ウイスキー「オン・ザ・ロック」を楽しむ。飲み方から作り方、おすすめ銘柄をご紹介。

ウイスキーロックの飲み方作り方、おすすめ銘柄

ウイスキーには、オン・ザ・ロックという飲み方があります。

「ウイスキー、ロック」は、正式には「ウイスキーのオン・ザ・ロックス(on the rocks)」といいます。

日本ではオン・ザ・ロックスと言わず、”ロック”だけで通じることがほとんどでしょう。

“ロック”は、ウイスキーに氷を浮かべた飲み方であり、基本的に常温で保管されているウイスキーを冷やして味わうことができる飲み方です。

また氷が溶けることで、ウイスキーの高い度数を和らげ飲みやすくする効果もあります。

氷で冷やすことで、ウイスキーのアルコールによる刺激を感じにくくなります。

味や香りを抑えて飲みやすくすることができるのです。

しかし、それは同時にウイスキーの特徴である豊かな味わいやフレーバーを抑えてしまうことにもなり、ウイスキー本来の美味しさを壊してしまうことにもなりかねません。

ウイスキーのロックを楽しむにはロックの良い点と悪い点を知り、作り方や味わい方を理解したうえで、ロックに適したウイスキーを選ぶことが重要となります。

ここではウイスキーのロックをしっかり味わって楽しむことができるよう、適切な分量や作り方、そしてロックという飲み方に適したグラスと、使う氷、ロックおすすめウイスキーなど、「オン・ザ・ロックのすべて」を紹介していきます。

ぜひ、自宅やバー(BAR)でウイスキーロックを楽しむときにご参考ください。

ウイスキーのロックとは?

ウイスキーロックは人気の高い飲み方

ウイスキーのロックは、「冷やす」ことがまず大きな目的として挙げられます。

温度が下がることで口当たりを和らげ、ウイスキーをさっぱりと飲みやすくすることができます。また、氷が溶けることでウイスキーが薄まり度数をおさえる効果もあります。

見た目の面においても、ウイスキーの琥珀色が氷に反射してグラスを美しく彩ってくれることから人気の高い飲み方です。

オン・ザ・ロックの由来となった英語

オンザロックと呼ばれる理由は?

オン・ザ・ロックス(on the rocks)のロックとは氷のことを指しますが、これは岩(rock)が由来となっている説があります。

つまりオン・ザ・ロックとは、ウイスキーの中に突き立っている氷を岩に見立てた飲み方というわけです。

また、「on the rocks」という熟語には「座礁する」や「危機に瀕する・行き詰まる」という意味もあり、このことから島国であるスコットランドにおいては好まれない飲み方だったという説もあります。

ロックはどういったシーンで飲まれていた?

昔のウイスキーは現在のものよりも造りが荒く、いろいろな材料と混ぜてカクテルとして飲まれていることが多かったのです。

たとえばミント・ジュレップというミントを使ったウイスキーカクテルは、アメリカにおける競馬シーンの公式飲料として多くの人々から愛されていました。

冷蔵機具がまだ発達していない19世紀以前は粗雑な味のウイスキーをストレートで飲む習慣はなく、色々な混ぜ物をして飲む工夫が必要だったのです。

アメリカでは、19世紀にボストンの実業家、フレデリック・テューダーが氷の商売に革命をもたらします。

その後氷は一般的に普及し、ロックは日常的な飲み方として定着しました。

ロックという英単語にはダイヤモンドの意も含められていたことから良いイメージに繋がったことも関係しているのでしょう。

またオン・ザ・ロックのことをオーバー・アイス(Over Ice)と呼ぶこともあります。

これもアメリカでよく使われていた呼び方ということで、いかにアメリカという国でウイスキーのロックが頻繁に飲まれているかを表している言葉と言えるでしょう。

アメリカンウイスキーとロックは昔から愛飲されてきた組み合わせなのです。

どうしてアメリカンウイスキーはロックがおすすめなの?

