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ベンロマックの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/10年・15年・オーガニック・ピートスモーク

ベンロマックの味やおすすめの種類とおいしい飲み方/10年・15年・オーガニック・ピートスモーク




ベンロマックの概要

ベンロマックはスコットランドのスペイサイド地方でつくられるシングルモルトウイスキーです。

スペイサイド最小規模の蒸溜所ではありますが、オーナーは老舗のボトラーズ、「ゴードン&マクファイル社」。
愛好家達には「GM」「G&M」の愛称で知られ、数々の名ボトルを輩出したボトラー界のパイオニアです。

そのGM社の自信作ベンロマックは実に上質で、シングルモルトとして完成度が高く、往年のウイスキーファンを唸らせる見事な味わいを表現しています。

ふくよかなシェリーの香りにマンゴーのジューシーさ、心地よいスモーキーさに旨味が同居する複雑な味わいはクライヌリッシュともタリスカーとも一味違うもの。

10年、15年ともにその年数に似つかわしくない熟成感、古酒感は非常に玄人受けします。

しかしながら一般層にはまだまだ浸透しておらず、味わいと知名度は比例していません。ファンにとってはそのマイナー加減も好きになるポイントなのかもしれませんね。

近年ラベルデザインも刷新され、アルカイックで洗練されたパッケージに生まれ変わりました。

ベンロマックの発祥と製造場所、歴史の紹介

ベンロマック蒸溜所

ベンロマック蒸溜所はエルギンとインヴァネスを結ぶA96号線上にあるフォレスという町の北部に建てられています。

フォレスは歴史ある町で、古代ローマ人が2000年以上も前に作ったブリテン島の地図にも、「Varris」という地名で記されています(ちなみにゲール語で「灌木(かんぼく)の茂み」という意味)。

フォレスの町にはもともとベンロマックの他にも、ダラス・ドゥー(ダラス・デュー)という蒸溜所がありましたが、現在は閉鎖されウイスキー博物館として利用されています。

ベンロマックの創業は1898年。
ダンカン・マッカラム氏とF・Wブリックマン氏の共同出資によって建てられました。

ベンロマックは創業直後から数々のトラブルに見舞われ、経営はいばらの道を辿ってきました。

まず設立した1898年の10月、大手ブレンダーのパティソンズ社が倒産。

パティソンズ社の倒産

パティソンズ社は、19世紀の終わりにスコットランドのエディンバラ近郊で急成長したブレンダーで、この倒産が数々のスコッチ蒸溜所に大打撃を与えたことで知られています。世界的にはマイナーなのですが、当時のスコッチ業界は大騒ぎとなりました。

この会社に関係の深かったブリックマン氏は、ウイスキー事業から手を引かざるを得ない状況になり、撤退を余儀なくされます。

残されたマッカラム氏だが何とか稼働を続けるも、ベンロマックはすぐに閉鎖へと追い込まれてしまいます。

その後、1909年に再稼働しますがまたすぐに閉鎖。
その先も稼働と閉鎖を繰り返し幾度となくオーナーも変わります。

1938年、ウイスキー業界の異端児ジョセフ・ホッブズがベンロマックを買収。

ジョセフ・ホッブス

ジョセフ・ホッブスはアメリカにて禁酒法が施行された頃、カナダで製造したウイスキーをアメリカに持ち込み大儲けした「時の人」として当時名をはせていました。
全盛時はベンロマックの他にベンネヴィス、グレンロッキー、ブルックラディまで所有していた大富豪です。

彼に買収されたことにより蒸溜所人生を巻き返すかと思いきや、残念ながらすぐにアメリカのナショナル・ディスティラーズ社に売却されてしまいます。投資対象とは見られなかったということでしょうか。

1953年、DCL社が買収してようやくベンロマックにとっての安定期が訪れます。1966年、1974年と2回にわたって増改築し、開設以来の設備投資が行われました。

30年ほど稼働し、ようやく落ち着いたかと思われた1983年、蒸溜所としての規模が小さく生産能力の低さがたたりまたまた閉鎖。小規模蒸溜所の定めか、大規模な需要がないとなかなか安定稼働とはいきません。

1992年、現オーナーであるゴードン&マクファイル社にそのポテンシャルを見出され、買収されます。

約5年の月日をかけて蒸溜所を改装。1998年から再び生産を開始します。

ベンロマック蒸溜所

現在は世界中を巻き込んだシングルモルトブームのおかげで、ベンロマックのような小規模の蒸溜所でも高単価なプレミアムウイスキーを少量生産すれば十分生きながらえる時代になりました。

