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ロックでも、ハイボールでもない飲み方。それはウイスキー・「ミスト」。

ウイスキーミストのおすすめの飲み方




お気に入りのグラスに、細かく砕いたクラッシュアイスを満たす。

そこに琥珀色のウイスキーをゆっくりと注ぎ込む。

ウイスキーは希釈熱に揺れ、粒の小さい氷によって急激に冷やされていく。

クラッシュアイスの鳴く音と共に、霧のような水滴がグラスを曇らせる。

穏やかにウイスキーは霧に包まれた。

霧、それが「ミスト」。

ウイスキー・ミストスタイルは、霧に包まれた淡い琥珀色に光っている。

ミストスタイルでつくるミントジュレップ

ミスト」という飲み方は、口当たりの優しい爽やかなウイスキーの飲み方です。

見た目は上品なカクテルのようにエレガント。細密となった氷が燦然と輝きます。

飲み口は涼やかで柔らかく、個性的なウイスキーの香りを際立たせます。華やかな香りと味わいは、まるでカクテルのよう。

作り方の分類としてはロックスタイルなのですが、しかしその佇まい、口当たりや味わい、香りの引き立たせ方において一味違うのが「ミスト」です。

ウイスキーの他の飲み方と比べながら、「ミスト」の特徴と作り方、そしてミストスタイルで飲みたいおすすめのウイスキー銘柄などをご紹介します。

この機会にミストスタイルの美味しさのポイントを知り尽くしましょう。

「ミスト」の特徴

ウイスキーミストスタイル

ミストスタイルの最大の特徴は、「冷たさ」です。

クラッシュアイスはグラスだけでなく、注いだウイスキーも急激に冷やします。そのため、ロックや水割り、ハイボールよりもキンキンに冷えた状態を楽しむことができます。

冷やすことでウイスキーの口当たりの抵抗感を抑え、飲みやすくなります。アルコール度数が高いウイスキーを試すことのできる飲み方が「ミスト」です。

グラスに詰められたクラッシュアイスは清涼感があって、見た目からしても飲みやすそうですね。

ウイスキーと山盛りの氷

もう一つの大きな特徴は、「溶けやすさ」です。

氷が細かいため、溶けた水はウイスキーを次第に薄めていきます。これにより、度数が高く香りの強いウイスキーを、マイルドに飲みやすくするのです。

冷やすのも早いですが、溶けやすさも他の飲み方に比べて早いです。作り方にもよりますが、

ミスト>ハイボール・水割り>ロック』というのが溶けやすさの順番です。

 

これらの特徴を活かして、こだわりの「ミスト」を作ってみましょう。

「ウイスキー・ミストスタイル」の作り方

ミントジュレップ

ウイスキー・ミストスタイルの作り方はとても簡単です。

1、氷を砕いてクラッシュアイスを作る。

2、グラスにクラッシュアイスを入れる。

3、ウイスキーを注ぐ。

基本的には、氷とウイスキーしか使わないロックスタイルですので、難しいことはありません。ですが、

「お気に入りのウイスキーをミストで味わいたい」

「ミストスタイルを本格的に楽しみたい」

という方は、ミストスタイルの特徴を十分理解した上で、こだわりの飲み方を探してみましょう。

こだわりポイント「1、氷を砕いてクラッシュアイスを作る」

たくさんのクラッシュアイス

まずは氷を砕いてクラッシュアイスを作ります。氷を厚手のビニール袋(ジップロックなど)に入れて、さらにタオルにくるんでまな板の上に置きましょう。

そしてタオルの上から金槌や綿棒で叩き、お好みのサイズのクラッシュアイスを作ります。

氷を細かくする際、重要なのは大き目の氷を使うことです。一般家庭にある冷凍庫の製氷皿の氷だと一つ一つが小さく、また氷の中の粒子が大き過ぎてクラッシュアイスにするとすぐ溶けてしまいます。

使う氷は、天然氷ブロックアイスがいいでしょう。コンビニやスーパーで売っている氷でもオーケーです。

氷が違えばウイスキーの味も大分違ってきます。特にミストスタイルは、氷の状態一つとっても好みが分かれるので、気を遣い過ぎるということはないでしょう。

なお、アイスクラッシャークラッシュアイストレーなどの専用アイテムもありますので、お好みでお試しください。

こだわりポイント「2、グラスにクラッシュアイスを入れる」

ウイスキーミスト

ここでグラスにこだわるのもミストスタイルの醍醐味です。

ロックグラスでもいいのですが、香り高いウイスキーを用意していたり、グラスに漂う霧の感じを楽しみたいという方はワイングラスを使うことをおすすめします。

ワイングラスは、ワインの香気を確かめるために香りを感じやすい作りになっています。

「ミスト」に立ち上る香りを含むには、ワイングラスは相性がいいのです。

また、厚いロックグラスよりは、薄めのワイングラスの方が霧の効果が出やすくもあります。霧は内外の温度差によって結露として生み出されるので、薄いワイングラスが「ミスト」には適しています。

