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オールドプルトニーの味やおすすめの種類/おいしい飲み方/12年・15年・17年・18年・21年

オールドプルトニーの味やおすすめの種類/おいしい飲み方/12年・15年・17年・18年・21年




オールドプルトニーの概要

オールドプルトニーはスコットランドの北ハイランド地方で造られるシングルモルトウイスキーです。

かつてあの有名なバランタイン17年のキーモルト「7つの柱」の1つとして風味の核を担っていました(現在のバランタイン17年のキーモルトはスキャパ、ミルトンダフ、グレンバーギー、グレントファーズ)。

バランタイン以外にもブレンデッドウイスキー用に原酒を多く提供していたため、一昔前まではシングルモルトとして出回ることが少なかったブランドです。

しかし近年ではオフィシャルからシングルモルトが安定供給され、限定のシングルカスクも発売、さらにはボトラーズものも多く出回っています。

造られている蒸溜所の名前は「プルトニー」ですがシングルモルトのブランド名として「オールドプルトニー」が用いられています。

一風変わったボトルネック部分の膨らみはプルトニー蒸溜所のポットスチル形状がモチーフになっており、そのユニークな形状はリカーショップやバックバーでもひときわ目立ちます。

かつてはハイランドで最北端に位置する蒸溜所で、海岸沿いという立地の影響から、風味にはアイラモルトとは異なるピートや、独特の潮の香り、そしてオイリーさを感じ、ハマると癖になるブランドです。

オールドプルトニーの発祥と歴史

1907年頃のプルトニータウン

1907年頃のプルトニータウン

ブリテン島最北の町ウィックの町、プルトニータウンの高台に蒸溜所は存在します。

ここは湾を見下ろすことができる見晴らしのよい場所。

プルトニータウンは19世紀にスコットランドの著名な技師トーマス・テルフォードによって計画されたフィッシング・ビレッジで「プルトニー」は彼の親友の名前なんだとか。

プルトニータウンはその後、造船技術と灯台建築で有名な土木技術者スティーブンソン家により改良が続けられ発展しました。

ちなみにウィックの都市計画のひとつ、防波堤建設プロジェクトを指揮したトーマス・スチーブンソンの息子は、「宝島」や「ジキルとハイド」などの作者であるロバート・ルイス・スティーブンソンでした。

父トーマス、祖父ロバート共に超一級の建築屋だった家庭からバリバリの冒険作家が出るのは面白いですね。

2010年まではハイランド地方最北端ウィックに位置する蒸溜所だったプルトニー

蒸溜所名の由来は英国屈指の資産家ウィリアム・ジョンストン・プルトニー卿からきています。

彼はスコットランド北部の寒村を工業の中心地に変えようと考え、ウィックに港を造りました。

すると港はニシン漁で賑わい、19世紀初頭には隣に卿の名前を冠したプルトニーという名の町までできました。

〜ウィックの栄華と衰退〜

たくさんのニシン

「シルバー・ダーリン」と呼ばれた北海ニシンは、人口わずか数百人だった小さな町に7,000人の労働者と、千艘近い船を引き寄せウィックの町を大きく発展させます。

19世紀当時、ウィックに陸路で辿り着く方法はなく、プルトニー蒸溜所は原料輸送や原酒の出荷を船だけに頼っていました。

するとウィックの景気の良さはスコットランド中に知れ渡り、「あの町には樽に入った銀と金がある」と噂されました。

もちろん「樽に入った金」とはウイスキーとことで「銀」は塩漬けにしたニシンのこと。

噂が広がり、スコットランド中から仕事を求める人々がウィックに集まりました。

ウィックは大きく繁栄しますが、その栄光は「禁酒運動」により完全に妨げられてしまいます。

世界大戦前の英国では禁酒運動が盛んに行われ、1922年5月28日、遂にウィックの町でもアルコールが違法となってしまいました。

これが引き金となり人が離れていったウィックではニシン市場も廃れ、ウイスキーの生産も停止し1920年代末までの数年間で一気に廃墟化してしまいます。

ウィックの禁酒条例が1947年にようやく廃止され、プルトニーは1951年に再稼働します。

これは禁酒法が施行されてから29年後のことでした。

ウィックの街ですが現在は吹きガラスなどの軽工業を主な産業としています。

〜オーナーの変移〜

プルトニー蒸溜所はオーナーが安定せず度重なる買収が繰り返されます。

オーナーの変遷ですが

  • 1826年 ジェームス・ヘンダーソン
  • 1920年 ジェイムス・ワトソン
  • 1923年 ブキャナン・デュワー
  • 1925年 DCL(現在のディアジオ社)
  • 1951年 ロバート・カミング
  • 1955年 ハイラム・ウォーカー
  • 1961年 アライド・ブルワリーズ
  • 1994年 アライド・ドメク
  • 1995年 インバー・ハウス・ディスティラーズ
  • 2001年 パシフィック・スピリッツ
  • 2006年〜インターナショナル・ビバレッジ・ホールディングス(タイ・ビバレッジ傘下)