しかし昔の主流はやはりブレンデッドですから原酒をどれだけ生産し提供できるか、「量が問われる時代」でした。
もちろん生産量の数%はシングルモルトとして出荷していましたが、売上のほとんどはブレンデッド用原種から得られるものだったのです。

ベンロマックの運営が創業当初から難航したのは、小規模という大きなハンデを背負っていたことが大きな要因といえるでしょう。

ベンロマックが復活した1998年10月15日。

ベンロマック蒸溜所とチャールズ皇太子

この日、チャールズ皇太子が蒸溜所へ行き、公式な立合いのもと、再び生産が再開されました。

サラっと皇太子呼べるのすごい!と思いますが、どうやらチャールズ皇太子は蒸溜所近くにあるスコットランド有数の名門寄宿学校「ゴードンストウン」の卒業生で、ゴードン&マクファイル社代表のイアン・アーカート氏も同校のOBという妙縁があったそうです。

ベンロマックの製法

ベンロマック蒸溜所のポットスチル

ベンロマック蒸溜所で使用される大麦は、自国スコットランドで栽培、製麦されたもの。
ピートで燻してフェノール値10〜12ppmの麦芽をつくり、蒸溜を経て約4〜5ppmのニューメイクスピリッツが精製されます。

発酵槽はスコットランド産カラ松製のものが4基設置されていましたが、2014年に行われた改装で新たに9槽が取り付けられました。
新しい槽も全て同サイズ、同材で造られています。

ポットスチルは2基、

  • 初溜がストレートヘッドで7,500ℓ
  • 再溜がボール型で4,500ℓ

というスペイサイドにおいて最小規模のものとなります。

蒸溜所マネージャーのキース・クルックシャンク氏は風味の強いシェリー樽に負けないようベンロマックには十分なボディーを持ったスピリッツが必要だといいます。

カットポイントを見極める

そのため蒸溜する際、スピリッツのカットポイントを

  • 標準のライトリーピーテッド→アルコール度数61%
  • 有機栽培のノンピート大麦モルト→62.8%
  • へビリーピーテッド→アルコール度数58%

上記のように大麦モルトの種類によって変えています。

仕込み水はフォレスの近くにあるチャペルトンの泉水を使用。

熟成にはジャックダニエルに使用していたアメリカンオーク樽とオロロソシェリー樽をメインで使用しています。

ベンロマック蒸溜所の熟成庫

内訳は70%がシェリー樽で残りの30%がバーボン樽。

シェリー樽は主にヨーロピアンオークのバットとホグスヘッドですが、一部アメリカンオークのシェリー樽も使用しています。

いずれも3年間シーズニングしたものを使用しており、他にもワイン樽や新樽なども一部織り交ぜながら熟成を行っています。

年間の生産量は約2,500本。
週に5日稼働させて純アルコール換算で年間135,000ℓとなります。

ベンロマックのボトル

しかし2014年から始まった改装に伴い発酵槽9槽が増設され380,000ℓにまで生産量を増やすことができました。

ベンロマック蒸溜所は需要増も見越して現在も設備投資を行なっており、必要になれば現在の設備でも最大で年間約700,000ℓまで生産量を上げることができるそうです。

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ベンロマックのラインナップ

ベンロマック 10年

ベンロマック 10年

近年パッケージが刷新されたベンロマックの10年もの。スタンダードに位置するボトルです。

樽の構成はバーボンバレルが80%、シェリーのホグスヘッド20%、最後の1年をファーストフィルのオロロソ樽にて熟成させて造られました。

各バッチの一部を次バッチへ混ぜる「ソレラ方式」で生産することで、ボトリング毎の品質や味わいが一定に保たれています。

やや強めのシェリー由来の香り。ドライプラム、ブドウ、ナッツ、チョコ入りの麦芽のウエハース、軽いピートスモークがひっそりと押し寄せ、わずかにシナモンを感じる。

味わいはマンゴーを代表する南国フルーツ、ラズベリー、青リンゴ、中盤からは麦芽の甘さと、トーストしたパン。
スモーキーさがしっかりと中盤を支配し、レーズン入りのバニラクリームのような濃密なニュアンスも。