ちょっと気分を変えたい時など、ワイングラスを使ってみるのも手ですよ。

こだわりポイント「3、ウイスキーを注ぐ」

ミントジュレップ

ウイスキーがクラッシュアイスを伝い、グラスに注がれれば「ミスト」は完成なわけですが、ここからさらにアレンジするのもミストスタイルの面白さです。

さらに爽やかな風味を求める人は、レモンピールを振りかけたり、レモンを入れてしまってもいいでしょう。暑い季節に飲む冷えたウイスキーとレモンの組み合わせはさっぱりとした後味を与えてくれます。

より冷たさを求めて、シェイカーにクラッシュアイスとウイスキーを入れて、シェイクしてからグラスに注ぐという飲み方もあります。

同じような作り方に『ミント・ジュレップ』というカクテルがあります。

これは「ミスト」に、潰したミントの葉と天然水、砂糖小さじ二杯を入れた清涼感たっぷりのカクテルです。涼を取りたいのであれば、こっちの飲み方に移行するなんて変化も楽しめますよ。

「ミスト」と楽しむウイスキー選び

ウイスキー・ミストスタイルは、口当たりが軽く、アルコールに弱い方でも飲みやすい飲み方です。

その反面、冷やされ薄められることで繊細な味わいはわかりにくくなってしまいます。

これらのことを踏まえた上で、「ミスト」を楽しめるウイスキーを選びましょう。

アードベック 10年

アードベッグ 10年

煙臭さというべきスモーキー、香草にも似た土臭さであるピーティー、岩礁・砂浜・しょっぱ辛さといった潮の香り。それら全てを感じることのできるウイスキーが『アードベック』です。

正にウイスキーの首魁といった『アードベック』は、初心者にはちょっときついお酒。

しかし、「ミスト」であれば、飲みにくさが和らぎ、本格派ウイスキーの魅力を存分に楽しむことができることでしょう。

キングオブスコッツ レアエクストラオールド

キングオブスコッツ レアエクストラオールド

スコットランドウイスキー、スコッチ。そのスコッチの王様とまで呼ばれた『キングオブスコッツ』。流通量は少なく、見かけることは稀ですが、もし出会ったのなら味わってほしい一本です。

味わいは華やかで深みがあり、複雑な味わいです。
まずフルーツの芳醇な香り。そして穀物系の、カシューナッツを齧った後に感じられるほのかな甘みを感じさせてくれる奥行きがあります。「ミスト」にすると味わいが壊れてしまうかと思いきや、奥底に眠っていた香りが開きます。

爽やかな色味はそのまま味に繋がり、これぞ王道といったウイスキーの妙を感じられます。

スコッチを楽しみたいけど、そこまで飲むことができないという方には、是非飲んでいただきたいウイスキーです。

ザ・グレンリベット 12年

ザ・グレンリベット12年

爽やかに飲みたいのであれば外せないのが『ザ・グレンリベット』でしょう。

口当たりはなめらかで、香りにはグレープフルーツのような果実の清涼感、味わいには桃やナシの甘みがあり、「ミスト」で飲むと、そのフルーティーさが存分に味わえます。

レモンやミントとの相性も良いです。飲んだ後に微かに舌に残るナッツの風味はアルコールのえぐみを消し去ってくれます。

 

フォアローゼズ プラチナ

フォアローゼズ プラチナ

骨太でパンチのあるバーボンも、「ミスト」にすればするりと飲めてしまいます。

フォアローゼズ』はバーボンの中でもなめらかで飲みやすく、喉を焼くようなバーボンの荒さを感じることなく飲めるウイスキーです。

バランスが良いので、「ミスト」で飲んでも味が崩れるということはなく、香りをそのままに涼しげな時間を楽しませてくれます。

口当たりがきつければ、レモンを。さらに甘みが欲しければ砂糖を溶かすのもアリですよ。

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「ウイスキー・ミストスタイル」を楽しもう

ウイスキー・ミストスタイルは飲み方の一つでもあり、カクテルとも言えます。そこに明確な基準はありません。楽しむことができればいいのです。

キンキンに冷えたウイスキーは、爽やかに喉を潤してくれます。暑い季節には氷をいっぱい入れてキリリと飲むのがいいでしょう。
駆けつけビールもいいですが、「駆けつけミスト」なんていうのはいかがでしょう?

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ABOUTこの記事をかいた人

陣内

北海道生まれのフリーライター。 ウイスキーと小説のマリアージュをどうしても流行らせたいと思っているアラサー。最近バーボンの奥深さに気付き、バーボン党に。 お酒はいろいろ嗜むが、結局ウイスキーに戻ってしまう様子。強くはないんでインスタントに酔っぱらえるのは利点。誰か私にお酒をください。