アイラモルトの王として、長年にわたり世界中のウイスキーファンに愛され続けている「ラガヴーリン 16年」。
その象徴的なボトルに、新たなデザインが登場する可能性が浮上し、注目を集めています。
今回の変更は、スコットランドの文学に敬意を表した、非常に興味深い試みです。
スコットランド文学へのオマージュ
新たに明らかになったラベルで最も目を引くのは、スコットランドの作家ウィリアム・ブラックの詩の一節、「ザ・ストレンジ・ホース・オブ・スイナヴァル(スイナヴァルの奇妙な馬)」というテキスト。
これは、つい先日情報が出てきた「ラガヴーリン 11年 スイートピート」のラベルに、詩人ロバート・バーンズの「スコッチ・ドリンク」の一節が引用されていたことと、明らかに連動した動きと見られます。
これらのことから、ラガヴーリンが今後、「スコットランド文学」をテーマとしたシリーズ、あるいはデザインコンセプトを展開していくのではないか、との憶測が広がっています。
ウイスキーの中身は不変のクラシック

今回の変更は、あくまでラベルデザインに関するものであり、ボトルの中身については従来通りと考えられます。
発表されている情報によると、新しい「ラガヴーリン 16年」は、アルコール度数43%。その味わいは「インテンスリー・リッチ、クラシック・ピーティ・キャラクター(極めてリッチで、古典的なピートの個性)」と表現されており、我々が愛するラガヴーリン16年そのものであることが示唆されています。
長年親しまれてきたあのラベルデザインからの変更は、一部の長年のファンにとっては少し寂しいニュースかもしれません。
しかし、蒸溜所がそのルーツであるスコットランドの文化や芸術に、改めて光を当てようとするこの新しい試みは、ブランドの奥深さをさらに探求する、新しい旅の始まりと言えるでしょう。
ラガヴーリンがなぜ今、文学をテーマに掲げたのか。この「文学シリーズ」が今後どのように展開していくのか。まだ多くのことは謎に包まれていますが、アイラの巨人が見せる新たな一面から、今後も目が離せません。
