの度数は、凝縮されたうま味、味わいを裏打ちしており、ラグジュアリーかつ多層的な構造を実現しています。
おすすめの飲み方はトワイスアップ。ストレートではぎゅっと秘められた味わいが華開くように加水によって膨らみを見せてくれるでしょう。飲みごたえが相当に高いので500mlであっても長く楽しむことができるでしょう。
定番安旨3000円以内のアイリッシュウイスキー
ジェムソン スタウトエディション(旧カスクメイツ)
2017年秋にリリースされて以来、高評価を得ているジェムソンの自信作。
ジェムソンがつくられる町、アイルランドのコークで人気のマイクロブルワリー「フランシスカン・ウェル」とのコラボレーションボトルとしてデビュー。元々カスクメイツという名称でした。
後熟に使う樽はジェムソンを熟成させたものにフランシスカン・ウェルのアイリッシュスタウトを入れて熟成。樽熟成のビールを造った後、中のビールを取り出し熟成樽を再び蒸溜所に戻してジェムソンを入れてフィニッシュ。
ジェムソン樽→スタウトビール樽→ジェムソン樽という順番に詰め替えを行い熟成させます。
通常のジェムソンの軽やかな酒質に、スタウトビールらしいカカオ、コーヒー、ミルクチョコレート、バニラエッセンスなどのフレーバーが付与されています。甘さとビターさのバランスがちょうどよく、余韻の長さも相まって、この価格帯では非常に優秀。
ブラックブッシュ
先日バスカーをピックアップして、こいつを登場させないのは失礼かと思ったのでおすすめしておきます。
元祖最強安旨アイリッシュ「ブラックブッシュ」です。
おすすめアイリッシュシングルウイスキーの「高コスパ」の項にも書きましたが、酒質の軽さにシェリーのフレーバーがしっとり溶け込み、フルーツケーキとドライアプリコットのような味わいを感じさせます。
中盤にはアーモンドやヘーゼルナッツの風味。軽やかでスパイシー、それでいてスムーズな飲み口。余韻は華やかでスイート、とてもブレンデッドとは思えない余韻が長く続きます。
ハイボールはもちろん、ストレートでもスイスイおいしく飲めます。
シェリー樽で8年熟成(前回までは7年だったから、伸びた?)させたモルト原酒を80%含むリッチな味わいのアイリッシュウィスキーです。
レッドブッシュ
以前ピックアップしたブラックブッシュに引き続き、ブッシュミルズ蒸溜所のの良コスパ品レッドブッシュです。
これまで輸入されていなかったのですが、最近はチラホラみかけます。
もうスコッチが価格上がってしまって3000円台まででおいしいウイスキーを紹介するって結構無謀ですね。ちょっと改めたいと思います。
レッドブッシュは5年以上熟成されたアイリッシュブレンデッドウイスキー。
ファーストフィルのバーボンバレルで熟成した原酒を使ってこのお値段です。アイリッシュの低価格帯は本当に素晴らしい!
ちなみに、ブラックブッシュはオロロソシェリー樽原酒を使用してるに対し、このレッドブッシュはファーストフィルバーボンバレル原酒を使用。ブラックブッシュと比べると、バニラ感がかなり強いです。ブッシュミルズらしいパイナップルっぽさ、そしてすっきりとしたハチミツパインアメのようなフレーバー。
ブラックブッシュが食後なら、こちらはスターター向き。ストレートかハイボールで。
ブラックブッシュと同様に、すごく優秀なので飲み比べてみてね。
ザ ポーグス
国内でアイリッシュウイスキー入門となると、サントリーのカネマラから入るか、ジェムソン、もしくはタラモア・デューをおすすめされることが多いと思います(次点でブッシュミルズか)。
飲みやすくて気軽、ボトルも可愛いといった点ではこの辺りも悪くないんじゃないかなと思いまして、「ザ・ポーグス」を紹介させていただきます。
日本でも人気が高まっているアイルランドの独立系蒸留所、ウエストコークがイギリスの伝説的なロックバンド“ザ・ポーグス”とタイアップして作ったアイリッシュ・ブレンデッドウイスキー。
イロモノっぽいですが、アイリッシュウイスキーは著名人とのタイアップ作品が結構多いのです。
3回蒸溜した後、65~70%ものミドルカットを行った(一般的なウイスキーでは30%ほど)、質の高いモルト原酒を使用しています。
シェリー樽で10年熟成のシングルモルトとバーボン樽で7年熟成のシングルモルトにバーボン樽で4年熟成のグレーン・ウィスキーをブレンド。
