スコットランド・アイラ島で27年の歴史を誇る、秋の恒例行事「アイラ・ジャズ・フェスティバル」通称フェス・アイラ(アイラフェスとも)。
2025年、この音楽の祭典が、アイラ島のとある蒸溜所と初めて公式パートナーシップを結びます。
その相手は「カリラ蒸溜所」。
ゲール語で「アイラの海峡(サウンド・オブ・アイラ)」を意味する名を持つこの蒸溜所が、まさにその“音”で、ジャズと響き合います。
祝祭のボトル:「ザ・ギタリスト」18年
これを記念し、カリラは史上初となるフェスティバル限定ボトル「カリラ 18年 ジャズ・フェスティバル・エディション ザ・ギタリスト」をリリースします。
このボトルの最大の特徴は、その熟成方法にあります。
まずアメリカンオーク樽で18年間熟成させた後、非常に珍しい**「トーストしたスコティッシュオーク樽の鏡板」**を使ってフィニッシュ(後熟)を施しています。
スコティッシュオークは、樽材として希少で扱いが難しく、スパイシーで力強い風味を与えることで知られます。
その鏡板(樽の蓋部分)のみをトーストして使用するという、極めて繊細な手法により、カリラ本来のピーティーで潮気のある酒質に、新たな香りの層が加えられています。
公式テイスティングノートには、「甘い菓子のノートと、大胆でコショウのようなスモーキーさが重なり、タフィーアップルやシナモンのフレーバーと戯れる」とあり、複雑で洗練された味わいが期待されます。

商品名: カリラ 18年 ジャズ・フェスティバル・エディション ザ・ギタリスト
アルコール度数: 52.8%
限定本数: 948本
希望小売価格: 250ポンド(約53,000円)
販売場所: カリラ蒸溜所、およびエディンバラのジョニーウォーカー・エクスペリエンスにて9月1日より発売
蒸溜所が奏でるジャズ・セッション

フェスティバル期間中(9月19日~21日)、カリラ蒸溜所はジャズのライブ会場へと姿を変えます。ピアニストのファーガス・マクレディ氏など、スコットランドの実力派ミュージシャンたちが集結。
特に注目されるのは、熟成庫の中で行われるベーシスト、デヴィッド・ボウデン氏によるアコースティックコンサートです。静かに眠る樽に囲まれながら音楽に浸るという、このフェスティバルならではの特別な体験が提供されます。
その他にも、ジャズをテーマにしたカクテルマスタークラスや、フードペアリング体験、蒸溜所マネージャーによる限定ボトルのウェアハウステイスティングなど、多彩なイベントが企画されています。
2022年に大規模な改装を経て、ディアジオ社のウイスキー観光投資の象徴として生まれ変わったカリラ蒸溜所。
今回のパートナーシップは、新生カリラが単なるウイスキーの製造拠点ではなく、アイラ島の文化を牽引する中心地となっていくという、強い意志の表れともいえそうです。