バーボンでよく知られるアメリカンウイスキーには、度数の高いもの(50度や60度~)が存在し、また味や香りの強いものが多くあります。

そのため氷を入れて飲んでも味がブレることが少なく、さっぱりと楽しめることからアメリカンウイスキーはロックで飲まれることが多いようです。

製法や法律が整備された近代では、質の高いアメリカンウイスキー(ストレートバーボン)も多く出回り始め、非常に繊細な香りのものも多くあります。

現在では、ロックが必ずしも美味しい飲み方ではなくなっています。

安易に「バーボン=ロック」とは考えずに、ロックで飲むにふさわしい味と香りを持ったウイスキーを用意したいところです。

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ウイスキーロックを味わうおすすめの作り方・飲み方

用意するもの

・ロックグラスおすすめロックグラスはこちら
・ウイスキー(ロックで飲むのに適した銘柄はこちら
・ロックアイス(天然氷、市販のロックアイスなど氷の考察は後述
・チェイサー(水、またはソーダ水)
・メジャーカップ
・マドラー、バースプーン

ロックの作り方

1.グラスを冷やす
ロックグラスを冷やしましょう。事前に冷凍庫や冷蔵庫でグラスを冷やしておくのも良し、グラスに氷を詰め、マドラーでくるくると混ぜてグラスを冷やすのも良しです。

冷やした際の氷は使わずにグラスの水気を軽く切ると、余計な水分がとれるのでなお良しです。

2.氷を入れる
新たにグラスに氷を入れます。塊氷なら大きなものを、クラッシュアイスならたっぷりと入れることでより冷えたロックを味わうことができます。

3.ウイスキーを注ぐ
氷にかけるようにしてウイスキーを注ぎましょう。

量をメジャーカップで量っておくこともロックを味わうためのポイントとなります。ロックに適した量は後述にて。

4.ウイスキーをなじませる
ウイスキーは氷に触れた瞬間、希釈熱が発生し温度が3度ほど上がります。

このため注いですぐは冷えていない状態となるので、ウイスキーを氷になじませる必要があるのです。マドラーやバースプーンを使ってグラスの中の氷を回してみましょう。

グラスの内側に沿うようにくるくると。

このときに音が立つような回し方はNGです。激しくかき混ぜるとウイスキーのアルコール分子と水の分子が分離するためか苦みが発生します。

一説には13回半回すのが正しいとされていますが、お好みで結構です。混ぜすぎると氷が溶けてしまうので軽くで結構です。

ロックに適したウイスキーの量とは?

あまり多くのウイスキーを注いでしまうと、しっかり冷やすことができず、氷が溶けるのも早くなってしまうためおすすめしません。

ロックで飲む際は自分の飲むスピードに合わせた量を注ぐことが重要となります。

ウイスキーの量は、シングル(30ml)ダブル(60ml)で表されることが多いです。

30mlというと少ないように感じられるかもしれませんが、ロックで飲みたい力強さのあるウイスキーであれば十分満足して味わうことができる量です。

初心者は30~45ml程度、飲み慣れておりシングルじゃ少し物足りないという方からダブルで飲むようにしましょう。

ウイスキーの分量の単位については、こちらの記事を参考に。

ウイスキーのロックを楽しむさまざまな氷

 

ロックには、氷を変えて味わう楽しみ方もあります。

一般的にロックに使うのは1個の大きな塊となった氷が良いとされます。これは複数の氷よりも、塊氷のほうが表面積が少なく溶けにくいためです。

大きな丸い氷は溶けにくくロックに適した氷だと言えるでしょう。

氷には天然氷というものがあります。

天然氷とは湖や池など自然からとれた氷であり、日本で採取されたものはほとんどが硬度が低い軟水の氷です。

人造氷よりも高価なものが多いですが、えぐみや臭みがなく、ほどよいミネラル分を含有しており、氷の”うま味”を感じることができます。手に入るのであればぜひともロックで使いたい氷です。

天然氷

また、人造氷でも天然水を使って凍らせたであれば、ウイスキーの味を損ねずに味わうことができるでしょう。

その場合は冷凍庫に備え付けの製氷皿を使うのではなく、ロック氷を作るための製氷器を使うことをおすすめします。

アイスボールメーカーなどで天然水を製氷すれば、気軽にバー(BAR)気分を味わうことができるので雰囲気も楽しめること間違いなし。

丸氷製氷機

もちろん天然氷でなくとも、市販のクラッシュアイスを使うことで十分にロックを楽しむことができるでしょう。

しかし、水道水を使った冷凍庫備え付けの製氷皿の氷は、ウイスキーの味そのものを損ねることがあるのでやめましょう。

冷蔵庫の製氷機はしっかり掃除していてもかなり臭みがつきます。

ロックを味わうならぜひ美味しい氷で。特にウイスキーが良いものであればあるほど、氷にも気を遣いましょう。

ロックグラスで楽しむオン・ザ・ロック

 

