ウイスキーと小麦アレルギーの関係。

小麦アレルギーとウイスキーの関係

好きなものを食べられる幸せ

美味しいものを美味しく頂く。
三度の食事。おやつ。お酒。もちろん、ウイスキー。
当たり前のようですが、これは本当に有り難いこと。

病気や体質により、好きなものが食べられない人は世の中に沢山います。
幸運なことに私は今までこれと言って大きな病気をすることなく、のほほんと好きなものを飲み食いして生きてまいりました。
しかし、先日知り合いの方で「小麦アレルギー」の方に初めて出逢い、その不自由さを知りました。
パンやお菓子、パスタやラーメン等、小麦を使用した一切の食品を食べることができないのです。
体質とはいえ、食の自由が奪われることは実に辛いことだと痛感しました。
そしてそれと同時に、ふと「ウイスキーにも小麦は使われているな、小麦アレルギーを持っているとウイスキーは飲めるのか?」という疑問を抱きました。
BARRELはウイスキーへの造詣をより深めるサイトです。
今回は小麦アレルギーとウイスキーとの関係について紹介していきます。

小麦アレルギーとは

小麦アレルギーの人

鶏卵、牛乳、小麦は三大アレルゲンと呼ばれています。
アレルゲンとはアレルギーの原因となるもの。
三大アレルゲンに数えられるほど、小麦アレルギー患者の方は多いのです。

小麦アレルギーの主な症状としては
・皮膚症状…蕁麻疹、かゆみ、あかみ等
・呼吸器症状…クシャミ、咳、呼吸困難等
・粘膜症状…唇・口腔内・喉・まぶたの腫れ等
・消化器症状…腹痛・吐き気・嘔吐
・アナフィラキシー…上記症状が同時に発症しするショック症状
等が挙げられます。

どの症状も危険ですが、アナフィラキシーは特に症状が深刻で、最悪の場合死に至ることもあります。
命に関わる小麦アレルギー。
決して軽く考えてはいけません。

小麦と大麦の違いは何?

ウイスキーが麦から作られることは皆さんご存知かと思いますが、麦は麦でもウイスキーの原料は「大麦」です。
小麦ではありません。
小麦と大麦は同じイネ科の植物ですが、含まれる成分は大きく異なります。
それぞれの特徴を簡単に説明します。

小麦の特徴

小麦の特徴

・イネ科コムギ属の植物。
・収穫された種子のうち表皮(カラ)を取り除いた胚乳…ざっくりいうと純粋な実の部分が「小麦粉」として加工される。
・グルテンというタンパク質が豊富に含まれている
・表皮を取らず、実全体を加工したものが「全粒粉」として加工される
・パンやお菓子の原料として使用される

大麦の特徴

大麦の特徴

・イネ科オオムギ属の植物
・種子を発芽させ、麦芽として利用することが多い
・グルテンはほぼ含まれない
・調味料・ビール・ウイスキー・麦茶や粉末飲料の素として使用される

小麦と大麦を比較したときの違い

小麦の特徴
小麦
大麦の特徴
大麦

①小麦はイネ科コムギ属、大麦はイネ科オオムギ属
②小麦はグルテンを含み、大麦はほぼ含まない
③小麦はパンや麺類、菓子類の原料となり、大麦は調味料やビール、ウイスキーの原料として使用される

 

注意すべきは「グルテン」

グルテンが小麦アレルギーの原因

小麦アレルギーの原因は小麦に含まれるグルテンというたんぱく質
最近”グルテンフリー”なんて言葉よく聞きませんか?グルテンフリーのパンやお菓子はスーパーでも数多く販売されているのはそのためです。

さらにグルテンは
・グリアジン
・グルテニン
の2種類に分類され、グリアジン(ω-5グリアジン)が特に食物依存性運動誘発アナフィラキシーを引き起こしやすいと言われています。
このグリアジン、微量ですが大麦にも含まれますので大麦を摂取するとアナフィラキシーを引き起こす可能性があります。
小麦がもつアレルギー成分は他にもありますが、事例の約8割以上がグルテンが原因となっています。

結果、ウイスキーは飲めるの?

小麦アレルギーの人はウイスキーは飲めるの?

それでは本題に戻ります。
今回の調査で小麦アレルギーの殆どが、グルテンが原因となっていることが分かりました。
問題はウイスキーにグルテンが含まれているかどうか。
それを紐解いていくと…
ウイスキーの原料となる大麦には元々グルテンが多く含まれず、更に蒸留を繰り返し行う製造過程でグルテンはほぼ残らないと考えられています、、、、、が!
各蒸留所が行う蒸留の回数や製造工程によって、やはり微量のグルテンが含まれている可能性がある、と疑った方が良いでしょう。
またウイスキーの原料となるグレーンの一部に小麦が使用されていることも注意すべきポイントです。
さらに

・オールドフィッツジェラルド
・メーカーズマーク
・オールドウエラー107
・レベル(イエール・リザーブ)
・リップ・ヴァン・ウインクル

等のアメリカンウイスキー(バーボン)には口当たりの柔らかさを出すために小麦を使用しています。
バーボンは原料の51%以上にトウモロコシを使用することが決められていますが、その他の原料比率は明かされていません。

よって小麦アレルギーの方はなるべくならウイスキーは避けた方が良い…という結果に落ち着きました。

 

長々述べてきましたが、世の中、健康のことについては用心しすぎて悪いことはありません。
上記にも書きましたが、小麦アレルギーは命に関わること。
小麦に限らずアレルギーをお持ちの方は「〜だろう」ではなく「〜かもしれない」という考えで危険管理を行うべきです。

ウイスキーの他にも避けた方が良いお酒は
・ビール
・梅酒(焼酎漬けのもの)
・麦焼酎
・芋焼酎(麦麹使用の場合)
・ジン(大麦、ライ麦原料)
・ウォッカ(大麦、小麦、ライ麦原料)

などがあります。

小麦アレルギーでも飲めるお酒はあるの?

たくさんある小麦アレルギーの人でも飲めるお酒
では小麦アレルギーの人はお酒がまったく楽しめない人生なのでしょうか?
確かにビール、ウイスキーは避けることをお勧めしますが、その他に麦を原料としないお酒はたくさんあります。
・ワイン
・日本酒(純米系・本醸造系)
・ラム
・泡盛
・テキーラ
・ブランデー・コニャック
などは麦類を使用せずに製造されますので安心して飲むことができます。
またビールではありませんが、キリンから販売されています「のどごし生」は大豆が原料となりますので、こちらも安心して飲めますよ。

余談ですが「自分、小麦アレルギーかも・・・?」と疑わしい場合には大きめの病院のアレルギー科へ行き調べてもらいましょう。
アレルギー科がなければ内科でも結構です。
血液検査を行えば、5日程度で結果が分かりますよ。
他の食物アレルギーの有無も調べることを強くお勧めします。

では皆様、健康に気をつけて、今夜も美味しいお酒を…!

ABOUTこの記事をかいた人

smoulfish

カントリーミュージック好きの三十代後半ライター。 ウイスキーは大好物ですが、まだまだ勉強中。 記事を書き進めていくうちに造詣を深めていきたいと思っています。