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生産量3割減の直後、なぜ希少カスク販売開始?

生産量3割減の直後、なぜ希少カスク販売開始?

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タムデュー、グレンゴイン、ローズバンクを擁するイアン・マクロード・ディスティラーズ(IMD)が、新設の「プライベートクライアント部門」始動を発表しました。コレクターや投資家向けに、自社蒸溜所が保有する希少原酒を直接販売する事業です。

ローズバンクの最後の在庫まで並ぶ

取り扱われるのは、タムデューの1960年代シェリー樽、1993年の閉鎖前に蒸留されたローズバンクの最後の残存原酒、1970年代からのグレンゴインのバーボン樽・シェリー樽、そしてIMD最新蒸溜所であるアイラ島のラガンベイのニューメイクカスクまで幅広い顔ぶれです。

IMDはローランド、ハイランド、スペイサイド、アイラというスコットランドの主要4産地すべてに自社蒸溜所を持つ、数少ない2社のうちの1社という強みを前面に打ち出しています。

部門を率いるのは、IMD歴8年でグローバル・トラベルリテール部門長も兼任するウィリアム・オーヴンス氏(前職はクインテセンシャル・ブランズ、エドリントン・グループ)と、IMD歴23年でブランドホーム部門を率い、グレンゴインのカスクプログラムを立ち上げたスチュアート・ヘンドリー氏です。両氏合わせて約50年のプレミアムスピリッツ業界経験を持つとしています。

オーツカ
減産発表のわずか数週間後の新事業。偶然にしては出来すぎている気がしますね。

減産・減益の直後というタイミング

実はこの発表のわずか数週間前、IMDはローズバンクとグレンゴインの生産量を約3割削減したと明らかにしたばかりです。

理由として挙げたのは「今後の需要見通しの低下」。さらに2025年6月発表の年次決算では、税引前利益が前年の半分以下にまで落ち込んでいました。

この文脈を踏まえると、今回のプライベートクライアント事業は、量を追う一般流通から距離を置き、貯蔵してきた希少原酒を高付加価値のまま直接収益化する路線への転換と読むこともできそうです。

ローズバンクは2017年の買収以来、8,000万ポンドを投じた大改修を経て2024年6月に蒸留を再開したばかりですが、今回売りに出されるのは、それとは別に残された閉鎖前蒸留の最後の原酒。新生ローズバンクの歩みとは切り離された、独立した希少価値を持つ一群です。




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