マッカラン新作、NZの新年を祝う「ザ・ファースト・ライト」が限定発売

ザ・マッカランから、毎年恒例となっている限定シリーズ「A Night On Earth（ア・ナイト・オン・アース）」の第4弾が発表されました。

「A Night On Earth: The First Light（ア・ナイト・オン・アース：ザ・ファースト・ライト）」と名付けられた今回のシングルモルトは、ニュージーランドの新年を祝う伝統に焦点を当てています。2025年11月4日より、グローバル市場での提供が開始されました。

世界で最初の光を迎える場所、ニュージーランド

今回のリリースがニュージーランドに注目したのは、その地理的な特徴によります。ニュージーランドは世界で最も東に位置する国の一つであり、地球上で最も早く新年の「最初の日の出（ファースト・ライト）」を迎える場所として知られています。

このウイスキーは、その年の始まりを告げる光の到来を祝うものとして企画されました。

ザ・マッカランのウイスキーメーカーであるラッセル・グレイグ氏は、次のようにコメントしています。「このエディションは『光』、その文化的な象徴性、そして感覚的な暖かさをテーマにしています。世代から世代へと受け継がれてきた伝統や儀式に着想を得ており、友人や家族と贈り合い、分かち合い、楽しむためにデザインされたウイスキーです」

樽構成とウイスキーの風味

「ザ・ファースト・ライト」は、シェリーシーズンド（シェリーで風味付け）されたアメリカンオーク樽とヨーロピアンオーク樽の組み合わせをベースに、バーボンを熟成させていたアメリカンオーク樽を加えて構成されています。

ブランドが公開している公式のテイスティングノートによれば、その風味はニュージーランドのテーマを反映しているようです。

香り: ニュージーランド・マヌカハニーのヒント。
味わい: 鮮やかなベリーのコンポート、トーストしたマシュマロ。
フィニッシュ: 穏やかなスパイス、まろやかなオーク。

グレイグ氏は、「その核となる部分は紛れもなくスコティッシュ（スコットランド的）でありながら、甘くフルーティーで、まろやかなスパイスとトーストしたオークが感じられるフィニッシュによって、対蹠地（アンティポディアン：地球の反対側、ここではニュージーランドを指す）の物語性を表現しています」と付け加えています。

テイスティングノートに含まれる「マヌカハニー」は、ニュージーランドを代表する特産品であり、テーマとの強い関連性を示しています。

ニュージーランドの夏を描くパッケージ

「A Night On Earth」シリーズは、毎年異なるアーティストと協力し、その祝祭の物語を表現するユニークなパッケージデザインを採用しています。

今回は、ニュージーランドのアーティストであるボニー・ブラウン氏がアートワークを担当しました。彼女のイラストレーションは、ニュージーランドの新年（南半球の夏にあたります）の過ごし方を描いています。具体的には、海岸でのバーベキュー、ビーチでの焚き火、そして「ポフツカワ」の花が描かれています。

ポフツカワは、現地の夏の時期（クリスマスや新年の頃）に赤い花を咲かせることから、「ニュージーランドのクリスマスツリー」とも呼ばれる象徴的な植物です。

ボニー・ブラウン氏は、「このアートワークを制作しているとき、私の家族の元旦の儀式を思い出しました。ビーチで一日を始め、海で泳ぐのです。それは懐かしい思い出であり、私たちの毎年の慣わしの大切な一部です」と語っています。

「A Night On Earth」シリーズの歩み

今回のリリースは、このシリーズの4作目となります。過去のシリーズを振り返ることで、今回の位置づけがより明確になります。

A Night on Earth in Scotland: 第1弾。スコットランドの大晦日の祝祭「ホグマニー」をテーマにしました。
A Night on Earth: The Journey: 第2弾。年末年始に愛する人々と再会するための「帰省（ジャーニー）」という世界共通の体験に焦点を当てました。
A Night on Earth in Jerez de la Frontera: 第3弾。ザ・マッカランのシェリー樽と深いつながりを持つ、南スペインの「ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ」の祝祭がテーマでした。

スコットランドから始まり、帰省という普遍的なテーマを経て、シェリー樽の故郷スペインへ、そして今回は世界で最も早く新年を迎えるニュージーランドへと、シリーズは世界の様々な祝祭の瞬間を巡っています。