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ウイスキーのオークションが3,000人の若者を変えた。スコッチ業界の慈善活動、その実績。

ウイスキーのオークションが3,000人の若者を変えた。スコッチ業界の慈善活動、その実績。

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スコッチウイスキー業界が主導する慈善オークション「Distillers One of One」を通じて支援を受け、就労・教育・職業訓練などの成果を得た若者の数が、累計3,000人を突破しました。2026年3月、エジンバラで開催されたイベントで明らかになりました。

ウイスキーが集めた6.6億円

Distillers One of Oneは、ロンドンの歴史ある同業組合「ワーシップフル・カンパニー・オブ・ディスティラーズ」(1638年創設)の慈善部門が主催するオークションです。エジンバラ郊外のホープトゥン・ハウスを舞台に、2021年・2023年・2025年の3回開催されました。各蒸溜所が希少なボトルや樽を提供し、オークション形式で競売にかけます。

3回の合計落札額は660万ポンド(約12億5,000万円)。2025年開催分だけで230万ポンド(約4億4,000万円)を集め、当初の予想を大きく超えました。

この資金は「ユース・アクション・ファンド」を通じて6つの慈善団体に配分されます。アバディーン・フォイヤー、アクション・フォー・チルドレン、イネーブル・ワークスなど、蒸溜所や関連施設が立地するエリアで活動する団体が対象で、16歳から25歳の困難を抱えた若者を支援しています。直近1年間だけで新たに1,000人が「就労・訓練・教育」といった具体的な成果を達成し、2022年以降の累計が3,000人を超えました。

「柔軟で、個人を中心に据えた」支援

イベントの場で語られた言葉の中で、印象的なものがありました。ウィリアム・グラント&サンズの一族でディスティラーズ・チャリティ会長のグラント・ゴードン氏は、独立研究機関による調査から3つのキーワードを引用しました。「フレキシブル」「パーソン・センタード」「ホリスティック」。制度的な支援ではなく、個人の状況に寄り添う関わり方が効果を生んでいる、ということです。

イベントでは支援を受けた若者4名が壇上で自身の体験を語り、溶接の仕事を経てBAEシステムズへの就職を決めた女性、建設業でのキャリアを築きつつある男性など、それぞれの変化が報告されました。

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「オークションがなければ、基金もない」

オークション運営責任者のビーニー・ヘラエッツ=エスペイ氏は、この事業の構造を率直に説明しています。ユース・アクション・ファンドの財源は完全にこのオークションの収益のみであり、蒸溜所の協力なしには成立しない仕組みです。

スコッチウイスキー業界はここ数年、売上低迷・在庫過剰・関税問題など厳しい局面が続いています。そうした状況の中でも、希少ボトルという形で社会に還元し続けているこの取り組みは、業界の底力の一端を見せているとも言えるでしょう。

オーツカ
日本でも、業界全体でこういった動きが生まれると面白いですよね。ウイスキーの価値を社会に還元する仕組みとして、一つのモデルだと思います。



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