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英マスター・オブ・モルトがアジア市場へ本格展開、その戦略とは

英マスター・オブ・モルトがアジア市場へ本格展開、その戦略とは

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英国を拠点とする大手オンライン酒販店であり、著名なインディペンデントボトラーでもある「マスター・オブ・モルト」。

これまで主に自社ウェブサイトでの販売を中心としてきた同社が、初めて広範な小売市場への製品展開を開始し、特にアジア市場への注力を強めていることが明らかになりました。

なぜ今、アジア市場なのか

マスター・オブ・モルトのマーケティング責任者、エイドリアン・グ氏によると、アジア市場は「可処分所得の増加、Eコマースの爆発的な成長、そしてプレミアム輸入品への渇望」といった要因が重なる、まさに「スイートスポット」であるとのことです。

同社は7月下旬、自社ブランドのボトリング製品を、初めて外部の販売代理店を通じてヨーロッパ、中東、アジア太平洋、北米などの市場で販売する戦略転換を発表。その中でも、アジア地域が特に重要なターゲットとして位置づけられています。

多様なアジア市場への視点

一口にアジアと言っても、その市場は多様です。グ氏は、各市場の特性を次のように分析しています。

  • 東南アジア(タイ、ベトナム、フィリピンなど): 成長著しい中間層が、より高品質な製品へと消費をシフトさせており、需要が急速に高まっている。

  • 日本と韓国: 引き続きプレミアム志向が強く、ブランドへの意識が高い。文化的にウイスキーとの親和性が高い市場。

アジア全域で地元のウイスキー需要が急増しているとしつつも、「国際的なブランドに対する強い欲求は依然として存在する」とグ氏は指摘します。

アジアの消費者が求める味わいについては、「軽やかで、フルーティーなプロファイル、そしてステータスを感じさせる親しみやすいブレンド」を挙げています。また、若い世代は「現代的なひねりのある本物らしさや、SNSで共有できる豊かなストーリーを持つブランド」を求めていると分析しています。

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インド市場の新たな可能性

特に注目されるのがインド市場です。2025年7月24日に英国とインド間で締結された自由貿易協定により、スコッチウイスキーにかかる関税が大幅に引き下げられる見込みです。

グ氏は、この関税引き下げが「特にプレミアムな国際的ウイスキーにとって、より広範なアクセスと深い流通への扉を開くことになる」と述べ、大きな期待を寄せています。

マスター・オブ・モルトは今後、インドの販売代理店との連携を強化し、より強力な地域戦略を構築していく方針です。

 

これまで主にオンラインを通じて、世界中のウイスキーファンに希少なボトルや自社のオリジナルボトリングを届けてきたマスター・オブ・モルト。

彼らがリアルの小売市場、特に成長著しいアジアへ本格的に進出することで、私たちが手に取れるウイスキーの選択肢は、さらに豊かになるかもしれません。今後の展開が注目されます。




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