今年もこの季節がやってきました!
ウイスキーファン、特にピーティーなアイラモルトを愛する皆さんが固唾をのんで待つ、あの「オクトモア」の次期シリーズの情報です。
…と、言いたいところですが、日本の我々はまだ、昨年秋に発表された「オクトモア16」シリーズの正式リリースを心待ちにしている最中。
今回はそのさらに未来、2026年に登場するであろう「オクトモア17」シリーズのラベル情報が、米国のTTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)のデータベースに姿を現しました。
オクトモア17シリーズ、その3つの個性
今回明らかになったのは、オクトモアの伝統に則った3つのバージョンです。その驚くべき詳細を見ていきましょう。
オクトモア 17.1

シリーズの基準となる「.1」。今回はPPM値が81と、近年のオクトモアの中では比較的穏やかな数値となっているのが興味深い点です。クラシックなバーボン樽熟成で、オクトモアの新たなバランスを探る一本となりそうです。
熟成年数: 5年
原料大麦: コンチェルト種(スコットランド本土産)
フェノール値: 81 ppm
熟成樽: バーボンカスク
アルコール度数: 59.7%
オクトモア 17.2

「.1」と同じく、81ppmの原酒を使用。熟成樽の探求をテーマとする「.2」らしく、今回はバーボン樽に加えてポート樽が使用されています。比較的軽やかなピートと、ポート樽由来の甘く豊かな果実味の対話が、どのようなケミストリーを生むのか非常に楽しみです。
熟成年数: 5年
原料大麦: コンチェルト種(スコットランド本土産)
フェノール値: 81 ppm
熟成樽: バーボンカスク、ポートカスク
アルコール度数: 59.5%
オクトモア 17.3

テロワールを追求する「.3」は、今回もアイラ島のオクトモア・ファーム(アイリーンズ・フィールド)で収穫された単一畑の大麦を使用。フェノール値は132.1ppmと、17シリーズの中では頭一つ抜けた、力強いピーティーさを誇ります。そして特筆すべきはその熟成樽。バーボン樽をベースに、ソーテルヌ、リベラ・デル・ドゥエロ、アイスワイン、そしてシラーと、極めて多彩なワインカスクが使用されています。これはまさに、複雑性の万華鏡のよう。
熟成年数: 5年
原料大麦: コンチェルト種(アイラ島オクトモア・ファーム産)
フェノール値: 132.1 ppm
熟成樽: バーボン、ソーテルヌ、リベラ・デル・ドゥエロ、アイスワイン、シラーカスク
アルコール度数: 60.9%
まだ見ぬ「16」シリーズへの期待に胸を膨らませつつも、来たるべき17シリーズの姿に想いを馳せる。
オクトモアファンにとっては、なんとも贅沢な時間ですね。