比率は、シングルモルト50%、グレーン・ウィスキー50%となっています。
ややケミカル感はありますが、めちゃ飲みやすい。
黒いボトルが入門にピッタリのブレンデッドです。
赤いボトルもあってこちらはシングルモルト。こちらはナッツぽさが強くてややスパイシー。
ちなみに、フランク・マクハーディ―氏(スプリングバンク蒸留所元マスター・ディスティラー)が原酒選定に関わっているようです。
3000円以内で手に入る高品質バーボンウイスキー
ジョニードラム プライベートストック
たまにはバーボンいきましょうか。
ケンタッキー州バーズタウン、ウィレット蒸溜所で作られているジョニードラムです。
かつて【15年】という表記があったのですが、現在はもう少し若い原酒を使っていると思います。
アルコール度数50.5%とボリューミーで、かなりクラシックな味わいをしているバーボンです。
香りはキャラメルとバニラアイス。甘いタバコの葉とドライフルーツのアロマ。口当たりはなめらかで、スパイシーなのど越し、まるで度数を感じさせません。かといって軽いわけではなく、こっくりとした甘みがあり満足度が高いです。フィニッシュには果物の皮のような酸とビターさ。滑らかで上質で深い香味と長い余韻を愉しむ事が出来る逸品。
バーボンラヴァ―は理解できると思いますが、2021年現在で、50.5%の15年もののバーボンなんて2万円近くしてもおかしくないわけで。これが探せば3000円台で買えるのですから確実に買いでしょう。
オールドグランダッド 114
世の中がデュワーズの新作「イリーガルスムース」に沸き立ち、転売ヤーが跋扈している昨今、みなさんいかがお過ごしですか?
どうせ紹介しても品切れなので、BARRELではシブ~くバーボンウイスキーを紹介しておきましょう。
世界中で愛される、安ウマ本格バーボン『オールド・グランダッド』です。
「偉大なるおじいちゃん」という名は、3代目のレイモンド・B・ハイドンが祖父である創立者ベイジル・ハイドンの業績を称えて名付けられました。
ライ麦比率が多くシリアル感の強いバーボンですが、114の特筆すべきはそのアルコール度数。
なんと57度あります。
ねっとりと強烈な甘いキャラメルのアロマ、非常にホットでウッディですが、舌触りがマイルドなのでスムースに飲めてしまいます。
これだけ深いコクをこの価格帯で出せるのがオールドグランダッドの魅力でしょう。
ストレート、ロックはもちろん、コーラやジンジャエール割でも美味。
3000円前後で飲めるグレーンウイスキー
ヘイグ クラブ クラブマン シングルグレーン
たまにはシングルグレーンを。
ディアジオがあのデイビッド・ベッカムを広告塔に使ったシングルグレーン・スコッチで、スタイリッシュなボトルが印象的。
中身は確かキャメロンブリッジ。
知多などとはちょっと違う方向性でして、かなりあっさりで甘い。割り材を使って飲むとおいしいタイプ。
ソーダ割はカレーとかタンタンメンとか、香辛料の効いた料理と一緒に食べてもうまい!
そしてコーラにジンジャーエール、セブンアップとかで割るとすごくいいです。ジンジャエール割はマジでいい。
安いし、ボトルもおしゃれだし、ウイスキービギナーを沼にはめるには最適な一本。来客用に常備セヨ。
ロッホローモンド シングルグレーン ピーテッド
なんか前もとりあげた気がするロッホローモンド。
いやー、価格の割に優秀ですわ。
希少なカフェスチルを扱うロッホローモンドのシングルグレーンで、原料にはピーテッドモルトを使用しています。
これ面白くて、連続式蒸留器で蒸溜しているのでグレーン扱いとなるのですが、原料はモルトを使用しているのです。
香りは、すぐにクレゾールのような、少し塩素系の強いフェノール香。じわりとクローブ、ちょっと生薬のよう。味わいはだいぶやわらかくてフレッシュな赤リンゴ、パイナップル。酸が強くベルモットのような味わいもある。シロップやべっこう飴のトロリとしたニュアンスも。余韻は短めでドライ。
ハマる人は絶対ハマる、漢方と子供用シロップな味です。
「3000円台まで」で安くておいしいウイスキーはありませんか?と聞かれることが多いので、このページでは、常時買うことができる1000円~3000円台のおすすめウイスキーを紹介していこうかなと思います。
順番に見ていって、飲んでないものがあればトライしてみるといいです。
なお、5,000~10,000円台のおすすめウイスキーはこちら。