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チャールズ国王訪米を機に、スコッチウイスキー対米関税がついに撤廃

チャールズ国王訪米を機に、スコッチウイスキー対米関税がついに撤廃

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4月30日、トランプ大統領がSNSに投稿し、スコッチウイスキーを含む英国産ウイスキーへの関税と規制をすべて撤廃すると表明しました。

2025年4月の導入から約1年。業界が求め続けた措置が、思わぬ形で実現しました。

きっかけはチャールズ国王とカミラ王妃の国賓訪問です。ホワイトハウスでの歓迎式典、米議会での演説(英国君主として35年ぶり)と続いた4泊5日の歴史的な訪問の最終日、トランプ氏は突然この表明を行いました。「国王夫妻はほとんど要請することもなく、誰にもできなかったことを私に実現させてくれた」と自身のSNSに記しています。

業界が失い続けた「週8億円」がようやく止まる

導入された10%の追加関税により、2025年5〜12月の対米輸出量は前年同期比15%減少。毎週400万ポンド(約8億円)規模の損失が積み上がり続けていました。さらに単式蒸留モルトへの25%の別途関税が数ヶ月以内に復活する可能性も迫っており、業界は二重のプレッシャーにさらされていました。

今回の撤廃はスコッチウイスキーにとどまらず、アイリッシュウイスキーを含む全カテゴリに適用されます。英国政府も適用範囲を正式に確認しています。

バーボン樽の往来も正常化へ

今回の措置にはもうひとつの重要な柱があります。スコットランドとケンタッキー州の間でのバーボン樽取引に課せられていた規制の撤廃です。

スコッチウイスキーの約95%はバーボン樽で熟成されます。この規制によって昨年の木材輸入量は25%減少しており、原酒の製造コストにも中長期的な影響が出ていました。使い終えたバーボン樽がスコットランドへ渡り、スコッチを育てるという長年の循環がようやく正常化されます。

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喜ぶのはスコットランドだけではない

スコッチウイスキー協会のマーク・ケント最高経営責任者は「最も重要な輸出市場において、業界にとって大きな前進」と表明。アイル・オブ・ハリス蒸溜所は「独立した離島の蒸溜所にとって、米国市場へのアクセス拡大は成長計画に直接影響する」とコメントしています。

スコットランド自治政府のジョン・スウィニー首相も「人々の雇用が危機にさらされていた。スコットランドは毎月何百万ポンドもの損失を被り続けていた」と述べ、今回の撤廃を「大きな成功」と評価しました。

当サイトでも追ってきたブラウンフォーマンを巡る買収劇の底流には、まさにこの関税問題が経営悪化の一因として横たわっていました。撤廃によって業界全体の財務的な重圧が幾分か和らぐことは確かです。ただし具体的な発効時期はまだ明示されておらず、輸出数字が実際に回復するまでにはもう少し時間がかかりそうです。

オーツカ
長かった1年間でした。発効時期の詳細はこれから詰められるようですが、業界にとってひとまず大きな一歩です。



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