となっています。

蒸溜所をよみがえらせ、再び脚光を浴びる存在にまで復活させたのは1995年にオーナーとなったインバーハウス社です。

ウィックの禁酒条例廃止からちょうど50周年となる1997年に「オールドプルトニー12年」をリリースします。

以来、蒸溜所は活気にあふれウイスキーを生産し続けています。

2012年にはウイスキーライター、ジム・マレーの「ウイスキー・バイブル」においてオールドプルトニー21年がウイスキー・オブ・ザ・イヤーに選出され、蒸溜所の知名度も一段と高まりました。

なお、プルトニー蒸溜所は、2010年まではハイランド地方最北端に位置する蒸溜所でしたが、現在はウルフバーン蒸溜所が最北となっており、2021年からはジョンオーグローツ蒸溜所が最北になるという見方が濃厚です。

オールドプルトニーの製法

新しいウォッシュバック

現在のアルコール生産能力は年間160万ℓとなります。

糖化槽は胴体がステンレス製のものが1基。

1回のマッシュで5.1トンの大麦モルトを使用します。

仕込水に使われるのはウィックの南部にあるヤーロー湖の水。

糖化の過程でお湯を3回投入する蒸溜所が多いなか、プルトニーでは4回投入しています。

発酵槽は鉄製のものが6基。

プルトニー蒸溜所のスチルは2基のみ。

かつては3基(初溜1基・再溜2基)あったそうです。

スチルの形は非常にユニークで、初溜釜はずんぐりとしたボール型、さらに上部がスワンネックではなくT字シェイプになっています。

これはスチルを搬入した際、建物に入らなかったのでスワンネックを切り落として無理やりT字シェイプにしてしまったそうです。

なんとも驚きの事実ですね。笑

この逸話はプルトニー蒸溜所の伝説のひとつでもあるそうです。

しかしこの変わったスチルの形もオールドプルトニーの風味に大きく関わっていることは確かで、改修工事が行われた際も元来の形を忠実にコピーながら修復したそうです。

蒸溜所では、7人のスタッフが3交代制で生産工程を管理していますが、土日は稼働を休め週休2日をしっかり守って働いています。

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オールドプルトニーのラインナップ

オールドプルトニー 12年

オールドプルトニー 12年

オールドプルトニーのスタンダード品。

香りは青リンゴ、スモークしたレモン、スパイシーなアロマ。うっすらと潮の香がします。

口当たりはかなりオイリーで、味わいは辛口でミディアムボディ。

ハチミツとバニラクリームの甘み、洋ナシ、レモンの柑橘系とバーベキューの旨味、余韻はやや長めでスパイシー。

ライトなボディですが、しっかりとプルトニーのハウススタイルが出たスタンダードボトル。

どんな飲み方でも楽しめるオールマイティでクセになるボトルです。

オールドプルトニー 15年

オールドプルトニー 15年

こちらはセカンドフィルアメリカンオークのバーボン樽で熟成後、ファーストフィルスパニッシュオークのオロロソ樽にてさらに追熟したボトル。

香りは熟れたリンゴ、シトラス、ハチミツ、レーズン、奥にうっすらしたスモーク。

味わいはバニラクリーム、ハチミツのリッチな甘み、クローブのスパイス、ダークチョコ、後半に潮の気配も感じます。

現行のスタンダード・ラインナップは、12年、Huddart、15年、18年の4本で、12年は40%、それ以外の3本は46%というアルコール度数。

12年ものよりもボディに厚みがありリッチに仕上ったボトルです。

オールドプルトニー 17年

オールドプルトニー 17年

こちらはひとつ前の世代の17年もののオールドプルトニー。

ウイスキーマガジンでも「おすすめボトル」にも選定された評価の高いボトルです。

香りはリンゴやバニラ、バタースコッチ、洋ナシ、ベリー系のドライフルーツ。

味わいはどっしりとした厚みのあるボディ、バタースコッチの甘みと香ばしさ、ウエハース、ドライプラムの酸味と甘み、後半にビターチョコ、カカオの渋み、ウッドスパイスが訪れ長い余韻が続きます。