10年ものとは思えないしっかりした余韻があり、ピートのフレーバーも長く続きます。

繊細でスパイシー、スウィート&スモーキー、フレッシュさと充足感が同居した見事な1本です。

ハイボールにするとスモーキーさが際立ちおいしいです。

ベンロマック 15年

ベンロマック 15年

こちらは2015年10月にリリースされたベンロマックフラッグシップボトル。

2015年のWWAにおいてスペイサイドカテゴリーで金賞を授与された世界的評価の高い1本です。

香りはシェリー樽熟成からくるブドウやベリーの豊潤なフルーティさ、優しいバニラの甘さ、オレンジピールの柑橘系も感じられます。

味わいはしっかりとブランデーを染み込ませた濃厚なスポンジケーキ、巨峰の皮、ベイクドオレンジの甘み、プラム、ジンジャーのスパイシーさとカモミールのハーブも僅かに感じられます。

スモーキーさはより上品になり、代わりにフルーツの甘味、ココア、ナツメグ、シナモンなどのスパイシーさが濃縮されたように思えます。

同じ1万円前後のウイスキーの中でも突出している完成度の高さ。
成熟したという描写が似合う、複雑な味わいの1本です。

ベンロマック オーガニック

ベンロマック オーガニック

原材料の栽培から蒸溜〜ボトリングに至るまでの全ての製造工程において、英国土壌協会が厳格に定める基準を満たし認証を得たオーガニックウイスキーです。

発売された2006年当時、オーガニックウイスキーは世界初の試みで注目を集めました。

以下は2008年蒸溜のものを飲んだ際のテイスティングコメントです。

香りは麦芽クッキー、バニラウエハース、熟れたバナナ。甘草。少し粉っぽい印象。

味わいはトフィー、ハチミツをかけたバナナ。ラムレーズンの甘みとホワイトペッパー、クミンのようなスパイシーさ。後半はビターチョコの甘苦さ、切り立ての心地よいオーク材の余韻が◎。

オーガニックだから美味しい訳ではなく、正しくは「美味しい上にオーガニック基準をクリアしているボトル」というわけです。

個人的に10年や15年に引けを取らないコスパが高いボトルだと思っています。

ベンロマック ピートスモーク

ベンロマック ピートスモーク

こちらはファーストフィル・バーボンバレルで熟成された原酒を使用したもの。

フェノール値47ppmというかなりピートが効いたスモーキーフレーバー全開のベンロマック。

香りは旨味のあるベーコンに似たスモーク香に次いでバニラやハチミツの甘み、レモンの柑橘系ニュアンスも感じられます。

味わいはスモークチョコ、麦菓子、ベーコンの後味に次いでジャム、枝付きレーズンの甘み、粗挽コショウのスパイシー、少しミント?メンソール。

木酢の様なやや粗く無骨な余韻が長く楽しめます。

かなりスモーキーですがアイラモルトとは一線を画し、ベンロマックの上品な甘みを併せ持つ1本です。

ベンロマック 10年 100プルーフ

ベンロマック 10年 100プルーフ

現在終売になってしまったアルコール度数57%を誇る、ベンロマック10年のハイプルーフ版。

バーボンバレル80%、シェリーホグスヘッド20%、最後の1年をファーストフィルのオロロソ樽にて熟成。

アタックが強めでアルコールのノートが支配的。しかし徐々に強いシェリー、甘く熟したアプリコット、デーツとオークの香り。奥を探るとクルミとユーカリ。スモーキーさも強くやや木炭のような香りも。

味わいの方向性は10年の強化版といった風ではなく、シェリー樽とピートが目立ちます。
ストレートで飲む場合、キャラクターが強すぎてチグハグな影響を受けてしまう場合があるので加水で整えるのをおすすめします。

フレッシュな南国の果物、ブラッドオレンジ、ドライフルーツにはちみつ。
加水して10分以上放置するとナッツや木質的なニュアンスがとてもよく感じ取れます。

余韻は非常にドライ。オークとピートが口の中に長く残り、ダークチョコレートとコーヒーの苦みを頬の裏で感じます。

10年の熟成感に加え、ベンロマック原酒の可能性がはっきり見えるコントラストの高い商品でした。

ベンロマック サシカイア ウッドフィニッシュ 

ベンロマック サシカイア ウッドフィニッシュ 2011年

こちらはファーストフィルのバーボン樽で熟成した後、イタリアの超銘醸ワイン「サシカイア」の樽で24ヶ月間フィニッシュした極上の1本。

2011年は生産本数は延べ7,026本、日本国内には300本しか入っていない希少価値の高いボトルです。

香りはジャムに似た赤いベリー系のフルーツ、ジンジャー、シナモンのスパイス、シトラス、奥から僅かなピートスモークを感じられます。

味わいは甘さを抑えたラズベリージャム、フレッシュオレンジ、ココアの甘み、中間にジンジャーのスパイス感、後半は木酢とイチゴを混ぜたウッディネス。

上品ですが一筋縄でない絶妙なスパイス感を隠し持った素晴らしきボトルです。

ベンロマック 35年

ベンロマック 35年

35年物のベンロマック。

重厚な化粧箱には冊子が同梱されており、蒸留所閉鎖前に作られた原酒の製造に携わった当時のスタッフのメッセージや逸話など、購入した人のみが楽しめる内容になっています。

