ARTASTE/アルテイスト

100ドル超の高級スピリッツ、2年連続で減少。中国は25%減

100ドル超の高級スピリッツ、2年連続で減少。中国は25%減

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

世界で1本100ドル(約1万6,000円)以上の高級スピリッツの販売額が、2025年に10%減りました。

2024年の8%減に続く2年連続のマイナスです。

調査会社IWSRがこの10月にまとめた調査(白酒を除く)では、中国が25%減、米国が6%減、免税店が3%減でした。

オーツカ
高級酒が2年続けて落ちました。買い手の選び方が変わってきたようです。

中国は2年で約46%減、コニャックは17%減

落ち込みは中国に集中しています。
中国は2024年に28%減、2025年に25%減で、2年分を合わせると約46%の減少です。

コニャックの17%減も、主に中国での不振によるものです。
コニャックは2024年にも14%減っていて、2年で約29%減りました。100ドル以上の市場に占める販売額の割合も、2019年の51%から2024年には36%まで下がり、スコッチの38%を下回っています。

IWSRは背景として、米国の関税、消費者心理の冷え込み、イランをめぐる紛争を挙げています。米国も2024年の5%減に続いて6%減りました。

スコッチは9%減でも割合を保ち、プラスはアガベの2%だけ

100ドル以上のスコッチも9%減っていて、2024年の8%減から続いています。
ただ、コニャックほど落ちていないため、市場の中での割合は保っています。プラスだったのは、アガベ(テキーラなど)の2%増だけです。ジャパニーズウイスキーは、免税店や新しい市場など元の規模が小さい場所で、強く伸びた部分があります。

昨年は、免税店が5%増で、ジャパニーズ、米国産、アイリッシュも伸びていました。2025年は免税店もマイナスに転じ、全体でプラスの分野はアガベだけです。

ARTASTE/アルテイスト

年数表記つきの新作が増え、競売は39ロットで約310万ドル

IWSRの担当者は、買い手は高級酒から離れておらず、選び方が厳しくなっていると話しています。

年数を表記しない高級スコッチの新作は、この2年で減りました。反対に、18年以下の年数を表記した新作が大きく増えています。最上位の蒸溜所も、年数の高いボトルを定番に加えています。樽を丸ごと買う、注文で仕立てるといった需要も増えていて、背景には供給過剰と、二次流通の価格の揺れがあります。

蒸溜所の見学、テイスティング、樽のオーナー同士の交流、チャリティー競売といった体験にも関心が移っています。2025年10月のサザビーズの慈善競売は、39ロットで約310万ドル(約4億9,000万円)が集まり、予想を上回りました。台湾、豪州、ニュージーランド、イスラエル、デンマークなど、歴史の浅い産地のウイスキーも、100ドルの壁を越え始めています。

回復の見立てはあるが、2025年はさらに10%減

昨年の調査でIWSRは、この下落を「構造的というより循環的」と位置づけ、2024年から2029年にかけて成長に戻るとしていました。コニャックは2027年からの回復を見込んでいました。ところが2025年は10%減り、2年目のマイナスになりました。

材料もあります。中国は、スコッチの輸入関税を10%から5%に下げ、そのまま続けることを2月に決めました。

中国のスコッチ関税の引き下げは、2月にBARRELでも取り上げました。

中国がスコッチ関税を「半減」へ。2.5億ポンドの巨大市場が解き放たれる

英国とインドの自由貿易協定も、スコッチの追い風になるとされています。買い手の側では、アジアのミレニアル世代とZ世代、東南アジア、中南米、中東の新しい富裕層が増えています。

日本で1万6,000円を超える一本を選ぶときも、目印は同じではないでしょうか。

熟成年数の表記、蒸溜所が公表している原酒の情報、そして二次流通で価格が動くことです。

限定ボトルを資産として買う場合は、二次流通の価格が上下する前提で見ておきたいところです。

IWSRの担当者は、注目すべきは落ち込みそのものより、何が残ったかだと話しています。

年数や来歴を確かめられるボトルに買い手が集まっているので、作り手は、そこを示せるかどうかが売れ行きに関わってきます。




国産ハンドメイドのウイスキー専用グラスシリーズ

5000名以上のウイスキー愛飲家に使われるKYKEYのグラスシリーズ。そのウイスキーが持つポテンシャルを、最大限に引き出します。