ロックグラスは別名オールド・ファッションド・グラスとも呼ばれ、元々はカクテルで使われていたグラスです。

前述した競馬シーンで飲まれていたミント・ジュレップにおいても使われていました。

背が低く口径が広いロックグラスは、大きさや形の違いはもちろん、カットと呼ばれる彫刻や切り込み細工を凝らしたものが多く存在し、単にグラスとしてだけではなく調度品としても通用するものばかりです。

ロックグラスの真価は氷を入れてからにあります。

氷は光の反射を受け、グラスに施されたデザインを浮かび上がらせます。

気に入ったロックグラスで飲んでいると、味わいだけではなく目でも楽しむことができ、より一層ロックを美味しく飲めることでしょう。

BARRELではロックグラスの記事をいくつか用意しておりますので、ご自宅用でも贈答用でも素敵なロックグラスをお求めの際はご覧ください。

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「冷やす」と「加水」からタイプと銘柄を読み解く

繰り返すことととなりますが、ロックの特徴は「冷やす」ことにあります。ウイスキーを「冷やす」ことでアルコールによる強烈な口当たりをやわらげ、喉ごしすっきりと飲むことができるようになります。

特徴の2つ目として「加水される」という効果もあります。

これはゆっくりと氷が溶けることで、いわゆる「加水」と呼ばれるウイスキーを飲む際のテクニックにも繋がる作用があるのです。

蒸溜され熟成されたウイスキーは味や香りを含む成分がぎゅっと詰まっています。

そこにほんの少し水を足すことで、風味が膨らみ、ウイスキーの奥底に秘められた味や香りを感じ取ることができるようになります。

この「冷やす」と「加水される」。2つの特徴から適したウイスキーを探していきましょう。

ロックで飲みたいウイスキーのタイプ

 

冷やされ加水されることが前提となると、選ぶウイスキーは味や香りがしっかりとした「多少のことでも崩れない芯のあるもの」が理想です。

第1に候補となるのは、やはりアメリカンウイスキー、とりわけバーボンウイスキーでしょう。

バーボンは内側を焦がした樽を使って熟成されます。そのことからも風味があり、力強いフレーバーのものが多く、ロックで味わうだけのポテンシャルを秘めています。

また、アルコール度数の点から考えるのも良いでしょう。

50度を超える度数の高いものの中にはストレートで飲むには少々辛く感じるものもあり、特に60度を超えるものとなると喉が焼け付く感覚を覚えます。

そんなときはロックにすると比較的飲みやすくなり楽しく飲むことができるでしょう。

また、オイリーでとろみを持つタイプのウイスキーもロックで飲むことで楽しめるでしょう。

アイリッシュウイスキーから感じられるまろやかさは、ロックと組み合わせることでピチピチした食感を味わうことができ、元々の酒質の軽さと相まってさっぱりすっきりと飲むことができます。

ウッドやオーク、ミズナラの香りがするウイスキーもロックならではの楽しみ方があります。

青々しい木の香りはロックにすることで新鮮さを増し、自然の生き生きとした空気を感じることができるでしょう。

これはジャパニーズウイスキーに見られる特徴であり、イチローズモルトのボトルなどから実感していただけます。

ロックにおすすめの味や香り・ウイスキーの銘柄

エライジャ・クレイグ

バーボンを始めて造ったとされる「バーボンの父」エライジャ・クレイグ牧師の名前を感じたアメリカンウイスキー。

特徴は赤みがかったルビー色であり、ロックにすることでその宝石のような輝きがグラスの中で光を放ちます。

味わいは完成度が高く、甘く芳醇な香りは氷を含んでも損ねることにはならず、むしろ膨らみ始めることでしょう。

アメリカのみならずヨーロッパにおいても評価の高いウイスキーです。(ただ、クレイグ牧師はバーボンを初めて造ったわけではありません)