15年よりも複雑な風味に進化しており、力強い風味が閉じ込められた印象のボトルです。

個人的に好きなので記載してみました。どこかで見つけた際はぜひ飲んでみて欲しい逸品です。

オールドプルトニー 18年

オールドプルトニー 18年

セカンドフィルのバーボン樽で熟成後、ファーストフィルスパニッシュオークのオロロソ樽で追熟したボトル。

香りは濃厚で温かみのあるパンケーキ、枝付きレーズン、プラム、チョコレート、ミルククリーム。

味わいは初めは熟れた洋ナシや柿の濃厚なフルーティーさ、中間にシトラスや青リンゴの爽やかさに変化し、後半はオレンジ入りのチョコレートを感じさせるビター&スパイシー。

甘口の塩味で、それほどプルトニーの個性は感じませんでした。

しかしシェリーの塩梅がよく、スパイスの辛味が絶妙に下を刺激するリッチな味わいのボトルです。

オールドプルトニー ハダート

オールドプルトニー ハダート

こちらはノンエイジのオールドプルトニー。

プルトニー蒸溜所の所在地であるハダート通りから取ったブランド名です。

そもそもはプルトニータウンと港を建設したジョセフ・ハダート船長に由来するネーミングです。

こちらはセカンドフィルのバーボン樽で熟成した後、ピーティーウィスキーを入れていたバーボン樽でフィニッシュして造られました。

香りは温もりのある甘みとスモーク、レーズン、麦芽クッキー、そして塩キャラメル。これぞプルトニー。

口に含むと燻されたオーク香が鼻腔を突き上げ、煙が晴れるやいなやハチミツ、オレンジ、ウエハースの香ばしさと甘み、中間に青リンゴや燻したレモンの若々しい爽快感が伝わります。後半にはクリーミーなバニラの甘みが訪れます。

そして焦げたトフィーのかすかな香り。

余韻は長めの塩キャラメル。

少し若さはありますが、まさに「潮」を感じる無骨で不思議な色気のあるボトルです。

オールドプルトニー 21年

オールドプルトニー 21年

SFWSC2013・2011 ゴールドメダル、ISC2010 ゴールド、IWSC2013 SILVER Outstandingなどなど華々しいレコードを誇るオールドプルトニーの21年もの。

世界的なウイスキー評論家ジムマレー氏は97.5ptという高得点をつけ、「偉大なウイスキーの一つであることは間違いなく、まさにグラスからバイタリティー、カリスマ性、気品が弾け出している」と言い放ちました。

香りは穏やかでドライ。オリーブの塩気とバニラ、やや海藻っぽいピート香の中にはレモンとシトラス。フルーティかつモルティ。

口当たりはクリーミーでこっくりと粘性があります。きび砂糖の甘さ、バニラと洋ナシの上品なフレーバーを抜けるとホワイトペッパーとオークの香り。

やや酸度を感じる余韻は杏仁豆腐に入っているパイナップルやりんごを思わせます。

樽に染まり切っていないちょうどよい熟成感で、ボディも厚く余韻は長く華やか。この陶酔感のあるソルティさがたまりません。

現在は終売しているのですが、まだBarや市場を探せば見つかるかもしれません。

一度飲んでみることをおすすめいたします。

オールドプルトニーのおすすめの飲み方

オーツカ
では最後に編集部のオーツカがおすすめの飲み方をまとめます

甘じょっぱいオイリーなテクスチャが愛好家を掴んで離さないオールドプルトニー。

ひょうたん型のポットスチルはかわいらしく人気が高いので、観光名所にもなっているようですね。

ちなみに20世紀初頭、ニシン漁のキッツいキッツい労働を紛らわせるために、ウィックの港では一日500ガロン(一人あたりボトル一本!)のウイスキーを消費していたそうです。

なので酔っ払いのトラブルが多発していた荒れた港町だったとか。ううーん雄々しいっすねぇ。

おすすめの飲み方ですが、ストレートでやや時間を置いてから楽しむと良いと思います。

ボウルが長い(90mm~100mmくらい)グラスに入れて、しばらく時間を置くと潮の香の中に存在するハーバルな香味やスパイシーなフレーバーがよく出てきます。

現行品はアルコール度数が40度なので飲み慣れた方は少しぼやけた印象を受けるかもしれません。

逆に言うとすいすいと飲みやすく、ストレートでおかわりしちゃう勢いのウイスキーに仕上がっています。

ボトルの形もユニークですし、「塩バニラアイスにハニートーストを添えて」みたいなおしゃれな味がするのでカフェバーなどに置いておくと女性モルトファンが増えることうけあい(知らんけど)。

 

昨今ではボトラーズなどから様々な熟成期間のオールドプルトニーが発売されています。

稀に長熟品で樽が強すぎるというか、個性が負けてしまっているようなボトルが見受けられるので、プルトニーは20年ものまでがおいしいなぁと個人的には思います。

オフィシャル21年の評価が非常に高いのでまずはこちらを飲んでみるとよいでしょう。

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