1983年3月24日、蒸溜所としての規模が小さく生産能力の低さのため、閉鎖してしまったベンロマック。この35年は閉鎖前に作られた貴重な原酒です。

蒸留所のポットスチルの形を反映した、特注デザインのデキャンタスタイルボトルを使用。

キャップシールの銅色はスチルの色を表し、白色は蒸留所のライムウォッシュの白い壁の色を表しています

ボトルと木箱にあしらわれた銅色の滴型の飾り模様は、ディスティラーがハートを“カット”した「完璧な瞬間」を表しているそう。

編集部未飲です。

ベンロマック 40年

ベンロマック 40年

アメリカンホグスヘッドとシェリー樽の両方を使用し、40年熟成させた逸品。

35年同様、閉鎖前に作られた原酒が使用された希少なボトルです。

日本にもそれなりの数が入荷しており、価格はやや張りますが、小瓶販売などでも扱われていました。

香りはやや過熟気味ではあるが、エレガント。シェリーの心地よいアロマ、アンティーク家具、木製のつや出し材。タバコの葉、わずかな石炭。

口に含むとどっしりとクリーミー。濃厚なハチミツの甘さとラズベリー。パッションフルーツとブラッドオレンジ。
しっかりとスパイシーさがあり、甘やかなタバコの葉、クミン、甘草。細かくメントール。

フィニッシュにはややタンニンの渋みを感じる。

余韻はかなり長く、まろやかで暖かい。大きな鍋を載せて煮たキャラメルのような甘さと焦がしたオーク材を感じる。

木箱は、蒸留所で使用しているウォッシュバック(発酵槽)を表現しています。

ベンロマックのおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

オフィシャルスタンダードである10年が安定供給されるようになったころから、ウイスキー愛好家の中で飛躍的に評価を高めているベンロマック。

各ブランドのスタンダードボトルを一通り飲んだ人がたどり着ける境地、それがベンロマックです(笑)。

「古典的なスペイサイドモルトのお手本」とも評されるそのキャラクターは、上品なシェリーとライトピートが効いた安定感抜群のシングルモルト。

現在は各バッチの一部を次のバッチへブレンドする「ソレラ方式」がとられており、ボトリング毎に品質や味わいがブレないよう留意されています。

おすすめの飲み方ですが、10年のハイボールはぜひためしていただきたい。
ハイボールにおすすめのウイスキーの記事でも書きましたが、多くの玄人にも評価されている飲み方です。

10年はラベルチェンジするたび、ほんの少しずつピートの溌溂さが増しているような印象もあり、ソーダで香りを立たせると満足度の高いハイボールが出来上がります。タリスカーのハイボールは夏に最高ですが、こちらはじっくり飲みたい寒い季節にもぴったりのハイボール。
食後でもゆっくりと愉しめる、おつまみいらずのハイボールなのです。

15年はストレートで。
ストレートグラスに注いでから10分~60分程度待つと面白いです。香味の一体感が増します。

ベンロマックのハイプルーフ品や、1983年以前の長熟品はやや過熟気味というか、ヒリつく樽感、頬の裏にはりつくタンニンを残すように思います。
1978や1977といった40年オーバーの一級品はどうかわかりませんが、、酒質は中程度でやや樽の影響を強く受ける気がしています。
ちょっともったいなさもありますが、そういう場合は加水するのもよいでしょう。

現行品の10年と15年がとてつもなく出来が良いので、まずはこの二種を飲み、その上品で洗練された個性を味わってみてください。
その後オーガニックやピートスモークなどを試していただきたいなと思います。

200mlの3種飲み比べセットなんかも出ていたと思うので飲み比べてみたい方はぜひどうぞ。

ベンロマック パック 10年 & ピート スモーク & オーガニック [ ウイスキー イギリス 200mlx3本 ]

あと、2020年10月にとってもかっこいいPVがオフィシャルからアップされていたので貼っておきますね。

ふーーーむ、飲みたくなる映像美だな。

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