フォアローゼズ シングルバレル

バラのラベルが印象的なプレミアムバーボンウイスキー。

上質なつやを持ち、コクのある甘みを上品に感じさせてくれる特徴を持ちます。

木材由来のはっきりとした木樽の香りは、ロックで飲むことにより華やかに漂い始めるでしょう。

シングルバレルとは一つの樽のみを使って造られたウイスキーであるため、実は1本1本の味わいが違います。

樽ごとの個性を楽しめるウイスキーですので、バーボンが好きな方はぜひ1度お試しください。

ラガヴーリン16年

個性の強いアイラモルトの良さを凝縮したスコッチ。ボディはしっかりと造られており、味わい・香りともにパンチがあるためロックおすすめのウイスキーです。

アイラ島で作られたウイスキーの特徴である海を感じさせてくれるピート香と、強烈でありながらもまとめられた煙の香り・スモーキーフレーバーはロックで味わうことにより穏やかになり、ゆったりとした時間を楽しませてくれるものです。

よく熟成されたスコッチを楽しむならおすすめ。

山崎 ノンエイジ

定番のジャパニーズウイスキーからは山崎がおすすめです。はっきりとした個性を持ち、加水されても崩れず、バランスの良いできとなっているためシンプルかつ本格的な味わいと楽しむことができます。

焼けた木の香りを思わせる風味はふくらみを持ち、かすかに感じられる果実のような甘みとコクが飽きさせることなく舌を楽しませてくれることでしょう。

ジャパニーズウイスキーにはロックにすると爽やかさが増すタイプのものが多くあります。

日本の湿った暑さにはぴったりの飲み物ですので、夏には山崎のロックを楽しみましょう。

デュワーズ18年

ダブルエイジングという特別な製法で造られたハイエンドなブレンデッドウイスキーです。

ダブルエイジングとは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーという違う種類の熟成されたウイスキーをブレンドしたあと、さらに樽に詰め直して熟成させる方法です。これにより甘さと酸味、そしてモルティと呼ばれるモルトウイスキー特有の苦みが調和した香り高さが生まれます。

ロックならこのリッチなウイスキーを気軽に楽しむことができるといった、初心者や女性の方にもおすすめしたい1本です。

バーで味わうウイスキーロック

ウイスキーをたくさん揃えるモルトBAR

バーには非常に多くのウイスキーが置いてあり、モルト専門店と呼ばれるところでは300種類以上を揃えているところも少なくありません。

ロックは銘柄を選ぶ飲み方なので、ロックを存分に味わいたいときには豊富なラインナップのモルトバー(ウイスキーバー)へ行くのをおすすめします。

ロックグラスやロック用の氷が常備されているという点でも、バーとロックの相性は高いです。丸氷などはそう簡単に手に入るものではありませんが、こだわっているバーであれば天然氷なども用意されており、視覚的な面でも楽しめる準備が整っています。

ロックに適したウイスキーもバーテンダーは知っています。銘柄選びに困ったときには是非質問してみましょう

「ウイスキーをロックで味わいたいけど、なかなか機会がない….」という方はぜひバーを訪ねてみることをおすすめします。

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今夜はおしゃれに「ウイスキー・オン・ザ・ロック」

村上春樹氏の『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』という小説の中でこんな一文があります。

「あらゆる酒の中ではウイスキーのオン・ザ・ロックが視覚的にいちばん美しい」

ロックでウイスキーを傾けていると、この言葉はあながち間違いではないことを知ります。ロックは、ウイスキーと氷というシンプルさであるからこそ、それぞれの美しさが映えるのです。

どうぞ実際に試していただいて、そのことが嘘ではないことを実感してみてください。

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日本最大のウイスキーメディアBARRELでは、色々なウイスキーを通販で試せるサービスを共同運営しています!

ABOUTこの記事をかいた人

陣内

北海道生まれのフリーライター。 ウイスキーと小説のマリアージュをどうしても流行らせたいと思っているアラサー。最近バーボンの奥深さに気付き、バーボン党に。 お酒はいろいろ嗜むが、結局ウイスキーに戻ってしまう様子。強くはないんでインスタントに酔っぱらえるのは利点。誰か私にお酒をください。